根本カホコ 2017-08-16 00:22:02 |
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ん…?あー、もしもし、ここはお前の休憩スペースじゃないんですけど。
(キャンバス抱えてアトリエに入ってくるなり、視界に捉えた相手に声かけて)
はっ、はじめくん!!
おはよう!!あ、ごめんね??ここに来れば会えるかなーって思って。
(突然現れた相手に目を丸くして驚きつつも嬉しそうに笑み浮かべて)
まあ実際こうして遭遇したあたり、あながち間違った予想ではねーな。場所が違えば不法侵入とも言えるけど。
で?今日はどうした。なんか話したいことでもあったか?
(壁に立て掛けるようにキャンバスを下ろし、くるりと相手に向き直って用件を尋ねて)
あ、あのね。カホコ今までずっとママにお弁当作ってもらってたんだけど、
自分で作れるようになりたいなって思って…
でね、はじめくんはどんなおかずが好きなのか気になって。教えてもらえないかな??
(いつもお世話になっている相手へ手作り弁当で感謝を伝えたいと思ったのかそれとなく好きなおかずをリサーチしようと。)
おーおー、そりゃいい心がけだ。て、はっ?俺の好きなおかず?自分の弁当なんだし、自分の好きなもの入れりゃいいじゃん。
(想定外の質問に思わず驚いたように聞き返すも、考え込むように指先を顎に当てて)
でもまあ、そうだな、基本何でも食うけど…やっぱ俺が好きなのは肉とか揚げ物系だな。がっつりしたもの食いたい。
それはそうなんだけど…あのっ、参考として。
肉と、揚げ物…
もし、もしだよ?手作りのお弁当とかもらったら、どうする??はじめくんは、他人の作ったものは苦手だったりするの?迷惑、って…思う?
(忘れないように相手の意見をすぐさまメモすると、純粋なゆえ知りたいことをまたすぐに目をキラキラさせながら質問して)
参考ねー。お前の話聞くっつったのは俺だし、別にいいけどさ。
いや、別に迷惑ではねーよ?貰ったものは普通に食う。だって俺みたいな貧乏人にはむしろありがてー話だもん、その分の食費を浮かせられるわけだから。
(メモする姿を眺めつつ熱心なもんだと肩を竦めて、次いだ質問にゆるゆると首を横に振り)
なるほどぉ。
ありがとう!!ほんっとうにありがとう!!
私頑張るねっ
(相手の回答に熱心に聞き入り頷くと笑顔でお礼を言い、その日はその場を去り。数日後…ママに教えてもらったとおりに徹夜でお弁当を作ると貴方へ『はじめくんおはよう。今日渡したいものがあるんだけど会えるかな?』とメールを送り)
……渡したいもの?誕生日でも何でもねーのに?
(アトリエで絵を描いていたものの、メールの受信音で一旦手を止め携帯を取り出して。一体何を渡されるのかと首を捻りつつ『今日は一日中アトリエにいると思うから、好きな時間にどーぞ』と返信して)
よしっ!カホコ頑張れ!
……わあっ!!……え、嘘…。どうしよう…
(自分に気合いを入れ、ママに学校へ送ってもらいアトリエ棟に向かえばその途中で転んでしまいお弁当の中身がぐしゃぐしゃになってしまい)
……おはよー。
(とりあえずアトリエ棟に着けば、お弁当の入った手提げをうしろに隠して元気なさげに部屋に入り)
あー、早速きたきた……って、今日はまた随分と元気ねーな。
朝っぱらから大好きなママと喧嘩でもしたか?うん?
(スケッチブックを眺めている途中で相手の声に顔を上げるも、普段よりも元気のない様子を見ればやれやれと言いたげな様子で歩み寄って、視線を合わせるように若干屈んで)
あと、俺に渡したいものって何?
そんなことないよっ!いつも通り元気!!
……えーっと、それなんだけど……
なっ、なくした!なくしちゃったの!
だからその…渡せなくなっちゃって…じゃ、じゃあね!
(いつものように元気な自分を装おうのに必死で首をぶんぶん振りながら答えれば、だんだん小声になり。すぐさま部屋を出ようと帰ろうとして)
ふーん…?あ、おま、ちょっ、ちょっと待てってオイ!
一体何を渡す気だったのかは知らねーけどそれでいいのかよ?
(どうにもいつもより元気が無い事を感じてしまい、どこか訝しげに話を聞いていれば、相手が帰ろうとするので慌てて手首を掴んで引き止め。その際、相手の持っていた手提げがふと視界に映って)
……なにその手提げ。いつもは持ってねーじゃん。
えっ?あ……その……これは…
…あのね、はじめくんにお弁当を作ったの。
でも来る途中に転んじゃって…中身ぐちゃぐちゃに
なっちゃって…
一生懸命頑張ったんだけど、渡せなくなっちゃって…
(引き止められ動揺を隠せず正直に起こった出来事を今にも泣き出しそうな表情で伝えて)
…なるほどね。いまにも転びそうな走り方するヤツだとは思ってたけど。
あー、もう!そんな泣きそうな顔すんな!
その弁当、俺のなんだろ?だったらくれよ。
中身がぐちゃぐちゃだろうとなんだろうと別にいいから。貰ってやるから。
(元気がない理由と突然帰ろうとする理由とがようやく繋がって、調子狂うなあとがしがし頭を掻いては、弁当を受け取る為に手を差し出して)
えっ?食べてくれるの!?
気持ちはすごく嬉しいけど、いいのかな…
あ、お肉と揚げ物!ちゃんと入れました…。
(受け取ろうとしてくれている優しさに感動しながら、申し訳ないという気持ちもプラスされ恐る恐る相手にお弁当を差し出して)
俺がくれって言ってんだからいいんだよ。つーか食えりゃいいの。単純に腹減ってんだよ、俺。
さてと。…あぁ、これは確かにぐちゃぐちゃだわ。……いただきます。
(弁当を受け取るなりソファの方へと移動して早速その弁当を開け。乾いた笑みと共に一言率直な感想を呟くと、とりあえず一口めに唐揚げをぱくり)
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