チビっていうな！(〆)

..おうっ！！いっぱい食って大きくなれ！！(自分の渡したクッキーを食べる相手を嬉しそうに見つめて)

なら自分で食べればいいのに。(悪意なく冷めた口調で返すと口中に広がるサクサクとした食感と適度な甘味を味わいながら咀嚼したクッキーを飲み込み、｢普通に美味しいです。市販ですか？｣と口を開くや否や突如自身の周りを何処からともなく溢れ出てきた煙に覆われ、驚きのあまり持っていたクッキーの袋をその場に落としてしまい)うわっ、ちょっ…！！

なんだと？！月島はおれがチビだっていいたいのか？！(ぐわっ、と言い返して) って、市販じゃねぇよ！おれのてづく..月島！？(相手から出てくる煙に慌てて)

ケホッ、ケホッ…(鼻や気管に入ってくる煙で少しむせる反面なにかを焼く時に発生するよくある煙ほど目に染みたりしないな、とどこか冷静に考えながら徐々に晴れていく煙の中で落としてしまった袋を探し当てて抱きかかえ)…ったく、なんなのこれ…。

だ、大丈夫か月し...つ、つつつつ月島？！(はっきりと相手の姿をとらえれば、目を見開いて)

そんなに何回も呼んでもらわなくても聞こえてます。あれ、なんか声が変。(普段より幾分か高くなった気がする己の声を不審に思うも煙を吸ったせいだろうと溜め息を吐くと、ようやく晴れた視界の先には自分より身長が低いはずの西谷の腰辺りが映りこんで呆然と相手の顔を見上げ)……は？

...あ、あの月島が..おれより...ちっせぇ！！！(ぱあっと顔を輝かせて)

いやそこ！？(相手の歓喜する声にハッとし抱えていた袋を再びその場に落として空いた両手で自らの頭から足先までを雑に触れていけば、自分と同じく呆然と焦りの表情で此方を見ている山口の顔を見返しようやく現状に現実味を感じ始めて項垂れながら小さくなった両手を見つめ)……。

あ...。えっと、その...げ、元気出せ！(相手の顔を見、不安に陥るもバシバシと相手の背中を叩き)
大丈夫だ！いつか、治る！！..と思う！！(焦りが混じった笑みを浮かべて)

だからいたいですって。っていうか、にしのやさん。これをみんなにたべさせてどうするつもりだったんです？まさか、いちどくらいじぶんのほうがたかいばしょからみおろしてやろうとかそういうことですか。(見た目こそ幼稚園児の年長程になり口調もどこか舌足らずではあるものの中身は以前と変わりなく眉をハの字に下げながらあざけるように笑って見せ)

どうするつもりって、そんなこと思ってねぇべや！！(ぶんぶんと勢い良く首振り、いつもの調子の相手にホッとして)
にしても、なんでこんなのになっちまったんだ..？(がしがしと頭をかいて)

(己の疑心を否定する相手に無言で｢でしょうね｣と目を細めれば身体が縮んだせいでぶかぶかになり床に垂れ下がった長袖体操着の袖を眺め。内心ではショックを受け言葉を失いながらもこんな姿を部員に見られてたまるかと脱げかけのズボンを両手で掴むと｢やまぐち、ぼく、びょうけつね。かぜひいてかえったとかてきとうにいっといて｣と言い残し体育館を出ようと歩き出し)とりあえずここにいてもじゃまでしょうからかえってねます。

ち、ちょっと待て！お前、そんな格好で帰んのか？！(帰ろうとする相手の腕を掴んで引き止めて)
つか、ちっと話してぇことあっから、屋上まで行くぞ!!(相手を抱き上げれば屋上まで走っていき)

そんなかっこうもなにも、これとせいふくいがいもっ…て、っうわ、なに！？ちょっと！！(有無を言わさず抱きかかえられると身体が軽くなった事で走っている振動が大きく伝わり、振り落とされないように相手の服をぎゅっと掴み。屋上に到着すれば安堵の息を吐いてからその場に着地するべくじたばた動き)はなっ、してください。はやくもどらないと、おこられますっ、よ。

制服と部活着以外の服持ってねぇなんて知ってるぞ！！てか、今降ろすから暴れんな！(屋上につけば、相手をそっとゆっくり降ろして)
事情を知れば、大地さんは怒んねぇよ...たぶん。

(地面に足がつき再びだぼついた服が足元に垂れると相手の言葉にぎょっとしてシャツの裾に掴み掛かり)じじょうをしればってまさか、いうつもりじゃ…！

..？言わなきゃ大地さん怒るだろ？(きょとん、として)
とりあえず、月島。お前の服じゃだいぶデケェからおれの制服着てろ(ぐいっ、と制服渡し)

だからきょうは、かぜでかえったことにしてってさっきやまぐちに…(言いながら同じ言い訳がいつまでも通用しないのは自分でもわかっており、騙していたことがバレた時の澤村の顔を想像するとだんだんトーンダウンしていき相手に渡された制服を一瞥してからおずおずと着替え始め)なんていわれますかね、あのひとたちに。っていうか、にしのやさんちゃんとせつめいしてくださいよ？

ほら、月島だってわかってるだろ？(くしゃりと相手の頭を撫でて)
影山と日向は...まあ、なんとかするとしてスガさん達には可愛がられんじゃねえの？(にっ、と笑い) え"っ...。お、おれが大地さんに...？

っ…(自分の頭に西谷の手が届く事など想定しておらず何のためらいもなく撫でてくるその手が恥ずかしいやら腹立たしいやらで僅かにムスっとした瞳で相手を見上げ)だれのなにがげんいんでこうなってるんデスカ？ …まったく、そのなんとかしたいふたりにだけはぜったいあいたくない。