匿名さん 2017-09-28 12:34:33 |
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怜は、暫く腕が動かせないから、治るまで、仕事を休むことを連絡していた。
怜)はい、治ったらまたお願いします。それでは。
怜はそう言って、電話を切ると、ゲームをし始めた。
怜は何かをちぎる音が聞こえ、振り向いた。そして、言葉を失った。
怜)な、なにやってるのゆうき!毛なんか引きちぎって。なんか、嫌なことでもあった?
怜は、自分で「関わらない」と言ったことも忘れ、ゆうきを心配した。
怜)わ、分かったよ。よっぽど僕のことが嫌いなんだね。ぼく、リビングでゲームしてるから。(シェアハウスで言うみんなが集まる場所)スコーンはここに置いとくね。
怜は、さらにプレーンとチョコとスノウ(砂糖でコーティングされた冬季限定スコーン)のスコーンと、アッサムティー(ミルクティーが一番おいしい)を置いた。怜なりの関わらなくても彼を思う気遣いだ。
怜)それじゃあ。
怜は自室を出た。泣きそうになったがグッとこらえた。泣いてもゆうきは自分を好きになって呉れないから。怜は、リビングのソファに横になり、イヤホンをつけて、ゲームをしていた。
怜)ゆうきを見た時「教えてやるよ、俺の本音を。」 って言ってくれたから、選んだのに。全然、本音を言ってくれないじゃん。
怜はゲームを閉じて、ポケットに入れていたゆうき人形を取り出した。狼の耳が付いていて。青っぽい銀髪に紺色のラフな格好にジーパンをはいている。そして、よく似ている。
怜)ゆうき、君の本音は何なの?
怜は人形に聞く。しかし、相手は人形何も答えない。怜は、ため息をついた。
怜)喉乾いたなぁ。アッサムティーとキャンディでも舐めよ。
怜は、アッサムティーがお気に入りだ。紅茶の香りがよく、ミルクティーが一番合うので、よく飲んでいる。怜は一口、飲んでキャンディを口に入れたが、妙に甘すぎる。すると眩暈がし、怜はそのままソファに倒れて眠ってしまった。キャンディには睡眠薬が仕込まれていたのだ。
…………………………ふん、人間なんか…大嫌い。でも、不思議だ…アイツと一緒に居ると………落ち着く…(もふ、と相手に抱きついて)
怜の飲んだ睡眠薬は、結構強力で、自然に目覚めるまで何をされても、気づかないものだった。
怜は、すやすやと眠ったまま、ゆうきに抱き着かれていた。
怜)ん...ん~
怜は寝返りを打って、起きる気配がない。その時口から、キャンディが落ちた。しかし、怜はキャンディを舐めているので効力は発揮されたままだ無理やり起こされても起きない。
怜はしばらくして起きた。
怜)ふぁ~。あれ、この青い毛って、ゆうき?
怜は顔が赤くなった。そして、眠っていたのに、なぜ頭に言葉が残っていた。「アイツと一緒に居ると………落ち着く…」そして、抱き着かれた感触。怜は、ゆうきの部屋に行った。
怜)ゆうき、僕といると、落ち着くってそれがゆうきの本音なの?
怜は、部屋に入った。涙が今すぐにでも零れそうだ。
怜)ゆうき、僕が勇気を選んだ一番の理由は、本音を言える相手だからだよ。
怜はそう言った。
怜)仕事に行くとね、皆、本音を隠すんだ上辺だけの気持ちだけで人と話してる。僕カフェではウェイターだから、人の話よく聞くんだけど、よく無理して笑って、本音を隠している人が、席に大勢いるんだ。そんな仕事辞めればいいのかもしれないけど。僕は、今更また仕事探すのも嫌だからさ。だから、本音を言える相手が本音を言ってくれる相手が欲しかったんだ。そしたら、ここにその本音を言ってくれる子がいたんだ。それがゆうきなんだよ。
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