匿名 2017-10-21 15:20:33 |
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……こんにちは。いえ、おはようとでも言うべきかしら?それともこんばんは…まぁ、どうだって良いわね。まだ自分の状況が分からない?大丈夫、そのうち分かるわ。(教室の椅子に鎖で縛られている相手をジッと見つめ、目覚めればそんな事を言って微笑み。柔らかな風が吹けば彼女の黒髪がなびき、手に持っている文庫本の頁も同じようにパラパラと捲れる。硝子張りの天井へと目を向ければ、上を向いたまま相手の正面へと椅子を置きそこに座って。)あれは何かしら?…多分、水星ね。(空には黒い空間がぽっかりと広がり、幾つもの輝かしい星が瞬いている。それはまるで宇宙のようでとても美しく、同時に奥底に眠る恐怖をも掻き立てる。教室はとても荒れており、椅子と机はあちこちに倒れ黒板には長い爪でひっかかれた様な傷が幾つもある。そして空には宇宙の様な空、酷く異様な空間だが彼女がそれを気にする様子はまるで無い。それが当然とでも言うように、椅子に縛られている相手に向かって微笑んで。)
…怯えてるの?大丈夫、取って食べたりなんてしないわよ。(口を開け、牙なんてないでしょうと白い歯を見せれば口を閉じて微笑み。椅子から立ち上がれば、相手の手錠を見つめながらポケットから小さな鍵を出して。)…そうね、質問を三つしていいわ。三つまでならなんだって答えてあげる。(そしてそれを手錠へ指し、手を自由にすれば相手の額へ顔を近づけてキスをしようとし。)
ふふ、そんなに照れなくったっていいのに。(キスを拒否されたものの気にする様子もなく、もう一度自分の椅子へと座れば文庫本を暇そうに読み始め。タイトルは「かもめ」と黒く無機質なフォントで書かれており。)…私?それが一つ目の質問ね。(お前の正体、と質問を問いかけられれば暫く腕を組んで考え始めて。そして暴れる相手をジッと見つめれば、嘲笑うかのように鼻で笑い。)私は貴方の思い出。思い出の欠片、とでも言うべきかしら。……この姿に見覚えはあるでしょう?(先程まで笑みを浮かべていたが目を伏せると全くの無表情になり。染められていない黒の三編みを指先で弄び。丸いレンズの眼鏡は真っ直ぐに相手を見つめ、やがて柔らかい笑みを浮かべて。)まぁ、口調も思考も全く違うでしょうから分からないのも無理ないわ。私を産み出したのは貴方、貴方が持っているあの子の記憶が私を作り出した。(でしょう?と相手に確認を求めると椅子を相手の隣に動かし。床を擦る嫌な音が鳴り響けば、相手の喉元へと触れようと手を伸ばそうとし。)
…そんなに私が嫌いなのね。そういえば私を拒絶したのも貴方…(手を振り払われれば少々不快そうな顔をし、顔を歪ませながらも笑みを保ちつつそう言えば拳を頬に思いきり喰らい。うめき声を上げながら体は後ろへと下がり、その場へ倒れて。)あら、言葉で言い返せないと暴力で出るのね?全然前と変わってないわ。(瞳に涙を溜め、殴られた頬を抑えながら相手を怒りが籠った瞳で力強く見つめれば空がぐらりぐらりと歪み。そして相手への敵意を示すかの様に空は赤く染まり、星の一つが割れ。黒板がバタン、と大きな音を立てて倒れたりなどこの空間に異様な空気が立ち込める。そして立ち上がれば、椅子を持ち相手へと思いきり投げつけようとし。)
■
…っ(指示が耳の中でなり響けば、それは脅迫の様にも感じられ。怯えている様子の少女から目を逸らせば、標準のみ合わせる。そして無慈悲にも引き金へと指をかけ、力を籠めて引き。)
名前/奥村鳩子
年齢/19
容姿/手入れされた黒髪を腰まで伸ばしており、普段は高い位置で無造作に結っている。瞳の色も黒と生粋の日本人。末広の二重に通った鼻筋と全体的に整っている顔立ちだが、特段見目麗しいという程ではない。座敷に呼ばれた際には丸髷仕事で使う着物は上品な薄紅色を基調にされており、白い糸で縫われた蓮が辺りに散りばめられている。帯は若草色。普段は良くも悪くも一般人だが、一度舞台に上がってしまえば緊張感を纏った芸者の顔を見せる。プライベートでは置屋から渡された落ち着いた色の和服に袖を通している。
性格/真面目でありながら天真爛漫。義理堅く情が深い根っからの善人気質。それでいながら意外と現実主義者。芸妓としては一人前であり、裏方から踊りまでそつなくこなせる為重宝されている。しかし器用貧乏な一面もあり、何でもこなせる代わりに一番になれるほどの実力がある芸がない。強いて言うなら踊りは充分渡り合えるが、やはり経験を積んだ一流の芸妓には劣る。元々は士族の裕福な家庭出身であったが、家運が傾き家族の負担を減らす為に芸の世界へ足を踏み入れた。家の事を鼻にかける事もせず、知識を不用意に見せびらかしたりする事もしない。物心ついた時から文学を好んでおり、何かあると部屋に籠ってはページを捲る。国内は勿論、海外の本も取り揃えており本棚には常に敷き詰められている。また、無意識のうちに周りを観察する癖があり人の仕草の変化や、感情やなどをある程度予想する事に長けている。
備考/人の良さから他者にいい様に扱われる事が多く、本人もそれに甘んじて見逃している為増長させる事が多い。出生からか遊郭に引き取られた当初は色眼鏡で見られる事も多かったが、真剣に打ち込む事により今では立派な一人前の芸妓として接して貰っている。恋愛感情については幼い頃近所に住むお兄さんに一度抱いたのみ。
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