オトコノコ / 〆

チカが…？っ！？(緊張してると言う相手を意外そうに見たところで耳元で囁かれると驚きと擽ったさで反射で耳に手を当て、「絶対余裕だろ！」とジト、と不審げに見つめて)

余裕じゃないよ。だって心臓バクバクしてるでしょ？(不審げに見つめてくる相手に再度笑いかけながら相手の手を引くと、鼓動が速くなっている自分の胸に押し付け)

っと、…ほんとだ。(手を引かれるとバランスを崩しつつ、胸に当てた指先を気にすると早い鼓動を感じると嬉しそうに笑って)

ね？ドキドキしてるんだからね(クスクス笑いながら言うとえい、と掛け声とともに相手に勢いよく抱きつき)

そうみたいだ、な!? (相手もドキドキしてると分かって安心したのも束の間、抱き付かれると驚いて)おま、もー…、可愛いけどさ…(驚くも嬉しさもあるので絆される自分に呆れたように笑って)

ケイちゃんのほうが可愛いけどね(可愛いと言われれば嬉しそうに笑うも、2人っきりだからと緊張する相手の方が可愛いと告げるとまるで猫を可愛がるかのように相手の頭をワシワシと撫で始め))

なんだよ、?(突然撫でられると驚き小首を傾げるも気持ち良いので大人しく撫で受け) チカの可愛いの概念はおかしいんだ…(俺のことを可愛いと言ってくるのは相手だけだとため息をついて)

可笑しくないよ。みんな、ケイちゃんを可愛いって思ってるからね(相手のことを可愛いと思っているのは自分だけではないと相手に言い聞かせるように力いっぱい言い)

ないない、(キョトンとしつつ、言い聞かせるように言われると吹き出すように笑いながら手をヒラヒラと振って)

あるもん！隣のクラスの子だって、ケイちゃんのこと可愛いって言ったからね(信じない相手に対し、言いたくは無かったが実際に聞いたことがあることを告げるも嫉妬からか小さく唇を尖らせ)

ハァァ？誰だよそいつ！( 相手から言われるのは照れのような恥ずかしいような気持ちになるのに対し、その話を聞くとゾッとした気分になり眉間に皺を寄せて)

隣のクラスのの男子もだし、女子も言ってたよ(自分が相手に対し可愛いと伝えたときの反応とは異なる嫌そうな反応にわずかに気分が浮上するも未だに唇は尖ったままでいて)

んなわけ…、聞き間違いとかじゃないのか…？( 現実味のない話に苦笑を浮かべ、唇を尖らせて拗ねる相手の顔にの前に、キスができそうな程まで顔を近付けると目を合わせて)

僕が、ケイちゃんの名前を聞き間違えるわけないじゃん(相手の顔がキスできる距離まで近付けば軽い音をたてるように相手の唇に口付けをし、ぼそっと呟くように言い)

そこなのか、って、バッ…急すぎだって!( 相手の反応を見るためにした行動に、キスされると真っ赤になって自分が慌てる羽目になり)

ケイちゃんが可愛いのは僕だけが知っときたかったのに(キスだけで慌てふためく相手にわずかに気分を良くしながらも未だに唇は尖らせたままでいて)

だーかーら、可愛くねぇって…てか可愛いを撒き散らしてるチカに言われてもな…? 俺に可愛いの要素はない! ( 火照った顔を冷ますというか誤魔化すようにジュースを飲み、首を横に振るときっぱりと否定して)

あ、そういえば外してなかったね(相手の言葉に思い出したように呟くと、ガシッと自分のウィッグを鷲掴み乱暴に頭から外すといつもの髪型に戻し)
ね、これで僕よりケイちゃんのほうが可愛いくなった。僕の可愛いは作ったものだけど、ケイちゃんの可愛いは素だからね(相手がジュースを飲み終わるのを待ってから相手の頬を両手で挟み、至近距離まで顔を近づけてからささやきかけ)

格好のことを言ったわけじゃないけどな？( 豪快に取られたウィッグを見ると面白くなって笑いながらグラスを置いて)
ね、って…チカは素でも可愛いだろ…？( 同意を求められても苦笑を浮かべるしかなく、頬を挟まれると動けないので上目で窺って)

え、そうなの？格好のことかと思ってた(相手の言葉に驚いたように目を見開き)
素で可愛いって言ってくれるのはケイちゃんだけだよ(相手の上目遣いにキュンとしながらリップ音をたてながら相手の額や鼻の頭にキスを落とし)