春組サイコストーカー 2017-06-02 12:31:54 |
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まぁそれなら仕方ないか
( あの監督なら別の劇団の舞台からの招待を断るわけないよな、と納得すれば少しでも相手にやる気を出させる為に何をしたらいいものか、と考えるものの、やはり監督の代わりにはなれないという結論になり。相手の悪態を耳にすればまた不機嫌そうな顔になりながらも続いた相手の言葉に「なんとなく予想はついてたけど…了解」と返せば、行く気になった相手に一先ず安心して。体育祭だし動画撮っておくか、と口には出さず自分の中で考えては支配人のいる所へ行き事情を話し。ぱぁあっと明るい顔で了承しビデオカメラを貸してくれる様子を眺めれば笑顔でお礼を言い受け取って。スマホやゲームも持っていくとなると流石に鞄無しで行くのはちょっとな、と思い、一旦部屋に戻れば一番持ち運びに楽そうなリュックを見つけ。その中に、充電していたスマホとソフトの入ったゲーム機、ビデオカメラ、携帯充電器、財布等を入れて背負えば談話室に戻って皆に続いて俺も出て行こうと )
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咲夜、引っ張るな。さっきからウザい。
(ㅤ漸く席を立った自分を見て先程から三十分以上も声をかけ続けていたお人好しは思い切り顔を明るくし、満面の笑みで荷物を取りに行っては腕を引いてきて。確かに時間は取らせたかもしれないが別に頼んではいないし、彼の手にある必要な物がきっちり詰められた鞄は自分で用意した覚えは無く、これも此奴か、と思わず先程から募らせていた文句を零して。玄関まで辿り着くと既に準備を済ませた万里が慣れた手つきでスマホの画面に指を滑らせており、此方に気付くと「やっとか」なんて苦笑するのが見え。別に自分の事など放っておいて勝手に行ってしまえばいいのに、なんて言葉はいつの間にか荷物を纏めて自分達の後ろを歩いていた相手が万里に声を掛けた為に飲み込む外無くなってしまい、咲夜の手にあった自分の持ち物を半ば強引に受け取っては早々に玄関を出て。ㅤ)
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はは、咲也は真澄の母親みたいだな
( 後ろから様子を眺めていると先程からずっと相手の隣にいる彼に思ったことを口にして。二人に続き玄関へ辿り着くと秋組のリーダーであり今から向かう花咲学園高校の制服を着たゲーマー仲間の姿を見据え。寝落ちしてランキング下位の自分をからかうようにスマホ見せられれば「は?お前なんか今日抜かして1位取ってやるから」なんて、再び不機嫌そうな顔でじーっと見つめるものの、軽く流されてしまい。早々に玄関を出た真澄を追い掛けるように玄関を出て。花咲学園へ行くのは初めてだからと、スマホのマップで軽く調べて。なんとなく把握はしたが、皆について行けば着くだろ、というような感じに思っており。そういえば秋組は万里を見に来ないんだろうか、とふと疑問に思っては玄関のドアをそっと開けてはまたしても少し不機嫌そうな顔で万里に「…秋組誰か来ないの?」と )
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母親、ね。
(ㅤ朝の空気に当たって一息、先程掛けられた言葉にふと、そう言えば学校行事を誰かが見に来るなんていつぶりだっただろうかと思い返して。待ってよ、なんて慌ただしく自分の後を追って寮から出て来たお節介に視線をやりながら、母親というのは本来こんなものなんだろうか、そう思った自分が可笑しくて、一人で小さく上記呟いてはふと笑みを零し。一方、歳こそ自分より七歳上であるものの、高校生とゲームの順位について大人気なく言い合う相手から所謂保護者のような印象は微塵も感じず、こういうものは年齢より性格の問題なのかもしれない、と思考に浸りながら二人の会話をぼんやり聞いていて。確かに至以外に見に来ようとする団員は見当たらず、問いかけられては「あー…少ししたら臣が弁当とカメラ持って来るんだったと思います。左京さんには来んなって言った。」つーか普通高校の体育祭なんて来ないっしょ。と続けて苦笑し。ㅤ)
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