飄々男子 2017-09-18 20:10:16 |
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なッ…!ちょっと、何してるのよ…!
( 間髪入れず否定してしまったものの、彼の方を向いて真っ赤に染まった顔を至近距離で見られるのは阻止したかった為これで良いのだと言い聞かせ。何か考え込んでいるのか、また静かになった彼に諦めたのかと察し危惧すべき事態にならなくて良かったと少し安心が生まれ、続いて発せられた呟きに矢張り諦めてくれたのだと確信してホッと一息吐き。一先ずは大丈夫そうだ、と口元を綻ばせたのも束の間、いきなり背中にふわりと覆い被さった何か。余りに唐突の出来事に一瞬何が起きたのか分からずにいたが、直ぐに抱き締められているのだと状況を把握すると忽ち顔を朱に染めて咄嗟に声を上げ。身長差が大きい訳ではない為に近くに感じる声音と密着した身体に嘗てない程の動揺を見せ、然し無闇矢鱈に暴れる事も出来ず、手で押し退けようと控えめな抵抗をしては小さな声量で抗議し。 )
ば、ばかじゃないの!?はやく離して、身体近いし…!
( 相手の体温を感じ乍らなんとなく安心感を感じ 、動揺で埋め尽くされている相手の頭の中など知る由もなく、目を閉じており 。やっと頭の整理が出来たのか、控えめ過ぎるくらいの抵抗と言葉を発し出した彼女 。しかし、その程度の抵抗では微動だにせず 、むしろ此処まで来たら引けるわけもなければ、引く気も毛頭なかったらしく 。相手の言葉を却下するように先程よりも腕に力を入れ、後ろから相手の肩に額を乗せるよう、すり寄り 、相手の匂いに包まれるような感覚を覚え乍ら 。睫毛を上下させるよう、何度か目を瞬かせると、相手に反して穏やかな表情と落ち着いた、というより何処か眠そうな声で 、)
… こっちむいてくれたらね 。
~ッ!
( 当然と言えば当然だが、幾ら身長差が小さいからといって体格差と力の強弱なら男である彼の方が圧倒的に上、女である己の微力な抵抗では適う筈もなく。最早成す術は無いが、この場を如何やって切り抜けようかと必死に頭を回転させるも、回された腕により一層力が込められると動揺と顔の赤みを加速させ。続いて、ふと肩に感じた細やかな感触と重み、其れが彼の額であると把握すると更に縮まった距離感に声にならない声を上げ。己の抗議も虚しく、何処か眠気も感じさせる穏やかな声音の彼の主張は依然変わる事はなく、混乱した思考回路でもこの状況を打破するには彼の言葉を聞き入れるしかない、と分かれば抑え気味の声量乍焦った様子で言葉を発し。 )
ちょ、寝ないで!…わ、分かった!そっち向けば良いんでしょ?!
( 彼女の肌が熱を帯びてきたせいかはわからないが、寝るときにここまで暖かく感じるのは久々で予想以上に快適だったらしく、先程まで冴えていた目が嘘のように、混乱ばかりの彼女をよそに相手の肩に顔を埋めたまま、ウトウトしだしており 。彼女がやっと言葉を発したため、重たそうに目を開き何度か瞬き 。どうやらやっとというべきか、この状況は彼女にとって最悪であろうからやはり、というべきなのか此方を向く、という選択をしたらしい彼女 。何故か名残惜しいような気がしてしまうものの、口約束ではあるが自分がそう言ったわけなので余計なことを言いながらゆっくりと離れ 、先程姿勢に戻れば 。)
夏樹、良い匂いするね 。
( 肩に感じる重みと穏やかな気配。彼の事だ、このままの体勢で眠りにつきかねないと危機感を抱き乍も、確認する術が無いので彼が夢現の世界へ行かない事を願うばかりで。如何やら其の願いは届いたようで、神経を逆撫でするような要らない一言を零しつつ己の身体から徐ろに離れて行くのを確認すると、心を落ち着かせるべく一つ二つと浅く深呼吸を。未だ冷めぬ熱を発する頬は恐らくほんのり紅色に染まっているだろうが、其方を向かないと又何をしでかすか分からない、一瞬の逡巡の後俊敏な動作でくるりと彼の方を向くと、顔を隠すように腕を口元まで持って来、瞳を伏せ視線をあらぬ方向へと投げ出し、やや不機嫌そうな声音を発し。 )
…これでいいでしょ。
( / 上げ有難う御座います…!少々体調を崩してしまったようで、ここ一週間程は多くは顔を出せないかもしれませんが、何卒ご理解頂けると幸いです。 )
( 当たり前といえば当たり前なのかもしれないが、先程の言葉に返事が返ってくることはなく、彼女の大きな吐息が聞こえ、それが呆れ返った溜め息なのか、落ち着かせるための深呼吸なのか、また両方なのかはわからないが、兎に角おそらく決心はついたのであろう相手を急かすように背中を見つめて 。顔を隠しても、なお覗く相手の染まった頬になんだか愛らしさを感じ、思わず小さく笑ってしまい 。横向きで寝転んだまま、彼女の方へ寄り、距離を縮めて 。不機嫌そうに問い掛けてくる彼女とはまるで正反対の笑顔で 、駄々を捏ねる子供のように 。)
嫌だ 、顔見せて ?
( / んんん、そうとは知らず申し訳ない !! お疲れのときはゆっくりお休みください 。此方も遅れてしまい、申し訳ないです !! )
( 小さな微笑みを湛えた彼の顔が近付くのを感じると、う、と喉から呻き声を発し僅かに顔を仰け反らせ。真っ赤な顔を晒し見られている、此方はとんだ辱めを受けているというのに当の本人は何処までも平常で悔しさを感じ、密かに薄い唇を小さく噛み。之だけでは物足りないのか、まるで玩具を前にした幼子の如き清々しい笑顔で要求をされると驚愕したように目を瞠った後、覆う腕から覗く瞳を細め睨んでるようにも見える視線で、然し紅に染まった顔から全く迫力の感じられない怒りの表情で、優等生で生真面目な彼女らしい堅い言い回しで即刻否定し。)
アンタ、こっち向いてとしか言わなかったじゃない。それ以外の要求は認められないわ。
( / お陰様で大分良くなりました…!此方も少し間を空けてしまい誠に申し訳ないです。 )
( 熱がどんどん増していってるように思える相手の顔を引き続き、ジッと見つめたままもどかしさすら感じる彼女の反応を心底楽しそうに 。そして先程からずっと隠しきれていない顔の赤みのせいで、迫力が微塵も感じない瞳で此方を睨み付けている瞳と視線がぶつかり、にこっと微笑み返してやり 。よく見えないが怒っているのであろう表情の彼女に悪いことをしていると思ってはいるが反省とは程遠い背徳感を感じ 。返された言葉に表情を変えることのないまま、形だけ残念そうなことを言ったと思えば半ば強引に相手の肩を掴み、自分の方へ抱き寄せて 、目を伏せ。)
そっか 、ケチだなあ … まあいいけど 。
( / それは良かったです 、! 返信は御体に差し支えがない程度の頻度で構いません故 。)
( 持てる限りの全てで精一杯の鋭い眼光を送った心算だが、効果は皆無らしく屈託のないにこ、という効果音でも聴こえてきそうな笑みを貰い悔しさは募っていく一方であり。然し睨むという行為を止める事なく非難するような目付きで見詰め返し。諦念の含まれた物言いから大人しく引き下がるだろうと安易に考えていたが、刹那肩を掴まれ、彼の方へと抱き寄せられるとその強引な行動と再び感じる密着度に脳が追いつかず眼前がチカチカと明滅している様な感覚に襲われ。ふわりと薫る彼の香りに意識が明確になると、どくどくと存在を主張する心臓の鼓動を感じ乍、直ぐ様身体を押し退けようと彼の肩付近に手を掛けつつ。 )
…ッ、アンタねえ…!全く懲りてないじゃない…!
( / はい、お気遣い頂き有難う御座います。 )
( 何への当て付けか、先程から彼女が自分の思い通りにしてくれない限りは抱き締めたままのような状態で眠りにつこうとしているらしく、目を伏せたままで 。怒りと焦りを帯びた彼女の声に目を開くことはしないまま、彼女の細やかな抵抗を撃退すべく、肩に回していた手を彼女の後ろ頭へと持っていき 、指通りのよい髪を撫でてやり 。そしてそのまま、自分自身の胸板の方へ押し込むように強引に抱き締めて 。彼女の体温を感じ乍らも、反して鼓動はとくとく、と正常で 。若干彼女とは会話が噛み合っていない、というより全く聞いていなかったと言わんばかりの言葉を 、)
もういいじゃん、このまま寝ちゃおうよ 。
( 女である自分の非力な抵抗は矢張り彼には効かず、肩に回っていた腕が後頭部へと変わり、己の黒髪を髪を梳くように撫ぜる其の動作に驚くのも束の間、最早零距離と化した密着度、彼の胸元へと強引に抱き寄せられたのだと理解すると唯でさえ五月蝿い鼓動が更に煩わしくなり。力の歴然たる差、己と違い全体的に堅い体躯、改めて彼は男なのだと実感させられ。然し反して呑気に眠りの誘いを言葉にする彼に人の気持ちも知らないで、と憤りを感じるも、至近距離では大きな声で反論するのさえ憚られ、代わりに羞恥から水の膜が張った瞳で上目で彼を見遣り。本人は強く睨んでいる心算でも真っ赤な頬と潤んだ瞳では変わらず迫力は微塵も感じられず。 )
( 身長差があまりないといえど、やはり男女の差が埋まることはなく、予想以上に自分の胸の中に素直に収まった彼女 。それっきり言葉はなく、普通の女子ならともかく常にといっていいほど強気な彼女が何も言わないのには違和感を感じたのか、確認するように彼女の方へ視線を 。そこには年相応のか弱さを感じさせる染まりきった頬に潤んだ瞳、力の入りきらない目付きの彼女の顔 。最低だとはわかっていてもそんな彼女に加虐心を煽られてしまう自分がいて 。” 最低だな … „なんて内心自嘲気味に呟いて 。後ろ頭を支えるように触れていた手でまた何度か髪を撫でると、微笑を含んだ表情で、)
そんな顔しないで?別に取って食おうだなんて思ってないから 。
( 彼のペースに翻弄させられ、まるで手も足も出ない状態の自分を心底恨み、その矛先が彼に向き乍も、何処か彼の温もりを嫌じゃないと感じる自分も存在するという事実に疑問を覚え複雑な心境を抱え。一先ずは落ち着く事を最優先とし、脳内で冷静という単語を繰り返し浮かび上がらせるが、ふと優しい手付きで再度髪を撫ぜる彼の柔らかい笑みを至近距離で見遣ると得体の知れない気恥ずかしさから収まり掛けてた熱が再び戻り、慌てて顔を俯かせ。結果彼の胸元へ顔を埋める形となって仕舞ったがこの際其れは気にせず、亦彼の言葉も碌に聞かずに幼稚な罵倒をくぐもった声音で響かせ。 )
…五月蝿い、ばか、あほ、変態。
( 頭を撫でた途端、引いていた彼女の顔の熱がすぐに戻り、普段真面目で大人っぽい彼女にしては子供のようにわかりやく 、思わずくす、と小さく笑いが溢れて 。こんなところを知っているのは自分だけかもしれないなんて思うと、変に満足感を覚えて 。胸元に相手から顔を埋められると、すぐに恥ずかしさからだとわかり、その後の彼女の罵倒の言葉など聞こえていないのでは、と思うほどの緩みっぱなしの頬で 。胸元に感じる彼女の体温に安感や充実感を覚えるばかりだが、故に教室で他の男子に世話を焼いている彼女の姿が浮かび、理由なんてわからないがこのまま自分だけの物になってくれないかなんて願ってしまい 。昔から所有欲が強いのが自分の悪いところだと自覚しているためか無意識に抱き締める手に力が入り、顔も強ばって 。)
( 異性とこんなにも身体を密着させた事は疎か、交際経験も皆無な為に耐性や免疫なぞ持ち合わせている筈もなく、暫し彼の腕の中で羞恥に悶え。顔を上げる迄もなく、彼の表情は愉悦に満ちた物に染まっているのだろうと想像して。一刻も早く己を包むように回された腕から逃れる算段を立てようと奮起した瞬間、抱き締める両腕に更に力が籠り、反射的にやや顔を顰めて。この距離で上を向くのは些か抵抗があるが、幾らか赤みの引いた顔を恐る恐る上げると先ず視界に入ったのは強ばった彼の面持ち、珍しい物を見た純粋な驚きと何が起こったのかという心配、両方を含んだ声音は控えめに小さく空気を震わせ。 )
…どうしたの?
( 相手の算段や戸惑いの気持ちなどをよそに変に力が入り、結ばれた唇のまま暫く黙っていたが、腕の力は弱くなるどころか少しずつ強まる一方で 。自分のものにする方法、なんてそんな無謀なことを思索しているわけではないにしても、何故か無性に腑に落ちない様子で 。彼女の声にさえ反応を見せることなく、変わらずの様子でいるものの、唐突に明後日の方向見ていた顔を彼女と視線を合わすように下げ、至って真剣な表情で 。ゆっくりと顔を近づけていったと思えば、少しだけ乱暴に彼女の頬に手を添え、触れるだけのキスをして 。長く感じた数秒後、徐に離れてベッドから下り、上靴を履いて、笑顔だがいつもほど弾んだものでなく、呟くように下記を言うと保健室から出て行こうと 。)
ごめん 、帰るね 。
( / よろしければ場面を一旦切り替えませんか ? 記入し忘れていたのですが、時々展開を話し合えれば… と思っていまして !! )
( 何を考え思いを巡らせているのか予想もつかないが、徐々に万力の如く強まる腕力に何処か様子が可笑しい、と流石にその位は混乱状態にある脳にも理解出来、それ故か次第に頬に集中的に感じていた熱は収まりつつあり。応答が無いのに加え、一向に己と彼の視線が交わる気配はなく怪訝そうに顰めた眉を隠さず彼へと向け続けていると、不意に彼の黒瞳が此方を射抜き、更に真剣そのものと言ったように見詰められた為に僅かな狼狽を見せ。互いの距離が彼によって縮まるのを無言を貫き乍にも戸惑いは有るようで、今度は此方が視線を泳がせていると荒々しい所作で己の頬に大きな掌が添えられ反射的に右往左往していた視線を戻し、次に遣って来たのは一瞬だけ唇に感じた何らかの感覚。彼が離れ、そして寝台から下りる迄余りに突然過ぎる出来事だった故に羞恥も驚愕も感じられない呆けた表情をしていたものの、俊敏な動作でバッと状態を起こすと乱れ崩れた髪を気にする事なく去ろうとする後ろ姿を唯唯呆然と凝視し。 )
( / そうですね、区切りも良いですし一旦切り替えましょうか…!この流れから行くと次の場面は放課後の教室や廊下等が順当でしょうか…?此方も是非是非話し合えたらと思います! )
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