トマト。/待ち人有り

(絶妙な力加減に双眸閉じつつ思わず口許を緩め。)……ん。思ったより上手いな、お前。

(紅茶さんの言葉に照れたように笑い)
よかった……

(安堵の言葉についには笑みが零れ穏やかな声音で指示を出し。)…眠くなるまで続けてくれ。

(手を止めて、なんとなく後ろから抱きつき)
眠いなら布団に入らなきゃですよ？

(背後に感じる重みと温もりに身体が強張るも徐々に力が抜けぼそりと一言。)──…このままでいい。

(頬寄せ)
……このままですか？

(手探りで髪をぐしゃりと撫で。)…久々だからこのままで。

(気持ち良さそうに目を閉じて)
………そうですね

(そっと瞼を上げて愛しげに頭を緩く叩いた後、立ち上がって欠伸を漏らし。)…さて、と。そろそろ眠くなってきた。…お前も無理しない程度にな。──…お前にしては気持ち良かったからまた肩叩きしてくれ。…じゃあおやすみ、

(紅茶さんの部屋に忍び込み、ベッドで眠る紅茶さんに近付き手を握ると、寝顔を暫く見ているうちに眠気が…)…おやすみなさい、紅茶さん

……ん。(朝、目が覚めて片手の違和感へと目を向けると居る筈のない相手の姿を視界に捉え、呆れた様子で肩に毛布を掛けてやり。)──…お前、忍び込むのが上手くなったな。

行って来ます。今日もお互い頑張ろうな。

(一人きりの部屋で目が覚め)行ってらっしゃい、紅茶さん…。

最近お帰りが遅いですね…(紅茶さんの部屋で待ち惚け)

(何と無く頭に手刀落とし。)帰って来てたが飯食って風呂入ってた。…ただいま。

おかえりなさい…(なんとも表現しがたい笑みを向け)

(ソファに腰を下ろし隣をぽんぽんと叩いて座るよう催促し。)……何だ、その顔は。

(素直に従い隣に座り)……。

(無言の相手に苦笑しつつ自然と頭に手を乗せてやり。)…下手くそな笑顔向けやがって。…俺という友人に何も話せないのか。

(寂しい表情で笑い)…仕方ないことですが、避けられているのかな、と

…半分正解。"今は"、避けてるだけ。多分…暫くは胸の蟠りを全て払拭する事は出来ないと思う。──…そんな笑顔にさせてしまってすまない。(そっと目を伏せ。)