両親に闇市に売られ見世物小屋に売られ毎日好奇の目て見られる生活…。
子供の私はそうすることでしか生きていけなかった…。でも別にお母さんやお父さんを憎んでなんていなかった。二人は生きていくために必死だったんだと…決して自分はいらない子ではないんだとその小さな胸に言い聞かせて…。
私は闇市に売られる前にお城に忍び込みそこの王子様に出会った。金色のきれいな髪をしていてとても優しい王子様…。
彼と少しおしゃべりをした。王子様は自分の見た目が嫌いだと寂しそうに言った。だから少女は
「私は好きだよっ!だってキラキラしてお日さまみたいだもん!」溢れんばかりの笑顔でそう言うと一瞬面食らったように瞬きをするもすぐに照れ臭そうに微笑み「ありがとう」と礼を言った。
そんな些細な言葉しか交わせず少女は城の兵士に見つかり摘まみ出された。
見世物小屋で思い出すのはそのことばかり。王子様は悲しんでいないかな…しかし考え事をしていたのがその日はいけなかった。
見世物小屋の店主の話を上の空だった少女の頬を憤った店主が力一杯叩く。軽い少女の体はまるでボールのように吹き飛んで木の箱にぶち当たった。
体を襲った激しい痛みで少女は声も出せない。店主は自分の黒く長い髪を掴み無理矢理体を起こさせその髪を切るのか懐からハサミを出した。
切ってくれたらいい…私だってこんな髪…嫌い。お城にいた王子様と自分の姿があの時重なったのだ…。
私もこの真っ黒い髪が嫌い…。少女は大人しくただ自分の髪が軽くなるその時を目を閉じ待っていた。
しかしいつまで経っても髪が軽くなることはなかった。不思議に思った少女は目を開けた。
するとそこには金色の髪のあの日に出会った王子様がそこにいた__
「やっと見つけた…怖い思いをしたね…もう大丈夫だ…」
少女は優しく王子様に抱きしめられ頭を撫でられた。
「王子様…もう悲しくないの…?笑ってるから…良かった…」
少女に見せた王子様の顔は安堵と喜びから笑顔になっていたのを少女は嬉しく思った。
「違うよ…君がここにいてくれたから…嬉しいんだ…君を保護する。一緒に城に帰ろう。」
「…一緒に…?」
「そうだよ…嫌…?」
「……嫌じゃない…一緒に…帰る…」
少女はお父さんやお母さんの元には戻れないのを薄々感じ取っていたのか少しの間の後頷いた。
それから城に行きメイドに風呂に入れて貰ってからも一騒動。貧乏育ち故にシャンプーやボディーソープをを知らず怖がって風呂場から飛び出す。
王子自らが少女の世話をすると告げメイド達を慌てさせたが結局メイドに警戒心バリバリで近づかない少女は王子に髪や体を洗って貰う貰った。
食事も手掴みだったのを王子がフォーク、ナイフ、箸の使い方を教えた。物覚えが良いのか飲み込みが速いのか少女はすぐにそれらを覚えた。
王子は嬉しくなりもっとこの子に色々教えてあげようと少しずつ色々な教養を身に付けさせていった。
そして絵の具を使った授業で久々に事件は起きた。
少女は最初色々な色を出していたが黄色を出したときに何かを考え込みバケツに入った水に黄色の絵の具を全部出し黄色に濁った水を何を思ったのか頭に被ったのだ。
そんな奇想天外な行動する少女に恐れと苛立ちから教師は手をあげてしまう。
見世物小屋の店主に頬を叩かれた事がトラウマになっている少女はガクガクと体を震わせ大粒の涙を流した。
もう一度叩こうと振り下ろされた手を一部始終見ていた王子に掴まれ穏やかなが教師は連れていかれた。らも冷たい言葉でクビを言い渡され兵士たちに連れていかれた。
「どうして、こんなことしたんだい?」
「ごめんなさい…ごめんなさい…」
「怒っているんじゃないよ…理由が知りたいんだ…教えてくれる…?」
優しく王子が尋ねると
「王子様と一緒の髪がいい…」
「僕と…一緒って…もしかして髪色がかい…?どうして…」
「…王子様と私、一緒…。そうしたら王子様…一人じゃない…悲しくないでしょ…?私も同じ髪が良い…なのになれなかった…ごめんなさい…」
王子は再び瞳に涙を浮かべる少女を抱きしめ
「僕はもう悲しくないよ…君がいてくれるなら…それに僕は君のこの黒い髪が大好きなんだ…だから…」
その日から少女は金色の髪が良いとは言わなくなったそうです…。
募集
城の王子様
提供
少女
ロルは60~終止形、確定ロルは禁止
遅レス平気。お互い二週間無言で絡み打ちきり
PF詳しく書ける(期日は二日間。遅れる場合一言)
裏は無し。キス、ハグや押し倒しまで
需要があればいいですが…募集させて下さいませ!