Literary emotions / 〆

Literary emotions / 〆

1919  2017-10-26 19:17:49 
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    Curiosity killed the cat   
     好奇心は、






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  • No.8 by 1919  2017-10-26 22:46:10 



名前/Hanna = Burberry
   ハンナ バーバリー
学年/第5学年
得意/マグル学
苦手/魔法薬学

見た目/英国人らしい真白な肌に緩くウェーブのかかった金髪。斜めに分けた前髪は耳にかけており、横と後ろは肩口で切り揃えられている。長めの睫毛は伏せ目気味で、瞳はアルノ・ブルー。右耳朶に円型のシンプルなピアスをつけており、右の軟骨には2つほどピアスをつけている。左は一つ。
ネクタイは緩めに付けており、何方かと言うと制服は着崩しているタイプ。

性格/溌剌としており、物事を楽観的に見ている。人との関わりは出来る限りあっけらかんとしているが、仲良くなってしまった人を消して裏切る事は出来ぬ性格。半純血でマグルにも触れて生きて来た為、魔法界ではある種常識の無い所も。何方かと言うと利発で、物事を考える際に効率を重視する功利主義者。蛇寮の純血主義を嫌っており、蛇寮への対応は決して良いものとは言えない。マグルの事を知っている、血を受け継いでいることに対して誇りの様な物を抱いている。
新しい事を発見する事が好きで、深夜にこそこそ城内を徘徊しては、先生と追いかけっこをしている。勉強に際しては寡黙にこなし、一人で図書室にいる姿も良く目撃される。

台詞/好奇心は猫をも殺す。…スリザリンの貴方は馬鹿では無いでしょう?死にたく無いのならば口を閉ざすのが賢明よ。……無論、お互いにね。( ふるふると頭を振るう。闇夜に紛れたローブの黒さと、相反する様に赤と緑の対峙は他の目にはどう映るのだろうか。先生に見つかるよりも、敵対する寮に見つかる事が不満だった。眉を顰め、上記を零せば指先を唇に当て、秘密毎を話すが如く、相手の瞳をじいと見つめ )


(/出来たので提出しておきますね。此処を増やして欲しい、詳しく、はたまた此処は消して欲しいなど有りましたらお気軽に仰って下さい!ロル回しは素早くお返事する際はこの程度、ゆっくりな会話の際はより長くなりますので、よろしくお願いします。)



  • No.9 by 1920  2017-10-27 00:04:52 



名前:クライヴ・ウォルフォード
   Clive = Walford
在籍:スリザリン寮第5学年
得意:闇の魔術に対抗する防衛術
苦手:魔法生物飼育学

容貌:ツーブロックの黒髪に、鋭い眼光を宿す琥珀色の瞳。不健康な印象は与えないものの比較的に痩躯であり、15歳にして180cmと背丈はやや高め。狼にも似た、仄暗い気性を窺わせる彫りの深い顔つきをしている。学業中はスリザリンカラーのタイを緩めることがないものの、夜になって自由時間を過ごしている間は外してしまい、日中とは打って変わってシャツを第2ボタンまで開けていることも多い。

人物:泰然自若とした、年齢を思えばやや老成しているといえる落ち着き払った気性の持ち主。ただし、本気で怒った時は足癖や口ぶりや魔法が少々荒っぽくなる。伝統主義的で組織体質なスリザリン寮では珍しい個人主義者であり、長いものに巻かれることを是としない。そのため名家の一人息子でありスリザリン寮の顔でもあるドラコ・マルフォイとは微妙な距離感だが、彼が日向で目立っている間に裏で何やら暗躍していたり、普段は静かでありながら時折妙に支配者めいた言動を発揮したりと、どこか学生らしからぬ黒幕の雰囲気を漂わせており、同級生のスリザリン寮生をして「悪役みたいな奴」と言わしめる。おそらくはからかい好きな性格や狡猾な計算高さもその一因。保守的でありながら先見の明を持っていて、将来は魔法省の官僚になり、大臣を傀儡にして魔法界の社会制度に好き勝手したいらしい(後述)。純血の誇りを教え込まれて育ってきたため、純血主義それ自体には部分的に賛同しているが、ヴォルデモートについては社会を破壊する不穏因子であるためはっきりと否定的な態度をとる。セオドール・ノットのような控えめな同級生と親しいがどちらかと言えばひとり好き、孤独であり特定の友人を持たない。自分単体で自衛・戦闘ができるだけの力を欲する克己心に富む。深夜の城内徘徊も、自分の暮らす領域をきちんと熟知したいからとのこと。どうにも魔法動物の扱いが下手で何かと威嚇されがちであり、魔法生物飼育学では普段黒幕風を吹かせている彼が不憫な目に遭う光景がスリザリンの風物詩になっているほど。このためこの時だけはノットに頼りきりである。

備考:純血貴族ウォルフォード家の嫡男。マルフォイ家に比べ名声・財力共にかなり格下であり、そのため家を建て直すべく幼少期より教育を受ける。個人主義者ではあるものの、大きく見て保守的な気質は他のスリザリン寮生と変わりない。生まれ育った魔法界に馴染んでいる分マグル界にはかなり疎く、のちのち自分が知ろうとしてこなかったマグル界の技術の数々に目を見張ることになる。
彼の掲げる純血主義は「魔女狩りの反動でマグルへのヘイト感情が高まって生じた排他感情」というよりも、「魔力という優れた才能を有する魔法族こそがか弱いマグルを庇護・支配・管理すべきという思想」の気が強い。このためどちらかというと、ヴォルデモートのそれではなくゲラート・グリンデルバルドの純血主義と似通っている。




台詞:

ほーお、そいつは怖くて震えるな……いつかのノリスみたいに石にされるのはごめんだぜ、俺は。
何ならついでに秘密の部屋でも覗いていくか、グリフィンドール? あんたんとこのポッターができたんだ、今夜も意外とどうにかなるかもしれないだろ?
( 敵対する寮の少女が妖しく発した警告の声をまるで心底楽しむかのように、喉の奥でくつくつと笑い。真夜中の徘徊は互いに黙っているように、という暗に秘密の共有を成立させた言葉をどこか面白く感じたらしく、更なる秘密を重ねようと、一蹴されると知りつつも、相手を覗き込みながら闇に溶ける小声で囁き。 )


( / ありがとうございます!こちらも書きあがりましたのご査収くださいませ。
ハンナ嬢について特に訂正願い等ございません、ロルからあふれ出る強くも妖艶な雰囲気がどんぴしゃり好みです………!
此方についても何かひっかかるところ、イメージとずれていて変えてほしいところがございましたらお気軽にご指摘くださいませ。ロル回しについてですが、こちらも同じような感じですのでご安心いただければと!)


  • No.10 by 1919  2017-10-27 00:26:38 



(/なななな、なんと素敵なお子様…!想像しただけで惹かれてしまいました!魔法生物飼育学の下りではついつい口元が緩んでしまう、魅力的なお子様、及び背後様の相手をさせて頂けて光栄です…。
さて、5年生になったばかりの場面から行うか…其れともこの侭続けていくか…どう致しましょう。また、これから行なって行きたい行事イベント毎等有りましたら、仰って下さい。 )


  • No.11 by 1920  2017-10-27 00:55:43 



( / 嬉しいお言葉ありがとうございます、問題ないようで何よりです……!こちらこそあんなにも綺麗な娘様、彼女を巧みに操る背後様にお相手戴けて恐縮です。
個人的には深夜の空気感が出来上がっているこの雰囲気好きなのでこのまま続けてもありかなと思います。しかしきちんと最初から始めるのも楽しそうですし、どちらでも全然対応可能ですので主様のお望みの通りに!
直近の行事イベントで希望するものは今のところありませんが、二人が勉強会を開くきっかけになる、「アンブリッジの授業は全くもって意味がない」という危機感を取り込んでいけたらよいなあと思っております。)

  • No.12 by Hanna = Burberry  2017-10-27 01:07:28 



あら、狡猾なんて言葉に隠れて行動を起こさなかったスリザリンは、勇敢な我が寮に嫉妬かしら。…残念だけれど、其処には然程興味が無いの。一人で行って見たらどう?Mr. …其れとも、一人は怖い?
( 英国の夜は這い上がる様な寒さを呈する。少年の小さな声は静かな石に反響し、聞き取る分に問題は無かった。ちらりと廊下の奥、深淵の様に広がる闇は視線を走らせ、誰の気配も無い事に息を吐く。大胆にも呆れた様子で目の前の少年の瞳を見詰めた侭に上記を細々と述べれば、口許から零れた息は白く濁り。 )


(/ お褒め頂き嬉しい限りです…!其れではお言葉に甘えまして、この侭進めさせて頂きますね。 此れから話の流れでアンブリッジの話になるもよし、図書室で再び出会うも良し、今後の展開は流れのままに、と行ったところで宜しいでしょうか?)


  • No.13 by Clive = Walford  2017-10-27 01:36:24 



ああ、確かにあんたは勇敢だよな。ゴースト彷徨う真夜中の城を女ひとりでうろつくなんて、正気の沙汰とは思えないぜ……いったい何をしてたんだ? ――とにかく、送ってくって言ってるんだよ。俺は、ああ、あのあの女蛙にこんな時間にひとりでうっかり出くわしたらと思うとまるで寒気が止まらないね。

(まるで逢引する恋人のようなたおやかな声音で、しかし突き放すような鋭い挑発を決してやめない。そんな気の強い相手との、異常な状況での初めての会話は殊更に新鮮だったらしく、苦笑しながら杖を出す。ルーモス、と軽く呟けば、辺りを薄く照らすのは曖昧な白い光。先日ポッターがヴォルデモートの復活を主張したためにグリフィンドールの印象が少々危うくなりかけていることを暗に伝えては、足元を照らしながらついてくるよう促して。)


(了解です!そうですね、適度に行き当たりばったりな臨場感を楽しんでまいりましょう。やりづらい展開にしてしまっておりましたら遠慮なくお申し付けくださいませ!)


  • No.14 by Hanna = Burberry  2017-10-27 08:51:22 




私の知ってるゴーストは残念ながら恐ろしい人じゃ無いもの。…貴方こそ、一人で練り歩いて…一体何を探していたの?
( 未だ人の気配は無し。張り詰めていた緊張の糸が僅かに緩んだ様子で口許に嫌みな笑みを浮かべて。緩々と首を傾げつつ上記を零してから少し、思い掛けない良心に触れては瞳を瞬かせ。断る理由は無いけれど、スリザリン生とグリフィンドール生の逢瀬など見られて良いものじゃない。僅かばかりの思案の後、ふるふると首を横に振っては )
英国紳士としては合格ね、スリザリン君。…けれど遠慮するわ。貴方は貴方でお帰りなさいな。その女蛙に二人で出くわすのも、私は恐ろしいけれど…。




(/此方こそその様な際には是非お申し付け下さい!其れでは、背後は一旦この辺で隠れることに致します。どうぞこれから、よろしくお願いしますね!)


  • No.15 by Clive Walford  2017-10-27 11:11:14 



俺か? ダンブルドアの弱みだよ……あの爺さんにはいっそ面白がられていそうだがな。

( 空とぼけた返事をして肩をすくめ。実際自身にとってダンブルドアは油断ならない校長であることは事実、探索ついでに嗅ぎ回っていたら彼女に遭遇したのだった。暫し考え込んだ後金髪を揺めかせて相手がかぶりを振れば、冗談とも本気ともつかぬ声をあげて残念そうな表情を浮かべ。―――しかし杖明かりを消し、校舎を呑み込む黒い闇に溶けるように紛れ込むと、最後に一度振り返り。今後どうなるとも知らずに挨拶を告げ、ひとつ笑みだけを残して消えて。)

つれないな、グリフィンドール。冒険好きなら敵寮生との散策だって朝飯前だろう? まあいい、せいぜい抜かるなよ。約束通りあんたのことは黙っておくさ――こうしてばったり出くわすことも、そうないだろうしな。……おやすみ。


  • No.16 by Hanna = Burberry  2017-10-27 22:01:44 




(/申し訳ございません、本日何故か突如8分台の熱が出てしまい、現在お返事を書くことが困難な状態です…。早ければ明日にでもお返し致しますので、今しばしお待ち下さいませ…!)


  • No.17 by Clive = Walford  2017-10-27 22:20:07 



(/かしこまりました、どうかお大事に……!回復を優先して、しっかりお休みくださいませ。
またある程度進展させた方が良いかとロルにて一旦夜の挨拶をしてしまいましたが、そこからロルをつなげにくいということでしたら新たに書き直しますので、遠慮なくおっしゃってくださいませ。)


  • No.18 by Hanna = Burberry  2017-10-28 23:20:52 




…貴方って、食べるには胃もたれしそうだわ。お休みなさい、スリザリンの人。魘される様な悪夢を見る事を願っておくわ。
( 灯された光が不意に掻き消えて、追い付かぬ瞳孔に暫し瞳を閉じた。暗闇の中、ぼんやりと浮かぶ人影は此方を振り返った様にも見えて__態とらしく上記を述べた。最後に唇の中で'もう二度と会わないでしょうけれど、'と転がせば、闇の中に埋もれた人影から目を逸らすが如く自寮へと足を向けて。
___ 斯くして、差し込む朝日に重い瞼を開けた。夜も朝も冷え込む英国に浅くため息を吐き乍ら、友人と朝の挨拶を交わせば、気怠い身体を叱咤し緩々と着替えへと移行。赤色が目立つローブを羽織り、漸く覚醒した頭で昨晩の事を思案しつつ、朝食を取るべく大広間へと歩み始め )



(/ ご心配をお掛けしました…!漸く微熱程度まで治りましたので大丈夫です…! 此方も勝手な裁量で次の日の朝に繋げてしまいましたが、返しにくければ書き直しますので仰ってください。 )



  • No.19 by Clive = Walford  2017-10-29 01:07:21 



( 目が覚めてから、いつもは感じることのない不思議な余韻の正体を思案すること数十秒。ああ、と漸く思い至ると、身体を起こして糊のきいたシャツに袖を通しながら、昨晩のちょっとした逢瀬を振り返る。グリフィンドールに所属する金髪の少女、姓は確か――バーバリーだったか。深夜探索5年目にして不意に出くわした彼女との会話は、短いながらもどこか印象的なものだった。だがもう、あんな穏やかな時間を共有することはないのだろう。
どこか心惜しく思いながらも、動き出した新しい日に遅れないようにと頭を切り替え寮を出る。隣を歩くノットに今日はおまえの大好きな魔法生物飼育学があるな、と軽くからかわれては大袈裟な悪態をついてみせたが、廊下の先に見慣れた姿を見つけると、訝るノットを用事があるからと先に行かせ。明るい朝日の中で昨晩とはまた違う輝きを放つ柔らかな金髪の彼女に、背後からそっと声をかけ。 )

こうして見ると、あんたの髪は寮の色によく映えるみたいだな――俺のことは覚えているかい、グリフィンドールのお嬢さん?


(/回復なさったようで何よりです…!然し万全の体調ではないとのこと、どうかご自愛くださいませ。
展開については全く問題ございません、先日より少々多めにお返ししていますがロル内にて日を跨いだがゆえですのでお気になさらず…!)


  • No.20 by Hanna = Burberry  2017-10-29 01:43:08 





( 覚醒したと雖も完全に消える訳では無い眠気に小さな欠伸を噛み殺し、昨晩とは打って変わった賑やかな廊下を人の間をすり抜けて歩く。思い出すのは昨夜出会った一人の少年。寮はスリザリンと言う事しか情報は無いが、交わした言葉と闇に溶ける様な黒髪が酷く印象的だった。若しかしたら、朝食の時間に見つける事ができるかもしれない。ホグワーツの生徒は案外多い様で少ない。分からなければ友人に聞けば良い、と自分の中で自問自答を繰り返し乍ら僅かに歩調を早めようとした瞬間、不意に掛けられた声にびくりと肩を揺らして。聞き慣れない、然れど聞き覚えのある声に緩慢な動作で振り向けば、先程まで思い描いていた人物が側におり。他の学生よりも少し高い身長を見上げつつ、緩む口元を隠す如く挑戦的な笑みを浮かべて )
あら、此れは此れは意気地の無いスリザリン生じゃない。お早う、昨晩の夢見は如何かしら?



(/ 優しいお言葉を有難うございます…!文章を書くぶんには問題がありませんし、こうして言葉を交わせる事がとても楽しいので大丈夫ですよ。
分かりました!それでは再び背後はここら辺で一旦下がりますね。また何かありました、その際に。)



  • No.21 by Clive = Walford  2017-10-29 02:20:45 



生憎と魘されどおしだったよ……おそらくどこかの魔女に手酷く呪われたせいなんだが、何か知らないか? 随分悩まされたから、少しばかり仕返しをしてやりたくてね。

( ――――見つけた。こちらを見上げる彼女のアルノ・ブルーの瞳と目が合った瞬間に、心の中でそう小さく呟いた。ゆっくりと振り返った彼女は相も変わらず気の強い微笑を浮かべ、煽るような発言をするが、不意に声をかけられた時に肩がびくりと跳ねたのを勿論見逃してなどいない。常に身構えている彼女の武装していない素の表情、それを思いがけず目の当たりにできたような気がして自然と小さな笑みがこぼれる。確かに昨晩、寮に帰宅してからもしばらく彼女のことを考えたのだ、この台詞はあながち間違ってはいないだろう。わざとらしく困った様子で答えのわかりきった問いを投げかけながら、傍の壁の彫刻に軽く半身をもたれかからせ。 )


  • No.22 by Hanna = Burberry  2017-10-29 10:14:19 




其れは大変だったわね。…ううん、残念ながら思い当たらないわ。嗚呼でも、若しかしたら貴方の大好きな蛙の方やもしれないわね。

( 振り向いた瞬間、僅かに微笑んだ顔を見上げ、瞳を瞬かせ。昨晩は炯眼に見えたその瞳が柔らかく見えたのも刹那、嫌味たらしくも大袈裟な感情表現に片眉を吊り上げては、応じる様に直様眉尻を下げて、労う様に言葉を掛け。如何やら昨夜の事は互いにはっきりと覚えている様だ。確信めいた感覚が自分の中で浮かび、少しの安堵と喜びを覚えた。さてはて困ったものだと言わんばかりに頬に手を当てては考え込む様子で視線を宙に彷徨わせて。数秒、思い当たったが如く目の前の少年へにっこりと微笑んでは、彼が苦手であろう魔女を示す言葉を唇から零し )




  • No.23 by Clive = Walford  2017-10-29 12:09:43 



冗談じゃない、あの女に呪われるくらいなら俺は吸魂鬼にキスした方がまだましだ。いったい何度エバネスコしてやろうかと……
……エバネスコと言えば、おたくの寮監は確かあいつをお嫌いだったよな。そっちじゃ査察はもうあったのか? 猫と蛙の怪獣大戦争を、蛇たる俺も是非とも拝みたいんだがね。

( こちらに合わせて大袈裟に労わり、真剣に考え込むようなその可憐な所作を面白がりながら見つめていたが、タイミングぴったりに笑顔を咲かせ、同時に自身がある意味恐れる女教師の名を暗に出されては、ぎくりと笑みをこわばらせ。蛇が蛙に睨まれるなんてごめんだ、と忌々しげににかぶりを振り、それからふと彼女の査察のことを思い出して、掌で己の杖を弄びながら他寮の彼女に尋ねてみる。初代高等尋問官に任命というあのニュース以来、アンブリッジは様々な授業に出没し、自身の授業の質の低さそっちのけで査察をして回っていると来た。グリフィンドールの彼女もすでに何度か経験しているのだろう――時の話題なら、恐らくただの情報交換と思われて怪訝がられることもあるまい。普段接する機会の少ない彼女を奇跡的に捕まえた幸運をもう少し味わいたい、そんな思いを計算の陰に隠して。)


  • No.24 by Hanna = Burberry  2017-10-29 12:57:38 





あら。其れ以外は心当たりが無いわね、御免なさい。
もううんざりするほど、ね。あの顔は当分見たく無いわ…。猫と蛙…ねェ。猫だなんて舐めきって居たら、いつか首元を噛み千切られるわよ。

( 上げた口角と細めた瞳の奥からちらりと彼の顔を覗けば、存外図星だと言わんばかりに固まった顔付きに余計笑みを濃くし。満足げに大きく呼吸を一つ、軽く肩を竦めつつ心の無い謝罪を述べ。 不意に投げ掛けられた質問に溜息にも似た息を吐き乍ら、一度彼の瞳を経由し視線を宙へと。思い出すのは彼女が此処に来て以来の無駄なばかりの授業と、真意を得られない査察ばかり。直接的に目を付けられている訳では無いにせよ、酷く邪魔な事に変わりはない。スリザリン程度とは無くとも、其れなりの身内意識を持っている為か、同じ学年の奇跡の魔法使いを目の敵にされるのは不満だった。手持ち無沙汰に左手で耳朶の飾りを揺らした侭、軽く眉根に皺を寄せ。少しの逡巡と沈黙を経て、徐にローブの内側から持ち慣れた杖を取り出せば、人目も気にせず上記を述べると同時に相手の喉元に突き付けようとし )



  • No.25 by Clive = Walford  2017-10-29 13:44:40 



っ……確かに、残念ながら今の俺じゃあマクゴナガルには到底勝てそうにもないな。だが、好奇心のまま深夜に出歩く金色の猫になら――それなりに太刀打ちできるつもりだぜ?

( 耳元の特徴的なピアスをいじる如何にも年頃の少女らしいその所作に、思いがけず目を奪われながら。残念ながら、マクゴナガルとアンブリッジの対決はグリフィンドールの『変身術』の授業で終わってしまったらしい。しかしともかく、例の査察に参っているのはどうやら彼女も一緒のようだ。案外共通の話題には事欠かないかもしれないな――等とのんびり考えていたら、あまりに自然で、だからこそ防ぎきれなかったその大胆な突然の行動に一瞬言葉を失い、軽く目を瞬かせ。やがて苦笑しつつ、こちらもお返しするように、つ、と彼女の背に己の杖先を軽く添えて一言。敵寮同士の生徒が杖を突き付け合うこの光景は見つかれば酷く咎められるだろうが、そのスリルすらも面白い。むしろその猫なら――目の前の君なら、打ち勝つだけではなくて、是非とも自分の思い通りに鳴かせてみせたいものだ。不敵に笑みながらそう囁いて。)


  • No.26 by Hanna = Burberry  2017-10-29 14:12:11 




____、何時の時代も蛇は怖がりだと聞くわ。私でも、勝てそうじゃない?

( 一瞬焦りとも見られた表情は、何時の間にやら余裕の笑みへと移ろぐ。皮肉にも整った彫りの深い顔立ちに刹那目を奪われ乍らも、気付かぬうちに背に回された杖先にこくりと喉を鳴らして。全くもって油断のなら無い男だと心の中で評価付け、密かに小さく息を吐く。好奇に満ちた視線と僅かに、然し確実に自分達へと向けられた密かな話し声は耳障りだ。緩慢な動作で杖を元の位置へと戻し、彼の腕を柔く押し戻しつつ耳許で小さくにゃあ、と鳴いて見せては煽る様な視線を向ける事は決して止めぬ侭に満足かと問い掛けて。少し長居し過ぎたその場で、ちくりと頬に刺さる視線へ一瞥を向けた後にやおら肩を竦め )

そろそろ広間に行かないとね。朝食を食べ損ねるわよ。…嗚呼、忘れていたわ。私はHanna = Burberry、貴方のお名前を伺っても?



  • No.27 by Clive = Walford  2017-10-29 14:49:57 



――……ッ。Clive、Walfordだ。

( どうやら小さな意趣返しは成功したらしい。彼女が白い喉を鳴らしたのを見て満足げに留飲を下げた刹那、しかし彼女が注意を向けた周囲のざわめきやまなざしにつられてこちらも意識を傾けたその隙をつくように、不意に彼女の方から触れられながら小声で可愛らしい鳴き真似をされ、思わず大きく目を見張る。出会ってすぐだが、彼女の類い稀な負けん気の強さやプライドの高さは身に沁みて理解しつつあった。だからこそ――相変わらずこちらをからかうのが目的とは言え、先の自分の言葉にまさかこんな反応をされるとは思わず。直後の彼女の煽るような、いっそ誘惑しているようにすら見える問いにも、瞳を揺らしながら狼狽え。先ほどまでの余裕はどこへやら、動揺の色濃い声音でどうにか名を答えると、衆目の渦中にあることをようやく思い出してか、取り繕うように顔を背けて広間の方に一歩踏み出すも、一瞬の躊躇いの後彼女を振り返ってから、たった一言小さく告げ。)

……後で、また。


  • No.28 by Hanna = Burberry  2017-10-29 15:30:14 




…Clive、…。

( 彼の瞳に浮かんだ動揺は予想し得た結果。ご満悦と言わんばかりに大層な深呼吸を一つ。耳に残った侭な彼の名前を反芻する間も無く、背を向けた姿に昨晩を思い描く。昨日と同じく妙な高揚が感情を揺さぶる中、一度だけ振り向いた彼が確かにその唇から漏らした言葉に幾度か瞳を瞬かせ。真逆次を仄めかす何かがあるとは思わず、次頬を緩めてしまう。其れは授業か、将又夜の逢瀬か。何方にせよ自分が楽しみにしてしまっている事だけは真実で、何と無く其れが癪だった。見えなくなった彼の後ろ姿を確認して、口の中で名前を転がす様に呟いては、少し間を開けて、彼と同じ様に大広間へと歩み出す。浮ついた感情を抑える様に背筋を伸ばして自寮のテーブルへと近付けば、友人達の和やかな挨拶に誘われる様に席に座り。トーストされた食パンを運びつつ、友人達の声も等閑に、視線をスリザリンのテーブルへと這わせて彼の姿を密かに探し )



  • No.29 by Clive = Walford  2017-10-29 16:11:36 



( スリザリン寮のテーブル席につくなり、こちらを向いたノットが口を開きかけて――また閉じた。聡明な彼のこと、おそらく友人の身に何事かが起こったのをすぐに推察したのだろう。しかし敢えて何もなかったふりをして、朝の挨拶や冗談を言い交わしながらいつもどおりに朝食をとる。肉汁滴るベーコンに舌鼓を打っていると、遠くでは相も変わらずマルフォイがポッター一味に絡む姿。ノットやグリーングラスらと「懲りないな」と静かに笑っていたその時、眺めていたグリフィンドールのテーブルにあの金色の曲線を見つけてしまってどきりと心臓が跳ね上がる。――この距離だ、まさか目が合ってはいないよな? 思わず見ていたことがバレてはいないかと内心落ち着かなくなりながら、その後の朝食の続きはどこか上の空なもので。
――数時間後、『魔法生物飼育学』。今日はグラブリー‐プランク教諭の連れてきた数匹のアッシュワインダーを観察するのが課題である筈だった。ところがマルフォイたちとポッター一味がまたも衝突したようで、結果呪いのやり取りに驚いた数匹のアッシュワインダーが森へ逃げ出してしまう事態に。プランク教諭は大急ぎである方向へと探しに出かけていったものの、3匹が其方とは別の方向に逃げたのを見た生徒有志が、もし見つかれば魔法火を合図にと、自主的にそれぞれ森に入っていく。己もその一人だった。魔法生物相手に無理なことを言いながら、昼間でも暗い森に踏み入り、ルーモスで辺りを照らして。 )

ったく、同じ蛇なんだから安心して出てきてくれりゃあいいものを……畜生、あいつらどこに行った?



  • No.30 by Hanna = Burberry  2017-10-30 13:45:07 





( ___目が合った?否、気の所為か。少し遠くで朝食を取る姿を見付けた時に、彼の顔が上げられた気がした。予感ですらない希望に心の中で首を振れば、もうこの学校では名物とすら化している少年達の戯れに目を向けた。丸眼鏡の少年が機嫌悪く歩いて、テーブルに近付いた所で大変ね、と声を掛けて軽く笑みを交わした。何処からとも無く、寮の中の会話は彼等の話題で支配され、例に漏れず自分自身も、友人達と軽口を交わし合い。
幾時間かが過ぎて、相も変わらず今朝と同じ様な光景が広がっていた。ちょっかいを出した蛇寮と、同情と好奇が綯い交ぜになった視線を一身に受ける獅子寮が起こした騒ぎで授業は一旦中断に。隣に居る友人と呆れにも諦めにも似た感情を呈しつつ話をすれば、蛇寮達が何かしら動き始めたのを視界の端に捉え。その中に一人、見覚えのある誰かを見付けた。良くやるわね、と言う友人の声にすら曖昧な回答を零し、その後ろ姿が森の方へと向かって行くのを見ては、御免とだけ言い残して後ろ姿を追い掛け。そうして、漸く見付けた淡い光と背の高い後ろ姿、揺らぐ深緑色に声を掛け )

Mt.Walford。…お一人で点数稼ぎかしら?



  • No.31 by Clive Walford   2017-10-31 11:32:11 



……ああ、そんなところかな。生憎と俺は、こういうところで稼がないと飼育学に関しちゃトロール並みの成績でね。

(貴方が行っても仕方ないでしょ、とグリーングラスが呆れる声も捨て置いて禁じられた森を探索し、5分程経った頃だろうか。背後からかけられた可憐な声にふと歩みを止め、一瞬の間を置いてから振り返れば、そこにはやはり、微かな木漏れ日の中に佇むHanna=Burberryの姿があった。魔法薬学でも、先程の飼育学でも姿を目で追うばかりでそばには行けなかった彼女と再びふたりきりで話せることに内心言い表せぬ嬉しさを覚えるが、勿論それはおくびにも出さない。皮肉な笑みを浮かべて返すと、下草を踏み分けて彼女のそばに歩み寄り、まるでデートの誘いでもするかのように同行を願い出て。)

アッシュワインダーの寿命はあと20分だ。それまでの間に万一奴さんが卵を産んだら、この森は洒落にならんことになるだろうな。……Miss Burberry、俺とのアバンチュールにちょっとだけ付き合ってくれるかい?


  • No.32 by Hanna = Burberry  2017-10-31 12:14:54 




( 今朝話したばかりなのに、酷く長い間会話していなかった気分だ。振り向いて此方を見遣る彼を見て、嗚呼__確かにこう言う顔をしていた、と納得する程には、記憶というものはあまり頼りにならないらしい。じわりじわりと近付く彼の瞳をじぃと見詰め乍ら、甘美な誘い文句に苦笑にも近い笑みを零し。深夜に抜け出す程とは言え、余り立ち入ったことの無い禁じられた森に好奇心を瞳に湛えつつ辺りをぐるりと見渡して。そうして彼の顔へと再び視線を向け、鷹揚に頷いて見せ。授業の最初から思い浮かべれば、時間制限がある事は明白だ。上手く探し当てなければ、運が悪いと、と。其処まで考えてふるり、首を横に振った。何としても見付け出さなければならない。懐から取り出した杖を指先で弄りつつ )

ええ、お上手な其の誘い文句に免じて付き合ってあげるわ、Mr。 行きましょう、…まだ一匹も見つかっていないのかしら?



  • No.33 by Clive Walford   2017-10-31 12:45:19 



らしいな……魔法火が打ち上がればすぐにそれとわかる筈だ。

( お上手、と苦笑しながら言われてしまえば、途端に自分の誘いが拙かったように思えてきて、わざとらしく口をへの字に曲げてみせる。だがしかし、普段強気に武装している筈の彼女が青い瞳を秘めやかに煌めかせながら森を見渡すその横顔を眺めるだけですぐに穏やかな心持ちになって微笑んでしまうから不思議だ。彼女の問いかけに頷き、鬱蒼たる梢の上に切れ切れに見える青空を一度仰いでから、踵を返して再び歩き出す。ひとりで探すのも悪くないが、隣に彼女を伴っての探索はどういうわけか心が落ち着く──まるで以前からこうしていたような錯覚すら覚える程に。やがて腐葉土の上にひと筋の灰を見つけると、屈んで軽く触れ、まだ温かいことを確かめて呟き。)

奴さんが通った跡だ……まだ新しい。幸い、近くにいるようだぜ。


  • No.34 by Hanna = Burberry  2017-10-31 15:15:58 




あの子達可愛い顔をしているから、是非近くでゆっくりと見てみたかったの。…さて、何処かしら。

( 歩き慣れぬ道は険しく、少しばかり不安を伴う。隣を歩く彼の存在が心に安寧を齎している、などと口が裂けても言えない事を心の中で呟き。不意に屈んだ彼の口から零れた言葉にいよいよと言った感情が湧き出しては、酷く楽しそうに唇を緩めて。興奮にも似た感情は、恐らくアッシュワインダーやこの森だけでなく、唯一存在を感じられる彼が隣にいることが一番大きいのだろう。__悪くない、なんて思った事をこくりと飲み込んでしまえば、辺りに視線を走らせ。
俄かに、右手側からがさりと葉の擦れ合う音がした。視線を向けて息を飲む。眉を少しばかり顰め、杖を撫で乍ら横目で彼へ視線を向けては、宙に掻き消える程の小声で )

………どう思う?



  • No.35 by Clive = Walford   2017-10-31 19:02:05 



ほーお、グリフィンドールが蛇を好くとは驚いた。どうだ? 何なら試しに、こっちに遊びに来てみるのも悪くは──

( 探しものが近いと知って喜ぶ相手の唇から紡がれたその言葉に、悪戯っぽい流し目をくれながらさも意外そうに口角を吊り上げる。寮の垣根については別段冗談であるものの、見目麗しい年頃の少女があのような危険な蛇を可愛いなどと形容するのは中々に珍しい。ならば、とかこつけて自寮に招待しかけたその時、右方から突然聞こえた葉擦れの音にはっと振り向き杖を構え。
──静寂。何一つ動かない停滞に、逆に警戒心が増す。周囲の地面を確認すれば、灰の道は曲がりくねった末に音の源たる茂みの中へと続いていた。杖を撫でながら微かな声で問うてきた相手をこちらもちらりと見、違いない、とこくりと頷き。蛇を刺激しないようにと、囁き声で指示を出す──魔法生物の扱いが例え己より長けていようと己の背後に回らせるのは、絶対に怪我をさせたくないからだ。ルーモスを消し、杖先を茂みに向けながら、慎重に近づいて。)

……後ろに。ご存知かどうか知らないが、俺は少々魔法生物と相性が悪い。寿命と産卵とで気が立っているかもしれないから、いざとなったら援護射撃を頼む……いいな?


  • No.36 by Hanna = Burberry  2017-10-31 19:45:10 





こんな場所でその情報を聞きなくなかったけれど…いいわ、任せておいて。最後に貴方自身もやっつけておいてあげる。

( 耳に痛い程の静寂に支配された瞬間を切り裂くのは、小さな小さな彼の声。緊張と高揚に激しく音を鳴らす心臓を隠す如く、胸に手を添えて笑みを浮かべ。防衛術の授業では、可も無く不可も無い様な状態だったが__女は度胸だ、と小さくかぶりを振って、真剣な瞳で真っ直ぐ彼を見詰めては上記を零し。追いかけ始めてからの時間が何れだけ経ったか、もうとっくに分からなくなってはいるが、唯時間制限の終わりが迫ってきていることは確かだ。屹度この場を逃せば、この森が燃え上がる図は容易に想像できる。目の前の男が何れ程の物かは知らないが、頼れるのは自分しかいない事に違いは無い。心の中の独白を終えた後に、地に続いた灰の跡を視線で這う様に追う。卵を見つけた際に必要なのは、二つの呪文。何時かの授業で習った至極簡単なそれで、凍らせねばならない。口の中でアグアメンティとグレイシアスと言う単語を転がしては、間髪入れずに言える様にと準備を行い、数秒後に微かに頷いて )

……Okay、共同戦線と洒落込みましょう。



  • No.37 by Clive = Walford  2017-10-31 20:16:37 



ああ、しっかり頼んだぜ。――――ッ!!

( 凛々しく覚悟を決めた彼女の声に、茂みから目を離さないもののこちらも笑ってうなずき返した、その次の瞬間だった。敵に目をつけられたと知って今まさに卵を産み落とした怒れるアッシュワインダーが、シューッと激しい威嚇の息を吐きながら稲妻のように閃き、毒々しくきらめく牙を剥きだしにして飛びかかる。「“モブリアーブス”!」――咄嗟に放ったのは周囲の木々を操る呪文、腕のように伸びた低木の枝がアッシュワインダーをはたき落とすが、もんどり打った蛇はすぐさま態勢を立て直し、ますます怒り狂いながら恐ろしい速さで這い寄り。その後方、茂みの奥から白い煙が昇ると同時に赤い火の手が上がったのを見てとるや否や後ろの彼女に叫んで。派手な光を放つ呪文で蛇の気を逸らしながら他方に飛びすさり、“インカーセラス”、“アレスト・モメンタム”、凶暴な蛇を押さえつけようと矢継ぎ早に呪文を放ち。)

蛇は俺が――君が卵を!


  • No.38 by Hanna = Burberry  2017-10-31 21:02:05 




___失礼!御免なさいね、…`アグアメンティ`!

( 息する暇も無い様に感じた。矢継ぎ早な展開に危機を感じた脳は、酷く素早い思考展開を行う。襲いくる蛇が緩慢に見えて、遣らねばならぬ事がコンマの世界で理解出来た。アッシュワインダーと別方向に向かい乍ら、視線を彷徨わせて見れば新緑と深緑の混ざる葉の中に、決して交わる事の出来ぬ赤色の何かを見付けた。あった、と小さく呟けば標的目掛けて水を飛ばし。呼吸する間も無く、次いで`グレイシアス`と言う言葉と共に杖を振れば、水が飛ぶ途中すらも凍っていくのを目視。間に合ったと思うも束の間、逃げ出したアッシュワインダーの数は三体だった筈。まだ此処に居るかもしれないと辺りを警戒し。同時に先程彼が述べていた言葉を思い出した。_魔法火を打ち上げなければ_。思い出した過去を行動に移す間も無く、視界に移ったのは彼の背に向けて忍び寄るもう一つの白い影。素早い行動で飛び上がったアッシュワインダーが彼の首に狙いを定める其の前に、と軽い混乱に陥った侭無我夢中で杖を振り。`インペディメンタ`、杖の先から出た光がアッシュワインダーにぶつかり、その真っ赤な瞳が此方を向いた。状況は1対1、更に未だ卵があるやもしれない。冷や汗すらかきそうな状況に少し後退り )

Clive、随分と……困った事になったわ、



  • No.39 by Clive = Walford  2017-10-31 22:02:33 



……ッ、くそっ、1 on 1とはご丁寧だな……!

(目の前の蛇を撃退することで精一杯になっていた、その隙を突くかの如く突如降ってきた殺気にぞわりと凍り付いた刹那。彼女が必死に放った呪文が第2のアッシュワインダーを弾いたのを見て、自身も対戦中であるにもかかわらず一瞬だけ目を見開く。――だがこの状況では礼を言う余裕などない。新手に睨みつけられた彼女が後ずさり、やや焦燥の色のある声をかけてくれば、彼女と背を合わせるようにしてじりじりと移動しつつ、こちらも周囲を見渡して内心激しく舌打ちする。明らかな敵意を見せる獰猛なアッシュワインダーが2匹。彼らに取り囲まれたこちらは、ろくに戦い慣れていないまだ子供の魔法使いだ。おまけにまだあともう1匹所在不明の蛇がいる。……やはりこの危険な森を彼女と歩くべきではなかった、彼女を戻らせるべきだったのだ。
しかし後悔しても始まらない。真後ろに立つ彼女の存在を敏感に感じ取り、(しっかりしろ、クライヴ!)――厳しく自分を叱咤する。この危機的な状況を今すぐに打破しなければ――だが生半可な手は通用しない。焦りに苛まれながら目まぐるしく回転する脳、そこにふと過ったのは、一年前に教壇で見た妙に凄みのある実演だ。『こいつは完全な支配だ――呪文を解かれるまで服従し続ける――油断大敵!!』未だ使ったことがないその禁断の呪いを唱える覚悟を、しかし背中に感じる微かな温もりが躊躇いなく決めさせた。杖先を眼前のアッシュワインダーに向け、次いで彼女の目の前にいるもう一匹をも意識しながら、強い意志を込め呪詛を放って。)

“インペリオ”――“オパグノ”、襲え!!


  • No.40 by Hanna = Burberry  2017-10-31 22:39:18 





( はっと息を飲んだのは、その呪文が耳に届いてから、その呪文の意味する所を理解した瞬間。今まで目を離すことが出来なかった紅の双眸を一つの未練もなく断ち切って彼を振り向けば、精悍な顔に浮かぶ何かの覚悟が見て取れた。禁忌とされる呪文を使ってしまった事が暴露たら__否、人間以外ならば許されるのだろうか__然し、少なくとも何かしらの罰則を追うことは目に見えている。様々な思考が駆け抜けるように頭の中を過って、瞬くのも忘れ唾を飲み込んだ刹那、隣を何かが駆け抜けた。真白なそれが勢い良く駆け抜けたのだと理解するのに少しばかり時間を要した。振り向いて、先程まで対峙していた筈のアッシュワインダーがもう一匹と対立しているのを目視し、安堵ともつかない息を零した。僅かに後ろに踏み出して、触れた暖かい彼の体温に我に返る。未だ、終わりではないのだ。
__そう、二体だけでは無いのも、何処かしらにあるやもしれない卵の存在も。未だ気が抜けないのだと、心の中で己を叱咤すればぶつかってしまった事に軽い謝罪を入れ、辺りを見渡した。杖を握る手はもう汗だらけだ。ふらり、酷く覚束無げな一歩を踏み出し、辺りの草を掻き分け乍ら )

…未だ、あと一匹何処かにいる筈なのよね。若しかしたら、…もう。




  • No.41 by Clive = Walford  2017-10-31 23:24:04 



(初めての行使でありながら、許されざる呪文は幸いにも功を奏したようだ。アッシュワインダーの美しい真紅の瞳が一瞬大きく見開かれたかと思えば、蛇は己の意のままに、同胞へとただ一直線に飛び掛かっていく。遅れて振り返り、成り行きをこの目で確認しようとしたその時、とん、と後ずさった彼女が軽く自分にぶつかるが、その身体は先ほどより幾分緊張を解いていた。――安心させてやれたのだと少しばかり誇りのようなものを感じて、「大丈夫だ」と軽く肩に手を置きながら、彼女の謝罪に静かに応え。
一対一では全く隙を見せてくれなかったアッシュワインダーだが、先ほど彼女が自分を救ってくれたように、互いに牙を剥きあっているところに第三者として呪文を撃ち込むことは容易い。“インペリオ”、“インペリオ”、いがみ合う二匹に再び同じ呪詛を放ち、鎮まるよう命じれば、先ほどまでの荒れようが嘘のように蛇たちは大人しくなり。とりあえず、目下の危険はこれでどうにか解決できた筈だ。ほっとして再度彼女に意識を戻したその時、しかし彼女がふらりと酷く危うげに歩みだしたのを見て、恐怖で肝が冷えると同時に慌てて傍に駆け寄っていき。その白く細い手首を掴み、自分のそばへ引き寄せると、アルノ・ブルーの瞳を強く見つめながら激しい語調で言い聞かせ――次いではっと我に返り、しまったというような気まずそうな沈黙の後、低い声で取り繕うように言うと、背を向けて辺りを探索し。)

――ッ、気をつけろ! アッシュワインダーが凶暴だったのを見ただろ!? 無暗にそんな真似をするのはよせ!
……、君の言うとおり、まだ呪文をかけていないもう一匹がそこらからこっちを狙ってる可能性があるんだ。俺が周辺を見て回るから、君は蛇たちと卵の回収を先に頼む。


  • No.42 by Clive = Walford  2017-10-31 23:35:11 



(初めての行使でありながら、許されざる呪文は幸いにも功を奏したようだ。アッシュワインダーの美しい真紅の瞳が一瞬大きく見開かれたかと思えば、蛇は己の意のままに、同胞へとただ一直線に飛び掛かっていく。遅れて振り返り、成り行きをこの目で確認しようとしたその時、とん、と後ずさった彼女が軽く自分にぶつかるが、その身体は先ほどより幾分緊張を解いていた。――安心させてやれたのだと少しばかり誇りのようなものを感じて、「大丈夫だ」と軽く肩に手を置きながら、彼女の謝罪に静かに応え。
一対一では全く隙を見せてくれなかったアッシュワインダーだが、先ほど彼女が自分を救ってくれたように、互いに牙を剥きあっているところに第三者として呪文を撃ち込むことは容易い。“インペリオ”、“インペリオ”、いがみ合う二匹に再び同じ呪詛を放ち、鎮まるよう命じれば、先ほどまでの荒れようが嘘のように蛇たちは大人しくなり。とりあえず、目下の危険はこれでどうにか解決できた筈だ。ほっとして再度彼女に意識を戻したその時、しかし彼女がふらりと酷く危うげに歩みだしたのを見て、恐怖で肝が冷えると同時に慌てて傍に駆け寄っていき。その白く細い手首を掴み、自分のそばへ引き寄せると、アルノ・ブルーの瞳を強く見つめながら激しい語調で言い聞かせ。)

――ッ、気をつけろ! アッシュワインダーが凶暴だったのを見ただろ!? 無暗にそんな真似をするのはよせ!



(/今更感満載なのですが、我ながら少々続け過ぎたというか確定ロルだったかなと……、どちらでも返しやすい方に返せるよう改めて投下させていただきました、お許しくださいませ!)



  • No.43 by Hanna = Burberry  2017-10-31 23:49:01 




ご__、御免なさい…。そうよね、今のは迂闊だったわ。…本当に、御免なさい。

( アッシュワインダー同士の威嚇は気付けば終わっていたようで、森の中には最初と同じ様な静寂が訪れていた。何かが違うのは、先程よりも心臓の音が大きいことか。踏み出した足を止める様に掴まれた手首の熱に一際大きく鼓動が跳ねて、勢い良く振り返った__そして、思ったよりも近いその距離にぴたりと動きを止めて。真っ直ぐ此方を見遣る瞳の琥珀色が、何よりも美しく見えて、視線を逸らす事が叶わなくなる。彼の唇から飛んできた苛立ちの言葉に、俄かに冷水をかけられた気がした。其の危険から逃れる為に、彼が口をついて掛けた呪文が頭の中をぐるりと巡る。私にも、責任の一端は確かにあるのだ、と自責の念に眉尻を落とせば、徐々に小さくなる声で上記を述べて。
先程まで近くにあった筈の瞳が不意に消えて、くるりと背を向けられた。森の中に紛れそうな緑色のローブが嫌に溶け込んで見えて、此の儘彼が__、なんて、在り来たりでロマンチストの零す様な言葉が、口をついて出そうになって。飲み込んで、先程とは逆に彼のローブを掴めば何を言うでもなく、数秒の沈黙を守って。たった数秒、その数秒が酷く長く感じられた。緊張からか、乾ききった唇で掠れた声を絞り出し )

せめて、共に行動した方が賢明だわ。……未だ、何があるか分からないのでしょう?それに、ほら。若しかしたら、他の人が見つけているかもしれないわ。



  • No.44 by Clive = Walford   2017-11-01 00:36:53 



(いつもの彼女とは違うはっきりとした表情の変化、次いで紡がれるしおらしくか細い謝罪の声に、罪悪感が苦しいほどに胸を締めつける。嗚呼、己は彼女に何をしている? 耐えられずに身を翻し、内心己を罵りながらその場を離れようとして──だがしかし、くい、とかすかに引き止められ、その仕草に思わず目を見開いて。
ぎこちなく振り返ると、躊躇うような、酷く張りつめた沈黙が数秒流れた。彼女らしくない、だが先程とはまた違う声音で、離れるのではなく共に行動しようと提案する彼女。……何故だかそこには、もっと別の感情も入り混じっているようにも思えて。不安を必死に押し隠しているように見えるその華奢な身体に一瞬、我を忘れ吸い寄せられるように腕を伸ばしかけた──まさにそのとき、頭上で響いた派手な音にびくりと震えて動きが止まる。振り仰げば青空に色鮮やかな魔法火がひとつ、遠く歓声も聞こえた気がした。
未だ強ばっていた体の力が自然に抜け落ち、やっと心から安堵して再び彼女を見下ろす。真夜中の青い闇ではなく、森の濃い緑の闇の中で見る艶やかな髪は、相変わらず金糸のような淡い輝きを放っていた。普段より幾分白く見える可憐な顔、そこに浮かぶ澄んだ青い瞳を見つめるうちに少しずつ心が落ち着いていく。ようやくのことでぎこちなく笑うと、僅かに首を曲げ、とん、と彼女の肩に額を載せて甘えるように軽くもたれ、聞こえるか聞こえないかの声で囁き。)

どうやら、その通りになったみたいだな。
…………ハンナ、その……悪かった。君がいつか言ったとおり、俺は臆病者らしい。


  • No.45 by Hanna = Burberry  2017-11-01 00:56:22 





( 唾を嚥下する音すら聞こえてくる様だった。先程まで騒がしく打ち鳴らしていた心臓の音が鳴りを潜め、抜ける様な黄色の瞳がまっつぐに此方を見詰めている。黒色の長い睫毛が僅かに琥珀色に掛かって、余計に際立って見える。その瞳から、目を離せない。名を知っている感情が湧き出て来ても、素知らぬ振りをしている。その事に気付いておき乍ら、友人という立ち位置にすら彼を置けていない自分自身に僅かな嫌悪を覚えた。静かな侭過ぎるかと思われた時間も、呆気なく空に打ち上がった花火の様な物に掻き消されてしまった。遠くから聞こえる、幾人かの騒ぎ声に呆れる様に頬が緩んだ。真剣な表情を浮かべていた彼の顔が一転、驚いた表情になって数秒後にやおら笑みを浮かべたかと思えば、其の儘彼の額が自分の肩へ。ふわりと香るその匂いを吸い込めば、くらりとする。力の抜けてしまいそうな体を叱咤して彼を支えれば、視界の端に映った光を受けた黒髪に徐に手を伸ばして、指先で梳く如く撫で。鬱蒼とした森の中に僅かに差し込む光が何と無く心地よく、えも言えぬ感情が湧き上がってくれば、頭を撫でていた掌を其の儘背中へと回し、力の限り抱きしめて )

…いいえ、前言を撤回させて頂戴。貴方ってば迚も素敵で勇敢な人なのね。見直したわ、ちょっぴりだけれど。ね、



  • No.46 by Clive = Walford  2017-11-01 01:33:36 



君がそう言ってくれると、途端に勇者にでもなれるような気がしてくる――とまで言ったら、大袈裟過ぎるか?

( 彼女の細くしなやかな指が、己の髪を梳くように優しく撫でてくれるその仕草が心地良い。彼女とふたりきりで、禁じられた――けれど穏やかな森で過ごすその静かな時間は、今までの人生で経験したことがない程に深い安らぎを得るものだった。目を閉じて微かに震える息を吐き、仄かに香る彼女のジャスミンのような香りを己の中に深く取り込む。やがて彼女が掌を背中に添えてきゅっと抱きしめてくれたのを感じると、一度顔をあげて彼女を幾許か見つめてから、ふと冗談を零して笑い、それからこちらも胸元に引き寄せ、そのまま強く強く抱きしめて。――思い出すのは、つい今朝方彼女に対して自分自身が放った言葉。「魔女に手酷く呪われた」……嗚呼、本当にその通りだろう。思えばほんの半日前、あの夜出会った時から、彼女と初めて言葉を交わした瞬間から、既に強力な服従呪文をかけられていたのかもしれない。到底解けそうにない、酷く抗いがたい呪いを。だからここまで、彼女を渇望したのだろう。
ずっとこうしていたかった。彼女を感じていたかった。だが森は暗いとはいえ今は昼間で、思い起こせば一応は授業中には違いないのだ。やがて腕の力を緩め、彼女を見下ろしてまた少し笑うと、身体を引き離して杖を軽く上方に向け、赤と緑の魔法火を打ち上げる。捜索隊もこれで帰路につくだろう。彼女を振り返り、敢えて初めて会った時の呼び方を用いつつおどけたように呟くと、アッシュワインダーたちを“レデュシオ”で縮めて腕に這い登らせ、元来た道へと向き直って。)

……そろそろ戻ろうか、グリフィンドール。あんまり帰ってこないんで探しに来た奴らに、狡猾な蛇が君を締め付けるところを見られたら……俺は無事じゃあ済まなさそうだからな。


  • No.47 by Hanna = Burberry  2017-11-01 12:30:37 




あら、そんな事ないわよ。だって魔女ですもの、私。

( 弱気なのか強気なのか、何方ともない様な冗談を彼が零し、其の儘強く抱き竦められた。先程より遥かに彼の香りが広がって、脳まで揺さぶる様な酷く清廉な香りに包まれている様で、息をする度に意識をする。腕の中で微かに身動いで、胸許に耳を当ててみれば規則正しい拍動が聞こえて来た。自分の心拍と溶け合うようだ。数回瞬きをし双眸に睫毛を下ろせば、彼の腕に身を預け。彼の心音と、自身の心音と、それ以外が何も聞こえない空間は心地よく、此の儘ずっとこうし続けていたい感情に駆られる。
___何れ位そうしていたのか、いやに短くも、長くも感じられた。彼の体温が離れて、空に異なる色の火が打ち上げられた。帰ったら色々と問い詰められるのだろう。溜め息と微かな喜びが胸を支配する。さて、友人に彼のことはなんて話そうか、等と頭の中で思考を巡らせ乍ら、掛けられた言葉に頷き。来た道を進む前に、先程までは確りと見る事が出来なかった冷たくなってしまったアッシュワインダーの卵を持ち上げてそっと懐にしまい込み。砂を踏みつけつつ、向かって来た方向の道を逆に歩み )

見られて困るのは蛇が獅子に噛み千切られる所の間違いじゃなくって?…なんて。さ、帰りましょう、スリザリンの人。



  • No.48 by Clive = Walford  2017-11-01 20:45:57 



(昨年のクリスマス・ダンスパーティーでもあちこちで見受けられたように、異寮間恋愛それ自体はさして珍しくないものだ。だがスリザリンとグリフィンドール、この2寮に関しては長年あまりにいがみ合ってきたせいで、まずごく普通に会話することすら有り得ないと言って良い。ことにアンブリッジがやってきてスリザリン贔屓とグリフィンドール虐めが派手に横行しつつある今、両者の互いに対するヘイト感情はますます強くなるばかり。自分たちが普通の男女交際をできるなどと楽観的にはなれなかった。――それでも、何か方法がある筈だ。それをきっと探し出てみせようと、昨晩や今朝のようにからかいあいつつ雑談しつつ、不慣れな森を歩く彼女に時折手を差し伸べながら、密かに心に決めていて。
森を突っ切ること数分、ようやく校庭が見えてきた。が、ここで一度歩みを止めて彼女を静かに振り返る。そもそもアッシュワインダーの件もスリザリンとグリフィンドールの各寮生が揉めたことが発端だったのだ。ふたり揃って出てくるところを同級生たちに見られるのは得策とは言えないし、まずそれぞれの友人に秘密を打ち明ける段階を挟む必要があるだろう。そう判断して、今や従順なアッシュワインダーの一匹を彼女の手の中に受け渡し。だが一旦別れる前にこれだけは確認しておきたいと、刹那の逡巡を挟んでから、彼女の青い瞳を見つめつつ少しだけ不安げに問うて。)

こいつは君が。主役の俺は、もう少し遅れて登場することにするよ。
……、とりあえず、俺たちは……付き合う、ってことで良いんだよな……?


  • No.49 by Hanna = Burberry  2017-11-01 22:24:24 





( 森を抜けきる其の儘に、此方の手の中に飛び込んで来たアッシュワインダーを見詰めると、先程まで攻撃的に此方を見ていた紅色の瞳がくりくりと首を擡げた。こうも小さくなると愛い奴だと、緩む口元を其の儘に暫しの間其れを眺め。徐に耳に届いた彼の声に顔を上げれば、傲慢な言葉と裏腹に不安げに揺れる瞳と視線がかち合う。彼らしくもない様子に軽く首をかしげた刹那、口から出たのは思いも寄らぬ言葉。付き合うと言う単語に幾度も瞳を瞬かせ、一体何のことかと問う前に思い出すのは先程、二人きりの間に訪れた静寂と僅かな青い雰囲気。言葉も零せず、呆然と彼を見上げ乍ら、問い掛けを違うと言い切るには心惹かれすぎた事に漸く気付く。__好きなのだ。彼の事が。何でもない様な、児童でも分かるその感情の意味する所に気付いてしまえば一転、あんぐりと開けた侭だった口を隠し頬を朱に染め上げて。言葉もなくゆっくりと頷いて、其の儘恥ずかしげに視線を横に滑らせる。何もかもこんなに早くて良いのだろうか。困惑と不安に煽られた様に一度琥珀色の瞳を見上げ、___そして安堵した。大丈夫だ、この人ならば。ある種の惚気とも思える感情に身を委ね、へにゃりと頬を緩めて微笑んでは、彼の頬を掌で一撫でして校庭へと歩き出し )

じゃあ、Clive。……また、今宵。




  • No.50 by Clive = Walford   2017-11-01 23:01:22 



…………ああッ、ったく、くそっ…………!

(恐ろしさのあまり、出来ることなら彼女の顔を見ずに尋ねてしまいたいとすら考えた、互いの感情の確認と、明日から相手を独占したいと遠回しに伝える言葉。だが、ああ、しっかり彼女を見つめながら言って良かったと今なら思う。あまりのことに虚を突かれた顔、遅れて意味を理解したらしく触れれば熱そうなほど真っ赤になって恥じらう仕草、ただ無言で答えてくれた“Yes”、己を見上げるなり浮かべた、心底信頼しきった表情……そして幸せそうに綻ばせた微笑み。「ああ、また」とその場では涼やかに笑みながら返したものの、彼女が立ち去ったのを確認するなり耐えきれなくなってしゃがみ込む。……後から行くことにして良かったかもしれない。男の矜恃でその後はあくまでも冷静を貫いたが、彼女が見せた全ては、死の呪文も敵わぬ程に破壊力が凄まじ過ぎた。畜生、自覚していた以上に俺は彼女にふらふららしい──たまりかねて意味の無い悪態を吐くが、彼女か撫でて言った頬の熱さは己にも誤魔化せそうにない。半日、たった半日だ。そんな速さで、世界がこんなにも変わるとは。
やがて動揺をどうにか鎮め、校庭に戻ってくれば、まず気づいたのは友人のノットだ。だが彼は意味ありげに片眉をあげ、友人達に囲まれている彼女の肩にちらりと目をやる。勘の鋭い友人に今程呪いたくなったはないが、しかし否定はしなかった。──その後、プランク教諭も戻って『飼育学』の授業は終わり、自分と彼女、ポッター一味が加点されて解散となり。次の授業は、自寮もあちらも城の中だ。大勢の生徒達が賑やかに帰る中、友人たちと話しながらのすれ違いざまのほんの一瞬、彼女に小さく囁いて。)

──11時に、ふくろう小屋で。


  • No.51 by Hanna = Burberry  2017-11-02 00:26:20 





御免なさい、遅くなっちゃって。…ええ、見掛けたから___

( アッシュワインダー片手に戻って来た自分を迎えたのは好奇の視線と、友人達の名を呼ぶ声。弾ける様に其方へ視線を向けて駆け寄れば、少なからずの交友を持つ人間達に囲まれた。_良くやった、大丈夫、どうしたの。様々な質問が飛び交う中、笑みを浮かべ質問をのらりくらりと躱して行けば、時間を置いて彼が帰って来た。ちらりとだけ視線を送り、各々と同じ様に戻って来た教諭にアッシュワインダーとその卵を渡せば、声高々に加点をもらい、ポッター達と視線を交わし。肩を組む友人を好きな様にさせ、次の授業へと向かうその時、不意に隙をついたが如く、耳元で囁く低い声。夜の予定を埋める言葉に軽く身体を揺らし、振り向きかけて__やめた。素知らぬ振りで次の授業へ向かうも、授業中の頭の中は上の空。先生の言葉が耳から耳へと摺り抜けて、視線は何処と無く宙を舞う。終わるのを待つだけの一日は酷く駆け足で過ぎ去った。
__数時間が経ち、陽は落ちた。静かに迫り来る闇の暗さに思うは恐怖よりも好奇心と、逢瀬への期待。誰も居ない談話室をそっと抜け、足音のならぬ様物陰に隠れつつ目的の場所へと歩む。しんとした廊下は冷たく、まるで昨晩を思い出す様な這い寄る寒さだ。指先が冷えて、掌を擦りあった。 斯くして辿り着いたふくろう小屋で、片目だけで此方を見詰めるふくろうに近付き、唯々佇み )

…、来るのかしら、



  • No.52 by Clive = Walford  2017-11-02 01:36:44 



(――その後の『呪文学』では、どうにか頭を切り替えて真剣に臨んだ……つもりでいたものの、それでも呪文の練習相手である友人たちには、心ここに在らずな事をすぐさま見抜かれてしまったらしい。放課後、薄暗いスリザリン寮の談話室の一角で何があったと問いつめられ、ただ一言「グリフィンドールのバーバリーと深い仲になった」とだけ正直に打ち明ければ、口元を抑えてまあと目を見張るグリーングラス、一方既に薄々気取っていたからか呆れた溜息をつくノット。結局、元々同じ個人主義者で互いに絶妙な距離感を保ち続けてきた友人ふたりは、「程ほどに」との忠告だけして秘密裏に認めてくれた。それだけでも随分心強いものだ。後は三人で静かに宿題を済ませると、めいめい何やら言いたげなふたりに「顔がうるさい」と雑な別れの言葉を告げて、地下の談話室を抜け出し。
白い息を吐きながら、青い闇の中をいつものようにひとり歩く。それでも寒い気がしないのは、深夜に出歩く目的が昨晩までとは違うからだ。しかし、こんなに冷気に満ちた夜中に会う約束を取り付けたのはやはり失敗だった――だが少なくとも今日だけは、出会った昨晩のように真夜中の城で逢いたい気持ちをどうしても捨てきれなかった。これからも会い続けるつもりなら、日に日に冷え込む冬に備えて別の場所を探さなければ。そんなことを思いながら、月明かりの差す石造りのふくろう小屋へと音もなく足を踏み入れて。1羽のふくろうのそばにいる彼女をすぐに見つければ、胸の内にじわりと温かいものが広がるのを覚えつつ歩み寄り、静かに脱いだ己のローブを彼女にそっとかけながら意地悪く囁いて。)

爬虫類の俺には随分過ごしやすい夜だ――こんばんは、Miss Burberry。百獣の王を司るグリフィンドールの生徒と言えども、やはり寒さには負けるらしいな?


  • No.53 by Hanna = Burberry  2017-11-02 22:20:49 





あら、随分と紳士的じゃない。…今晩は、 Mr.Walford。獅子の心臓は何よりも冷たいのよ、ご存知?

( かつりと小屋に踏み入る靴の音。振り向く事すらせず唯まっつぐに前を見続け、そっと肩に掛けられた暖かい何かに漸く振り向いて___顔を見た。暗闇に溶け込む髪の毛と、ぽっかりと浮かぶ月の様に煌めいた琥珀色が側にある。どうしようもない程むず痒くて、恥ずかしいやら嬉しいやら、何とも言えぬ感情に彼の顔から直ぐ様目を逸らして、再び梟を見詰め。ずるりと落ちてしまいそうな其れに引き寄せて身を包めば、未だ幾時間も経たない何時かの香りがする。脳を溶かす様な、酷く中毒性の高い其れに睫毛を伏せて陶酔し。
何をするでも無く重ねた逢瀬は、昨晩の様には行かぬ。唯視線を揺らがせたのは先程の様な感情に揺さぶられるから。此れ迄恋愛らしい恋愛の一つも行ってこなかった自分に辟易し乍ら、ちらりと彼を見遣った。斯くして徐に口を開いて )

あの後は如何だった?是非貴方が魔法生物飼育学で面白い姿を見せてくれるのを楽しみにして居たんだけれど…、



  • No.54 by Hanna = Burberry  2017-11-05 21:26:55 






(/ 一度のみ上げさせていただきます )




  • No.55 by Clive = Walford  2017-11-05 22:25:06 



残念、今回はそんなに派手なことにはならなかったよ。……俺としても、君にかっこ悪いところを見られるのは不本意だしな? 君を楽しませてしまわないよう、今後はよくよく気を付けることにしようか。

( ローブをかけられ此方を振り向いたその表情は、月明かりの中で複雑な色を浮かべておりどうにもうまく読み取れない。挨拶の声音からして“いつもどおりの彼女”のようだが、こちらも口を開きかけた時ふいと視線を逸らして梟を見つめる仕草に、やはり昨晩までのようにいかないか――と、残念なような、もどかしいような、けれど不思議と心地良いという、奇妙な感覚を覚えていて。
だがうまく振舞えないのはどうやら彼女も同じようだ。ちら、とこちらを掠めたアルノブルーの瞳、しばらくしてからどこかおずおずと紡がれたように聞こえる言葉に、緊張の色を微かに読み取る。そんな普段とは違う彼女の姿に愛おしさのような感情が芽生え、ふ、と笑みを零してから、近くの石段の右端に腰を下ろしつつ気取ったような声色で答え。それから暫し間を開けた後、――ああ、己も彼女のことを言えなかった。いざさりげなく続けようとした誘いの言葉が、しかし喉につかえて言い出せない。躊躇った一瞬の後、彼女の瞳を見つめながら、傍に来ないか――と、白い息を吐きながら問うて。)

……、蛇は変温動物なんだよ。……少しばかり、暖を分けてくれるかい?


(/無断空白申し訳ございません、背後事情より少々来られずにおりました。ご連絡することのないまま3日間も返信できず本当にごめんなさい! 御不快な思いをさせてしまったとは思いますが、まだお相手させていただけますでしょうか……?)


  • No.56 by Clive = Walford   2017-11-08 22:25:27 



(/素敵なお相手様が見つかったようで何よりです(❁˘ω˘❁)
短い間でしたがとても楽しくやり取りさせていただきました、本当にありがとうございました……!)


  • No.57 by Hanna = Burberry  2017-11-08 23:15:14 





(/ 貴方様の事情を考えずに急かすように上げて、返事が遅くなってしまったことを先ずは謝らせて頂きます。申し訳ございません。 貴方様の素敵な文に対して自分の文章が酷く滑稽に見えたものですので、確りと推敲を行なった上で返事をしようと致しまして、このように遅れてしまいました。 また、貴方様が思っているのと同じ様に私もとある場所の片方が貴方様だと思い込んでおりました。本当に申し訳ございません…。 私はこの場以外に一切手を出しておりませんので、その点のみ誤解なさらないで頂ければ幸いです。 この場所は久しぶりにセイチャに戻って来て、楽しいと思えた唯一の場所ですので、出来得る限り長く続けて行きたいと思っております。不甲斐ない相手ではございますが、どうか今一度考え直して頂けないでしょうか…。 )




  • No.58 by Hanna = Burberry  2017-11-10 18:12:14 




(/ いらっしゃらないようですので、此れで最後のご挨拶とさせていただきますね。今まで素敵な時間を本当にありがとうございました。いつかまた、貴方様の素敵な文章が見られますことを願って、 )



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