親衛隊長 2017-10-14 12:46:07 |
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その言葉で俺の腹はもう決まった、俺の生涯はやはりアリッサのために捧げよう…
(彼女にとっての自分の存在が占める役割の大きさのようなものが、彼女自身の言葉のおかげでハッキリと伝わってくれば手を止めて、改めてこの身を賭して彼女のためだけに戦い抜こうという強い決意を改めて言葉にして彼女の瞳を真っ直ぐに見据えて伝えては一つ大きく頷いて見せて)
あなたらしいわその言葉。でもあまり気を詰めては身体に毒です、たまには身体の力を抜かないと
(真っ直ぐこちらを向く瞳に改めて頼もしい人だと、父の護衛をしてる時からこんなに気を張り詰めていたのだろうかと思うと彼はいつ休んでいるのだろうと身体のことも気になり優しく微笑みかけてから優しく包むように抱き寄せ)
…案ずるな、俺はアリッサのその気遣いだけで充分だ、それより…その、これは一体何のつもりだ…?
(誰に強制された訳でもない、自分がそうしたいからしているだけのことであり、多少の無茶も彼女のためを思えば厭わないとすら思っていて、そんな自分の生き方を肯定し労ってくれる彼女がいるだけで満足だと思えていたが、その上突然の抱擁を受ければ戸惑いの気持ちの方が大きくなっていき)
なにって、私なりの労いの気持ち?
(いつかは誰からも追われない、追ってこないのんびりとした生活がしたいものだと遠い夢に想いを馳せていると胸元から聞こえる戸惑いの声に体を離し、何不思議なことを言っているんだろうと首を傾げ。小さい頃、両親などにしてもらった時のように自分もやろうと思っての行動で)
しかしだな…これではまるで幼子のようで少々恥ずかしい
(誰かの腕にこうして抱かれることなんてこれまでにあっただろうか、振り返ってみればそれは幼い頃に亡くした優しかった母との記憶にまで遡って。自分のような年になって、自分よりも若い彼女にこうして子供にするように抱かれるというのは照れくさく思えてしまって)
あら、そんなの関係ないわ。誰かに抱かれるってことは気持ちを落ち着かせられることが出来るのよ?
(すこし頬を染め照れることが不思議で仕方なく、育った環境のせいか抱くことも抱かれることも日常のひとコマにしか感じない自分とそれを恥じらう彼とではそんなに差があるのかと学び「わかったわ、もうやらない」困ったように笑い手を挙げ)
そうだな、そうしてくれ…どうにもこういうのはあまり慣れん
(久しく感じていなかった他者の温もりに懐かしさや安らぎのような感覚を覚え、身を委ねてしまいそうになったことも確かだが、本来護るべき立場であるはずの彼女に甘えるなんて許されないことだろうという気持ちがあり、そして何よりやはり照れくさいという想いが念頭にあるようで)
そのうち慣れてくるわ、…それより服は直ったかしら?
(長年、他人の温もりを感じてなかったんだなと分かる仕草がどこかしら可愛くもありおかしくもあり。今いる場所に戻ってきて何時間だったんだろうか、そろそろ瞼が重たく眠くなり服を繕う手が止まっている彼に訴えかけ)
ああ、待たせてすまない。もう少しで出来る
(声をかけられ、そこでようやく会話に夢中になるあまり手が完全に止まってしまっていたことに気がつき、眠たげな彼女の表情を見れば時間も時間だし今日は随分長いこと森の中を歩き回って疲労もあるのだろうことを考慮すればそれも無理からぬことで。手早く作業を終えて早く休ませてやろうと一気に作業に追い込みをかけて)
早く頼むね
(そう言うと先程よりも早く手を動かすが綺麗に補修される服を見て、自分もいつか彼のように服が直せたらいいなと。繕ってる間は身動きをとることが出来きず、睡魔と戦いながら終わるのを待ち時折あくびを押し殺しながら)
…よし、待たせたな、これで大丈夫だろう
(後半は少し早足での仕上げとなったが、それでもそれなりに綺麗に出来上がって。応急処置としては上々の出来だろうと満足げに大きく一つ頷いて最後に糸を切って「さあ、ではまた明日に備えて休むことにしよう」彼女の眠気ももう限界であろうと配慮をし、そう提案をして)
ありがとう、ほんとに上手ね
(見違えるほど綺麗になった服を満足そうに見つめ、まだ王族として暮らしてた頃は破れた服は捨てていたため修繕された服を着るのは初めてで、城下で住んでる人たちはこんなような生活をしてるんだろうなと。仕立てが終わり、ようやく眠れると座っていた木を枕に横になり)
早くに親を亡くして身よりもなかった俺は一人で生きていかねばならなかったからな、生きるのに必要な知恵なんかは知らず知らずのうちに身についていた…これもその副産物だと言えるだろう
(木の幹に寄りかかって頭の後ろ側で手を組んで、彼女からの賛辞を受ければこれも自分がこれまで生きるために身につけてきた技術であること、そんな身の上話を交えつつ彼女のために役立てたことは素直に良かったと思えていて「…一生を一人で生きていくしかないと思っていた俺が城に召し抱えられ、王に仕えて今はこうしてお前の服を繕ったりして…人生とはわからないものだな」寝る態勢にはいった彼女を横目に、直接語りかけるような、それでいて虚空に投げかけるようにそう呟き)
(彼の言葉が入ったかどうか、気がつけばもう自分は夢の中わ。こんなにすぐ眠れるのも彼といて初めてのことで、疲れ知らずの自分だと思っていたがぐっすりと熟睡。そんな夢の中は未だ悪夢が襲い、じわりと目頭に涙を浮かばせるときも)
(彼女が眠りに落ちた後もしばらくその様子を見守っていて、何やら悪夢にうなされて涙まで見えれば彼女のそばまで行き頭を撫でてやり。やはりどんなに気丈に振る舞っていても突然祖国を亡くして平気であるはずが無いのだとわかり、平穏な生活を取り戻すために自分に出来るのはこの手で剣を振るまでのことだという思いに沈み、そのまま眠りに落ちて)
(頭を撫でられてるからかすっと涙が止まり、その後は何も無かったかのように寝息を立てながら気持ちよさそうに眠り続け。目が自然と覚めたのはまだ太陽が登り始めて間もない頃、隣で眠っている彼を起こさないようにそっと起き上がり焚き火に火をつけてから彼の負担を少しでも減らそうと昨日のお皿を洗いに行こうと立ち上がり)
…ん?アリッサ、ちょっと待つんだ、どこへ行くつもりだ?
(ちょっとした物音に反応して目を覚まし、何事かと辺りを見渡せばちょうど食器を持ったまま立ち上がる彼女の姿が見え、単独で行動をしようとしていることがわかって引き止め、どこかへ行くなら自分も同行しようと刀を手に立ち上がり)
どこへって…お皿を洗いに行くだけよ?
(水場に行こうとした時に声が聞こえ振り返れば、彼が目を覚ましており。自分からしてみれば食器の片付けに行くだけのことなのに、刀を持つ手を見て1人で出歩いて行けないんだったと気がつき「ごめんなさい、そうね」眉を下げ大人しくお皿を地面に置き)
いや…謝らないでくれ、それならば一緒に手伝ってくれるか?
(城に居た頃では王女である彼女に家事を頼むことになるなんて考えもしなかったが、自分から何かをしたいと望む彼女の気持ちを無碍には出来ず、単独での行動は心配なため認めることは出来ないが一緒にということならばと置かれたお皿を持ち上げつつ提案をしてみて)
…えぇ、もちろん
(狙われてるという事をすっかり忘れていたため怒られるかと思いきや、彼からそんなふうに言われるとは。驚きのあまり目を丸くししばらく黙り込んでいたが、それが嬉しくなり子供のように明るい笑顔で彼を見て頷き)
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