赤の女王 2017-10-15 11:00:59 |
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>眠り鼠
あら、男の子だって化粧はできるのよ。今度やってあげようか。(女の子、なんて限定するような言い方をされるとニヤリと口端を上げる。この柔らかい肌に筆を乗せたら、どんな風に変わるだろうか。そんなことを考えては楽しくなり、名前について深く掘り下げられなかったことにも気がつかないほど、想像を掻き立てられた。それくらい油断していたからこそ、後に続けられた言葉は意識の脇を縫ってスルリと耳に入り込んできた。「は、か、可愛いなんて! そんなこと言われても嬉しくないわよ、ばか! 私は美人って言われたいの! ばか!」これまでよりも強めの力で相手の背をドンドン叩いてから、赤くなった顔を隠すようにその背に顔を埋め。これまで、派手だとか目立つだとか、そういうことを言われるのはしょっちゅうだった。それから、 綺麗 とも。とは言え、それは自分の容姿がそう言われるのを求めて作られていると気付かれていたからで、本心からの言葉ではないことにも気がついていた。だからこそ、こんなに濁りのない声で言われ馴れない言葉を聞くのは、とてもむず痒くて。「寝たらほっぺたつねってやるから」背に顔を埋めたまま、もごもごとくぐもった声で言うと、こんな風に、と言わんばかりに手だけを動かし相手の頬を摘まみ。「大事なもの?」下ろされると、自分の背が低いのを見られないようにその場へしゃがみ、靴を履くと ぐい と腕を伸ばし。「おっきい家ねぇ」相手の言う 大事なもの が何なのかも気になるが、それよりも目の前に建つ屋敷は普通の三人暮らしの家よりもいくらか大きなもので。圧倒されるようにポカンと口を開けながら、その全貌をしげしげと眺め)
(/返事が遅くなり申し訳ありませんでした!加えて、次の返信が二時間以上空いてしまいそうなので、今回はこれで一区切りさせて頂きたいと思います。相性が問題ないようでしたら、また次回もよろしくお願い致します。)
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