殺戮の天使【Episode.IF】

――――某掲示板の匿名様待ち！

今晩は、此の度はお相手に選んで頂き、そしてトピを立てて頂きまして有難う御座います。
至らない点等あるかと思いますが何卒宜しくお願い致します…！
其方ザック提供との事でしたので此方からはレイを提供させて頂きます。
殺戮の天使原作の世界観を壊さずに、かつ主様が作ってくださった素敵な設定に沿わせて行けたらと考えておりますのでどうぞ宜しくお願い致します！

こんばんは、こちらこそありがとうございました！ 当方も不甲斐ない主ではありますが、精一杯精進致しますので宜しくお願いします……！
それでは早速ですが、せっかくのオリジナルストーリーということで、匿名様の希望する展開・やりたいこと、ザックにこんな設定を付け加えてほしい、等々のことを教えてくだされば幸いです。またふたりの関係性は原作のような絆もの・バディものか、家族のようになるのか、はたまた男女の仲になるのかなど、匿名様のご希望を是非ともお聞かせ願いたく……！

希望する展開と致しましては、原作の方の最後のシーンで再び一人きりになっていたレイをザックが迎えに来るシーンがありましたが、逆にザックが一度警察に捕まりレイが牢に侵入してザックを迎えにいくというシーンです…！他にも2人で力を合わせなければ進めないような箇所があればと思うのですが現在は思い浮かばず…良い案が思い浮かび次第提案させて頂きたいと思います！
ザックの設定に関しては寧ろ原作通りであって欲しいと思っております。2人の関係性につきましては勿論最初はお互いに信頼し合えるバディになるまでの過程を楽しみつつ、最終的には男女の仲になるという様な具合でゆっくり成熟させていけたらと思います。
主様の方から何かレイの設定の変更希望等ありましたらご遠慮なくお申し付けくださいませ…！

逆原作！ あああなんとも素晴らしい提案ありがとうございます……！ 目指すシーンが決まるとそこに至るまでの過程が何倍も楽しくなるので本当にありがたいです、是非ともやりましょう！
２人で力を合わせなければ、ですね！ ふたりの体格差や攻撃スタイル（近接/遠隔攻撃）、そして体力差と知力差を活かせるような展開をこちらも考えてまいりますね！
畏まりました、ザックは原作そのままで！ 関係性についても了解です、後の関係をギャップでより深くできるよう、最初はやや殺伐（？）としたりするのもありかもしれませんね。関係がゆっくり熟すというのもまた好みであああありがとうございます……！

レイについては、やはり「崩壊家庭で育ち、父親からの自己防衛のために発砲/しかし生来異常性癖の持ち主だった」という原作設定はそのままに、しかし愛されてこなかった境遇から、原作よりやや寂しがりだと嬉しかったりします。
普段ザックを軽く凌駕するほど大人な知能や精神を持っているのに、ふとその年頃の女の子相応のか弱さを見せるような、しかしシリアルキラーの才覚はやはり生来持っているというような……。いかんせんギャップが大好きで、注文が多く申し訳ありません……！

匿名様が問題なければ、次か次の次あたりに早速始めようかと思うのですが、始める場面やその他指定などございましたら、そちらの方もなんなりと！

喜んで頂けた様で此方としても安堵しております…！矢張り過程を重要視して深いストーリーを作り上げる事が出来たらと思っておりますので、最初はやや殺伐気味な関係から時間をかけて二人の関係が成熟していけばと…！
レイについての設定の細かい変更、了解致しました。原作よりやや寂しがりとの事ですが、私自身ギャップ萌え常習犯ですのでギャップの素晴らしさが最大限出せるよう普段の理知的な感じとたまに見せるか弱さの最高のバランスを追求して参りたいと思います…！
始める場面に関しましては、主様の方でご了承頂けるのであればザックが警察に追われ教会に迷い込む所とさせて頂きたいと考えておりますが如何でしょうか…？

是非ともその路線で行きましょう……！
了承ありがとうございます！ なんとそちらでも同志様でしたか、なんとありがたや……では宜しくお願い致しますね！
かしこまりした、早速以下のロルを書かせていただきました！状況説明も兼ねた初回ロルなので長ったらしくなってしまいましたがこれから削ってまいりますね、どうか悪しからず。
それでは改めて宜しくお願い致します。何かあればいつでもお気軽にお申し付け下さいませ！


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ちっくしょう、痛ぇん、だよ……！

（/寂れた街の寂れた通りで、何やらイカサマ賭博に勝ち大儲けをしたらしく大喜びしていた酔っ払いをいつものように斬り殺したのが運の尽き。偶然近くにいた警察官に肩を２発も撃ち抜かれ、頑丈さを誇るさしもの殺人鬼アイザック・フォスターも一旦退却せざるを得ず、今は悪態をつきながらよろよろと町外れを訪れ。パーカーはじわじわと滲む血に染まり、銃創は熱を持ち始め、息は手負いの獣のように荒く乱れている始末。今すぐに手当が必要だと本能が声高に叫ぶ中、痛みに霞みながらも闇を見渡す獰猛な二色の瞳が捉えたのは、墓地の向こうに静かに佇む古めかしい教会堂。神父がいようが修道女がいようが知ったことか、死体にすりゃ通報する口もない──野蛮な考えにふけりながらギィイ、と扉を軋ませて押し開き、１歩２歩、足を踏み入れ。──しかし傷を負っていようと即座に本能が働くのがやはり天性の殺人鬼。すっと冷えた目付きになり、死神のような鎌を構えて「……誰だ」闇の奥に問いかけ。）

ありがとうございます…！素敵なロルに当方感激しております…！
それでは私の方も背後は失礼させて頂きますが、此方も何かあれば随時対応させて頂きますので…！どうぞ宜しくお願い致します。

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…私はレイチェル･ガードナー…、…貴方は私を、殺しに来たの？

(部屋に落ちていた聖書を拾い読み自分の犯した事は罪であったと知ったあの時からその罪を受け入れて自らの命がなるべく早く尽きる事を祈っていたが、幾ら祈れど尽きる気配の無い強情な己の命に辟易としていた丁度そんな頃、突然荒々しい音と共に閉ざされていた教会の扉が開き思わず其方へと視線を向け。其処に居たのは目深に深ったフードと顔のほぼ全てを覆う包帯によって顔の多くが隠された、恐らく青年。肩をかなり酷く怪我をしている様だが彼が此方へと向ける大鎌はまるでいつの日か絵本の中で見たような死神のそれに似ていて、罪を犯した自分を裁くため地獄からやって来たのでは無いだろうかと本気で思考し、微動だにせぬ表情を相手に向け、僅かにそれだけを尋ねて緩慢な動作で首をほんの少し右へと傾け)

あぁ？ ……何だ、ただのガキじゃねえか。
おい、レイ何とかさんよ。おまえ、みすみす俺に殺されたいのか？ え？ ……この俺を見て、エモノを見て、なんで逃げ出さねえんだよ。

(/まるで感情の籠らない石のような声の源に目を凝らせば、薄暗がりの中に、年の頃十二、三歳かと思われる幼い少女がただひとり。教会堂の入口から微かに差し込んだ月明かりによってなぜ気づかなかったのかと思うほど闇の中にぼうと浮かぶ白い肌、そして淡く輝くブロンドが相まり、どこかこの世のものではないように見え。だが何よりも奇妙なのは、何の色も浮かべない表情の中に浮かぶ、全く生気を感じない青色の瞳だ。自分を殺しに来たのかと、脅えるでもなくただ淡々と問うその声にも怪訝に思いながら返し、ゆっくり彼女のところまで近づくと、何かしらの激しい反応見たさで血のついた鎌を掲げ、獰猛な笑みを浮かべてみせ。)

生憎俺ァ傷を負ってるがな、まだそれなりに動けるぜ。──だから、さぁ、逃げてみろよ。生きたいとあがいてみろ！

…？貴方は私を殺しに来てくれたんじゃないの？

(薄明かりの中まるで此方の真意を探るように無遠慮に注がれた相手の視線にやや鬱陶しげにぴくりと眉を動かすもののそれ以外の表情の変化は無く、煽るように近付き鎌を振り翳す割には逃げてみろと急かす様子に相手の真意を読み取ることは出来ず不思議そうに首を傾げ。まじまじと見てみると相手の肩口の傷はかなり酷い様であったが本人が言う通り動かせない程では無い筈であるし、いよいよ相手の目的が理解出来ず虚ろな双眸を相手に向けて)

私、生きたいと思って無い。良いよ、私を殺して。

──……っ！？

(虚無を宿した不気味な瞳はしかし依然として揺らぐことがなく。少女の“訳がわからない”というような態度にこちらもますます混乱したが、次の躊躇いのない“良いよ”“殺して”という台詞を聞いたその瞬間、足元から凄まじい勢いで言い様のない嫌悪感が湧き上がり、それが背骨をぞわっと一気に走り抜けた瞬間、ばっと顔を背けたかと思えばそばの長椅子の上にべちゃべちゃと嘔吐して。常に生の執着に駆られてきた己には目の前の少女が得体の知れない未知の生物のように思え、思わず鎌を下げてあとずさると、悪態をつきながらそばの長机に背を預けるようにしてふらふらと座り込み。未だ熱く血を流し続ける肩の傷口を抑え込むと、フードの下から異常な少女を睨みつけながら横柄に命じ。)

畜生……っ、気持ち悪ィこと、言ってんじゃ、ねえよ……頭おかしいだろ、クソがっ……！
おい、おまえ。んなわけわかんねえ事言う暇があるんなら、この教会のどこかから包帯を持ってこい。血が、止まらねぇんだよ……！

……貴方は、貴方の肩口を撃った何者かに追われてる。違う？

(何が相手をそうさせてしまったのかは理解出来なかったが突然嘔吐をした相手に僅かに眉を顰めて見せ。折角自分の罪を裁いてくれる死神が現れたと思ったと言うのに相手は自分を殺すのを諦めてしまった様子で、自分の首を断ち切る事なく下げられていく鎌を僅かに瞳に残念そうな色を灯して見つめ。口悪く指示を出す相手の言葉を聞きつつも考えるのは折角現れたこの死神に如何にして自分を殺してもらうかということのみで、暫し思考してから何かを閃いたというように相手の顔を見上げると次の様な条件を提示して行き)

貴方がその人達から逃げられるようにしてあげる。包帯も用意する。手当もちょっとならわかる。だから、無事に逃げられたら…私の事を殺してくれる？

(/遅くなりました…！)




あぁ……？
……おい、糞ガキ。お前と違って至極まともに生きてきた俺にゃあな、俺なりの殺しの美学ってもんがあるんだ。それを出会ったばかりのくせに、赤の他人のお前のために捻じ曲げろだ？ え？

(血が脈打つたびに痛む傷口に気を取られ、少女がまだそこにいるのに今更気づいたように顔を上げ。そこにあるのは相変わらず無表情──のように見えて、どこか変化を見せる顔。少女の中で起こる自分にはまだ良くわからない何かしらの心の動きを読みとり、まだ息は荒いながらもこちらもまっすぐ彼女を見。やがて苛立たしげに尋ねると、いきなり鎌を閃かせ、宙を切り裂くようにして彼女の細い首に冷たい刃をあてがって、不敵な笑みを微かに浮かべ。)

……だがよ。お前が放り出したがるその命、俺のために全部役立てるってんなら──そんときゃ、俺もお前を殺してやるよ。死ぬ気で俺を、警察から逃がしおおせたなら。

…！

(具体的に何がそうなのかは解らないが自分の何かが相手の言う殺しの美学たるものに即しては居ないようで詰るような相手の言葉を聞くと黙って目を伏せ。しかし次の瞬間首筋に感じたヒヤリとした金属特有のそれに思わず僅かに視線を上げると大半が包帯で覆われた相手の顔の中でで目指できる僅かな場所である口元が三日月に歪められているのが目に入り、ごく僅かに驚いたように目を瞠るとその後に続けられた条件を承諾する旨を述べ)

…わかった。警察から逃げるのなら大丈夫だと思う。包帯を取ってくるから少し待ってて、…ええと…貴方の名前は？

──アイザック・フォスターだ。ザックでいい。

(奇妙なほど変化に乏しい彼女にしては大きな表情の動き、微かな驚きの色を読み取っては満足気な顔をして。他の街では手配書が出回り始めているが幼いこいつは聞いた事があるかどうか、おそらく殺人鬼と知っても動じはしないだろう。そう踏んで名を名乗り、構えていた鎌をガチャンと床に落とし。いよいよ傷の痛みが大きくなったのか、やや途切れ途切れに声を発して。)

……たいそうな自信だな。奴ら、多分あと30分くらいでここを嗅ぎ当てるだろうぜ。だから……それまでの………間に……、……やり遂げろ。

ザック…。

(相手の名前の音の連なりは何処かで聞いた事があるような気はしたが何処で聞いたのかは思い出すことが出来ず相手の名を口の中で復唱するに留め。逃げるための経路について頭の中を逡巡させていると聞こえた大きな物音に咄嗟に顔を上げ時間が無い事を悟り大きく一度頷くとやや小走りに教会の中を移動し以前に一度教会の中で見かけた救急箱を記憶を辿り見つけ出し相手の元へと運び。救急箱の蓋を開けて中から幾つか道具を取り出すと相手の傷口へと視線を移し殺人鬼も真っ青の不気味な言葉を述べ)

…パーカーを少し動かす。染みるかもしれないけれどじっとしてて。すぐ楽になるから。

…お前、慣れてんのかよ。こういう事。

（少女が自分の名を下の上で転がす間に教会堂の外から遠く聞こえたのはサイレンの音。いよいよか、と思った時には少女もぱっと動き出しており。やがて戻ってきた彼女が淡々と、何事もないかのように傷の処置にあたりはじめれば、やや覚えた強い違和感や僅かながらの同様を隠すように問いかけて。しかし少女の躊躇いのない処置は本当に正確であり、傷を消毒した肩に新たなガーゼや包帯を当て終わると、ゆっくり立ち上がってからこわばったそこを動かし、ニィと微笑んで）

………、本当にやるなお前、気に入ったよ。さァ、次は俺を脱出させられるか？ ……おまわりさんは、すぐそこまで来てんだよ。

…傷口は縫う方が得意。…今は針も糸もないから出来ないけど。

(けたたましく鳴り響くサイレン音は追跡者の襲来を示す其れであり、もたもたとしている余裕は何処にもなくてきぱきと傷口の処置を進めつつ相手の質問に何やら物騒な回答を。相手を此処から脱出させさえすれば自分を殺してくれるという其の約束を信じて相手の双眸を真っ向から見据えて一つ頷くと救急箱を閉じて相手を手招きして礼拝堂のステンドグラスの下まで軽く走って行くと相手の方を振り返り)

前に一度この教会を探索した時、ステンドグラスの下の十字架の中央にボタンがあることに気付いたの。…これだけ大きい教会だから隠された地下通路があると思ってたから、あのボタンがきっとそのスイッチなんだろうと思うけど、私の身長じゃ届かないから…、押して、ザック。

…！？

(針と糸があれば縫う気だった、と言外に伝えるその言葉にますます混乱した表情になるが、迷うことないその処置の速さはこの上ない説得力を持ち。全てが終わり、少女に導かれて壮大なステンドグラスの真下まで来ると、成程そこにある十字架の交差する箇所に、遠目ならば気づかないだろうボタンがさりげなく一つ。おうよ、と頷き躊躇いなく押せば、ステンドグラスの下半分が隠し扉だったらしく軋みながら反転し。喜んでいるのか鎌を勢いよく振り回すと、扉奥の闇に先に足を踏み入れながら、たった今能力を証明した小さな少女名を呼んで。)

ハッ、確かにチビなおまえじゃこりゃぁ届く訳ねえわな、…っと。教会ってのが前から気に入らなかったんだがよ、こんなとこがあるなら当然だよな───善人のふりして何隠してるかわかんねぇ。おら、来いよレイ！ おまえにゃまだまだ俺の役に立ってもらうぜ。

(かなり長い間使用はされていなかったのだろうか、ギギィと錆びた重量を持った物同士が擦れ合い軋む様な音を立てながら反転したステンドグラスの奥にはぽっかりと口を開けた闇。其の先の通路は自分も足を踏み入れた事はなく謎に包まれているが名を呼ぶ声に呼応するように通路に足を踏み入れた瞬間僅かながら感じた風の気配にこの通路が何処かで外に繋がっていると確信し。其処で一度大聖堂へと戻り置かれていた燭台に立てられていた蠟燭に傍にあったマッチで火をつけると燭台を持ち再び通路へと足を運んで、少しの時間稼ぎにはなるだろうとステンドグラスの壁を戻そうと腕で押し始めて)

やっぱり…この通路は外に繋がってる。…待って、ザック。一応ここを戻してから行こう。
…ちょっとは時間稼ぎになる、かも。片手でも良いから手伝って。