人外好き 2017-08-01 03:59:39 |
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でしょ?エルフに会ってもすぐ追い返されちゃいそうだしね。あら、喧嘩は嫌い?ヨルは友達や家族とはあまりしないの?
(真面目な相手。今の自由に飛び回る鳥のような姿を知っているからか、見てみたいような気もするが。きっとそれではあの性悪と張り合う気概は見られなかっただろう。相手の両親に内心感謝しつつ、楽しげにクスクスと。喧嘩と聞いて眉を下げる様には、不思議そうに眺め。エルフを筆頭に、何だかんだ自己主張の強い己は周囲と衝突する事もあるが相手は違うのだろうかと疑問府を頭に浮かべ。「ありがと、皆おいしい物には目が無いから喜ぶわ」手土産の話には嬉しそうに首を数度縦に振り。「私は……木の実にしようかしら。ヨルのお昼は何なの?」汗が流れる程暑くも、肩を震わす程寒くもない柔らかな日差し。全身を通り抜ける涼やかなそよ風。辺りに漂う魔素の効果もあるのか、目を閉じ少しすれば睡魔に襲われそうな穏やかな空間に、リラックスした様子で伸ばした足をパタパタ動かし。お昼を訊ねられては、顔を空へと持ち上げ視界に映る青いブルーベリーに似た実に狙いを定め。妖精の言語で呪文を紡げば、風で枝から実を切り離し、自分の元へと三粒運ばせ。傍らに二つ、もう一つは膝の上に乗せつつ、隣に腰を落ち着かせた相手を見上げ同じ質問を返し)
そんなのはつまらないね。張合いがないってもんだよ。喧嘩は…何か仲直りの方法よくわからなくてさぁ。だからあんまりしないかも。
( 魔法使いにとってはこれ程にない幸せであるかもしれないがそんなのはお断り。自己中心的なまでに追いかけ回す事を喜びとしていればナイナイと首を振り。喧嘩についても同じ。若干苦笑いじみた笑み浮かべつつ人差し指でぽり、と頬を掻き困ったように答え。魔法によりプルーベリーが手元に来たそれには大袈裟な拍手で「さすがジュリー!」と賞賛の言葉を送った後「私はねぇ、甘い甘いメロンパンでございます」鞄の中からビニール袋に包まれた黄色くて少し大きめのメロンパンを取り出して。「ジュリーも少し食べてみる?」人間の食べる物に興味津々だった相手、ならばこのパンももしかしたら興味の対象になるのではないかと緩く首傾けつつ問い掛けて )
それでこそ私が気に入ったヨルだわ。……ふぅん。そう思うのね。我慢はお肌の敵なんだから、嫌だとかそれは可笑しいと感じても溜め込みすぎないようにね?
(強気な発言には嬉々として合いの手を。仲直りの具体的な方法と言われては、自分もあまり理解しておらず。言いたい事を伝えあい、いつの間にか終わっている事もあれば、曖昧に頷き。喧嘩はストレスの発散にもなるとも考えていれば、右手を自身の頬に宛がい上記を述べ。「何言ってるの。こんなの誰でも、ヨルだって出来るでしょ」大袈裟な称賛には首を横に振り。相手が鞄から半透明な袋に入ったパンを取り出せば、興味津々な視線を注ぎ。それを食べてみると聞かれては、パッと表情を明るくさせ「食べてみたいわ、そのメロンパン!生地が少し固そうね。甘いってチョコレートよりも甘いの?」膝の上のブルーベリーのような実を退かしては、パタパタ羽を動かし相手の手元に近寄り。その欠片を頂こうと両手を伸ばしつつ、未知なる食べ物へ質問を投げ掛け)
喧嘩は好きじゃないけどさ、あんまり我慢するタイプでもないんだなぁこれが。ほら、魔法使いさんには食ってかかってるでしょ?
( 果たして自分は我慢をしているのかと考えた時に喧嘩は嫌だけど我慢をするのも違うという矛盾の中に居る事に気が付けば何がおかしいのかケラケラと楽しげに笑いながら魔法使いを例に上げた事柄を述べて。確かに浮遊魔法をある程度使えるようになった自身にも使える事は使える。でもやっぱり何かが違うのだ。それはどうと説明出来る事ではなく言うならば魔素の集まり方や光り方と言うものか。「私も出来るけど違うんだよぅ。これ!っていう説明は出来ないんだけどね、とにかく違うの!」結局伝わる説明は出来ないままに話を終わらせてしまえばメロンパンに興味を示した相手にうんうんと頷き。「周りはクッキー生地だからちょっと固めだけど、中身はふわふわだよー。チョコよりは甘くないねぇ。はい、取り敢えず食べてみてよ!」サク、と美味しそうな音をたてて相手の持ちやすい大きさにパンを毟り取ればそれを手渡しつつ初めて食べた後の感想を楽しみに待って )
そう言えばそうね。まあ、友達ならまだしも、エルフ相手に遠慮は要らないものよね
(普段なら場を荒らさないよう抑えている感情も、無礼で無愛想な魔法使いには適応されないのだろうか。友達思いな優しい面と、目的の為なら快活に真っ直ぐ突き進む一面に笑みを浮かべつつ頷き。「違うの?よく分からないわ」見ると実際に行うのでは違いでもあるのだろうか。イマイチ理解に困りつつその話は終わりを迎え。説明を受けながら差し出された、満月のような真円のメロンパンならぬ物から切り離された一部を受けとる。黄色い表面がこんがり焼け、カリカリとしたクッキー生地。少し触るとそこから綻ぶようにボロボロと欠片が落ちてしまう。口を大きく開き、パクリと一口食し。確かに少し硬いが食べられない程ではない。ふわふわ弾力のある中の生地。噛む毎に優しい甘味が口内に広がってくれば、モグモグ、ゴクン!とあっという間に食べ終え。「っ……美味しい!美味しいわヨル!人間ってすごいわね。もう一口頂戴!」相手に勢いよく向き直っては瞳を輝かせ、両の腕を伸ばし。メロンパンの味が気に入ってしまえば、また一口ねだる始末で)
( 相変わらず容赦の無い魔法使い相手への辛烈な言葉にはここまで来ればお見事、とでも言うように小さく笑い声を漏らすも手渡したメロンパンの欠片が相手の口内をたっぷりの甘さで包み満足感を与えた事がわかれば手作りした訳でも無いのに「そうでしょそうでしょ!メロンパンにもいろんな種類があって、いろんなお店で作られてるんだけど私はこれが一番美味しいと思うんだよねっ。このサクサク感とフワフワ感のバランスが絶妙なの!」とやけに誇らしげに胸を張り。それから要望に応えるように先程わたしたやつよりも少し大きめにちぎったパンを再び相手へと手渡せば「今日のお昼はこれを半分こでもいいかもしれないね。ベリーはいつでも食べれるだろうしさ」もしゃもしゃと自分も食べつつ一つの提案も落として )
へぇ!他のもまた食べてみたいわ!今度そっちも持ってきて頂戴!
(今手にしているものだって物凄く美味しいのに、これに別の風味が加えられたり、さくさくとは反対のしっとりとした食感なら、またどんな味がするのだろうか。口をモグモグ動かし、新たな欠片にかぶりつき。唇の端に食べかすを付けたまま、他の種類についても我が儘を重ね。ベリーについて言及されては、こくりと首を縦に揺らし「そうね。半分はさすがに太りそうだし食べ切れなさそうだけど、これはまた今度にするわ」右手を左へスライドさせるように一振り。すると一陣の風がまた巻き起こり、コロコロと木の実を転がし茂みの向こうへと運んでゆき。やがてその実は、地に落ちているのに気付いた小鳥や小動物が自分の代わりに食べてくれる事だろう)
もちろん!チョココロネって言うパンも美味しくてね、…こう…渦巻き貝殻みたいな形のパンの中に甘いチョコが入ってるやつなんだけど、それもオススメ!
( 大きな口を開けてメロンパンにかぶりつく。品の欠片も無い食べ方ではあるが美味しければ良しと言う考えの元でモグモグと咀嚼を繰り返しては、ゴクリと喉を鳴らし飲み込んだ後にお気に入りであるもう一つの種類もオススメしつつ自然な動作で伸ばした右手で相手の口元につくパンの欠片を払って。地面に落ちたそれは鳥の餌にでもなるだろう。それはコロコロと転がって行った木の実と同じで。「──そんな簡単じゃない事はわかってるけどさぁ、ユニコーンもメロンパンに釣られて来てくれたらいいのに」もしゃもしゃと残り僅かになったパンのを咀嚼しながらこれからの最大の試練であるユニコーンの涙を得る事への小さな恨み言を一つ漏らして。それでもなんだかんだでやる気は満ち溢れており )
カイガラ……ってなぁに?形はよく分からないけど、チョコが挟まっているならそれもきっと美味しいに違いないわね!
(口許の食べかすを相手の指先で拭われては、少し恥ずかしそうに"ありがと"と礼を述べ。楽しげに語られるチョココロネと言うまだ見ぬパンの話。興味津々に体を前のめりにし耳を傾けるも、はてカイガラとは何ぞやと小首を傾げる。生まれてこのかた、知る景色は森と希に訪れる人の町並み程度で。川や湖は森にあれど、地平の彼方まで水に満たされた広大な海や砂浜の景色は知らず。「食べてみたら意外と好きになる可能性は……ゼロでは無いかもしれないけれど、難しいでしょうね」もしも話に頭の中でその絵面を思い浮かべてみるが、警戒心が強く穢れを嫌う性質上、人工甘味料や人間の食べ物を好むとは思えず、眉を寄せ。宙から再び地に腰を下ろしては、頂いたメロンパンの欠片を小さな口で頬張り、味わうように何度も咀嚼を繰り返す。そうして空腹はだんだんと満たされてゆき)
(/背後から失礼致します!
昼食を終え妖精が退場後、このまま夜さんが泉で張り込む場合は
起きたまま→野性動物が姿を現す以外は何も起こらず
昼寝をしてしまった場合→泉に向かって蹄の足跡、または鬣の毛が落ちている等、何らかの痕跡を発見
をと考えているのですが、如何でしょうか?
上記以外の行動をお考えであったり、こんな場面を想像していた等が御座いましたら、なるべくご希望に添えるように致しますので、遠慮無くおっしゃって下さいませ!)
貝殻はほら、海に落ちてる──もしかしてジュリー、海には行った事ない?
( 貝殻に対して疑問を持つ相手に驚愕を顕にすればぱちぱちと瞬きを数回落とした後に緩く首傾けつつ、もしかしたら、と浮かぶ疑問を問い掛け。ユニコーン相手にメロンパンで餌付けだなんて聞いた事が無いのはそれを言葉にした自身もわかっている事。「めちゃくちゃ仲良くなったら食べてくれない事もなさそうだけど、捕まえる為には無理そうだよね。…ん、ご馳走様でしたー」むむ、と眉間に皺を寄せて考え込む次は残りのメロンパンをモグモグと咀嚼し飲み込みつつ、両手をパンッと合わせて食事終了の言葉を。それからちらりと相手に視線を向けて「──ジュリーもう帰っちゃうんだよね?」食事が終われば後は自分一人で頑張らなくちゃいけない事をわかっているからこそ、やや不安そうに再び問い掛けて )
(/ いつもお世話になっています!
折角ですので主様の考えて下さった案に乗らせて貰えたらと思います!何か手掛かりが得られたら少しずつ先に進めるかなと思うので、ここはお昼寝してしまうルートをお願いしたいです! )
ウミ……って何?場所の事?初めて聞くし、行った事もないわ。そこに木の実みたいにカイガラが落ちている物なの?
(放たれた疑問には同じく疑問でぶつけ返してしまう。誰かから伝え聞いた程度の知識はあったかもしれないが、今はパッと頭の中には浮かんで来ず。素直に行った経験が無いと明かし。渦を巻いた何かはウミに落ちている物ならば、と近い例えとして先程取っていたベリーの実が生った木を指差して訊ね。「楽しようなんて考えない事だわ。私もご馳走様、美味しかったわ。──えぇ、じゃなきゃ現れるものも現れないじゃない。ま、今日は見つからなかったとしても、暗くなったら大人しく諦めてちゃんと帰るのよ?」自分も相手を真似、パチンと音を響かせ両手を合わせ合掌。口許の汚れを拭っては、腰を上げ羽をパタパタ震わせ上昇し。どこか不安そうに揺れる瞳を見詰めたならば、頷きを一つ。最後に励ますように相手に近寄り艶やかな髪を一撫でしてから、注意の言葉と共に"それじゃまたね、ヨル"と去り際に告げ、そのまま羽から鱗粉を煌めかせ森の奥へと姿を消して行く事だろう)
(/此方こそいつもお世話になっております。かしこまりました!では短いロルになってしまうかもですが、宜しくお願い致します!)
( 友である妖精により激励の言葉を貰えば何度も何度も大きく頷きその姿が森の奥へと消えて行く様子を最後まで見送り。一人でもちゃんと何かしらの発見を出来る所を見せてあげたい。動きやすいようにと持っていたバッグを木陰に置き、一先ずは魔素の動きを見るべく目を閉じて集中。風に揺れる木の葉の音を聞きながら静かに瞳を開き魔素での手掛かりを…と数十分頑張るも心地よい日差しと風、それから昼ご飯で満腹になった体は徐々に睡魔に蝕まれていき、気が付けば木の幹を背に、スヤスヤと気持ち良さそうにお昼寝をしていて )
(/ す、すみませんー!!!お返事を頂けていた事に気が付いておりませんでした!!!こんなに遅くなってしまって…。改めましてよろしくお願いしますっ! )
(微風の流れに身を任せ、風の乙女達が笑いながら木々の間を駆け抜ける様にソレは、黒真珠の瞳を細めた。此処は豊かな森だ。森の番人もよく働いている。年々魔素の豊かな大地が失われつつあれば、なおさら貴重な場である。この先の豊穣を願い、己の役目を果たしさて一休みをしようか。宝石が溶け込んだかのような美しい泉へと足を運べば、近付くにつれ香る人の子の匂い。普段であれば耳に心地よい鳥の囀ずりも、動物達の話声も聞こえ無い原因はコレか。しかし悪臭がしない点から、穢れをまだ知らぬ無垢な幼子が親も連れずに一人であろう事は明白で。やがて夢の世界に微睡む相手の元まで到着すれば、その寝顔を上から見下す。何故こんな所に、とは思うがそもそも人の考える事は理解出来ない。何故森を切り開くのか、何故害ある液体を川に垂れ流し、命を縮め汚すのか。次第に怒りが込み上げてくれば、相手から瞳を逸らし。ソレは別の場所で休もうと踵を返した。優雅に揺れる尻尾から抜け落ちた銀糸の毛と、馬の蹄のような足跡を地に残して)
(/いえいえ大丈夫ですよ!此方こそレスペースがいつも疎らで申し訳ありません…!
次の夜さんのレスで、この場面は〆となりますかね。次は魔法使いのパートになるかと思うのですが、如何でしょうか?他にやりたい事ややり残した事があれば遠慮無くおっしゃって下さいませ…!)
──…、……あーっ!!!
( 心地良さと満腹感に身を任せるままスヤスヤと規則正しい寝息をたて続ける中で、まさか会いたかったユニコーンが手を伸ばせば触れられる距離まで来ていた事等つゆ知らず。いったいどれだけ眠っていただろうか、不意に意識が浮上すれば眠気まなこをゴシゴシと擦りむっくりと起き上がりつつ数秒、やらかしてしまった失態に思わず大声を上げ勢い良く立ち上がり。…と、ふと見やった先、眠る前には明らかに無かった生き物の足跡が地面にくっきりとついているではないか。ぱちりと瞬きを一つ落としその足跡を辿るべく前屈みで歩みを進めれば途中、光を反射してキラキラと輝く細く柔らかな銀色の毛を見付けて。「…綺麗…」拾い上げると同時に無意識に漏れた言葉には大きな感動が宿っていて )
(/ お優しい言葉ありがとうございます…!主様のペースでゆっくりとで構わないので気負わないで下さいね!そしてユニコーンの毛を見付ける事が出来たのでこの場面は終わりでいいのかなと。久しぶりの魔法使いさん!楽しみです!少しずつ距離を縮めていけたらいいなと思います! )
(ポツリ、ポツリ。空に浮かぶ灰色雲。最初は弱く、すぐに消えて無くなりそうだった雨足が段々と強さを増し、人の町や森にザァザァと音を立て恵みをもたらしてゆく。時刻はやがて昼を過ぎた午後、二週間に一回の忌々しい約束の日。魔法使いは洋館の一室にてソファーに腰掛け、本を開いていた。締め切った窓から仄かに香る雨の匂いを感じながら、流石にこんな天気になってまで相手は来ないだろうと高をくくっていたのだ)
(/此方こそいつも待っていて下さりありがとうございます!梅雨時な季節なので、折角ならと普段とはまた違った天気をと、雨を降らさせて頂きました。この先は少し行き当たりばったりになるかもしれません。すみません。ではでは、魔法使いとの交流を楽しんでもらえるよう頑張りますので、新たな場面にてまた宜しくお願い致します!)
( 待ちに待った約束の日、生憎の雨だが天気に左右される程弱い気持ちでは無い。あの日森の奥にて偶然手に入れる事に成功したユニコーンと思わしき毛を無くしてしまわぬようにと小さなジップロックの袋に入れて鞄に押し込めばコンビニで買ったシンプルな透明の傘をさしていざ森へ。湿った土と空気の匂いは雨独特のもの。濡れた落ち葉を踏み締めて妖精との待ち合わせにいつも使う切り株の前まで来れば「魔法使いこんにーちはー!雨ですねー!」傘を少し後ろにずらし雨音にかき消されぬようにといつも以上に声を張り上げて相手を呼び )
(/ 雨は新鮮ですね!いつもいつも主様に展開を任せっぱなしな気がして申し訳ないです…!私もいろいろ提案したり何かを起こせたりと頑張りたいと思いますのでよろしくお願いします!では、一度背後は失礼しますね! )
……は?あの小娘が、来ているだと?(背凭れに寄りかかり頁を一枚捲る手を止め、傍らに止まる使い魔の梟からの報告にぐしゃりと表情を歪める。こんな日に薬草取りも素材採取も、ましてや雨風をしのげる場に誘導してわざわざ作業をさせる気も無い。自ら外に出向くのを面倒がれば、伝達役にと使い魔に目を向ける。が、彼はそっぽを向いて拒否を示す。これみよがしに舌打ちするも、付き合いが長ければ威圧にも成らず。無理矢理命じるのは憚られれば、仕方ないとため息をつき。他の連絡手段を取る事にし。右掌を広げ、そこに周囲に漂う魔素を集め、粘土を捏ねるように両手を動かし小鳥の形を作り上げた。そして"行け"と魔法使いは端的に命ずるように述べる。するとそれは羽ばたき、雨や壁、木々をものともせずにすり抜け相手の待つ方角へと向かっていき)
(雨足は衰えぬ森の中。白くぼんやりとした光が、魔法使いへと呼び掛ける相手に答えるように飛んで来る。切り株の上に無音で着地した小鳥のようなシルエットの光は、相手を見つめるように頭部を持ち上げ。続いて魔法使いの不機嫌さを隠しもせず全面に押し出された低い声と、優しさの欠片も見当たらない言葉を届け)
おい、人間。何が雨ですね、だ。何故来た。直ぐ様帰れ。こんな視界の悪い日に貴様に頼む雑用は無い
(/此方こそいつも夜ちゃんのお返事や反応に楽しませてもらっておりますので、あまりお気になさらないで下さい…!ですが何か展開等思い付かれました時は、楽しみにしております!では此方も背後は失礼させて頂きますね…!)
( いつもなら相手の姿が現れるはず。それなのに今日目の前に現れたのは遠くから飛んで来た光の小鳥と思わしきシルエット。ゆっくりと切り株の上に着地し向き合うまでを黙したまま不思議そうに見詰めるも、その鳥からあろう事か間違える筈のない魔法使いの声が聞こえてくればぱちぱちと双眸瞬かせずい、と顔を近づけ。「あれま、魔法使いさんの声が聞こえる。…でもきっともう直晴れるよ。それに待ちに待った二週間だったんだからね!」これまた不思議な事があるものだと先を、続けて例え天気がどうであれ約束の二週間は確りと待ったのだと主張すれば「だったら外でのお仕事は無しでさ、ほら、魔法使いさんの家の掃除とかどうかな?」未だ少しも諦めていない望みをこのタイミングがまるでベストだとばかりに持ち出して )
この程度の魔法で何を驚いている。前に見せた事もあるだろうが
(顔を近づけ驚き、不思議がる様を微動だにせず鳥はじっと見詰めた状態を保ち。答える声は、以前に使い魔の梟を介して話した日を淡々と指摘し。館の中にいる本体は窓の外を、自分の見立てでは明日まで降り続けるであろう天候に「期待しても無駄だ。この雨は止まぬよ。掃除役も要らん。必要であればアイツに頼めばいいだけの話だ。貴様なんぞを家に上げれば、何を壊すか盗むか分からんからな」と無情にも期待するだけ無駄だと述べ。室内を見渡せば本棚から溢れ、塔のように積み上げられた山が幾つも見られるが、それが当たり前と感じていれば整理の必要性を見出だせず。傍らに止まっていた、片付けを頼まれた事は数える程しかない使い魔はヤレヤレとばかりの眼差しを向け。「加えて今日のような天気を見越し、集めた薬草も間に合っている。故に貴様に用は無い。とっとと帰るか、一角獣を探しにでも行け。まだ血の採取は出来ていないのだろ?」備えあれば憂いなし。怠ればさらなる手間が掛かる事柄に関しては動いていれば、再度相手に用は無いと告げ。次いでさしたる進展も無いのだろうと、ユニコーン探しについて関心の薄さを声に漂わせつつ触れて)
確かにそうだけどさ、前の時は魔法使いさんの使い魔だったじゃんかー。てっきり使い魔にしか憑依出来ないんだと思ってた。
( さも当たり前のように言って退ける相手…小鳥に以前見たのは使い魔の梟であった事、相手の力量を未だわかっていない発言で締めれば触ってみたい…という好奇心から片手を伸ばすもこれでもし消えでもされたらたまったものじゃないとギリギリで思い留まり。「──じゃあ私の家に来て!」壊す・盗むは当然未だ相手の胸の深くに嫌な記憶として巣食っているらしい。ならば、とお邪魔する事はあっさり諦めるも続けるのは突拍子も無いそれこそ断られて当たり前の要望であり、それを伝えてすぐ、どうやら何も期待していない様子が見て取れる発言ににぃ、と口角持ち上げれば傘が落ちてしまわぬよう体勢を整えつつ鞄からユニコーンと思わしき白銀の毛が一本収められているジップロックを取り出して。「血も涙も確かにまだなんだけど、こんなの見付けたんだ。魔法使いさんこれ誰のかわかる?ユニコーンかな?」それを小鳥の目の前に近付け問い掛けて )
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