白石蔵ノ介 2017-08-04 10:24:10 |
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(少し早めに引っ越し、部屋や土地に慣れておいても損は無いだろうと、今日の一週間前からこのアパートに住み始めていて。一週間も経てば新しい生活にも慣れるもので、落ち着いた様子で着々と夕飯の支度をして居り。その中インターホンの音を耳にすれば、足早に玄関に向かい。「新聞なら要らへんて何遍も…__!お前白石か?」またセールスかと面倒そうにドアを開けるも、視界に映る見覚えのあり過ぎる整った顔に対し目を丸くさせて。)
へ……(扉が開く瞬間、軽く咳払いをしピシリと姿勢を正すも現れた相手を見れば思わず間抜けな声を出して。暫くポカンと口を開け見つめ続け、ハッとしたように瞬きすれば「え、な、なんでユウジお前…」と状況が飲み込めず怪訝そうに眉を顰め)
なんでって一人暮らしや。一週間くらい前からここに住んでんねん。(相手の突然の訪問に暫く固まってしまって。その中相手の声が聞こえればハッと我に返り、不自然になっていないだろうかと不安に思いつつ、相手の問い掛けに答えて。ふと自分が夕飯の支度をしていたことを思い出せば、急に顔を青ざめさせ。「げっ、白石取り敢えず部屋上がれ!!俺火付けっぱやった!!」焦りながらそう言い放てば、己の部屋の廊下を全力で走り出し。)
あ、俺も今日から……って、ちょ…!(一人暮らし、と言うワードに反応するも言葉遮られ、慌てた様子の相手に戸惑いつつも「お、お邪魔…します…?」と遠慮がちに玄関を上がり。自分の部屋と同じ作りではあるものの全く雰囲気の違う部屋をキョロキョロと見渡しながら相手の走って行った方へと向かい。)
はー危な…。_ん、そこら辺適当に座れや。(冷や汗を拭いながらコンロの火を消しては、コップに注がれたアイスコーヒーを両手に持って相手の元へ。それを相手に手渡せば、丸いローテーブルに向かって胡座をかき、首を傾げて。「さっき“俺も今日から”て聞こえたけど、お前も此処住むんか?」そう問えばコーヒーを啜り。特技上思った事が顔には出ない質だが、予期しない相手の訪問に内心緊張して居り、それが飲物を啜る回数に無意識に表れて。)
あ、うん、せやねん……あの、隣の部屋に。(手渡されたコーヒーのグラスをクルクルと回しながら、少し照れ臭そうに告げてはチラリと相手を見やり。「そういやユウジ、進路どうしたんやっけ?就職したん?大学?」同じくコーヒーを一口啜るもハッと顔を上げれば小さく首を傾げて。)
隣!?__え、あぁ、進学や。デザイン系のやつ。(相手が隣の部屋に越してきたという、更なる嬉しい誤算に驚き、コーヒーが軽く器官に入ってしまい。少し噎せながら直ぐに相手からの質問に答えれば、続けて「白石も進学やろ?…お前、サークルとか入ったらめちゃくちゃ女子の先輩から絡まれそうやな…。」文句の付け所がない程整った顔立ちをしている彼を世の女子がほっとくはずがない、そう考えれば相手にご愁傷様と言うような苦笑い浮かべて。)
…そかそか、やっぱユウジはなあ。(相手の進学先に納得した様に頷けば、続く言葉に不思議そうに首を傾げ「うん、俺も進学やけど…なんか絡まれる様な要素あるか?」と数回瞬きを繰り返し、返答を待つ間にコーヒーを一口啜って。)
はあ?あるやろ思いっきり…。そんな綺麗な顔で性格も良けりゃ誰もほっとかんやろ。(心から不思議そうな表情を浮かべる相手に、此方も目を丸くし無意識に口説き文句の様な台詞をさらりと。「変な子に騙されんなよ。小春もめっっちゃくちゃ心配やけど、小春は用心深いからええ。お前はお人好しそうやからな。」コーヒーを啜り顔を上げれば、頬杖を付きながら一人こくりと頷いて。)
…え、いや……あぁ…う、ん?(思わぬ答えに曖昧に否定しつつ照れ臭そうにぎこちなく頷き、グラスをテーブルに置けばふと思いついたように口を開き「まさかユウジが、そない俺のこと心配てくれるとは…思わへんかった。気いつけるわ」と嬉しそうに頷いて。)
…?__っあ、あぁ…別に。そういう事やから気いつけや。(無意識で言っただけあり、相手の反応に自分の頭の中は疑問符を散らしていて。自分の言ったことを思い出していけば、相手への好意が浮き出た事を言ってしまった事と、相手の笑顔に此方も照れ臭くなり、顔が赤くなるのを悟られぬ様に片手で目から下を覆い隠して。「そ、そや。お前来たばっかで飯作れてないやろ。食ってくか?」話の方向性を変えなければいたたまれない、と最初から聞いておこうと思った事を。)
…あ、ええよ、そんなん。ちょお挨拶に来ただけやし…悪いやろ。(慌てて立ち上がれば小さく首を横に振り、迷惑だろうと苦笑しつつそう告げて。「…まだちょい荷物あるし…コーヒーおおきに、美味かったわ。」思わず手が伸び相手の頭を撫でるも、ハッと我に返っては「…す、すまん!」と慌てて謝罪して)
いや、多めに作ってるし、今日明日忙しくもないしで全然迷惑やないからええけど…。っ、!(馴れ馴れしくし過ぎただろうか、少し不安に思いつつ首を傾げながら上記を。突然頭に降ってきた相手の手に目を丸くさせるも、速くなる心臓の音を隠す様に直ぐに通常の表情を装えば「何や白石。金ちゃんと間違えでもしたんか?…ま、本当に俺は平気やから、大変なら迷惑かけや。」可笑しそうにくつくつと笑ったあと、お返しに相手の頭にポンと手を置き。)
っ、あ、ああ…いや……うん、ほな…(思わず頭に置かれた手に恥ずかしそうに瞬き繰り返しては、コクコクと何度も頷きぎこちなく座り直して。「…せや、な、なんか手伝うことあるか?」座り直すや否や未だ緊張気味にそう告げれば軽く腰を浮かせ首を傾げて。)
んー、じゃあ箸と茶碗出してや。そこの棚にどっちもあるから。(客なのだから良いと言っても、部長職を務めていた彼は気を使ってしまうと思い、敢えて軽い手伝いを頼んで。冷蔵庫から出したおかず類を電子レンジで温めながら「白石ー、お前ご飯結構食えるか?」杓文字を片手に相手の方へ顔を向け首を傾げて。)
ん、分かった。(軽く頷き食器棚から相手の指示通りに茶碗と箸を取り出し並べ、出来上がったものをテーブルへ運ぼうと相手の方へ向かいながら「ううん、そんな要らんで。」と遠慮がちに首を横に振り。)
ええの?俺にそんな遠慮せんでもええんやけどな…。
(相手のことなので遠慮されるのは仕方ないと分かっているものの、少し寂しそうに上記。箸、ご飯に味噌汁、コロッケ、小鉢に移したきんぴらごぼうや漬物を机の上に並べれば「あんま凝ったものは作れへんけど我慢してや。そんな不味くは無い…と思う、多分。」器用な方ではあるとは思いつつも、好きな相手の前ということで不安そうに。)
あ、遠慮しとるとかちゃうで?…やっぱ昔に比べたら食欲も落ち着いたしなあ。(相手に変な気を遣わせてしまった、と眉を下げ苦笑しつつ自信も小鉢を運べば既に並べられている料理たちに僅かに瞳を輝かせて。「いやいや、十分過ぎるわこんなん!…これ、全部自分が作ったん?…美味そやなあ。」感心したように声を上げれば、いそいそと椅子に座って)
…なら、良かった。_え、あ…いや、作り置き出すん気引けたけど、そんな褒めて貰うとは思わんかったわ。
(気まずさから気を使われたと思っていたため、心配し過ぎていた自分が恥ずかしくて小さく返事を呟き。今あるものしか並べる事が出来なかっため、喜んでくれたのがとても嬉しくて。「まあ味は保証出来んけど…不味かったらすまんな。」味は相手の舌に合うだろうか、また新たな不安を胸に相手の手に箸を手渡して。)
いやいや、ほんま凄いわ。お世辞とかちゃうで?(手渡された箸を指で挟みつつ、頂きます、と手を合わせれば小鉢に箸を伸ばし御菜を口へと運んで。「…うわ、めっちゃ美味いやん。」見た目も味も完璧な料理に幸せそうに微笑んでは相手の方へ顔を向けて。)
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