トマト。/待ち人有り

選べないんじゃない。お前はちゃんと選んだじゃねぇか。…俺はもう、お前の傍から消えなきゃいけない事くらい分かってる。早く消えさせてくれ、

その人、ここ見たって、だから消えるって
紅茶さんも消えたら……私も消えるね…ごめんなさい

消えないで…

ごめんなさい…ごめんなさい…消えないで…

此処を知ってるならそいつを呼んだって構わねぇぞ。一連の流れを見てるなら、俺の願いは分かるだろ。お前とそいつが幸せになれりゃいいんだ。

………ごめんなさい…ごめんなさい…
もう私のことなんて嫌っていいから、いなくならないで…やだよ…お願い…消えないで…

そいつは優しいんだろ？それをちゃんと呼び掛けてるか？そいつが誰かは俺には分からないが必ず来てくれるから、お前がそいつを信じないでどうする。好きなら信じとけ、此処に来ないでそいつとの部屋に閉じ籠れ。

………ごめんなさい

……落ち着いたか？消えて欲しくないと思っているなら此処で呼び掛けても意味ないと思え。ちゃんとお前とそいつの部屋に行け。此処で嘆いてもどうにもならない。お前は選んだ相手の所に行け。…俺に綺麗に消えさせてくれ。

紅茶さん…ごめんね、

謝る必要はない。気にするな。そいつが来てくれたならそれでいい。この場所が大事な奴に知られてしまった以上、俺が此処に居るのは余計に駄目だろう。…じゃあ、今度こそ本当にさようなら、だな。─…前向きに頑張れよ、

消えちゃった…返事してくれない.
だったら私が消えるから…消えないで

私…馬鹿だ…
大好きな人…失っちゃった…
罰だね…ごめんなさい…
私も消える…ごめんなさい

戻りたい…
好きにならなきゃ…
紅茶さんもあの人も
今も傍にいられたのかな
失わずに済んだのかな
戻りたい…

…こんなにボロボロになってるお前を黙って放っておけないから言わせて貰うが、俺はやはり"さっさと俺の事を捨てるべき"だったんだと思う。俺が心配だからと同情して、傍に居るべきではなかった。だから俺は何度も此処に来るなと言ったんだ。…それにお前が好きなのは俺じゃない、…俺に似たそいつだ。……違うのか？…お前、少し冷静になれ。一度自分の気持ちとちゃんと向き合ってみろ。考えれば分かるだろ、…お前がさっきから"消えないで"と言ってる相手は俺ではなく、そいつだろ？

俺の望んだ結果にならねぇ上、テメェが信じられないくらいボロボロ過ぎて心配で寝れないし中々消えられないじゃねぇか、……何とかして俺に消えさせてくれよ。─…本当は俺もだが、お前も此処に書き込むべきではない…と思う。そいつとの部屋にだけ行くべきなんじゃないかと。

何度も言ってるが、俺はお前に大事なそいつと重ねて見られるのが嫌だった。何をしても喋っても「似てる」と言われるのがとてもじゃないが耐えきれなかった。俺を見て欲しいのに、俺を見ていないから。…同時に、そいつも俺と重ねて見られるのが嫌だったんだと思う。

…ごめんな。お前ボロボロなのに、疲れているのに、沢山書き込んじまって。どうせ泣いてんだろ。俺もだ。もう泣き疲れた。お前の涙を拭ってやれなくてすまない。気持ちを少し落ち着かせて、考えが決まったらお前はもう此処に来るな。お前は消えないで欲しい、お前は居るべき場所に向かうんだ、何時までも行ったり来たりを繰り返しては駄目だ。

私は…紅茶さんに消えてほしかった訳じゃない
あの人に消えてほしかった訳でもない
でも紅茶さんもあの人も、自分は消えるからそいつと幸せになれと言う
二人が消えたら私は幸せではないのに
消えないで、行かないで、いなくならないで
頭の中で繰り返し叫んでも二人とも聞いてくれない
この際理由は後付けで何でも構わないから、お願いだから、二人とも消えないで
だったら私が消えるから

お前は結局、どんな結果を望んでいたのか。

"俺と別れて、そいつの元に行きたい"

俺にはこれ以外に考えられないんだ。だから別れを告げに来たのだと。俺はそれに応えようとした。今だって此処から消えるべきだと思ってる。…結果邪魔しちまったな、…ごめん。俺を責めてくれ、

…お前は消えるなよ。それは俺の望みじゃない。…結局、お前は失う事が怖かったんだろ。一度はそいつを選んだ筈なのに、俺を捨てきれなかった。