PASSION LASER BEAM ／ 非募

ちょっと待っ…──え、う……カイトさん性格悪い。( 伸ばした手先は何も掴めず、訂正の余地さえ無いまま"切るぞ"の一言に対して咄嗟に相手の服を掴んで必死に訴えるが、無情にも通話は終了。彼の行動の意図が読めない事と、心底楽しげな様子に言葉を詰まらせつつ、掴んだ服からそっと手を離しては細めた双眸でぼそり悪態吐いて。反論される前に視線を下に落とすと、嬉々とした声に此方も嬉しくなり口許に笑みを浮かべてオムライスを皿に盛り付け。ケチャップを真ん中にたらり垂らしては、後は自作の旗を突き刺すだけ。視線を斜め上に向けると其処にはイラストを眺めながら口許を引き攣らせる相手の姿があり、堪えているような声色に怪訝そうな表情を浮かべて質問に答え )
ん、ヒナタだよ。我ながら似てる、と、思う。……その旗をカイトさんが真ん中に刺して出来上がり。( 感想を聞くのを拒絶するよう反応を窺いもせず、完成品とスプーンを共にテーブルまで運んでは、卵の焼ける良い匂い醸すテーブルへと素直に着席して相手が来るのを今か今かと待ち )

ヒナタ…似てる？これがか？…ッ、くく……夕貴、お前、絵下ッ手くそだな。誰がどう見てもヒナタはもっと愛らしくて可愛いだろ。( 旗を見つめる横で相手が怪訝そうに見上げてくる。これはヒナタだとさも当然のように、しかも似ていると自信まで持って言い張る様子に堪えていた笑いが抑えられなくなり、無遠慮にけなしてやり。それでも完成したオムライスへの期待は健在らしく何処と無く機嫌は良く、遅れてテーブルに向かうとオムライスの真ん中に旗を刺し、それを満足そうに見やりながら着席し。オムライスの良い匂いに最早待ちきれなくなり、準備完了とばかりにちらと相手に目配せすると、一人の時はする事のない挨拶を ) ──ほら、食うぞ。いただきます。

──ッ、？！( 少しの沈黙の後に噴き出して笑う無遠慮な彼に双眸を見開いては、余程ショックだったのか視線を泳がせながらも"何処が似てないのか"とよく分かってない様子。此方に向かう彼に其れを問い掛ける勇気もなく、オムライスの真ん中に旗が刺さるのをジッと見つめて。向かい側に着席した相手と目が合えば、促す行動に慌てて両手をペチンッと合わせて彼に続いて挨拶を。スプーンを片手に一口分を掬い口許に運んだが気になるのは相手の反応。もぐもぐと咀嚼しながら、ちらりと反応を窺い見て )…え、う…、いただきます。…──。

──…、( 逸る気持ちを抑え、早速スプーンで一口分掬えば最初の一口をもぐもぐとしっかりと味わう。お気に入りの一流レストランの絶品オムライスには程遠いながらも、ふわふわの卵に包まれた素朴で優しい味付けに何だか気持ちが温かくなり、ついつい顔が綻んでしまう。そこで此方を窺うような彼女と目が合ってしまえば何となく気恥ずかしくなり、眉間に皺を寄せながら照れ隠しなのかぶっきらぼうに感想を告げ ) …まあまあだな。合格やるから、また作れ。

( /カイト背後様、何時もお相手有り難う御座います…！霧島の背後です。実は今、多忙時期に突入してまして…、返事の方少し遅くなっちゃいそうなんです。どうかもう暫くお待ち下さいoyz )

わかった、待っててやる。その代わり必ず戻って来いよ。勝手に居なくなったら許さねぇ。


(/というわけで、ご丁寧に報告有難うございます…！此方こそ遅くなってしまったりしますし、どうぞお気になさらず無理なくお返事頂けたら幸せです。
いつも可愛い夕貴ちゃんを有難うございますっ。カイトさんと呼んでくれる度にやにやしちゃいます。笑 では、気長にお待ちしておりますね！)

──…っ。う、うん。また作る。( 綻んだ顔を目前に自分の中から"不味い"という感想は除外され、心なしか此方も口元を緩ませて感想を待ち遠しく思っている始末。視線が重なった瞬間、意図的に眉間に刻む皺さえも可愛らしく感じてしまい、次を示唆する彼の科白に二度小さく首を縦に振って頷いては、そう言えば…と思い出した様子で声を上げ。突き刺した旗を名残惜しそうに引っこ抜きながら、次の公演のチケットを従姉妹に手渡された事を伝え )…次の公演ってもうすぐだよね。まどかちゃんにチケット貰った、ので、見に行きます。

……ただいま、カイトさん。少し遅くなったけど、待っててくれてありがとう。


(/というわけでお待たせしました…！多忙時期はもう暫く抜け出せそうにないのですが、気長に待っていて下さると嬉しいですorz
此方こそ何時も格好良いカイトさんをありがとうございます！カイトさんにはドキドキ、時ににやにやさせられっぱなしです…！そして背後様のロルも読み易くとても上手で、実は密かに参考にしております笑。
ではでは、返事遅れがちですが宜しくお願いしますー！(｀´)ゞ)

ん？あぁ、簡単にチケットが手に入るなんてラッキーだな。そもそもこの俺と一緒に住めるって事がこの上ねぇ名誉だ。 ( “まあまあ”だと評価した割にはその表情は何処か幸せそうで、スプーンがオムライスと口許を良いペースで行き来する。オムライスに夢中になっていたところへかけられた言葉に一度手を止めそちらを見やれば、相当な自信家であると伺えるような発言を何の躊躇いもなく発し、“だろ？”と同意を求めるよう不敵に笑んでみせ。と、そこでひとつ生まれた疑問をそのまま投げ掛けて ) そういやお前、舞台の上の俺を見るのは初めてか？



(/お帰りなさいませ！今後も夕貴ちゃん背後様の大丈夫ですよ！楽しみにお待ちしてますので…！
いやいや何を仰いますか、お上手なのはそちらの方で憧れます…！こんな自分が相手で光栄な反面申し訳ないです。頑張らないと…！
夕貴ちゃんの事は徐々に意識していけたら、と思っているのですが、あまりの可愛さに何だか既に色々とヤバいです。笑 幼なじみ君とか出てきたら早くも嫉妬しそうな勢い(
いやでも心の変化をつけていきたいので、なるべく抑えながらいくようにしたいところですが…！(葛藤)
公演の練習が思うようにいかず苛々して夕貴ちゃんに当たってしまいハッとし後悔したりしてみたいですね。笑

わわわ、気付けば長々とすみませんっorz
此方の返信は気にしないで大丈夫ですので！こんな事やってみたいなどの希望等がありましたら、いつでもお声かけくださいませ。改めて今後も宜しくお願い致します！)

…確かにカイトさんのような有名人と同居だなんて──…スキャンダルにならないといいけど。( 自信家な彼をほんの少しだけ認めるよう同調しつつも、人気役者と同居している危険性に今更気付いた模様。投げ掛けられた質問に改めて相手の整った顔立ちを見、本物の俳優を目の前に生意気な発言が口から零れ落ちてしまうと、落ち着かない様子で視線を泳がせながら苦し紛れの誤魔化しを続け )…ん？うん、見た事ないよ。ちゃんと噛まないで台詞言えるか見ててあげる。……っ…な、なんちゃって。


(/来週には多忙時期も乗り越える事が出来るんじゃないかと思います…！
ちょ、あまり誉めないで下さい調子に乗ってしまいそうです笑。夕貴がカイトさんを意識するのはもう少し先かなー…と思っているのですが、此方も既に色々やばいのが本音です。幼なじみ君は何時出そうかなとわくわくしております((
公演の練習が上手くいかずに苛々して八つ当たりして、訳も分からず傷付いて後悔してお互い顔を合わせ難くなっても、そんなカイトさんが気になって放っておけない自分に？？って夕貴はなるんじゃないかと想像してみました笑。それか顔合わせ難くなって家に帰って来なくなるパターン((
何にせよ、夕貴の心境の変化にはきっかけが必要なんじゃないかと考えてます！まどか関係とか、それこそ喧嘩とか、きっかけは何でもありかと笑。そして気付いたら此方も長くなってました…！此方は蹴って戴いても構わないのでoyz此方こそ宜しくお願いします！)

はァ？俺を誰だと思ってんだよ。天才が噛むわけねぇだろーが。( 彼女は恐らく冗談のつもりでの発言だったのだろうが、プライドの高さ故か聞き捨てならないと言わんばかりに即座に反論する始末。不機嫌そうな眼差しを向けていたが、ふんと鼻を鳴らせば再び自信に満ちた笑みを浮かべて言い放ち、残りのオムライスを綺麗に平らげ ) まァ、そんな事言ってられるのも今のうちだけだ。俺のショーを見て惚れても知らねぇぞ。…ご馳走さん。




(/はい、もう調子に乗っちゃってください、本音ですから！笑
幼馴染みくんと仲よく電話してたりしたらイライラしながら聞き耳立ててそうですよね。相手誰だよ、と追及せずにはいられない。笑
うわー、夕貴ちゃん帰ってこなくなったらそれこそ落ち着かずイライラしそうですね。何処行ったんだよと舌打ちしながらその辺探しに行っちゃいそうです、それこそ雨の中も() いつの間にか自分にとって夕貴ちゃんの存在が大きくなっていた事に気付く感じですかね。見つけたor帰って来た時が…色々とヤバい事間違いなし！←
返事不要と言われたのに、ついつい長々と返してしまいすみません。笑 蹴ってくださって構いませんので…！)

う。惚れ、っ──…。……もし惚れてしまったら、その時は責任取って下さい。( 自信に満ちた相手の台詞に心臓を大きく跳ねさせては狼狽気味に瞥見し。遅れてオムライスを完食して両手を合わせると"ご馳走様"と呟いて皿を重ねて立ち上がり。二人分のそれを持ってシンクに向かう前に、何処か子供のような彼に何か意地悪の一つでも言ってやろうかと思案し一瞬言い淀んだ後、口端を上げて笑みを浮かべれば言葉を残して逃げるようにシンクへと )


(/相手誰だよと追及されても世話好きな幼馴染としか思ってないので、嫉妬深いカイトさんに気付くか気付かないかですね() うわあぁああんっ、雨の中探しに来られたら夕貴は申し訳なさと同時に愛おしさに気付いちゃうかもしれませぬ。イライラしてるであろうカイトさんに、一人にしてごめんねってタオルで頭拭いてあげます！←

妄想膨らませて私も長々と返信しちゃってごめんなさい…！今度こそ此方は蹴って下さい！oyz)

責任…？( 相手が席を立つ際、悪戯な表情と共に残していった台詞に思わず反応し。何となくだがおちょくられた気分になりシンクに向かう相手を不服そうな視線で追うと、椅子から立ち上がって食器を洗い始める相手へと近づき。背後から囲うようにして台に手を付けば自然と身を寄せる形になり、仕返しとばかりに耳元で囁くと口角上げたまま顔を覗き込むよう見つめて ) ──…いいぜ、お前を俺のモノにすりゃいいんだろ？

──…っ、…ち、ちか、…！！( 不服そうな視線に気付かない筈もなく、妙な優越感を覚えつつスポンジを手に取れば洗剤を染み込ませてから食器にそれを滑らせて。立ち上がった彼を視線で追う事はしなかったものの、徐々に背後へと歩み寄る気配。首を捻って後ろを振り返ろうとした刹那、逃げ場を奪うようにして腰の横に手を付かれ一気に縮まる距離に体は強張り双眸を見開いて。泡だらけの手を使って押し返すわけにもいかず、近いと訴えるも耳許で囁かれた一言に気恥ずかしさ故に目許を赤く染めつつ、拗ねたような口振りで )………負けず嫌い。

まだ何もしてねぇだろ。過剰に反応するところはまどかと似てんな。( 少しからかっただけだというのにこの初々しさ。こういう反応は嫌いじゃないし、寧ろ気分がいい。返し方に違いはあれど、あまり男慣れしていなそうな反応は何処と無くまどかを思い起こさせ、流石は従姉妹だとクツクツと可笑しそうに笑い。拗ね方の可愛らしさに口許緩めたまま、悪ふざけへの詫びを込めて相手の頭をぽんぽんと撫でるように触れれば、一声かけてその場を離れ ) 風呂、入るだろ。準備して来てやるよ。

……同じ事してるんだ。( 喜色の滲む声色、口角を上げた表情が自分をからかっている事を物語っており僅かに双眸を見開いては、言い返す言葉も思い浮かばず風呂の準備にと立ち去る彼の背中を見つめて呟くように一言。静寂した室内に水の流れる音だけが響き、ハッと我に返って洗い物を再開。スポンジで皿を擦る事のみに集中するがその耳は未だ赤みを帯びており )

…しょうがねぇ、一応洗っておくか。( 最近は忙しさの余りシャワーのみで、たまにしか使わないバスタブをちらりと見ては面倒臭そうに小さく舌打ち。他人の為に風呂掃除をする自分が何だか滑稽で、何とも言えない気持ちになりながらも不思議と悪い気はしないのだから不思議だ。掃除を終え自己満足すると、バスタブにお湯を張って相手の元へと戻り声をかけ ) ──夕貴、準備出来たぞ。入ってこい。

──…ん、ありがとう。…じゃあ先に失礼します。( 洗い物を終えて向かった先は家族である小動物の元。ゲージ越しのヒナタは回し車で遊んでいて、そんな可愛らしい姿につい口許が緩んでしまっていたが、戻って来た相手の声に反応して立ち上がると部屋に戻って着替えやタオルを手に風呂場へと消え、ぴしゃりと扉を閉めて。 )

(/うわあぁああごめんなさいorz下げにチェック入ってたみたいで…！此方蹴り可です！)

…さて、と。( 浴室へと相手が向かうと、急に静かになった部屋でヒナタの回し車の音が響き、そちらに視線をやり、ふ、と軽く笑み。退屈凌ぎに何気なくTVの電源を入れれば、心霊特集でもしているのか突然画面一杯に映し出された幽霊の映像に思わず叫び声を上げ。驚きで落としてしまったリモコンを慌てて拾い上げれば物凄い速さで電源を落とし ) …ッ、何なんだよ、ふざけやがって…！( 相手に間抜けな様子を見られなかった事に安堵しつつ、八つ当たりするように羞恥と苛立ちを吐き捨て )