トマト。/待ち人有り

(眠る様子を微笑んで見つめ。)…おやすみなさい。

台風が凄いようだがお前の所は大丈夫だろうか。

…紅茶さんは無事ですか？

まだ来てない。…よく分からんが、此れから来るらしい。……で、お前の所はどうなんだ？

…紅茶さんが無事ならよかった。…交通機関が麻痺してるくらいです。

俺もお前が無事で良かったと思う。…まだ家に着いてないのか？

…帰る途中で交通機関の麻痺に巻き込まれてしまいました。あと30分くらいかかります。

…そうか、そりゃ仕方無ぇな。待ってるから無理しないで帰って来いよ。

…帰ったらまた隣で寝ていいですか？

今日は寒いからな。…許可しよう。

…嬉しいです。ありがとうございます。でも、寒い季節限定ですか？

……暑い日も気が向いたら寝てやる。

…どうしたら気が向いてくださいますか？

( ──お前の大丈夫は大丈夫じゃない、と反論したかったがまた木に登ってしまった事で言葉を飲み込んで。そろそろ到着すると親指を立てた彼を信じて進んで行けば森を抜けて海岸に到着し、海にはサニー号が停船していて )

やっと着いたか。…──まァ、船に辿り着けた事は誉めてやろう。

──…嗚呼、まあやっちまったな。間違いとは最悪だ。…こういうのはお前にはバレたくなかった。…すまない。

…海？サニー号？ワンピースですか？懐かしいです。

…ん、探せば部屋も直ぐに出て来る。──…まあ、言ってしまうと忙しい時間の合間にお前一人だけに会いに行かず他の場にレスを残していた。好いてる気持ちはお前だけにあっても、本命はお前一人でも、お前の目に付かなければそれで良いと、そんな考えだ。何にせよ間違いを見せ付けてすまなかった。全面的に非は俺に有るし言い訳もしない。…ただ、俺はこれをやめる事はないと思う。お前がやめてほしいと言うなら別だが。

…やめてとは言いません。お相手様もきっと紅茶さんと過ごす時間は楽しいはずですから。

だろうな、俺も楽しい。だが、お前はこの先も彼処を見続けるだろう。……お前が俺を好いているからこそ、取り返しの付かない事をしたと理解している。信頼を築く事は難しく、壊すのは容易い。俺の言葉が信用に値しなくなった事くらい、誰にだって分かる。

…彼処？そちらは見ません。それに私は紅茶さんを今も信頼しています。信じられませんか？