半獣と人間の禁断の恋

怜）それは、僕にはどうにもでき居ないけど。ゆうきは、自分の視界に映るのが新月だったらいいんだよね。
怜は、ゆうきに聞いた。

怜）空の月をずっと新月にはできないけど、ゆうきの視界に新月だけが映るようにすることはできるよ。

…………そんなの…出来る？(見つめ)

(わおーん。)

怜）ゆうきのお部屋を軽く変えてみるんだ。いいかな？なんなら、一緒にやってみよう。

………………やる…やってみる……(見つめ)

怜）よし、じゃあまずはゆうきの部屋を見せてね。
怜は、ゆうきの部屋を隅々までみた。
怜）まずは、カーテンの色を変えよう。
そう言って、怜が取り出したのは、白と紺のカーテンだった。
怜）白色の上から紺色のカーテンを付けるんだ。こうすれば、太陽がちゃんと部屋に入るから明るい。
怜はそう言ってカーテンを付け替えた。
怜）こうやって、電気を消せば外の月は見えないから新月と実感できる。ほかにもするけど、まずはどうかな？

………………いいね…(見つめ)

怜）やったー、あとはそうだなぁ。あまり部屋を暗いイメージにすると、ゆうきのイメージもそうなっちゃうから、明るいものでも月に近いものは置かないこと。今のところなさそうだね。最後は、ゆうきにこの写真あげます。
怜は、カメラで撮った写真を見せた。なんとくっきり新月の丸が見えるのだ。
怜）この間、部屋で、夜空を取った時、偶然新月だったんだよね。目で見えなくてもカメラで明るさ調整するとくっきり見えたから、僕も驚いてるよ。どうしても、新月が実感できないなら、この写真を見るといいよ。どうかな？こうすれば少しずつ毎日新月って思えて感情の起伏も収まるんじゃない？

……………………綺麗…(見つめ)

怜）よかった。僕も綺麗だなぁって思って。そうだ、明日写真立て選ばない？一緒に選んでお揃いにしようよ。僕もほら、持ってるから。
怜は、もう一枚の新月の写真を見せた。これで、新月って思えたらいいね。あ、そうだ！どうしても不安なら。
怜はそう言って、ゆうきをぎゅっと抱きしめた。そして
怜）僕のところに来ていいからね。ずっと気づけなくてごめんよ。

……………………怜……っ…(ぎゅっと抱きついて)

怜）大丈夫、今日はまだ満月じゃない。どうしてもいやなら一緒に寝よう。そして、新しい日々を始めよう。
怜は、優しく笑って、抱きしめた。

…………うん…一緒に寝る…(抱きついて)

怜）ゆうきのベッドにする？それとも僕？

……………………怜……(ぎゅっと抱きついて)

怜）いいよ、僕の部屋も月に近いやつないから。安心して。
怜は、自分の部屋にゆうきを連れていき、ベッドに横になると、ゆうきに抱き着いた。
怜）抱き着いて寝たいって言ったら、OKしてくれたもんね。だから、こうやって寝かせて。
怜は、ぎゅうっとゆうきを抱きしめた。

…………………………怜…(ぎゅっと抱きついて)

怜）やっぱり、ゆうきの手って気持ちいいなぁ。僕よりも大きいし、こうやって優しく包んでくれる。僕小さいからすっぽりゆうきの腕に収まっちゃうもん。

……………………この新月の写真、皆にもあげたい。皆不安だから……(俯いて)