コメントを投稿する
(至近距離まで近づき。)…おかえりなさい。先に帰宅していたのでお風呂掃除をしていました。
…っ、吃驚した。帰って来てたのか。(勢いに負けて一歩後ろに下がり。)
(不思議そうに首を傾げて。)…そんなに驚かなくても。まだお忙しいなら、そちらを優先させてください。
いや、今日はもう忙しくねぇよ。…風呂掃除してたのか。(隊服のジャケットを脱ぎながら問い掛け。)
(頷いて。)…時間がある時くらい普段より念入りに掃除をしておこうかと。…雨が酷くなる前にご帰宅されてよかったです。
(脱いだジャケット手渡し。)…そうか。なら飯の前に風呂にでも入るか。…?お前の所は雨降ってるのか?
(嬉しそうにジャケット受け取り。)…ゆっくり温まってきてください。今夜はシチューを作りました。…さっきから弱い雨が降ってます。そちらは未だ曇り空ですか?
嗚呼、此方は曇り空だ。うるせぇ雨音聞きたくねぇから降って来ないのを祈る。…ほう、シチューか。腹減ってるからさっさと行って来る。(相手の横を通り過ぎる際、頭に手を乗せぐしゃりと一撫でしてやり。)
(照れ笑いしながらジャケットをハンガーにかけて皺を直し。)…紅茶さんは雨が嫌いだったんですね。出てくるまでにシチュー温めますね。
(濡れた頭をタオルで拭きながら椅子に座り。)…そうだな、雨は嫌いだ。お前は好きか?
(温めたシチューをお持ちして。)…私は雨の日に出歩くのは嫌いですが、雨を見るのが好きです。
(テーブルに置かれたシチューを見て表情に僅か喜色を滲ませて。)…雨を見てるのは退屈じゃねぇのか?
(紅茶さんの顔を見て微笑み。)…雨って綺麗だなと。雨が止んだら田畑も潤って作物も喜びますし虹も出ますし。
唯々鬱陶しいとしか思ってない俺とは違うな。…だが虹を見付けると憂鬱だった気分も晴れる。(一緒に虹が見れたら、なんて思いながらスプーンを持ち一口。)
(じっと紅茶さんの顔を見つめ。)…雨の日は洗濯物が乾かないことが嫌です。…一緒に虹を見たいですね。
…ふ、…その気持ちは分かる。梅雨は特に大変だろう。(思わず笑みが零れ。)──…一緒に虹が見れるのなら、たまには雨も悪くないと思っちまいそうだ。
(紅茶さんの笑みについ照れて顔を隠して。)…紅茶さんとなら何処でも素敵な場所になります。
(ジャガイモを口に入れて咀嚼。冗談のつもりで提案し。)……何なら壁の外にでも行ってみるか?…なんてな。
…いいですよ。紅茶さんと一緒なら怖くありません。(顔を上げ。)