財前 光 2017-06-04 15:37:11 |
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そうか?なら良かったわ。…!お、俺よりお前の方が大変そうやけどなぁ。
(相手がそう言うなら大丈夫なのだろうと内心安心しつつこくり頷けば、次に紡がれた相手の言葉と綺麗な顔に浮かぶ小さな笑みに見とれ、コイツがモテるんやっぱりわかるわ、と女子が相手の噂をする理由に納得して。少し慌てた素振りを見せる相手を珍しく思いつつ「部活もして勉強もして、甥っ子の世話とかもするんやろ?」と相手に問い掛けて。)
…そうっすか?……ああ、まあ…せやけど、そんな大変とちゃいますよ。(じっ、とこちらを見やる相手と目が合えば慌てて口許を引き締め、ふいっと目線を逸らし。そういや先輩って子供苦手やっけ、と頭の隅で思い出しては、そのついでのように将来は子供要らんなぁ、出来へんけど、等とバカバカしい自問自答をして。ハッと我にかえれば「…あ、せや、いっちゃん高いヤツにしてください、アイス。」と、アイスを選び始め)
俺からしたらえらいもんやでほんまに…。はいはい、相変わらず遠慮ないわ…。(相手はそう言うが自分だったら1日で倒れそうだなんて、唯々素直に尊敬の言葉を呟き。相手の声に某有名なカップアイスのバニラを手に取れば、高めのアイス2個分くらいおつかいの駄賃として許してくれるだろうと親との事を自己解決して。「俺この目付きやから子供逃げるか泣くかやねん…。あ、選んだらカゴん中入れとき。」さっき呟いた言葉の続きを交えれば相手に促す様に。)
…まあ確かに、ユウジ先輩の目ェ怖いっすよね、俺でも逃げるわ。(はは、と珍しく声を出して笑っては、遠慮なく言われた通りアイスをカゴへ入れて。選んだアイスを指差せば「…先輩見てコレ。期間限定白玉善哉味、やって。…俺ンためにあるようなアイスやないっすか?」と尋ねては、後で写メろ、と呟いて。)
おま…普通後輩はそんな事無いですよ言うんじゃアホ!…お、ええやんか。
(ぺち、と肩に小さく今日何度目かのツッコミ入れては、選んだアイスを見て嬉しそうにする相手にくすりと。「光、自分で気付いとるか分からんけど、目輝いてるで。」年上の自分より大人っぽい相手の、珍しく年相応の感情が滲み出た表情に微笑ましさが隠せずに。)
いや本真に…(ツッコミを入れる相手を更に煽ろうと口を開くも、こちらを微笑ましく見つめ笑う相手の言葉に、恥ずかしそうにグッと下唇を噛み。あかん、見られた、と内心焦りながら、うっすら赤く色付いた頰を隠す様に顔を前へ向ければ「…何勝手に見よんすか」と理不尽な照れ隠しをボソリと。)
!それはすまんかったな光。
(わかりやすく照れる姿を見せる相手に更に微笑ましさを感じ、くすくすと未だに笑いながらカゴを持ってない方の手が自然と伸びれば相手の髪をくしゃりと撫で。「んじゃ、はよアイス食べへんとな。その顔の熱冷まさんと。」相手の頭をぽん、と優しく叩いてから手を離すとレジの方へ向かい。)
っ、なんやねん、ムカつくわ…(くしゃりと撫でられた髪を手櫛で乱暴に整え、言葉とは裏腹に嬉しい感情を押し殺しては相手の後ろに並んで。手に持った卵のパックを台に置き、腹癒せの為か「…カッパ、ホモカッパ。」とからかうように小声で罵ってみて)
オイ誰がカッパや聞こえてんねん。まぁ聞こえるように言うてんのやろうけど。(相手のこう言った憎まれ口は日常の事であり、こういった事が彼なりの甘え方なのだろうと考えてる節もあるのでけらりと笑って受け流し。相手も自分も支払いが終われば野菜の入ったエコバッグ片手にスーパーを出て。「歩きながら食って零すん嫌やし、近くの公園行こうや。」そう言えばその公園の方を指差し。)
…とりあえず撮っとこ(スマホでさり気なく撮影しては相手と同じくへらっと笑って。「あー、はい。…ええっすよ」指差す方を見れば頷き、エコバッグを持つ相手の方へ向き直っては「……持ちましょか」と手を伸ばし)
!…あ、ああ何や後輩っぽいな。おおきに。
(何を撮ったのだろうかと不思議に思っていれば相手が緩い笑みを浮かべた途端、己の心臓がどく、と音を立てて。ツンデレ、ギャップ萌えと言うのだろうか、無表情がデフォルトである相手の緩い笑みは決して悪い意味ではないが心臓に悪い、と心中で呟き。伸ばされた手に目を数回瞬かせればにし、と笑み浮かべながら「大根とか入っとるから地味に重いで、地味にやけど。」そう言って相手の好意に甘えて。)
…ほんまや、おっも…手ェ取れる…(若干の間を置き、数回瞬きを繰り返した相手のややつり上がった猫目に、今直ぐにでも抱き締めたい衝動を理性で捻じ込めば、差し出されたエコバッグを受け取って。相手の言う通り少し重いものの、特に気にする重さでは無かったが大袈裟に反応しては「…こんなん平気で持つとか、先輩ゴリラっすね」と、またしても先輩である相手を煽るように呟いて。)
んなっ、お前が細いねん!来年金ちゃん抑える時ぶっ飛ばされんで!(先輩であるといえまだ15歳、大人気なく煽りには煽りで返して。実際に相手の手首を緩く掴めば、その手首は確かに細くて、煽りのつもりで返した言葉だが割と本気で心配になって。公園に着き近場にあったベンチに腰掛ければ暑いという声が自然と漏れ、己の服の胸元を掴みパタパタと。)
はあ…俺は先輩みたいに無駄な脂肪つけてないだけですわ…(憎まれ口を叩き、緩く掴まれた手首にドクリと大きく心臓が脈打つのと同時に、ぶわっと変な汗が吹き出ては慌てて手を振りほどいて。公園に着きベンチに座るなり暑いと胸元を扇ぐ相手の、ボタンを外し少し開いたシャツから覗く細い鎖骨に思わず見惚れて。しかし何とか意識を逸らせば「…アイス、食べましょか」と動揺を悟られぬよう普段よりも低い声を出し、先程受け取ったエコバッグからアイスを取り出し相手に渡して)
無駄な脂肪なんてないわ!ほんまに失礼やなもう!…おん、おおきに。
(これもこの後輩の愛嬌の一つであるので気にはしないが、次に発せられた低い声に少し驚いて。手首を勝手に掴んだことか煽ったことを怒っているのか、それとも怒っていないのか、どちらにせよ気にして言葉にすればまた煽りやからかいの言葉が帰ってくるのだろうと胸に留め相手からアイスを受け取り。アイスの容器の側面を頬に当てるとやはり冷たく気持ち良くて「はー…冷た。」と力が抜ける様な声が漏れれば、ちょっとしたいたずら心で同様に相手の頬にアイスをぴとりと。)
ッつ…めた、(完全に気を抜いてアイスの蓋を開けており、急に頰に感じた冷たさに驚くも、余り表情は変わらず「……何なんすか…しょーもないことしてへんと、さっさと食べな溶けますよ」はぁ、と冷めたような呆れた溜息をついては、自分の手に持つアイスをスプーンで掬い「…要りますよね」と僅かに口角を上げ相手の口元へ運んで)
いつもの余裕顔崩せると思ったんに…。
(飛び切りの驚いた顔が見れると思っていたが彼の無表情は鉄壁であり、その上呆れられたような声が振りかかれば少し悔しそうに。少々不貞腐れていた所己の口元に運ばれたアイスと相手の言葉に目を輝かせ「要る!」と返事をした後ぱくりと。食べているので言葉は発しなかったものの輝かせた目とこくこくと何回も頷く事で美味しいと伝えようとして。「光。」次はこちらの番だと相手の名前を呼べば同様に口元にアイスを運んでやり。)
…残念でしたね(皮肉っぽく口許を小さく緩ませ、不貞腐れた相手が直ぐにアイスに食い付く様子に内心悶えて。いつまでも見てられる、なんて思いながらも光、と名前を呼ばれては次は相手がアイスをこちらへ差し出しており「…おおきに」と小さく口を開ければ、その唇はアイスを含むこと無く相手の唇に軽く触れその後平然と相手の差し出したアイスを食べれば何事も無かった様に自分のアイスを食べ進めて)
(目の前に見えるのは相手の綺麗な目元と長い睫毛だけであり、唐突の普段には無い視界と感覚に何があったか分からず、やっと手に持つスプーンに向かうはずの相手の唇が自分の唇に重なった事に気付き。唯々顔が熱くなっていくのを感じればそれを隠すように片手で顔覆い、何事も無かった様にアイスを食べ始める相手の手首を空いた手で力なく握り「待てや、なんで、いま…ひか、る…。」途切れ途切れになりながらとにかく頭に浮かぶ言葉を紡ぎ。)
―…なんかしましたっけ、俺。(スプーンを持つ手を緩く握られては手を止め、何も無かったかのように首を傾げて。そんな事より、と口を開いては「…はよ食べな、溶けますよ」握られた腕を解きアイスを一口運んで、半ば無理矢理に相手の気を逸らすように顎でクイっと相手のアイスを示して。)
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