うしざぁ 2017-07-24 23:29:03 |
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…レトルトは何だかんだ幸せになれそうな感じあるよな、結構気利くし優しくて怒らねえし、こうやって無理に酒飲ませても結局は付き合ってくれたりすんだろ。( 付き合いはそれ程長くはないものの自分の目から見てみれば相手の欠点等は思い当たらず、そんな相手を知っているからこそ少し勇気を出せば報われてしまう恋なのだろうと予測してみたは良いものの、結局は自分で自分の傷を抉っているだけで、酒も呑み気が緩んでいるせいか一粒涙を溢してしまうも、直ぐに相手に気が付かれない様にと目元を抑えては其の儘床へと寝転んでは誤魔化す様に声を上げて ) あー、何か急に眠くなってきたー。
(ソファへ横にさせられ先程まであった温もりが離れていってしまえば僅かに不安そうに手をもぞもぞと動かすも、結局其れは何も掴む事が出来ないまま空を切って、眠りながらも相手の後を追い掛けようとしているのか身を動かしている内にソファから落ちては派手な音を立てはするも、其れでも起きる気配はなく小さく鼾をかき始めて。やはり自分の失言を見逃さない相手には冷や汗をたらりと流すも此処で折れてしまえば先程の約束も無かった事にされるのでは、と考えた様で、どうにか此方側を正当化出来ないだろうかと思考を巡らせており ) あ…いや、お、俺は悪くないべや!そもそもキヨが写真なんか撮るから…。
…好きな人に好きな人がおったら、幸せにはなれんなー、俺。( ぽんぽんと自分のことを褒めてくる相手に擽ったく思い頬を指で搔くが、逆にそれほど褒めてくれるのに相手の気持ちは此方を向いていないのだろうと決めつけて仕舞えば心が苦しいばかりで。相手の涙にも気づかないまま、下を向いて視線を床に落とすと幸せになれそうと言う言葉に反するように、小さくぽつりと零し。相手は床に寝転んでしまうと流石にそのまま寝るのは辛いだろうと立ち上がりかけるが、予想以上に酒も回っておりうまく立てず、ふらふらとまたその場に座っては苦笑い浮かべ、なるべく立たずに相手の隣に移動すると寝そべる相手の肩揺らして、 )寝るのいいけど此処じゃ辛いって。酔いが覚めたら布団引くから起きとって。
フジ?!…どんだけ寝相悪いんだよ。( 割と大きな音がして慌てて片手に毛布持った状態で駆けつけるも、床の上ですやすやと眠っている姿に脱力し。呆れながらも歩み寄ればソファに戻してやることは恐らくできない為、仕方なさそうにため息を吐くと自分も相手の隣に寝転がり、腕を枕にするように頭の下にひいてやってからもう片腕を回して緩く抱き寄せ、2人の上から布団を被せては自分も瞼閉じ。しまったと言わんばかりの表情の相手に今度は此方がむすっとした表情を浮かべ、スマホを取り出し少し操作すると相手の写っている写真を画面に出し。慌てて言い訳している相手から顔を逸らし小さく溜息吐いて、ひらひらとスマホを振って、 )恋人が自分の為に料理作ってくれてたら撮りたくなるだろ?…嫌われたかと思った。
…それもそうだな、…まぁ、軽くだけどこういう話もした仲だし、何か協力して欲しい事とかあったら言えよ。出来る限りの事はしてやるし。( 相手から告げられた言葉には正に今の自分の事では無いかと自嘲気味に笑いつつ、友人でしかも男の相手から好かれていると分かれば距離を置かれてしまうかもしれないという恐怖の方が何よりも高く、心にも無い事を告げては溢れてきそうになる涙を何とか引っ込めてはゆっくりと体を起こして、傷心祝いとでも称して他人に話を聞いてもらいつつ飲み明かそうか等と考えては相手の好意にも首を横に振って答えて ) まだそんな飲んでねぇし帰れるから大丈夫。…祭りも別に、そいつと行ける様になったんなら断ってくれれば良いし、こっちの事は気にすんなよ。
んー、きよぉ…、( 相手が隣に来た所で漸く安心したのか温かい体温に表情を緩めつつ小さく相手の名を呼んでは眠ってはいるものの此方からも緩く抱き返してはすやすやと寝息を立てており、不意に数時間経った頃に身体の痛みに眉を寄せつつゆっくりと身体を起こしては隣の床に眠る相手の姿が目に飛び込んできて、吃驚した様子で双眸を見開くも自分が途中で眠ってしまったのだと気が付いては申し訳なさそうに表情を暗くさせ、未だに隣で眠っている相手の寝顔を眺めつつ何度も染められ傷んでしまっている髪に軽く触れて。流石に無茶があるかと殴られる準備をしていたにも関わらず、掛けられたデレの言葉には気恥ずかしそうに視線を彷徨わせながらも、直ぐに嬉しそうに表情を緩めては相手をきつく一度抱き締めるなり急ぎ足でキッチンへと駆けて行って )…嫌うわけないし、キヨも可愛すぎ…っ。…次こそ直ぐ作ってくるから!
…お互い様でしょそれは。うっしーには幸せになってもらいたいし。…あ、帰るなら見送るよ。( 協力する、という言葉に少し考えるがそう言われたら此方も相手の幸せを願うしかなく、半分本心である言葉を紡いでからそれでも相手の方は見れずに視線は外して。自分とは違いまだまだ余裕と言わんばかりに平気で立つ相手を見上げてから帰ると言わんばかりの相手に仕方なく自分も床に手をつき、ふらふらとしながらだが立ち上がって。安定しない歩きの中、少し迷った挙句酔いを言い訳にこれくらいなら許されるだろうと相手の意外としっかりしている肩に手をついて、酔ったままへにゃりと笑って見せて、 )やっぱ酒はだめだなぁ。…祭、絶対行くから、うっしーも行く予定の人が今回居ないなら、酒呑まずに祭付き合ってよ?
…ん…、…フジ…。( 抱き締めたまま目を閉じたがごそごそと自分にくっつく温もりと聞こえてきた愛おしい声に自然と頬緩ませ、固い床ではあるが自然と眠りに落ち。暫くは揺蕩うような眠気に包まれていたがふと誰かに触れられている感覚にぽつりと相手の名前を口にし、意識は浮上しないのかもにょもにょと寝息や寝言零しつつも瞼は閉じたまま、相手の手に少しばかり頭擦り寄り。視線逸らしていたせいで相手の行動がわからず、急に抱き締められたことに目を見開くがすぐに離れていった相手にきょとん、とし、張り切る相手の背を見てから思わず軽く吹き出しては自分もとソファから立ち上がりキッチンへ赴き、準備を再開する様子をニヤニヤと壁にもたれて眺め、 )今度はビデオでもとってやろーか、フジ?
無理すんなよ、別に大丈夫だしちょっと他の奴の家で飲んだら直ぐに帰るし。( ふらふらとした足取りながらも見送ろうとしてくれているのか身体を起こす様子には慌てた様子で腕を掴み支えてやるも眉を下げつつ小さく笑い告げてはこれくらいは許されるだろうかと相手の柔らかい髪を軽く撫でながらも、此方へと緩い笑みを向けられてはどきりと胸が締め付けられる様な感覚を感じては視線を下げて )…付き合ってくれてさんきゅな。…俺も他の奴と行く予定は無いし、一緒に行こうぜ。
…めんこいなぁ、( 眠気まなこで相手の寝顔をぼーっと眺めていたものの自分の名前を呼び擦り寄ってくる様子には表情を緩めしみじみとした様子でポツリと小さく呟いては身を屈ませ眠りについている相手の額や目元へと唇を寄せて。早速先程の続きを再開し始めるも、背後から相手の声が聞こえてきては今度は表情を緩めたまま失敗しない様にと料理にのみ専念している様子でいて ) もうキヨ、揶揄わないでよ。食べるのキヨなんだからねー。
…他の奴の家で飲むなら此処で飲んでけばいいじゃん。( 相手からも腕を支えてもらうもふわふわと浮つく意識の中、眠かったはずの相手が他の人の家にこの後立ち寄ると知ると咄嗟に片手を伸ばし、自分のことを支えてくれている細い手首を掴み。ふと自分の頭部を撫でられてはその手の居心地の良さと酔いに任せ、他人のとこに行かず自分のところにいてほしいと正直な感想が口から溢れ、寂しげに視線と眉を下げて。祭行くという約束はどうやら保たれたようで、内心胸をなで下ろすと大人しく頷いて、 )ん、良かった。たこ焼き奢ったるで。
……おはよ、フジ。…ふあぁ、どんくらい寝てた?( 顔へ柔らかい口付けが降って来るとその感触に流石に意識が浮上し、緩々と双眸を開くと暫くはぼんやりとしていた視界と意識が徐々にはっきりし、目の前に見える相手の顔を視認するとゆっくりと瞬きしつつ緩く頬を緩ませ、寝起きの掠れた声だが相手へと声を掛け。床で寝た分体は多少痛むが片手をついて起き上がると、大きく欠伸を零し、きょろきょろと辺りを見渡して。なんども同じミスはしないようで少し安心し、相手が作業している分手持ち無沙汰だからか料理している姿をじっと観察し、ちょっかいはかけまいと先ほどのことで学習したのもありスマホを取り出すのはやめ、意地悪く笑いながらも相手を見つめるだけにとどめ、 )お前のだけは美味くなくても食ってやるから、有り難く思えよー。
レトルトももうフラフラじゃん、あんま長居しても悪いし。( 手首を掴まれ引き止められては吃驚した様子で目を瞬かせては僅かに自分と一緒に居たいのかと思考を巡らせはするものの、直ぐに先程の好きな人がいるという発言を思い出してか考えを振り切っては今にも涙が溢れてしまいそうで、適当な理由を付けてその場から離れようとするも普段とは違い、寂し気に俯く表情に気が付いては何故そんな表情をするのかと此方も困った様に視線を下げており。どうしても祭に行きたがる相手には不思議そうに首を傾けながらもそんなに楽しみにしていたのかと誘って良かった等と胸を撫で下ろし ) 楽しみにしとくわ。…そういや、浴衣とかは着ねえの?今は男でも着てる奴多いらしいけど。
っ、あ、おはよ…えっと、2時間くらい…かな。俺も今起きたばっかりなんだけど。( すやすやと気持ち良さそうに眠っている相手を良い事に何度も唇を寄せたりとちょっかいをかけていたものの、不意にぼんやりと開かれた視線とかち合えば吃驚した様子で身を起こし、キョロキョロと辺りを見渡している様子に何と無しに傍に置かれていた綾鷹を手に相手へと手渡しながら時計へと視線を向けて。スマホさえ出さなくはなったものの、大人しくリビングで待つ事をしない相手には困った様に眉を下げながらも告げられた言葉には純粋に嬉しかったのか口角を緩めており、なるべく美味しいものを作ってやろうと料理にのみ集中し、何とか形になるものを作り上げては相手を手招きし呼び寄せて ) えー、本当?何だかんだ文句言う癖にー。…よし、キヨ出来たよ!
…ごめんな、酒弱くて。もうちょい飲めるよう頑張るわ。後引き止めてごめん、そんな困った顔せんといて。( 此処にいてほしい、と喉元まで出かかるが自分を気遣ってくれていることが分かりその優しさを無下にする訳にも行かず、ふるふると軽く首を横に振ってから寂しさを消すようににっ、と少しばかり無理に笑って見せると、自分が引き止めたことで対応に困っているであろう相手の背中を軽く叩き支えてもらっていた手からするりと抜けて極力自分で立とうと足を踏ん張り。ふと浴衣のことについて聞かれるとここ最近着てなかったそれを思い出し一考してから、相手も着るのだろうかと気になり少しばかり期待ながら相手を指差し、 )へぇー、そうなんだ。…じゃあうっしーも着る?俺だけ着てもなんだからどうせなら2人とも着て行かない?
2時間かー。…お、少しはマシになったな。( 床に寝ていたせいで体が固く、腕を動かしたり等していると目の前に差し出された綾鷹を受け取り、有り難く中身を喉に流し込んで。時間を把握してから相手の側まで近寄り、ペタペタと相手の顔に触れてはどうやら来たときよりも顔色が良く、疲れが多少は取れた様子がわかり、一安心したように表情緩ませるとすんなりと手を離して。相手から一定の距離を置いて邪魔をしないよう相手を見守っていると、出来たと手招く相手に待ってましたとばかりに駆け寄り、いい香りを漂わせるそれに瞳輝かせるとその皿とナイフとフォークを器用に片手に持って、待ちきれないとばかりにリビングに行こうと相手の手を引っ張って戻るとテーブルの上にそれらを置いて、 )おおお!!すげー、店に出てくるやつみてーじゃん!早く食べようぜ!
いや、酒なんて頑張ってどうにかなる様なもんでもねえだろ、別に気にしてないし。…それより、顔赤いしフラフラしてんだから今日は早めに寝ろよ。( 告げられた言葉に気を遣われてしまったかと眉を下げながらも、自分の手を借りずフラフラと歩き始めた相手に気が付いては思わず腕を掴み引き止めては、相手の普段より上気し僅かに色気を帯びた表情に気が付いては無意識か頬へと自分の冷えた掌を押し当てては見惚れる様にして其の儘数秒見詰めていたものの、我に返れば慌てた様子で手を引っ込めては小さく謝罪の言葉を呟いて。次いだ答えには着てくれるのかと吃驚した様子で双眸を瞬かせていたものの、折角の誘いを断る訳にはいかず、迷いもせずに一度小さく頷いて答えて。 ) ん、レトルトが着んなら着るわ。1回しか着てねえから勿体ないとは思ってたんだよ。
…キヨのおかげだよ、ありがとね。( 身体を起こした相手の一連の行動を表情を緩めつつ眺めていたものの、不意にぺたぺたと無遠慮に顔へと触れられては反射的に目を瞑りじっとしていたものの、直ぐに掌が離れて行ってしまえば何処か物足りなさそうに眉を下げつつも、純粋に来てくれた事や癒しをくれた事には感謝しているのか軽く頭を下げつつ告げて。声を掛けるなりいそいそと傍までやってくる様子には可笑しそうに笑いながらも、手を引かれるままに相手の後へとついていっては隣へと腰を下ろし、実際そんなに腹が空いている訳でも無いのか机へと頬杖をついては子供の様にナイフとフォークを握り締める姿を眺めていて ) 良いよ、キヨが食べな。俺はそんな腹減ってないし大丈夫。
…ん、つめた…、冷え性だったっけ?…はーい、早く寝るから、うっしーも眠いなら寄り道せんと帰りなよ?夜道は危ないから。( 玄関までせめて見送らなければ、と覚束ない足で歩こうとするが、引き止められると今度は自分が驚いたように振り向き。徐に頬にぺたりと当たる冷たく、それでいてかさついた男らしい手にどきりとし微かに目見開き、此方を見つめてくる相手の視線を反らせず合わせると終わりも突然で、手を離された後から緊張がやって来て高鳴る鼓動を抑えるように胸を軽く撫でてから茶化す様に問い掛け、それでもこの後もしかしたら好きな人に会いに行くのかもしれない、と言う考えがちらつきどうしても釘をさす言い方をしてしまって。着てくれる、と言葉を得ると内心でガッツポーズして、珍しい相手の姿が見れることに単純にも少しテンションが上がるもそれを落ち付けようと必死に堪えながら、頭の中で浴衣を何処にしまったか思い出そうとしつつ頬を緩ませて、 )俺も何処しまったか忘れた。祭りの日にち調べて後で連絡するから、その日に合わせて行こう?
どーいた、…あっ、感謝してんなら俺のわがまま聞いてくれるよな、ジーフー?( 手を離した途端へにゃん、と寂しそうな色を浮かべる表情に我慢が出来ず再度手を伸ばし、頬に手のひら当てると指先で相手の髪に触れて。感謝の言葉に返答を返そうとすると、思いついた様子でぱっ、と明るく顔を上げ、ちらりと横目でもう一度時計を確認してから優しい相手に意地の悪い言葉を選んで問い掛けると口角にやにやと上げつつ首を傾げて。大人しくついてくる相手を引っ張ってテーブルの前に座ると温かいうちに早速食べようと一口大にそれを切って。まじまじと此方を眺めている相手に少し食べづらそうに眉根を寄せてちらっと相手を見るも諦めた様で一口大のそれをぱくり、と口に含み、広がる甘味に自然と頬を緩め、もう一切れフォークにさすといらないと言ったばかりの相手に話を聞かないとばかりにずい、と口元に差し出して、 )すんげーうまい!なまらうまい!!少しだけでもいいから一緒に食べようぜ。
あー、もしかしたらそうかも、最近指先とか脚先が冷えんだよ。( 僅かに狼狽えはするも此方を少しも想っていないであろう相手に寂し気に表情を歪めては相手の問い掛けにも適当に答えては、相変わらず相手へとちらりと視線を向けており、相手が酒を呑んでいて2人きりで居られる事なんてこの先殆ど無いのではないかと考えては相手へと身を寄せては、明日には忘れてしまっている事を願いつつ、遠慮気味ではあるものの自分より僅かにがっしりとしているが抱き心地の良い身体へと両腕を回しては、突き放されるなり優しく諭されるなり相手からのアクションを待つ様に其の儘の状態で、特に気にもしていないといった風を醸し出す為か祭への言葉には平然とした声音で言葉を返して ) ん、じゃあ連絡待ってるわ。
え、なに…嫌な予感しかしないけど。( 寂しそうな表情を見せた様な自覚も無かったものの、直ぐに再度添えられた掌には吃驚した様に双眸を瞬かせながらも相手には敵わないと擽ったそうにしながらも大人しく撫で受けていたものの、不意に告げられた言葉には僅かに眉を顰めながらも自分に出来る事ならば相手の望みを叶えてやりたいと取り敢えず要望だけでも聞こうと嫌な笑みを浮かべている相手を見遣って。美味しそうに自分の作ったものを頬張る様子はいつ見ても良いもので、嫌がる相手に構わずじっと視線を向けていたものの、ふと目前へと差し出されたものに目を丸めては話を聞いていなかったのかと苦笑を浮かべはするも、次いだ言葉を聞いては断れる訳もなく差し出されたものを口に含んでは数度咀嚼し飲み下すも、普段甘いものは食べないせいか予想以上に甘かった様で眉を顰めつつ首を傾けて )…えー、ちょっと甘過ぎない?こんなもん?
…だから、なんでそんな顔するの。…っ、( 先程から度々寂しげに、あるいは悲しげに歪む表情を見ていられず、自分が何かしてしまっているだろうかと心配になってはその理由を問いただそうとするがそれを追求する間も無く解こうと思えば解ける程の力で抱き締められ。いくら酒が入りふわついた意識でも、それが現実であると言うことは分かり、抱き締められた嬉しさと緊張感、それと同時に先程の相手からの「 好きな人がいる 」と言う言葉がフラッシュバックし、動揺で体を強張らせ。なぜ、と問いただしたくなる気持ちと自分も抱き締めてしまいたくなる気持ちを抑え、少しくらいは、と欲が出てしまうと片手を伸ばし、相手の背中に伸ばしてから相手に顔見られぬよう俯き、取り繕うこともできない堪えるような声で呟き、 )…こう言うことも、そう言う台詞も、好きな奴に言ってやれよ。…俺じゃないでしょ。
…今日泊まらせろよ、どうせ作業しようとするだろ、お前。今日はちゃんと寝ろ!( 案の定怪しむ相手を尻目に楽しそうに双眸を猫のように細めるとそのまま腕を伸ばし、頬に添えていた手を後頭部へ回すと、表情や言葉とは裏腹に手つきは優しく相手を抱き寄せ。ゆるりと撫で心地のいい黒髪を撫でながら自分のわがままを口にするときっと自分が帰ればまた無茶をしそうな相手への戒めとして片手でわしゃわしゃー、と髪を乱して。餌付けするように自分の差し出したものを食べる様子を観察すると自分とは逆に顔を顰める様子に自分は全く理解できず首を傾げ。相手があまり甘いものを取らないことを知っているが自分としては美味しく、尚且つ相手が作ってくれたものというのもあり顔を顰める要因は何処にもない故に、食べた部分が悪かったのだろうかと思えばそれと同時に悪戯を思いつき、一度フォークとナイフを置いてから相手へ身を乗り出し。相手の服の首元を掴んでから軽くこっちに引き寄せると柔らかい相手の唇へ唇重ね、まだ甘さの残る相手のを舌先で舐めとり、啄んで。数秒もすれば満足したように呆気なくぱっ、と手を離しては悪戯に成功した子供のように口角上げて、 )こんなもんだろ?甘くて美味かったぜ。
( てっきり突き放され軽蔑され追い出されるかと最悪の結果を想像していただけにそっと背へと添えられた掌に驚いた様に双眸を瞬かせながらも震えている声に気が付いては突き放す事が出来ないのだろうと、やはり相手は自分が想像している以上に純粋で穏やかな人間なのだと察しては、此方の汚い部分を見せられる訳もなく。少しでも相手との距離を埋められた事に感謝しつつ身を離しては、相手の表情に視線をやらないまま自分の荷物だけを手にしては背を向け、男らしくはないが其の儘逃げる様に玄関へと向かっては靴を履きつつ震える声を抑えつつ相手へと声を掛けて ) …今日は色々悪かったな、ちょっと悪酔いしてた。祭、楽しみにしてっから。
へ、そんな事で良いの?そもそもこんな夜中にキヨ帰せる訳ないし、元々泊めるつもりだったけど…。( 告げられた我が儘はどう捉えても自分を気遣ってのもので双眸瞬かせるも、相変わらず素直ではないがお人好しだと相手の言動に可笑しそうに笑いながらも嫌な気は全くせず、わしゃわしゃと乱雑に撫でる手も心地よく感じては相手の要望に応えるという意図もあるのか掌へと頬を擦り寄せて。相手が美味いと感じてくれれば結局は何でも良いのだが口内に纏わりつく様な甘さには依然として慣れない様でもそもそと口を動かしていたものの、不意に胸倉を掴まれては反射的にきつく目を瞑りはするも唇へと擽ったい様な何とも言えない感触が走れば肩を大袈裟に跳ねさせつつ目前にある相手の顔を吃驚した様子で見詰め、直ぐに離された唇へと軽く触れては暫く呆然と瞬きを繰り返していたものの、何を思ったのか視線を上げては先程相手がした様に胸倉を軽く掴み引き寄せては、不器用ながらも相手の唇を割り舌を入り込ませては相手の口内を軽く一舐めしてから身を離してはしてやったりといった表情を浮かべて ) …確かにこれくらいなら丁度良い甘さかもね。
( てっきり突き放され軽蔑され追い出されるかと最悪の結果を想像していただけにそっと背へと添えられた掌に驚いた様に双眸を瞬かせながらも震えている声に気が付いては突き放す事が出来ないのだろうと、やはり相手は自分が想像している以上に純粋で穏やかな人間なのだと察しては、此方の汚い部分を見せられる訳もなく。少しでも相手との距離を埋められた事に感謝しつつ身を離しては、相手の表情に視線をやらないまま自分の荷物だけを手にしては背を向け、男らしくはないが其の儘逃げる様に玄関へと向かっては靴を履きつつ震える声を抑えつつ相手へと声を掛けて ) …今日は色々悪かったな、ちょっと悪酔いしてた。祭、楽しみにしてっから。
へ、そんな事で良いの?そもそもこんな夜中にキヨ帰せる訳ないし、元々泊めるつもりだったけど…。( 告げられた我が儘はどう捉えても自分を気遣ってのもので双眸瞬かせるも、相変わらず素直ではないがお人好しだと相手の言動に可笑しそうに笑いながらも嫌な気は全くせず、わしゃわしゃと乱雑に撫でる手も心地よく感じては相手の要望に応えるという意図もあるのか掌へと頬を擦り寄せて。相手が美味いと感じてくれれば結局は何でも良いのだが口内に纏わりつく様な甘さには依然として慣れない様でもそもそと口を動かしていたものの、不意に胸倉を掴まれては反射的にきつく目を瞑りはするも唇へと擽ったい様な何とも言えない感触が走れば肩を大袈裟に跳ねさせつつ目前にある相手の顔を吃驚した様子で見詰め、直ぐに離された唇へと軽く触れては暫く呆然と瞬きを繰り返していたものの、何を思ったのか視線を上げては先程相手がした様に胸倉を軽く掴み引き寄せては、不器用ながらも相手の唇を割り舌を入り込ませては相手の口内を軽く一舐めしてから身を離してはしてやったりといった表情を浮かべて ) …確かにこれくらいなら丁度良い甘さかもね。
……全然平気だからさ、また来て。じゃ、気をつけて帰れよ。( 抱き締められている温かさに身を委ねてしまいたくなるもののきっとそれは相手の本意ではないだろうと相手を諭すがその問いへの返事はなく。離れる相手に反射的に手を伸ばすがそれを止め、幸いにも此方に背を向けている相手にそれを悟られるという事にはならずに済んだ事へ内心残念な気持ちと安心した気持ちを覚え。此方を見ずに靴を履いている相手の背中へ此方も出来る限り笑っては「 相手も悪酔いだった 」と自分に言い聞かせながら玄関から出て行くであろう相手に手を振って、 )
お、マジで?夜中だろうと帰れるけどラッキーだわ。んじゃあちゃんと寝ようぜ、硬い床じゃなく。( 最初からそのつもりだったと聞かされると吃驚したように軽く目を瞬かせ、相手の家に歩いて来たというのもあり、心配性な相手にからりと笑って見せてから相手から一度体を離し、座っていた状態から手をついて立ち上がると、もう一度体を伸ばしてから座っている相手を見下ろし、少し笑ってから手を差し出し。ぽかん、としている相手の顔を見ると達成感があり、相手に構わずもう一口フレンチトーストを口に入れて咀嚼し、飲み込んだところで相手に胸倉掴まれると驚きながらも唇重ねられ。自分の咥内に相手の柔らかい舌が入ってくると咄嗟のことに肩少し跳ね上げ、少しすれば出て行ったそれを思いつつ手の甲で唇覆っては少し呆気にとられていたものの憎たらしいしたり顔に僅かに頬赤らめ、軽く相手の肩を叩いてから姿勢をフレンチトーストの方に戻し、気恥ずかしさに口数減らしながら少し冷めたそれをたべて、 )っ…そーかよ!甘すぎて糖尿病にでもなってろ。
…おう、じゃあな。( 結局相手の方へは視線を向けることは無いまま部屋を後にし、途端に相手を困らせるだけ困らせ逃げるなんて自分は何がしたいんだと後悔の念に苛まれては自然と涙が溢れ出し、ズズと鼻を啜りながらも乱暴に目元を拭っては霞む視界に眉を寄せつつもとぼとぼと帰路を歩いていき、こんな状態で他人を誘える訳もなく、今日は大人しく眠りにつこうと結局食事も取らないままリビングのソファへと横になって目を瞑り )
襲われでもしたらどうすんの、 キヨは人気だから何があってもおかしくないの。( 純粋に相手を指示してくれる人達がいるという事は嬉しく尊敬はしているものの、やはり心配な気持ちも拭い切れずにいて不安そうに身を離す相手の様子を視線で追い掛け、不意に手を差し伸べられては数度瞬きを繰り返すも眉を下げつつ表情を緩めては手を借り立ち上がっては其の儘指を絡める様にして繋ぎ直しては相手の手を引いて寝室へと脚を運んでは手を繋いだままベッドへと腰を下ろして。また生意気なことをして相手に叱られるかと身構えていたものの返ってきた反応は思ったよりも可愛らしいもので自然と頬を緩め、だがこれ以上揶揄えば機嫌を損ねてしまうかと素直に手を引いては相変わらず相手の食事の様子を飽きもせずに眺めており ) ふふ、ごめんね。でもキヨの方が糖尿病になりそうだし、少し甘いもの我慢しないと。
( ぱたん、と閉まる玄関を見てから暫くは感傷に浸る様に玄関を見つめていたものの、ふらふらとした足取りでリビングまで戻ってからソファまで行き、限界とばかりに横たわって。横目に、先程まで相手と楽しく晩酌したテーブルを眺め見てから相手に想い人がいるという事実を思い出し、自然とぽろぽろと目尻から涙をこぼし、眠たくなる意識の外で起きたら相手に祭のことを調べて送らなければ、浴衣を見つけておかなければ、等色々考えるもそうしながらも雫が溢れる目元に腕をおいてはぽつりと独り言を室内に響かせつつ、ゆっくりと意識を手放して、 )───…好きだよ、うっしー。
年頃の女でもないんだし、そこまで心配すんなって。…悪い気はしねーけどよ。フジは心配性だな。( 相手を床から立ち上がらせ、繋がられた手に視線を落とし嬉しげに小さく頬緩ませ、2人ぶんの重さに少し軋むベットに腰掛けては心配してくれる姿に大したことないと言わんばかりにひらひらともう片方の手を振ると、繋いでいる手を持ち上げ相手の白く綺麗な手の甲にそっと唇を寄せては揶揄う様に笑いながら茶化して。再び此方を見続ける相手の視線を感じながら、味わいつつも普段よりも早く食べ終え、テーブルに置いておいた綾鷹を手に取ると中身を飲み込み、満足げに吐息をこぼして。先ほどの発言がブーメランの様に帰って来れば自覚はあるものの視線を逸らし悪態をついて、 )ごちそうさま。…お前は俺の母親かよ、分かってるけどうまいもんはうまいから仕方ないだろ?
あー、頭いてえ…。( いつの間にかソファで眠ってしまっていた様で朝方に目を覚ましてはゆっくりと身体を起こすもズキンと痛む目頭を軽く押さえ、普段よりも外の光が眩しく感じては怠い身体を引き摺りカーテンを閉めてから洗面所へと向かい顔を洗うも、昨夜数年ぶりに泣いたせいか僅かではあるものの赤く腫れてしまっている目元を見遣っては憂鬱気に深い溜め息を溢し、何もする気が起きないものの流石に昨夜から何も食べていなかったせいか腹の虫が五月蝿く鳴っては冷蔵庫からヨーグルト等の軽食を取り出しては其れで何とか腹を満たしつつ、時折何か連絡はないかと携帯を気にしている様で視線を落としており。 ) 来ねぇよな…最低な事したんだから。
っ、…冗談じゃないんだから、本当に気を付けてよ…。ほら、もう早く寝るよ。( 相手に諭されると不思議と安心出来るのか其れ以上は何も口出しはしないものの、手の甲へと口付けを受けては突然の事に目を丸めながらも照れ臭そうに視線を逸らしては手を離し逃げる様にベッドの上へと上がっては布団の中へと潜り込んでいき。残さず食べられ綺麗になった皿を見下ろしては純粋に嬉しい様で表情を緩めては何と無しに相手の頭を撫でてやりながらも、次いだ言葉には何処か納得がいっていない様子なのか首を傾けつつ答えて ) え、恋人でしょ?やっぱり出来るだけ一緒に長生きしたいし、病気は辛いだろうからキヨをそんな目に合わせたくない。
( 外の光と微かな鳥の声に意識浮上させ、眠たげに瞼上げながらもいい加減起きる時間だろうと体を起こし。久しぶりに飲酒したせいか僅かながら主張してくる頭痛と、都合よく忘れられなかった昨晩の記憶に朝から深々と溜息を吐き。目の前のテーブルに散らかる昨晩の晩酌の後を片付けようと立ち上がろうとするが、ふとポケットに入っているスマホの感触に、連絡すると言ったきり連絡していないことを思い出し、すぐに携帯を取り出し。せっかく漕ぎ着けた約束を無下にはしまい、と近辺で行われそうな祭をスマホ片手に調べればちょうど一週間以内にある近場の祭を見つけ、少しだけ穏やかに頬緩ますとHPやら日にちやらをまとめて相手に送り、「 見つけたから一緒に行こうや 」という一言共に送ってからスマホを閉じ、一度大きく欠伸をしてから片付けを始めようと立ち上がって、 )
おうよ。…っておい、勝手に先に入るなよ!( あからさまに照れてるのが目に見えて、可笑しげにそれを見て笑うと自分をおいて布団に入る相手に声を掛けつつ、自分も布団を捲り相手の隣に寝転んで。先ほどと同じ様に相手の頭の下に自身の腕を滑り込ませるともう片方の手を相手の背に回し、腕の中にいる相手の存在に安心した様に吐息を零し、相手に身を寄せて。作ったのは相手なのに自分以上に喜んでいるそぶり見せる姿を今度は自分がじっと見つめ、大人しく相手の手に撫でられては猫の様に、その手に擦り寄ってやり。次いで当たり前の様に自分の事を案じる言葉がポロポロと溢れてくる相手にどきどきしつつ、咄嗟に手を伸ばすと手の平で相手の口を塞いでから正直に思ってる言葉がスラスラと出てくる相手を羨ましく思いながら恥ずかしげに眉根寄せて、 )っ、あー、なんでお前はそんな正直なんだよ!
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