もーもーかんとりー < 非募 >

んん！…強くなるもんなの酒って。（　反論しようとした矢先に頭からすっぽりと掛け布団を被せられ一度は何事かともぞもぞするも髪乱れた状態で抜け出せばけたけた呑気に笑う姿不満げに眉間に皺寄せて漸く反論を零し、いそいそと相手の隣に寝転がっては相手には相手の掛け布団あるだろうと一先ず自分の上に掛け布団を引いては照れくさそうにちらりと横を見て、　）…やっぱ変な感じするわ、うっしーが隣で寝とんの。

…それがあんじゃん、俺んち泊まりに来ねぇ？（　唐突だったからか驚いている様子を柄にもなく微笑ましく思っては、反対にふと呟かれた提案にはっと気づかされ、離れずに済む簡単な方法に目見開くと確かにと頷き、それならばと相手の手首掴んでは自分の家路の方の道へと軽く相手を引っ張ってはあっさりと相手を誘い。どこに当たったらいいかわからない燻った怒りのまま相手の近くに座って胡坐掻くと呑気ににやにや笑っている相手に平気で舌打ちしてから、寝転んでいる相手に手を伸ばし脇を軽く片手で擽って、　）おーおー、余裕かましてんじゃねーか、ジーフーさんよぉ。

どうなんだろうな、よく弱い奴は弱い儘だとか聞くけど、少しくらいは慣れてくるんじゃね？レトルトも毎日少しずつ呑めば？( 告げられた言葉に小耳に挟んだ情報を呟きながら相手には無茶であろう提案をしてみつつ、不満気な表情を浮かべながらも隣へと寝転んできた相手の髪を軽く整えてやってから、賛同する様に小さく頷いては仰向けの態勢になり自分の布団を手繰り寄せては眼鏡を外し側の棚へと置いて ) 確かに、こんなになるって想像した事も無かったわ。

…行く！キヨの家泊んの久し振りだ。( 答えを聞く前に手首を引き歩き出した相手には双眸を丸めていたものの、遅れて言葉を返しては何処か楽しそうに表情を緩めつつ相手の歩幅に合わせて歩き始め。舌打ちを溢す相手を見上げ様子を窺うものの、不意に脇を擽られては普段より幾分か高い声で笑えばじたばたと暴れつつ止めさせようと相手の手首を掴んで )っ…はは、キヨ！…ちょっと、…っ、擽ったいってば…！

なにそれ、毎日呑んだくれんの？タチの悪い酔っ払いみたいじゃん。（　案の定無茶な提案を冗談と捉えケラケラとひとしきり笑ってから機嫌は直したのか大人しく相手の手つきに身を任せ、ふと相手が眼鏡外したのを見ると久しぶりに見たその素顔に思わず手を伸ばし、指の背でゆっくりと自分よりも色素の薄い相手の頬を撫でては愛おしくも小さく頬緩ませてから寝返り打ち相手の方を向いては相手とこうしている時間が予想以上に楽しく眠る気が薄れてしまい、　）夢だったら嫌だけど夢みたいだわ。…なあ、もうちょっとそっち行ってもいい？

お前の家泊まったのも久しぶりだったもんなー。あ、晩飯どうすっか。（　一応は外であるため相手がついてきているのを確認してから仕方なしに手首掴んでいた手を離し、昨日の事を思い出しながらもふと昨日は相手が作ってくれたこともあり気にしなかった事象思い出し、調理器具も大して多くない自宅の状況に唸ると「　コンビニ寄るか？　」と考える事を放棄し。存外いい反応をする相手に緩やかに口角吊り上げると相手の方向き直り、片手だったのをもう片方の手も相手に伸ばし暴れる相手を抑える様に脇を指先で突いたりくすぐったりし片手押さえられても辞めずに子供のように戯れては合間に文句を零し、　）うるせー！こちとら時たまお前といない時に癒されてた写真全消しされたんだぞ、大人しく悪戯されろ！

そんなレトルトでも多分嫌いになれないわ、寧ろ甘やかし過ぎて自分が潰れそう。( 酒を呑み亭主関白の様になる相手を想像してみはするものの、堪らず吹き出しては相手の髪から手を離し、不意に伸びてきた手が頬へと触れるも眼鏡を取ってしまった為か視界がぼやけ相手の表情さえ満足に読み取れなければ眉根を寄せていたものの、次いだ言葉には照れ臭そうに笑いつつも小さく頷いてみせ )…別に一々聞かなくても良いだろ。さっさと来いよ。

えー、コンビニ？キヨの手料理食えると思ったのにー。( 手首を離されてしまえば残念そうに視線を落としていたものの、不意に聞こえてきた言葉には思わずといった様子で抗議の言葉を口にしては離された手を緩く掴んでは駄々をこねる子供の様に左右に振ってみて。本格的に擽りに来た相手には身を捩らせ抵抗を見せるも、ぽろりと相手の本音が聞く事が出来ては一時は吃驚した様に双眸を瞬かせていたものの、一度相手の腕を緩く掴み動きを制しては僅かに声を張りつつ告げてみて )ふふ、…やだってばキヨ！っ、…じ、じゃあそれなら！これから離れなければ良いだけでしょ…！

えー、潰れんでよ。というか俺もうっしーのこと甘やかしたい。（　おかしげに笑っている相手を見つめ、ふと眉根顰めている相手に見えてない事を理解すると小さく笑ってから人差し指で眉間の皺をつつき、許可が下りるといそいそと身を動かし相手が見えるであろう距離まで近づくと少しばかり緊張しながらも布団の中で手を伸ばし、相手の手をそっと握って、　）

…お前俺が料理ぜんっぜんやらねーの分かって言ってんだろ。（　ゆらゆらと揺れる手を見下ろしてから相手の言い分に軽く驚き、長年の付き合いで自分が料理をあまりしない事は相手も重々承知のはず、とじと目で相手を見るも相手の要望を叶えてやりたいのは自分も同じ事で、足取りはまっすぐ自宅方面へ向けて進んでいき。両腕とも掴まれてしまい振り解けない力ではないものの大人しく手を止めると開かれた相手の瞳を覗き込み聞こえてきた声に少々不満げに唇尖らせ、軽く腕を振っては相手の腕も自然と動くのを見つめ、　）色々あるだろ、イベントとか、お前に至ってはバンドとか。そういう時用だったんだよ、あれは。

レトルトには無理だろ、全体的に弱そうだし。( 告げられた言葉には驚いた様に双眸を瞬かせるも直ぐに小馬鹿にした様に笑い声を上げて、眉間をつつかれては更に皺を深く刻み込み反射的に閉じていた目をゆっくりと開けてはいつの間にかはっきりと見える程に目前にいる相手に驚いた様に双眸を丸めては照れ臭そうに視線をさ迷わせていたものの、手を緩く握られては耳を赤く染めつつ緩く握り返して、 )

だから食べたいんじゃん、中々そんな機会無いし。こーすけとかヒラとかに食べさせる様なやつじゃなくて、俺だけに作ったのが食べたい。( 何だかんだ言いながらも自宅へと向かっていく足取りに嬉しそうに胸を弾ませつつ、尚も要望を続けていっていたものの相手の家が見えてきては自然と歩む速度も速めていき。告げられた言葉には暫く申し訳なさそうに眉根を下げていたものの、変な所は頑固でどうしても自分の行動を正当化したいのか腕を握る手を微かに強めてはちらりと視線を上げて )…2人で撮った写真とか、そういうのは良いけど、隠し撮りが多いのキヨのやつは。

弱くないわ、…行けそうだと思うけどなぁ、この調子なら。（　案の定あっさりと否定されると幼いとは分かっていながら少しばかり唇尖らせ、相手との距離が近いことに自分も気恥ずかしさを覚えどことなく初々しさすら感じるが小馬鹿にしてきた態度とは裏腹に手を握りながらも耳を分かりやすく染めている姿意外そうに見つめては可愛らしさに思わず頬緩ませてから嬉しげに小さく呟き、同じく少しばかり紅潮した鼻先に唇寄せると少ししてから離れ、　）

わーったよ！失敗しても文句言うなよ、後ちゃんと作ってやるから大人しく待ってろ。（　既にもう嬉しそうな相手の単純さが愛おしく足取りはやめる相手に自分もついて行くと、昨日出て行って以来の帰宅となる家の前に辿り着き、玄関の鍵開けながら照れ隠しか投げやりに相手に言葉かけつつも手は繋いだまま家に上がっては、リビングについたあたりで後ろ振り返っては自分の手を掴んでいる相手の手離せと言わんばかりに相手の手と相手の顔を見比べ。写真の内容指摘されては流石にバツが悪いのか眉間に皺を寄せ視線を相手から逸らし斜め下を向いては普段の勢いは何処へやら拗ねたようにボソボソと言葉重ね、掴まれたままの腕はそのままようやく動くを止めて、　）別にお前と撮った写真が嫌いとかじゃなくて、カメラ向けてない時の表情の方が好きなんだよ、いつものお前っぽくて。…隠し撮りっぽくなったのは、悪かったけどよ。

…行けそうって何だよ、今の所褒められんのは告白してきた所ぐらいだな。( 想像していたよりも積極的な相手には困惑した様な表情を浮かべはするものの、口付けられた鼻先を軽く拭いつつ素っ気ない言葉を吐いてはもぞもぞと赤く染まった顔を隠す様にして背を向けてしまえば首元まで布団を被って )

分かってるよ、大丈夫だから。( 久し振りの相手宅に嬉しそうに表情を緩ませつつ言葉を返して、何処か変わった所は無いかと辺りを見渡していたところで、不意に手を離せと視線で訴え掛けられはするものの惚けているのか緩めた表情を崩さないまま不思議そうに首を傾けており。普段の調子ではなく多少申し訳なく感じているのか視線を伏せてしまった様子には此方も眉根を下げ、のそのそと身を起こしては相手をしっかりと抱き寄せては子供をあやす様に背を撫でてやり結局は相手に甘い言葉を吐いて )…俺の方こそごめんね、そんな風に考えてくれてるって知らなかったから…。これからは、撮ってても止めない…。

うええ、いくらなんでも酷くない？！他にもあるでしょ！（　すっかり背を向けられてしまいしょんぼりと眉尻下げて残念そうに声を上げるも相手が顔赤くしてるとはつゆ知らず、繋いでいた手を伸ばし抱きしめようとするがまた素っ気なく返されるのでは、とおずおずと腕を戻し、相手の方を向いたまま自分もそろそろ寝たほうがいいか、と布団被り直し、此方を向かない相手を一瞥してから瞼閉じてから静かに呟き、　）でも本心やでね。…うっしーのこと好きだから、沢山甘やかせるように頑張るわ。

…なあ、手離してくれねぇと作りに行けねーんだけど？（　道中から握ってきている相手の手を軽く引いてその存在を主張させては意味を理解していないのか不思議そうに見てくる相手に眉顰め、手を離したくないのは此方も山々だが相手の食事作らないければと一応は考えてるようで言葉に出して相手に話すよう暗に示して。抱きしめてくる腕に素直に身を預け自分も相手の背中に腕を回し座ったままで相手を抱き締めると撫でてくる手つきに居心地良さそうに双眸細めればそのまま額を自分よりも少しだけ広い肩幅悔しく思いながら相手の肩に乗せ、　）俺ももうちょい気をつけるわ。…つかお前に至っては全然写真撮らねーよな。

…そう簡単には甘やかされねえよ、俺も甘やかされるより甘やかしたいし。( 自分から背を向けはしたものの相手の顔が見えなくなってしまった事に何処か残念そうに眉根を下げ、僅かに身を捩らせ相手の方へと視線を寄越しては目を瞑っている事に気が付くなり赤い顔を見られない様にときつく抱き締めては肩元へと額を押し付けつつ何処か強気な発言を溢しては心地良さそうに双眸を細めて )

…分かった、じゃあ隣で見てる。( 告げられた言葉に残念そうに視線を下げはするものの小さく頷いては相手の手をパッと離しはすたが離れていく気はない様で、手伝う訳でも無いがキッチンまで付いていっては相手の様子をじっと眺めており。珍しく甘える様に肩へと乗せられた頭に表情を緩め、何度も染め直され傷んだ髪を見下ろしては双眸を細めつつ軽く撫で遣っていたものの、不意に告げられた言葉には自分も隠し撮りをしている等と言える筈もなく曖昧に濁した言葉を吐いて )…あー、まあ…ね、そうかも…。

…いやいや、抱き締めて顔隠しながら言う台詞じゃないでしょ。（　双眸瞑った所で眠気もあまり来ず、ふと相手が動いてるのを何となく感じるも其の儘にしていると腕回され温かく拘束される感触に思わずぱっと双眸見開き、暫し呆然としていたがおずおずと背中に腕回して、顔見れないが強気な言葉の割に柔らかい口調のそれを聞いてから嬉し気にじわじわと頬緩ませ此方も茶化す様に言葉を返しつつもすぐそこに見える相手の耳元に唇寄せて口づけを落とし、　）

うわ、邪魔ー。マジで適当だかんな？（　しょげてから今度はついてくる姿は昨晩形容した様に可愛らしい犬の様で、思わず意地悪な言葉吐いてケタケタ笑いながらも少しでもハードル下げておこうと冷蔵庫から適当に食材見繕って取り出しながら声掛け。指先が軽く髪を撫でる手つきに眠たげに双眸細めるも曖昧な言葉に違和感を覚え見えない位置で訝しむように眉根寄せ、ふと相手の背中の服ぎゅ、と握っては相手に視線向けて、　）…なあフジ、お前の携帯でなら一緒に写真撮ってもいいんだけど。

っ…うるせえな、さっさと寝ろよ…。( ぎこちない動きではあるものの抱き返されては愛しそうに双眸を細めて、不意に耳元でリップ音が響いては驚いた様に肩を跳ねさせるも照れ隠しのつもりか更に抱き締める腕の力を強めてはぶっきらぼうな言葉を吐いて )

大丈夫だよ、どんなでもちゃんと食べるから。( 悪態や面倒臭そうな言葉を吐きながらも何処か楽し気に料理に取り掛かる姿には安心した様に表情を緩めつつ、特に口出し出来る事も無い為か静かに其の様子を見守っていて。突然背の服を握られては何事かと視線を向けたは良いものの、何を思ったか呟かれた言葉には明らかに焦った様子で視線をさ迷わせながらも何とかぎこちない笑みを浮かべて )…え、どうしたのいきなり。…別にそんな気にしないし、キヨの携帯で大丈夫だよ？

はーい。…おやすみ、うっしー。（　腕の中で身体跳ねさせてるのは分かり、無愛想な言葉にも抱き締める腕の強さで嫌がられてないことを理解しては愛おしげに思い、取り敢えず相手の言う通り寝た方がいいだろうとのんびり返事すると再度瞼を下ろし相手を抱きしめたまま漸く襲ってきた眠気に小さく欠伸零しうつらうつらと眠気に身を委ね、　）

言ったな？砂糖と塩間違えて入れても食えよ？（　見守っている相手に悪戯めいた笑み浮かべて冗談交じりに告げると食材適当な大きさに切り、炒めるだけの簡単な炒飯にしてしまおうと自分の嫌いな野菜は特に細かめに切って。やはり違和感は嘘ではなく大袈裟に焦る姿に怪しみ相手から軽く体離して相手の瞳覗き込み、其の儘双眸細めると嫌に口角上げて背中の服握ってた手を離し片手を相手に差し出して強請るように少しだけ声低くし、　）フージ、…携帯出せ。

( 相手が眠るまで静かにしていようと黙り込んでいたものの、次第に小さな寝息が聞こえ始めては緩く笑みを浮かべつつ一度身を離し目元へと軽く口付けてやっては小さく呟くなり再度相手をしっかりと抱き寄せ、暫くしては自然と此方も眠りについていき )…おやすみ、レトルト。

態とやんのは違うべや、間違えたとかならそりゃ食うけど…。( 悪戯っぽい言葉に眉根を寄せつつ抗議の言葉を吐きはするも、そんな事を言いながらもきちんとしたものを作ってくれるのだろうと緩む表情を隠さないまま眺めていたものの、不意に野菜を細かく切る様子には入れてくれるのかと少々意外そうに視線を向けていて。身を離し手を差し出されればじわじわと汗が噴き出すのを感じながらも、相手の寝ている姿や着替えている姿を撮影したものを見られれば確実に殴られると何とか阻止しようとズボンのポケットの携帯を上から押さえつけつつ其の儘土下座する様な態勢を取っては叫ぶ様に謝罪の言葉を告げて )っ…す、すみませんでした…！

（　優しい声が聞こえた気がすると表情緩ませながらも相手から離れずに一晩ぐっすりと眠り、翌朝カーテンの隙間から日が差すと自ずと意識浮上し、薄目開けて眠たげに瞬きするも腕の中にいる人の感触に一瞬驚き頭覚醒させるも昨晩の出来事思い出し、直ぐに肩の力抜いてはもぞもぞと相手起こさない様に身を離し、眼鏡外し普段とは違い柔らかい表情で眠っている相手の寝顔を見ては緩む口元押さえずにそれを眺めて、　）

あー、やっぱり？…んだよ、ギリ食えるやつしか入れねーからな？（　態とらしく惚けてみせるもふと相手の視線が手元に注がれていることに気づくと相手の思ってることとは対照的に注意されると思ったからか大人気なくも食べたく無いとあからさまに顔顰めつつ気の済むまでそれを切ってから炊いてあったご飯とともに手つきは不器用ながらフライパンで炒めていき。相手の方が腕っ節は強いことは重々承知で相手から無理やり奪えるとは思えず、然し隠し事している様子の相手を揶揄わないという選択肢はなくニヤニヤと楽しげに笑ってはあからさまに相手見下し、　）あんだけ隠し撮りされて怒ってたのに説得力ねぇなぁ？どんな写真撮ったんだよ？

( 規則正しい寝息を立てつつ心地良さそうに朝まで眠りについていたものの、僅かに隣で身じろぐ気配を感じては薄く双眸を開いてはぼんやりとした意識の中で暫し相手を見詰めた後に昨夜の出来事を思い出したのか、其の感触を確かめる様に相手の両頬を挟み込む様にして触れては普段より幾分か柔和な笑みを浮かべて )…夢じゃないんだな。

あ、違う違う、野菜入れてくんないって思ってたから吃驚しただけ、ありがと。( 自分の視線を勘違いしてか拗ねた様に言葉を吐く様子には思わず吹き出してしまいながらも、子供を褒める様に自分より僅かばかり高い頭へと手を伸ばしては軽く頭を撫でてやりつつも火を扱う作業の為か何処か心配そうに眺めており。実力行使に出ると思っていたが中々手を出して来ない様子に胸を撫で下ろしつつ恐る恐るといった風に顔を上げて、写真や動画等は相手と並ぶ程撮っている為、見られる訳にはいかないと苦笑を浮かべつつ曖昧な言葉を返しては )…し、知らない方がキヨも幸せだよ…？

夢じゃ無いよ。…おはよう。（　見慣れない寝顔をもう少し堪能していたかったが自分が動いたせいか自分に次いで瞼開ける相手に少しばかり残念そうに眉下げ、ぼんやりとした眼差しを受け止め黙っていたものの寝起きの温かい手の平で頬を挟まれては擽ったげに微笑み、こちらも布団から手を出して両頬を包むとそのまま顔近づけ、柔らかい唇へと触れるだけの口づけを落とし、嬉しげに囁きかけ、　）

…おう。ってか人に見られてるってむっず、…ッ、あっつ、！、（　直ぐに傷んだ髪を撫でられると綺麗な相手の手に撫でられていると言うことを自覚し心地よさと同時に気恥ずかしさ覚えついつい頬緩くしながらもぶっきらぼうに返し、相手がそばにいるからか少しぎこちない手つきでご飯炒めては完成間近の時に誤って指先が熱したフライパンに触れ、反射的に手離しつつ顔顰め。自ら言ってこない様子は隠し通す気満々に見え、それを許すはずもなく手を伸ばし携帯が入っているであろうズボンのポケットの上の、相手の手の甲に手の平重ねては自分がいろいろ撮っていた手前相手がどんな写真を収めているのか好奇心により瞳爛々と輝かせ、　）ねーよそんなの。もういっそ見せちまえって。

( 未だ覚醒しきってはいないものの、相手の温かな掌や唇に触れられては幸せそうに双眸を細めては甘える様に頬を擦り寄せ、以前では考えられなかった心地良さに再度目を瞑り眠ってしまいそうになるも、何とか意識を繋ぎ止めては薄く目を開き怠そうに眉根を寄せつつもゆっくりと身を起こして )…あー…ずっと此の儘が良いわ…。

ｯ、…キヨ…大丈夫…!?…ほら、早く冷やさないと…!( 何処か照れ臭そうな表情を浮かべている様子には可愛らしいと同様に頬を緩めてはいたものの、フライパンに触れたのか反射的に漏れ出た声や仕草に驚いた様に双眸を瞬かせては、相手の腕を引くなり指先を流水に当てさせつつ未だ付いたままであった火を一旦止めて。どうも引く気が無い様子を見遣っては困った様に眉根を下げてはいたものの、掌を重ねられ爛々とした瞳で訴え掛けられては今の内に晒した方が自分への被害は少ないのではないかという結論に至り、一応相手へと警告をしつつおずおずとロックも何も掛かっていない携帯を相手へと差し出して )…えっと、消すのだけは勘弁して、…ね？

んんんっ…もー、可愛すぎやろ…。（　昨晩はああ言っていたものの寝起きのせいか手の平に柔らかい頬を擦り寄せて気の抜けた表情浮かべている姿に思わず悶えたくなるのを堪え、堪えられない分をぼそりと言葉で零してはそのまま寝かせてやりたかったが身を起こしている相手に自分も起き上がり、ベットに腰かけた状態で寝癖のついた黒髪をよしよしと手櫛で直しながらも撫でて、　）もうちょいゆっくりしててもいいよ、…うっしーが用事あるなら別だけどさ。

ってぇ…やっぱ上手くいかねぇな。かっこつかね。（　少しはまともに料理が作れると誇ってやりたかったが案の定最後の最後に詰めが甘く、火は相手が止めてくれるわ自分はなすすべもなく水に手を晒してるわで溜息こぼしつつもちらりとほぼ完成したフライパンに乗った炒飯見遣り、苦笑い浮かべ。漸く諦めた相手から携帯差し出されればそれをあっさりと受け取り、くるりと体を反転させると土下座するような体勢のままの相手にそのまま背を預け、相手にも見える様にもたれ掛かりフォルダ内をスクロールすれば見覚えのない場面での写真に感心しつつも小さく笑って、　）んなのいつ撮ったんだよ！うわっ、着替え中とか、盗撮だろ。

( 徐々に覚醒してきた意識の中でもぼそりと吐かれた言葉には気が付かないままで、目元を袖で擦ったりとしている内に目が冴えてきたのか一度大きく伸びをしては声掛けには首を横へと振って。其れでもベッドの上でごろごろしているのでは勿体無いと思ったのか、相手の腰へと腕を回し緩く抱き着いては相手と同じ様に普段よりも寝癖で広がっている髪を撫で付け直してやって、 )んー…今日別に予定ないし、もう少し一緒に居るわ。

そんな事言ってる場合じゃないでしょ！それにそんな事気にしなくてもキヨはいつだって格好良いよ。( 何処か残念そうな雰囲気を醸し出しつつ呟かれた言葉には眉根を寄せつつ軽く叱りつけはするものの、相手の指先を流水へと当てながら不意に視線を向けては緩い笑みを浮かべつつ首筋へと軽く口付けを落として。引かれるか殴られるかの2つの選択肢のみを考えていた為か、案外愉しそうに自分の盗撮写真を眺めている様子に拍子抜けした様に双眸を瞬かるも、安心した様に胸を撫で下ろすなり屈めていた姿勢を僅かに上げては何を言っても怒らないのでは、と踏んだのか相手の自慰を盗撮したものを指しては誇らし気に笑みを浮かべて ) あ、これが一番お気に入りのやつだわ！

良かったぁ、直ぐ帰らなかんかなって思った。（　眠たげに袖で目許拭うという幼い行動にも可愛い、なんて呑気にそれを眺め、ゆるりと抱き締められればそれを受け止めつつ風呂上がりの時の様に撫でている手つきの心地よさに嬉しげに頬緩ませ、背中に片腕回して此方からも抱き締めるとちらりと時計を見遣り、既に昼も近い様子に小さく笑うと再度相手に視線を戻しつつ可笑しげにけらけら笑って、　）てかよう寝てたよこんな時間まで！

うえーい。…あー、ったくよぉ！可愛すぎか！（　叱られればぐうの音も出ず不満げな声で返事して、冷えた指先は大したこともなさそうで曲げたり動かしたりしていると不意に首筋に当たった柔らかい感触と他意なく自分を褒める言葉に肩跳ねさせ、指ではなく顔の方を熱く感じては水道をもう片方の手で止め、そのままきつく相手を抱き締め。写真撮っていたのがバレた自分とは違いいつ撮ったのか分からない写真を一周回って興味深そうに眺めては度々気恥ずかしく感じる写真もあり、その中でも相手が指差した写真を見ては流石に羞恥を覚えかあ、と耳まで顔赤くし、焦りやらなんやらで大きな声上げつつも手早くそれを削除し相手に顔を見られぬ様手を後ろに持って行けば相手を手の平でバシバシと叩いて、　）ああああ、おま、っ、なんてもん撮ってんだばーか！！

動画上げる時間までなら別に用無いし、一緒に居られる。( 緩く抱き返されては心地良さそうに双眸を細めながら大人しくしていたものの、不意に告げられた言葉に傍らの眼鏡を掛けるなり釣られる様にして時計へと視線を向けては吃驚した様に目を丸くさせており、まさか自分だけこんな遅くまで眠っていたのではと不安が過っては僅かに身を離しつつ問い掛けてみて )…レトルトはいつ起きたの。

っ…え、そんな要素あった…？…あ、炒飯早く食べないと冷めちゃうよ。( 素直に返事を返されては満足気に小さく頷いた所で、突然抱き締められ告げられた言葉に何の事かと混乱した様に視線を彷徨わせていたものの、火傷はそこまで重症ではなかったかと表情を緩めては相手をしっかりと抱き返しはするが、フライパンの上にて放置されている炒飯を見遣っては相手の服を軽く引いて。恥ずかしがるとは思ってはいたものの、殴られるわ写真を消されるわで僅かに涙目になりつつも、完全に非は此方にある為か携帯を取り上げる事も出来ず、これ以上被害が出ない様にと叩いてくる相手の腕を緩く掴んで )っ…痛い痛い、…てか消さないでよ！それ1枚しか無いんだから…！

ん、分かった。…俺？うっしーが起きる少し前ぐらいかなぁ、ずっと寝顔見とった。（　眼鏡をかけて仕舞えばいつも通りの相手で、なにやら暗めの表情浮かべている様子を不思議そうに首傾け眺めてから自分も遅起きだったと大人しく白状し苦笑零しては、つい先程まで幼い寝顔浮かべていた相手の頬にぺたりと掌を当て、それを思い出してか自分も穏やかに双眸細め、　）

あ、確かに。盛り付けくらいちゃんとやんねーと。（　戸惑いつつも抱き締め返してくれる相手の肩口に擦り寄っていたもののふと忘れていた炒飯の事指摘されれば冷める前に、と手を離し少し慌ててそちらの方へ戻り、火傷もそんなに気にならないのか二枚の皿に炒飯よそってから相手と食べる為にテーブルまで持って行き。止められるまで相手を叩いていたが腕掴まれるとそれ以上叩くことも出来ず真っ赤に染まった顔を相手から背けたまま手に携帯持った状態で顔顰め、自分も撮っておいた写真消されたこと不満に思ってたからかそれ以外の問題がなさそうな写真は無理に消そうとせず、しかし反抗の声あげる相手に噛み付くように突っかかり、　）それ以外にあったら消してるわ！よくそんなの撮ってて俺に文句言えたな？！

…んなもん見て何が楽しいんだよ、起こせよ…。( 自分だけが遅くまで寝ていた訳では無いのかと何処か安心した様に表情を緩めはするが、苦笑浮かべつつ白状された言葉には照れ臭そうに耳元を僅かに赤く染めていき、其の表情を見られまいと頬へと当てられていた掌を柔く離させるとベッドを降り足早にリビングへと向かいつつもぶっきらぼうに相手へと声を掛けて ) 飯、何か食いたいのあんの？

…痕残ると駄目だから一応巻いといて、少し食べにくくなるかもしれないけど。( 無事皿へと盛り付け終えた様子を確認してからその場を離れ、棚から救急箱を見つけ出しては包帯を拝借しつつ冷蔵庫に入っていた保冷剤と共に相手の元へと戻ってきて、冷え過ぎない様にと注意しつつ器用に指へと巻き付けては一先ずは安心だと表情を緩めて。顔を真っ赤に染め上げても尚、反抗の声を上げている相手には困った様な表情を浮かべつつも、もぞもぞと縮こまっていた身体を起こしては相手を優しく抱き締めてやりつつ耳元で甘える様な声で許しを請って )…キヨ、ごめんね、もうやんないから許して？

だってこんな至近距離で寝顔見れんの初めてでしょー？見なきゃ損だなぁって。（　想像していたがやはり照れた様に荒い言葉を返す姿に密かに微笑み、耳元が赤くなっているのは指摘せず覚えておこうと心に決めれば自分もベットから降りて相手の後ろを歩いて追いかけ、ふと昨晩から何も食べてないことを思い出し一考してから相手の表情窺おうとじぃ、と相手見つめ、　）…うっしーの手料理食べたい。よく料理対決の動画とかで作っとったやん。

…やっぱ母親みてーだよな、もしくは奥さんとか。ありがとな。…よっし、飯も出来たし感謝して食えよ？（　皿置いてから相手の方に向き直ると手際良く指への処置を済ます様子を黙って眺め、握ったり開いたりと確認するがその器用さに少しびっくりした様子で、ぽつりとその処置の手際を見て感じたことを吐露すると素直にお礼を言いつつ、すぐに調子取り戻してはさっさと自分の席について相手の食べた際の反応楽しみに思い。掴まれていた腕解かれると程なくして後ろから抱きしめられ鼓動高鳴らせ、耳元で聞こえてきた柔らかい声に僅かに息を飲むと元々は相手に甘い自分の為暫し葛藤するも諦めたように相手背もたれにする様に持たれては不服げながらも仕方なさそうに小さく頷き、　）…ああ言うのやめろよ、心臓に悪い。ついでに後でお前が消した写真復元するからな。

( 文句を言いながらも自分が相手の立場なら同じ様にしていただろうと考えては其れ以上文句を吐かず、冷蔵庫にて何かレトルト食品やら出来合いのものは無いかと視線を彷徨わせていたものの、傍へと寄ってくるなり告げられた言葉にはあからさまに嫌そうに眉根を寄せつつも、一応作ろうという意思はあるのか使えそうな食材を取り出していき ) 見てたのかよ。…確かにそういうので作りはしたけどまともなもんは作ってねえだろ。

そこは奥さんでしょ？…ふふ、ありがとう。いただきます。( 素直に褒められては嬉しそうに表情を綻ばせながらも相手の言葉には何処か不満そうな言葉を返すも、すっかり普段の調子を取り戻した様子を見遣っては安心した様に胸を撫で下ろし、早速と目前に並べられた料理へと視線を落としては軽く手を合わせてから一口口に含んでは「美味しい。」と幸せそうに表情を緩ませつつ答えて。何だかんだ優しい相手の答えは先に分かってはいたものの嬉しそうに目元を緩ませては凭れ掛かってくる相手を優しく抱き留めはするものの、復元するという言葉を聞いては何処か照れ臭そうな複雑そうな表情を浮かべており )…うーん、そうなるのかぁ。

えー、やだ、うっしーの手作り料理食べたいんやもん。（　相手の後ろから自分も冷蔵庫覗くも嫌がる顔しつつも食材取り出してくれている相手へ念を押す様に駄々っ子の様な言葉吐いてはへらりと頬緩ませ、代わりに自分も何かしようと相手が手に持ってる食材を代わりに持ってやっては首を傾けて、　）俺も指示くれれば手伝うで！

いや、お前の事奥さんって呼ぶのはずいだろ。（　友人としての付き合いも長かった相手の呼称を今更変えるのは何となく気恥ずかしく視線逸らし、此方の冗談にツッコミ入れずそのまま幸せそうに食べている様子に少し驚きつつも幸せにしているのが自分の料理だという事に充足感を覚えて自然と頬緩ませれば自分も軽く手を合わせてからいつもの自分の味にあまり感慨湧かずにぱくりと食べて。依然として自分の写真に関しては中々首を縦に振らない相手にむっとした表情浮かべては首回して後ろ振りむき、柔らかい頬に手を伸ばすとむにむにとそれを伸ばして不満を訴えようとするも、傍から見れば只のじゃれ合いにしか見えず、　）んだよ、俺は消さなかっただろ。それとも今からでも全部消してやろうか？

( 子供の様に強請られてしまえば断る訳にもいかずに了承はしたものの、不意に自分も相手の手料理を食べられるチャンスなのではと考えては横目で表情を窺いつつ提案をしてみて )しょうがねえな…つか手伝う気あんなら一品ずつ作れば良いんじゃね？

えー、今更でしょ？奥さんより旦那さんの方が嬉しいけど。( 照れ臭そうに視線を逸らす様子には可笑しそうに笑い声を上げながら冗談ぽく言葉を返しつつも、其れからは言葉少なにしっかりと味わいつつ口端についたソースも気にも留めず相手の手料理を食べ進めていって。自分のあいまいな返事が気に入らなったのか頬をぐいぐいと引っ張られては困った様に眉根を下げていたものの、次いだ言葉には慌てた様に相手の傍から携帯を取り上げるなり再び自分のポケットへと仕舞い込み )わ、分かったから！消すのだけは勘弁して！

一品ずつってかえって難しくない？俺シリコンスチーマーないとむりだって。（　一度別の場所に食材を置きつつ不意に掛けられた言葉に一瞬考えるも自分も大した料理が出来るわけではないと少々困った様に視線ずらしつつ、うーん、と悩むように唸っては再び冷蔵庫の方に戻り相手との距離は詰まるものの相手の為に何か作りたいのは山々で冷蔵庫の中覗きこみ、　）俺でも作れそうなのってなんかない？

…おい、ついてんぞ、旦那さん。（　自分も自分で負けず嫌いで旦那の方がいいと思いつつも、食器の音が響く中ふと視線上げれば相手の口端についてるソースに気づき、可笑し気に小さく吹き出すも座ったまま手を伸ばし、人差し指でソース拭ってやっては冗談交じりに返しつつ指先のそれをぺろりと舐め取り。ぱっと手元から携帯無くなれば仕方ないとばかりに肩竦め頬引っ張っていた手も戻すと不本意には聞こえるが一応了承も得られたことに一先ず満足しふざけた口調とにやけた口許で返し再び前を向いて相手に凭れ掛かり、ずるずると下に下がっては相手の肩口に頭乗せ、　）よかろう。…あー…、すげー凭れやすい。

朝だし簡単なもん2つ作れば良いだろ、卵焼きとか。(何だかんだ言いながらも冷蔵庫の中身を確認する相手を横目に見遣っては僅かに表情を緩めつつも、此方は特に凝ったものを作る気もないのか焼きそばのインスタント麺を2つ取り出して来てはその辺に一旦置くなりキャベツやもやしを炒め始めたりと調理を始めて)

っ、へ…あ、ごめん。( 夢中で料理を食べ進めている最中、相手の腕が伸びてきては驚いた様に肩を跳ねさせるも、次いだ言葉と指を舐めとる仕草に合点がいったのか間抜けな表情を晒しながらも小さく謝罪の言葉を溢しては照れ臭そうに頬を掻いており。何とか許しを貰う事が出来ては安心した様に胸を撫で下ろし、ずるずると凭れ掛かってくる相手を抱き留める様に腹へと腕を回してはみるも其の細さに僅かに眉根を寄せて )…キヨ本当ひょろっこいよね、あれだけ食べるのに。少し心配になる。

あ、なるほどね。…でも焼きそば作るんなら汁物あった方がええやろ？（　感心した様子でふむふむと聞いていたが相手がインスタント麺取り出した段階で呆れたように双眸細めて見つめ、仕方なしに乾燥のワカメと味噌見つけると相手の隣に立って味噌汁作り始め、調理する傍らちらりと相手を横目で見やると火傷しないよう一応注意して相手を見ながらも二人並んで立ってるその状態に自然と頬が緩くなってしまい、　）…なんか、本当に恋人なんだなぁって思うわ、二人並んで料理って。

…旦那って呼ぶのも照れんな、やっぱフジはフジだわ。（　試しに呼んでみたものの自分の心情的にも、相手の反応的にもむず痒くなっては勢いに任せ自分の分の食事を大口で食べていき、相手から視線を頑張って外したまま吐き捨てるように呟き。相手が抱きとめてくれる事によって安定感生まれたものの前々から自分のことを痩せていると評する相手に不満げに唇尖らせ、自分よりも少し太い相手の腕にそっと触れては流石に相手と比べると、なんて思うも悔しげに反論し、　）うるせーな、痩せの大食いって言うだろ。お前と比べて細いだけでこんなもんだろ。

味噌汁とかまたベタな所いったなー、別に良いけど。( 呆れた様な視線には気が付くも相手もどうせ手抜きなものを作るんだろうと想像してか其の儘料理の手を進めていっていたものの、案外家庭的なものを作り始めた様子には双眸を瞬かせつつも普段の癖で茶化す様な言葉を吐いて。相手の視線には気が付かないまま慣れた手付きで材料を全て切り終えた所で聞こえてきた言葉には小さく肩を跳ねさせ、照れ臭そうに視線をさ迷わせていたもののぽつりと小さく意地悪く告げてみて )…並んで料理くらいなら、レトルトよりフジとかゆげぽの方が先だけどな。

うん、俺もそっちの方がしっくり来るかな。…ごちそうさま、美味しかったよキヨ。( 視線を外しつつ告げられた言葉には小さく笑いながらも賛同する様に数度頷いて、料理を食べ終えてしまえば小さく息を吐きつつ腹を擦っては満足そうに相手へと感謝の言葉を述べると共に軽く手を合わせて。後ろ姿ではあるものの拗ねている様な相手の表情に気が付いては可笑しそうに笑いつつも心配である気持ちは変わらず、相変わらず細い腕へと視線を落としており ) こんなもんじゃないよ、細過ぎ。俺は柔道やってた分、少し体格良いから此処までとは言わないけど、もう少し肉つけないと。

食べたくないなら食わんでええよ、すーぐそうやって揶揄うんやから。（　けらけらと笑っている相手にじろりと視線投げかけるもこちらは案外あっさり終わり、棚から勝手にお椀拝借すると仕返しとばかりに自分の分だけお椀によそって満足げに一息ついてから相手が料理するのを眺めるのに集中することにし、手抜き料理とわかって居ながらも頑張る相手の手つきを愛おしく思い、かと思えば相手らしく意地の悪い一言言ってくる姿にむす、と頰膨らますと相手が炒め始めたのを見計らって側に寄って行き、後ろから相手の腹部に腕回して抱きしめ、　）んじゃあこれはやらせとらんでしょ、俺のが先。

おう、…あー、先ゲーム選んどいてくんね？皿洗ってくる。（　照れを食べるスピードに当てれば自分も同じぐらいに食べ終え、相手が満足げにしている姿を見てしまうとまた作ってもいいかもしれない、なんて甘い感情が胸を締め、今日相手がここに泊まりにきてる理由思い出すと相手の分の皿も重ねて立ち上がり、相手残してキッチンの方へ行こうと歩き出し。心配性な相手の発言にそればっかだな、なんて場に合わず少し笑いつつ確かに筋肉の付いた腕をゆっくりと手の平で撫でては大袈裟に溜息吐いて相手に擦り寄り、　）全部身長に行ったんだろ、どうせ。でも割とこれでどうにかなるぜ？お前の事押し倒すのだって支障ねーし。

っ、そんな事一言も言ってねえだろ！( 自分の揶揄のせいか一つの茶碗にしか用意しない相手を見遣っては流石に慌てたのか焦った様子で声を掛け残念そうに眉根を下げはしたものの、火を扱う場面になっては渋々相手から視線を外すなり野菜を炒め始めるも、直ぐに背後から相手へと抱き締められては大袈裟に肩を跳ねさせつつも何とか被害は出さずに済み、文句の一言でも言ってやろうと口を開いた所で拗ねた様に聞こえてきた言葉には思わず吐き出そうとしていた文句を呑み込み僅かに表情を緩めて )…当たり前だろ。流石にこれは他の奴にはさせる気ねえよ。

んー、分かった。( 後片付けを始めた相手を見遣っては手伝おうかと席を立つも、告げられた言葉には残念そうに眉根を下げながらも素直にリビングへと向かうなり何か面白そうなゲームはないかと積まれている未プレイのソフトを物色し始めて。相変わらずふざけた調子で言葉を返されては何処か不満そうな表情を浮かべていたものの、不意に相手を抱き締めていた腕の力を強めてはニヤニヤとした嫌な笑みを浮かべながら挑発的な言葉を吐いてみて )…そういう時は、キヨちゃんの為に気遣ってあげてるんだよー？

揶揄わんとけばいいのに、…うっしーらしいけど。（　焦った様子が見られると些か溜飲が下がり、仕方ないと言わんばかりに言葉紡ぎながら相手に怪我だけはさせないよう抱き締めたまま気を配りつつ聞こえてきた言葉に安堵した様子で僅かながら抱き締める腕の力強め、普段自分のいないところで相手が他の奴に狙われていないか等々気になるもあまり過度に口出ししては鬱陶しがられるか、と言葉飲み込み、そのかわり相手が炒め物終わった際には晒されている首筋へ不意打ちでそっと口付けをしてから離れ、意地悪してたものの棚から相手の分の茶碗を取り味噌汁注いでは何か怒られる前にそそくさとリビングの方に味噌汁運びに行き、　）

…おい、決まったか？（　皿洗い終わり食器置きにそれを落としてからリビングへ戻るとゲーム選ぶ姿は図体のでかい子供のようで、思わず頬緩ませながら自分はソファに身を預けるように座り相手を眺めては少ししてから漸く相手へと声をかけ様子を伺い。相手の体温すぐそばにあり暖かさで少し眠くなると小さく吞気に欠伸零し、ふと相手の挑戦的な声にまんまと引っかかれば抱き締められたまま相手の方を見やり不満げな顔をしたまま軽く睨みつけ、　）気遣われなくても押し倒せるわ、負け惜しみ言うなっての。

っ…ばか！吃驚すんだろが…！( 最もな言葉を吐かれてしまえば何も言い返せないまま調理を進めていっていたものの、火を使う行程を終えた同時に首元へと柔い感触を受けては大袈裟に肩を跳ねさせつつも、足早に離れていってしまった相手へと僅かに頬を染め声を荒げはするが、元々腹を空かせている事もあってか先程の仕返し等はせず大皿へと盛り付けては相手が待つリビングへと運んでいっては向かいになる様に席については、唐突にぽつりと小さく呟いてみて )…レトルトって案外独占欲とか強そうだよな。

…うーん、無難にこれは？何だかんだ盛り上がるし。( ソファへと腰掛け此方を眺めている相手に気が付いては王様みたいだと内心可笑しそうに笑いながらも、不意に声を掛けられてはよく投稿しているマリオのカートのソフトを相手へと見せては確認する様に緩く首を傾げてみて。案の定引き下がる様子もなく告げられた言葉には此方も不機嫌そうに珍しく睨む様な視線を向け、不意に相手から離れたと思えば両手首を掴むなり怪我をしない様にかゆっくりとした動作で床へと押し倒してみて )…ほら、こうしたら抜けられないしょ？

？…そりゃ好きな人取られたくないやん？（　案の定相手からのお怒りの言葉を背中に受けながら決して巨舌の言葉ではないことに上機嫌になり、相手が大皿持ってきてくれてるのを見て自分は箸の用意しつつ味噌汁相手と自分の席においてから席につき、軽く手を合わせてはふと言われた言葉に自分的には強弱分からないものの首傾げながら相手を他の誰かに取られるなんて、と付き合う前までは考えなかったことに思考が過れば苦笑い浮かべながら箸を手に取り、　）…うっしー、人気者やから、これでも不安なんよ。

お、そうすっか。よーし、負けたら罰ゲームな。（　ソフト片手にこちら見てくる相手にそれならば実況も撮りやすいだろうと頷き、立ち上がって相手の手からソフト取り上げて撮影の準備しながらゲームのセッティングし、ふと思いついた様に顔上げていやらしくも口角上げれば横暴な言葉吐いて。お互いに不機嫌な睨み合い続くも相手にふと押し倒されれば優しい手つきであるにも関わらず力は相手の方が強く、尚且つ相手に体重かけられて仕舞えば起き上がる事も出来ず下から睨み上げ、手を動かそうと努力はして、　）ッ…！お前の体重の方が重いんだろ…っ、どけよ…、

…そりゃそうだけどよ、男だからとか何か理由付けて引くタイプだと思ってた、…まぁ俺がそうなだけなんだけど。( 食事の用意が整えば相手に倣い軽く手を合わせては箸を手に取りゆっくりと食べ始めはするも、ストレートに告げられる言葉には照れ臭そうに視線を逸らしつつ答えて、ふと相手が作った味噌汁を啜っては自分好みの味だったのか自然と表情を緩めれば箸を止める事なく進めていき )…人気度で言うならレトルトの方が上だろ、女子にもキャーキャー言われてんだし。

えー、そんなのキヨ有利じゃん。…罰ゲームって何すんの？( ゲームを取り上げられるや否や唐突に提案された案には明らかに乗り気では無いものの、断れば相手から文句でも言われるのだろうと眉根を下げては、取り敢えず詳しい話だけでも聞いてみようと問い掛けてみて。珍しく見下ろせる様な態勢に先程までとは異なり何処か満足気に表情を緩めては、押し付ける手は其のままに相手に覆い被さる様にして身を寄せては額や頬へと数度口付けを落としていって )…体重はまぁ、そうかもしれないけど…俺のが強いのには変わり無いでしょ？

…あー…、流石に実況とかなら我慢するで？でも、うっしー呑みに行ったりとかそういう時隙だらけやん。（　自分の皿に焼きそば盛りつつ相手が作ってくれたそれを口にしては空腹やら相手が作ってくれたやらが相まって美味しそうに咀嚼しては不意に相手が明らか照れた顔で顔背けるのをにやにやと口許緩ませて見つめ、食べる音が部屋に響いては不意に言われた内容にきょとんと首傾げるも味噌汁一啜りしてから難しいと言わんばかりに眉間にしわ寄せてから首傾げてからふと思いついた可能性にちらちらと相手の方を見て、　）まあありがたい限りなんやけど、俺よかキヨくんとかの方が人気に思えちゃうからなぁ……うっしーも人気やと思うし。…お、もしかして妬いた？

え、何も考えてない。…一つ言うこと聞くとかなら気軽でよくね？（　ただ単純に勝負には賭けがあった方が面白い、とあっけらかんと相手の不安そうな声を一蹴しては首傾げて思案するもふと思いついた相手も自分も得をしそうな餌をぶら下げ、不安げな相手に気にすることなくゲームの電源入れて実況の準備も終えるとぽいっ、とコントローラーを相手に投げて。機嫌よくなる相手とは裏腹に相手に上位に立たれ悔しげに睨みあげながら口付けに擽ったそうに身動ぎ、しかし好きな相手にされることであれば嬉しいのか無理に拒否しようとはせずただ相手の方が強いと言う点に関しては文句があるのか尚腕は少しでも動かそうとしながらふと悪戯思いつき眉根寄せたまま挑発的に口角上げ　）不意打ちだろ、…っ俺が押し倒せばおんなじように出来る。…んなことより、頬かデコにしかくれねーのかよ？

…ふーん、レトルト案外不機嫌な時とか分かりやすいからな、顔に出さない様に気を付けろよ。…呑みに行った時は仕方ねえだろ、周りも酔ってんだし俺は悪くねえ。( 何とも横暴な言葉を吐きながらも自分が作ったものを美味しそうに食べている姿は悪くないもので僅かに嬉しそうに表情を緩めており、ふと問い掛けられた質問には明らかに不機嫌そうに思い切り眉根を寄せては首を横へと降り答えて ) まぁ、あいつはな、女ウケしてそう。…はぁ？妬く訳ねーだろ、顔も知らねえ奴のこと好きになんねえだろうし。周りの実況者にってなら話は別かもしれないけどな。

んー…分かったけど、あんまり変なことは止めてよ。( 大体こういう賭け事になった時にでも実力を発揮する相手に勝てる見込みはないものの、もしかした勝てるかもしれないと少しの希望を抱いては、普段の様に軽く挨拶や茶番を終えた後にレース画面へと移ってはいつにも増してコントローラーをしっかりと握り締めては画面を食い入る様に見詰めており。暫くは自分の下に敷かれている相手を眺めていたものの、不意にこの状態をどうしたものかと困った様に眉根を下げていたところ、唐突に煽る様な言葉を掛けられては吃驚した様に双眸を瞬かせつつも視線をさ迷わせた後、手の拘束を微かに緩めては相手の唇へと触れるだけの口付け落とし )っ…いきなり何…？…す、するけど…。

え、そんな分かりやすい？でも遠慮なく飲むやろ、強いのはわかるんやけど…。（　思わず自分の頬をぺたりと触れてはむむ、と表情を顰め、そのまま相手の方ちらりとみては飲みの席は特に自然と触れ合う機会が増える事ハラハラとしてるようでついその心境を口にししゅん、と視線俯かせ。あっと今に食べ終えてしまうと箸を置き、手を軽く合わせてから相手が食べている様子に視線をやりながら妬いてはいない事少々残念に思いながらもそこまで信用してくれていることに、不機嫌な相手とは裏腹に嬉しげに双眸細めのんびりとテーブルに頬杖つき、　）せやね、流石に好きにはならんね。でも他の実況者には妬いてくれとるんや？

おう、分かってる。……ちょっ、割と本気じゃねーか…っ！（　勿論動画内には賭けの話題出さず一通り序盤を撮り終えると自分も普段通りコントローラー握りながら、ついつい楽しみに頰吊り上げてしまいながらレーススタートすると動画であるはずなのに殆ど画面に釘付けの状態で喋る言葉もいつもより少ない状態の相手に順位越され焦った様子に自分もコントローラー握り直し騒ぎながらも視線画面に注ぎ。僅かに緩まった拘束にすぐに相手の体勢が崩れない様気をつけながら手を抜き取り相手に首後ろに腕を回し口付けを深めれば困惑して居る相手の唇の隙間に舌滑り込ませ相手の舌と触れあわせてから唇離し、至近距離のままニヤリと口端吊り上げ、　）…は、強い弱い関係ねーな？

呑む為に行ってんだからそりゃ呑むだろ、…じゃあ心配症のレトルトさんはどうして欲しいんだよ？恋人特権で少しは言い分聞いてやるよ。( 表情を顰めつつぺたぺたと自身の頬に触れている様には思わず笑みを溢してしまいながらも、相手も相手で不安なのだろうと考えては茶化す様な言葉ではあるものの、相手の意見はきちんと取り入れようとじっと視線を向けて。此方も同様に食べ終えては軽く手を合わせてから空いた食器を手に台所へと向かおうとするも穏やかな表情で此方を眺めている様子には思わず脚を止め、問い掛けに僅かに眉根を顰めはするものの隠していても仕方がないかと小さく答えて ) …妬くつうか、羨ましいとかは思ってた。今は4人実況とか増えたけど、もうちょい前はずっとキヨとラジオとか実写と一緒にやってんじゃん。ちょっと特別視してんのかと思ってたんだよ。

やった！勝った！やりましたよ皆さん！( 動画内では口にはしていないものの、先程の約束をしてしまった以上この勝負は負けられないと多少実況が御座なりになりながらも食い入る様に画面を見詰めていれば其の甲斐もあってか何とか1位を獲ることが出来ては嬉しそうにはしゃぎつつ相手へと勝ち誇った様な視線を向けて。一度は優位に立ったものの気を抜けば直ぐに形勢逆転されてしまい、口付けには多少息を荒げるも直ぐに離されては大きく深呼吸を繰り返し、口端を吊り上げ挑発する様な言葉には悔しそうに眉根を下げながらも今のままでは雰囲気に飲まれてしまうと思ったのかいそいそと相手の腕から抜け出しては少し距離を開け座り直して ) …ずるい、変態…。

……呑んでもいいからベタベタ他の人と触れ合わんで欲しい、です。（　揶揄いながらも真剣に見据えてくる目から逃げることができず恋人特権と言われ鼓動高鳴らせながらも思わず視線を逸らし、ボソボソと一応は相手に聞こえる声で自分の内心を吐露し、居た堪れなくなりながらも相手からの言い分に顔を上げれば愛おしげに双眸細め、立ち上がって自分の食器と同時に、すれ違い側に相手の食器も受け取ってしまうと自分が洗おうと全て流し台に持って行き、振り返って気恥ずかしげに照れ笑い浮かべて首緩く傾け、　）へへ…、俺だけじゃないって分かって安心した。心配せんでも俺はうっしー一筋やで。

うわああああ！！まじかよ、てか実況しろよてめえええ！！（　案の定巻き返しも叶わず思わずコントローラーを投げ出しそうなのを堪えながら床に置いては不満げに相手の背中を容赦なく掌で叩きいつもの大声で喚いて見せれば、ある程度終わりの茶番も撮ったところで動画を止め此方をはしゃいでみてくるテンションの高い相手の視線と反比例して吹っかけておいたこちら側のテンションは下がる一方で、実況の片付けをモサモサとし出して。溜飲が下がる思いに満足そうにしながら手をついて起き上がり、座り直す相手に前にあぐらかいてはすっかり悔しげな相手の頬に手を伸ばし白くて柔らかいそれをむにむにと摘みながら調子に乗った様子でにやにやと見据え、　）動画内ではてめーの方が変態扱いされてる癖に。ヘタレフジ。

…それは約束出来ねーな、酒呑んだら勢いでやるかもしれねえし。( 躊躇いながらも吐かれた言葉には僅かに頬を緩めはするも簡単に聞くだけじゃ面白くないと意地の悪い部分が出てしまえば上記を吐くなりにやにやとした表情で相手の反応を窺っており。今までは向けられる事のなかった愛しそうな視線を向けられては照れ臭そうに視線をさ迷わせていたものの、食器を取るなりさっさと流しへと向かってしまった様子には少々慌てた様子で追い掛け隣へと並んで ) …知ってる。でも最初は吃驚した。男が好きなのも知らなかったし、そうだとしてもキヨだろうなとは思ってたから。

いったぁ！ええ…ちゃんと実況してたよ！( 背を思い切り叩かれては痛みに顔を顰めはするも、それよりもこの大一番で相手に勝ったという感動の方が高いのか直ぐに表情を緩めては、じっと何をしてもらおうかと片付けをしている相手を眺め首を捻っており。自分の前へと座り直し相変わらずちょっかいを出してくる様子には少々不服そうに眉根を寄せていたものの、今自分が何を言っても説得力は無いだろうと唇を尖らせたままポツリと相手が傷付くであろう言葉を放ってみて ) …キヨも、実況より普段の方がもっと酷い…きらい…。

…っ、…酷ない、それぇ。もう知らん、じゃあ俺も呑み会の時呑んでガッチさんとかキヨくんに絡んだる。（　返された言葉にぱっと顔あげれば厭らしい笑み浮かべる表情に唇引き結び、本心なのか揶揄っているのかいまいちわからない言葉に眉根寄せると拗ねた様に顔を背けて言葉を吐き捨て。手元はかちゃかちゃと食器の重なる音鳴らしながら二人分の食器を洗いつつ、照れもあるのか視線は下に落としながらも苦笑い浮かべては緩く首を横に振り、　）んなわけないって。それに俺も男好きになんのうっしーが初めてだよ。気づいたとき信じられんかったし。

いつもよりぜってぇ口数少なかった、こんの野郎。…んで、何かいう事ありますか、フジ。なんもねーなら無効なっ！（　未だ悔し気な様子を顔に浮かべたまま機材の片付け終えると相手の目の前に座りしらばっくれている相手に不満げな顔を浮かべたままわざとらしく問いただし、何もなければ、等とあきらめの悪い願いを口にし。楽しそうに弄っていたものの相手からの言葉にぴしっ、と動きを止め、手を直ぐに放すと狼狽える様にわたわたと相手から距離を取ってはへにゃりと眉尻下げて、　）！わるい、そんな嫌だっと思わなくて、…っ！

いや冗談じゃん！それくらい分かんだろ。(　自身が恐れている言葉と共に顔を顰めそっぽを向いてしまう相手に僅かに慌てた様に緩く腕を引きつつ告げては眉根を下げ、何とか機嫌を取ろうと其の儘引き寄せては優しく抱き寄せては甘える様に首元へと顔を埋めて。食器を洗っている様を何となしに眺めては新婚みたいだと表情を緩ませつつも、次いだ言葉には純粋に嬉しいのか眺めていた横顔へと軽く口付けを落としては照れ臭そうに頬をほんのり染めながらも口端を上げつつ告げて　)…俺も、レトルトしか考えれねぇわ。

えー…、うーん、あ、じゃあ個人でもレトさん達とかと撮るのでも良いけど、今度撮る実況で俺の名前いっぱい呼んでよ。どうせなら皆に見られる所でやった方が罰ゲームっぽいでしょ？(　往生際の悪い言葉を吐く相手には耳を貸さず、何が良いかと首を傾けつつ考えていたものの、不意に手を叩きつつ上記の事柄を告げてみては表情を窺う様にひょこ、と覗き込んでみて。自分の一言に予想以上に狼狽え距離を取った様子に思わず笑ってしまいそうになっては、其れを隠す様にして相手の首へと腕を回し抱き着いては首筋に数度口付けていき　)…冗談だよ、どんなキヨも好き。可愛い。

ごめんなぁ、遅れた…。最近寒いせいか風邪引いてたわ…、うっしー大丈夫？（　鼻ずびっ、　）
少ししたらすぐ返すで、ちょっと待っとってや。寒いの嫌やわー…。（　むむ、　）

うわまじかよ、どっかで迷子にでもなってんのかとも思ってたけど風邪かよ！…あんま心配させんな。
まぁ俺は別に平気だし、気にすんな。それよりさっさと寝て風邪治せよ。いつまででも待ってやっから。

風邪やと思ったらインフルやった…まだ流行っとらんはずなのに。心配掛けてごめんな、うっしー。まだ居てくれてる…？


分からんもーん。うっしーのばーか。（　抱き締められ相手の体温感じると本気ではないと安心する一方で拗ねた様子でボソボソと呟き相手の背中に腕を回しぎゅう、と抱き締めて相手の肩口に自分も顔を埋めて寂しかったと言わんばかりにすりすりと擦り寄り。皿洗いも漸く終了といったところで頬に当たった柔らかい感触にどきっとしつつ横目で相手を見ると頬赤く染めている様子に心きゅう、と締め付けられ。洗い終わり水を止め手の水気をタオルで拭くと堪らずに自分からも相手の後頭部に腕回しちゅ、と唇へ口付け、　）〜〜っ、可愛すぎるやろ、うっしー…！

はああっ？！違和感しかねーだろそれ、その場にお前居ねーじゃん！（　どういう意味か、と解釈しようと頭動かせば相手がいないはずの動画で相手の名前呼んでる様子想像し違和感と照れを感じずには居られず、不服げに大げさに声を上げ。相手に触れるのを拒絶され静かにショックを受けて居たものの直ぐに相手び抱き締められると双眸見開き囁かれた言葉に騙されたと言わんばかりに眉根を寄せつつほだされるままに自分も相手を抱きしめ、跡がつかない程度に咎める様にかぷ、と首筋に噛みつき、　）…からかいやがって…。

まじかよ。いやでも治ったなら良かったわ。…ちょっと見付けんの遅れて出遅れたけどずっと待ってた。…さっさと続き始めんぞ。




...悪かったよ、酒飲んでも誰にも手出さねえよ、つか折角付き合えたのに早々に水に流す様な事するかよ。( 甘える様にして擦り寄ってくる様子には無意識に表情を緩めてしまいつつも、直ぐに真剣な表情へと戻しては相手の両頬を包む様にして触れては視線を合わせ、照れ臭そうに視線を逸らしながらもそっと唇へと口付けて。相手が食器を洗い終えるまで眺めていたものの、不意に手が伸びてきたと思えば引き寄せられ唇へと押し付けられた唇の感触には吃驚した様に双眸を瞬かせており、次いだ言葉には何の事だと眉根を顰めはするものの相手と一緒に居られる事が素直に嬉しかったのか緩々と相手の背へと腕を回し抱き返して )...レトルトのが可愛いだろ。

だから罰ゲームっぽいじゃん？それに、キヨってそんなにフジの事好きなんだーとかって思われたりとかするかもしれないし、そういうの嬉しいなって思うし...。( 動画に対しては真面目且つ不服気な様子を見るに流石に受けてもらえないだろうかと残念そうに眉根を下げつつも、軽く目前で手を合わせつつ強請る様にして上目で相手を見上げてみては表情を窺う様に緩く首を傾けて。不満そうに表情を顰めつつも抱き返されては大きな子供みたいだと可笑しそうに笑みを浮かべつつも、甘噛み程度に首筋を噛む様子には宥める様にしてぽんぽんと数度背を叩いてやり。 )ごめんごめん、焦ってるキヨなんて滅多に見られないから。

…ん、信用しとくわ。だから、酔ったとしても俺以外に手出さんで。（　此方真っ直ぐ見つめて来る視線にどきどきしながらも柔らかい口付けに静かに目を伏せ、触れるだけの口づけが離れると嬉しそうぬ表情緩ませながらこくん、と頷き、相手の約束念押しする様に言ってからぎゅうう、と相手を強く抱き締め。抱き締めた相手の背中を撫でながらキッチンでするような話ではないとわかっていながら、異論があるのか不満げに顔を上げ、片手を柔い相手の頬に当てては優しく目元を撫でつつも顔覗き込んで、　）俺は可愛くないやろ、うっしーがかわいい。…離したくなくなる。

…ッ、くっそ、ぜってぇ釈明動画とか上げてやるからな！（　普通に断る気が、相手からの上目や困った表情で掻き消されてしまい、相手のことに関してはとことんちょろい自分に気づかずこちらを伺って来る相手に負けて仕舞えば後の恥ずかしさ想像し僅かに顔赤らめるも気づかれたくないのかぱっ、と視線外し負け惜しみに悔しそうに述べて。明らか反省していない様子や笑っている姿に不満そうな様子浮かべるもこれ以上部が悪い状態でやり取りせず、抱き締めて相手の撫でる手つきに身を任せてはこちらも相手の後頭部くしゃりと撫で、肩口のシャツ少しだけずらすと見えない位置にちう、と吸い付き、　）…マジで終わったかと思ったんだからな、ばーか。