見なきゃ良かった､知りたくなかった.
無理だ､俺が傍に居たって絶対に邪魔になるだけだろ､俺は言えないから.言ってあげられないから､俺には無理だから.今の俺には羨ましい､妬ましい､負の感情しか出てこない最悪な奴.この世から消えたい､自分の存在を抹消したい.

知りたいなんて望まなければ良かったんだ.夢が見たいなんて手を伸ばさなければ良かったんだ.ずっと話し掛けないまま､見てるだけにしておけばこんなに苦しくならなかったのか.今更過去の事を言っても仕方がないけど､少なくとも俺は要らない存在で､存在すらしない方が良いんじゃないかって思う.

鳥籠に入っていた二羽の鳥.
一羽は羽を痛めてでも､傷付いてでも空が知りたいと言って怪我を負いながらも必死に鳥籠を抜け出し､大空へ飛んで行った.もう一羽は､怪我をする事もなく何不自由のない鳥籠の中で止まり木にぽつんと乗っかり､自分には飛べないと呟いて空を眺めた.

どっちが良いかなんて､本人にしか分からない.どれが正解なんて､分かるはずもない.ただ違うのは､勇気があるかないかだけ.

空はどんな色をしてた？なんて､聞いても知る術は何処にもない.

傷口から溢れ出すのは自分への憎悪と口に出来ない感情達.あれだけ言ったんだ､嫌われて当然.今更と言うか､媚び諂うなんて事が出来ない俺は頑張っても無理だったんだ.

卑怯で最低な事を考えてる.そんな自分が嫌いだ.でも､俺にはどうしようも出来ない.
繋ぎ止めておく､何かが欲しい.手段なんて選んでられる余裕が今はない.だけど､コレは本当に最終手段だと思う.

突き放して傷付けて壊して､全て俺が悪いんだよな.恨まれる様な人間だから俺を恨んで.嫌って優しくしないで.甘い砂糖も蜂蜜も俺は嫌い､

ごめん､今から傷付ける.って､言ったら許されるのかなぁ.いや､きっと俺のは許されない事.他の人は良くて､俺だけ駄目だと思う.

泰陽こんちは､ ま-た一人で悩んでんだろ｡
俺で良かったら話ぐらい聞くし､ 言ってくれさえすれば解決策一緒に考えたりも出来るからさ｡ 一人で抱え込むなよ｡

ん-でも､ 話し過ぎたところで嫌にはならねぇと思う｡(　成績も興味も文系に偏ってたからな､ 国語得意な理系は駄目｡ 判ってるよ､ 今のﾄｺちゃんと理解出来てるから安心して｡

明るいっつ-か温かいｲﾒｰｼﾞ? なごり雪をゆっくり溶かしてくれる春陽みてぇな｡ んは､ すげｪ褒めてくれるじゃん､ 色々考えた甲斐あったわ｡ 無事気に入って貰えて本当安心した｡
態々変えてくれてさんきゅ､ やっぱその名前似合ってﾝよ｡
あ､ 俺も気付かないうちに呼び捨てしてたから全然おっけ-｡

氷影 おかえりと､こんちは.
そうだけど､俺なんかが相談したりしたら今以上に迷惑掛けるだろ.俺が悩んでる事なんて本当はどうでも良い事だし､そんなんで手を煩わせたくないし.俺よりも他を優先してよ.ずっと一人だったから慣れてるし大丈夫だから.

分からないよ､嫌な事を聞いたり暴言吐くかも知れないじゃん？それに俺､最低な事とか考えてるし.良いなぁ､国語とか疑問でしか無かったから得意だって言ってみたい.本当､国語出来る人尊敬する､理系とか社会に出たら役に立つ事が少ないから.そう言ってくれると安心する､ありがとう.

じゃあ､何時か氷影の心を溶かせる様な､心が温かい人になりたいな.ゆっくりと時間を掛けて､全部を知りたい.なんて､思ったり.だって､氷影に名前付けて貰いたかったしそれが叶ったから凄い嬉しいのと､こんな俺には勿体ない綺麗な名前をくれた事に感謝しか出て来なくて.
当然だ.なんたって氷影が考えて付けてくれたんだからなぁ.(
ありがとう､呼び捨てにすると､ちょっと近付けた気分で嬉しい.もっと名前を呼びたくなる.

言いたい事が多過ぎて何時も氷影の倍くらい返事してる気がする.上手く言葉を纏められたら良いのにな.中々纏まらない.

答えを探し過ぎたら目の前だって見えない.
今は答えを探すと言うより､ちゃんと言われた通り目の前を見なきゃ.だよな.
どうであれ､俺に出来る事を全力でやらないと後悔もするし､暗くなってる場合ではないよな.クヨクヨしてる俺だけど､きっと何か一つでも出来る事があると信じてやるしかないよな.言い聞かせてでも頑張りたい.一度は遠ざかったけど､やっぱり諦められい事が分かってるんだ､学習して今度こそは自分で手放さない様にどうにか藻掻いて足掻くしかない.

不安だけど､やるしかない.やりたい.
暗くなってもいい､またちゃんと這い上がれれば大丈夫.だよな､きっと.

一番じゃなくてもいい.なんて､脳内に流れる言葉の電流に俺の心はショートする寸前で.貴方の吐く言葉に麻痺して溺れてしまいそうになるのを必死に藻掻いて､いつしか息をする事すら忘れてしまうんだ.エラーコードは消えないまま.

極彩色に輝く色に目が眩み､滲む瞳にどんな景色を映し出すのだろう.霞む世界はグニャリと色を変えた.夜の隙間に浮かぶパレヱドは､今日も俺だけを取り残して.また､音と光を奏でる.

くうちゃんおっひさ-. （
名前付けて貰えて良かったじゃね-の、良い名前だな、流石ｾﾝｽの有るひ-くんが考えた名前だわ. （
ﾝ-で言いに来たのは、目の前見るのは良いｹﾄﾞ、ずっと見るのはしんどいだろ.だから見てても良い、ｹﾄﾞ、少しは休憩ってﾓﾝが必要だと思う.目の前を見るって言うのは何があっても、何を言われても、それを全部受け止めれるくらいにならね-と目の前どころか周りも見れね-ぞ. （
あんま悩んでんなよ.見てっと心配なるから.一応俺はもう友人だと思ってるからさ、困ったｺﾄ悩んでるｺﾄ有れば言いに来い.あ、でも嫌なら来なくても良いし、この俺の言葉にも返事はへ-き. （


ってｺﾄを言いたかっただけだから、言い逃げするわ. （

もう今晩は､だな｡
そこで気遣う必要ね-の､ 迷惑掛けらんの結構好きだからさ､ そんだけ相手が心許してくれたってｺﾄだし｡ 他って何だよ､ 俺からしたら泰陽もちゃんと大事にしてぇんだけど? 一人だと堕ちてく一方だろ｡

暴言吐かれても気にしねぇように努めてるから大丈夫､ 何 最低なｺﾄって｡ 言いたくないなら無理強いはしねｪけど溜め込んでる方が辛いなら遠慮なく言えよ｡ さっき脱字してたわ､ 国語得意な"分"理系は駄目って言いたかった｡ あれだと文章可笑しいよな｡(　それなら良かった｡

言わぬが花､ 知らぬが仏だったりするぞ｡ 聞いたら後悔するかもしれねｪよ? 本当に俺が名付け親で良かったのか不安だったけど､ 喜んで貰えて嬉しいわ｡ だからなｧ､ どれもこれも俺は泰陽に似合うと思って考えたんだよ､ 勿体ないﾊｽﾞねぇから｡
んは､ さっきから褒め過ぎな｡(
判る､ ずっと氷影さんと空白さんじゃよそよそしいﾓﾝな｡ 折角だし好きなだけ呼んで良いよ､ 泰陽｡(

あ､柳さん.
お久しぶりです.(
本当､俺なんかには勿体ないくらい､いい名前を貰っちゃいました.これからはこの名前で宜しくです.

俺は十分休憩してるし､寧ろ今までずっと休憩してたからこれくらいの事は全然何ともないんだけどな.氷影に言われる事だったら何でも全部受け入れられるんだけど､やっぱりそれだけじゃ駄目なのか.周りは見たいけど､一つに集中しちゃうと中々見れない.見たくない訳じゃないけど､知らない方が良いこともあるから気が乗らないと言うか､気になった方向へしか向けないと言うか.興味が湧く事があれば良いんだけど見つけるのが難しくて.

そんなに悩んでるかな.口癖の様に吐いちゃう時があるから悩む事をそこまで意識してなかったかも知れない.気を付けるな？俺が友人でも良いのか？俺なんかが相談しても良いのか.迷惑だし､邪魔にならないか？鬱陶しいし､話しても柳さんの得になる事なんて何一つないよ.それでも良いのか？

俺が返したいから返す､なら良いでしょ.独り言だと思って.

言い逃げされちゃった.でも､嬉しい.

こんばんは､氷影.
じゃあ､交換条件なら良いよ.俺は氷影に迷惑を掛けるし､氷影も俺に迷惑を掛けるなら､それならちゃんと相談したりする.どうかな.
いや､別に..他は他だよ.俺は大事にされる様な人じゃないから本当､覚えててくれるだけで嬉しいかな.氷影の頭の隅に少しでも居られればそれでいいんだ.堕ちても何時かはまた這い上がって来れるでしょ､多分.

あ-最低な事な､恥ずかしいから言えないかな.思い付いたけど言えない事に今気付いた.大丈夫だよ､独り言で結構吐かせて貰ってるし､此処では書けない事があったとしてもそれは飲み込める範囲だからまだ何とか.ん､何となくニュアンスは分かってたから平気､脱字とか気にしないで.俺のが酷いからそういうのスルーしてくれると有難い.(

後悔してでも知りたい.後悔も丸ごと飲み込んで､氷影の事を全部受け入れたい.とか､まだ知らないから綺麗事にしか聞こえないと思うけど､本当にそう思ってる.全て真剣に氷影と向き合いたい.
だって勿体ないのは本当だろ､何時も暗い俺に名前負けしてないかなって､不安になる.けど､氷影から見たら俺に似合うんだもんな.自信もってこの名前を名乗るよ､
だって､倒れる程に嬉しいが止まらないから.もっと褒めさせて欲しい.名前､自慢したい.(

ひ-か-げ､氷影.氷影.(

正面を向いて､目を見て欲しい.
俺は目を離さない.逸らさないから.言えなくてもいい､俺の目を見て.とか､恥ずかしくて言えない.

独り言､良く口にも出てしまうんだけど､独特だって良く言われて来た.理解が出来ないと.時にはアラビア語だと言われる事もあった.住んでる次元が違うだとか､人間ではないと言われる事もあった.でも､俺は想像が出来る.夢を見たり想像する事は人間の特権だと俺は思う.なんて､また良く分からない事を呟いてみる.