転生者たちと賢者の石。【ハリポタNL】

──4人の共通点は、「前世」では各国の孤児院育ちであったこと。
『ハリー・ポッター』という物語を読んだことがあること。
とにかく──孤独だったこと。



▼──・ポッター（♂）

ハリー・ポッターのポジションで異世界転生した、前世ではアメリカ人だった少年。
本来のハリー同様、一歳の時にヴォルデモートに両親を殺害され、ダーズリー家に預けられて育つ。
本人は虐待されて育ったと思っておらず、ダーズリー家をどこか冷静に見ているが、魔法界に来るまで酷く孤独だったことには変わりない。
年齢の割にもの静かで達観しており、物語についても「自分はハリーではないのだから」と一歩引いた態度をとりがち。ただ、本質的にはハリーと同じく勇敢であり、自分の正義感や倫理観から咄嗟に動くこともある。時に感情的になりすぎて暴走する点もハリーと近い。
転生先でも10年間孤独だったためか、原作のハリーより影があり皮肉屋なところもあるが、原作の彼より魔法の鍛錬にストイック。4人組の中では、控えめに構えていてもなんだかんだ中心格。
魔法を使った戦闘に長けている。


▼──・ウィーズリー（♂）

ロナルド・ウィーズリーのポジションで異世界転生した、前世ではイギリス人だった少年。
前世では孤児だったのに、今世では賑やかな大家族に生まれたことで求めていた愛情をたっぷり注がれ、性格が陽気になった……が、消えたロンの存在や、自分を愛してくれるウィーズリー家に罪悪感を抱くことも時々ある。
原作のロンよりも明るく悪戯好きで賑やか。そして女の子によくモテる。ただし本人も女の子が大好きな遊び人で少々残念なところあり。幸せを失いたくなくて、義理の家族たちを何よりも優先。
家族を得、義務や責任もなく伸び伸び育った負い目からか、他の３人をとにかく明るくサポートしようと務める。魔法界に精通しているため、案内人の役割を果たすところも大きい。
人脈を作ったり、それを生かして仲間たちを助けることに長けている。


▼──・グレンジャー（♀）

ハーマイオニー・グレンジャーのポジションで転生した、前世ではドイツ人だった少女。
優秀な両親に愛されてもらったものの、自分はハーマイオニーではないという思いから結局それを享受しきれなかった過去を持つ。
人間界の歯科医、グレンジャー夫妻のひとり娘として育つ。原作のハーマイオニーが持つ頭の良さが度々物語を救ってきたことを知っており、元々優秀ではない自分は彼女のように賢くならなくては、との義務感から勉強を頑張っている。本当はプレッシャーで泣き出しそうになることも少なくない。
原作よりやや根暗だがやたら戦闘力を磨くのに熱心なポッター少年、原作より明るく人気者だが遊び人で危なっかしいウィーズリー少年をたびたび叱る、4人組の母親めいた存在。
磨き上げた知識を駆使することに長けている。


▼──（ヘドウィグ）

生まれつきのアニメ―ガスとして転生した、前世ではフランス人だった少女。
孤児らしく、物心ついたときには魔法界の大自然でシロフクロウとして生きていた。このため、「シロフクロウに化けられる少女」というより「少女に化けられるシロフクロウ」であある。
イーロップ梟百貨店に仕入れられ囚われていたところを、ハグリッドに購入され、ポッター少年に引き取られた。
どういうわけかダンブルドアは彼女を生徒として歓迎、教育の機会を与える。ただし、アニメーガスであること＝ハリーのペット・ヘドウィグと同一の存在であることを周囲に隠すように、との条件付き。
自然界で生きていたため、人間社会の知識が不足。しかしまっすぐで、メイン格として転生した仲間たちを本来存在しない枠で転生したものとして助けようと努める。