一期一振 2017-05-28 12:27:41 |
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!…ふ、はははっ。まさか今日、こんな所でぷろぽーずを受けることになるとは驚いた。…とは言え、俺もきみもそうそう折れるなんてことは無さそうだし、下手したらこれから云百年と生を共にすることになるかもしれないぜ?( その単語に一瞬目を丸くしたかと思えば肩震わせ笑い声上げては何処か嬉しそうに破顔して。うーむ、と顎に手を遣れば少々物騒なことを口走りつつも人生において初めて訪れるであろう安息にやはり慣れない様子でそれでもいいのか、とちらりと視線を寄越して、 )
ええ、折れる気など毛頭ありません。これから長い先共にいるつもりです、お覚悟を。
( 彼の言うとおり、ムードも何も無い時に言ってしまったものだと苦笑を浮かべ。しかしその嬉しそうな顔を見れば釣られるように笑みを浮かべ、こちらに視線をやられると『慣れないならばゆっくりと2人で乗り越えていけば良いのです、』と続けて )
…はっ、覚悟なんて、一緒になった時からとうの昔に決めてあるさ。( その言葉に一度小さく笑っては口角持ち上げ挑戦的とも取れる笑み浮かべて目の前の瞳を覗き込み。此方の心情察したのかその優しい声色に「…そうだな。俺はもう、変わらない大切なものをこの手に入れられたんだな。」と再度実感するように両の掌を見詰めぎゅっと握り、 )
それは私とて同じです、共に歩んでいきましょう。
( 大切なものを手に入れたのは彼だけではない、自身も同じであって。握られた両掌に片手を添え、空いた方の手は愛しい彼の頬へ添えるとその瞳をじっと見つめ彼の唇に自身のをそっと重ね )
ん、…あぁ、共に。( 頬へと触れた掌に反射的に其方へと向けば互いに見詰め合う形でそのまま優しく重ねられた唇受け止めて。これだけの触れ合いで胸が幸福でいっぱいになるのを感じながら、触れた手と手を恋人同士のそれで繋ぎ、ごく短く、しかし一等大切に、相手の言葉へと頷き返して、 )
ふふ、こんな日もたまには良いですな。ただ寄り添い想いを言葉にして紡ぎ…幸せ、とはこのようなことを言うのかもしれませんな。( 共に生きていくことを誓い合い、唇を重ね、手を繋ぐ、それは恋人ならば普通の事なのかもしれないがそれだけでも幸せに思え柔い笑みを浮かべて。戦い続ける日々の中でたまにはこうした日があっても良いのではと思い )
はは、違い無い。…──明日になれば俺達はまた、違う戦場に赴くことになるだろう。明日もきみの帰りを待っている。だから、一期も俺の帰りを待っていてくれ。( 相手に同調するよう笑えば、ふと徐々に日の暮れ始めた空を仰げば明日は別々の戦場を任されていたこと思い出しながら握った手に少しだけ力を込めて。何方が早く帰城するかは分からないが互いにその帰りを待つ約束をと隣の恋人へと視線戻して、 )
ええ、勿論です。お待ちしております、どうかご無事で。( 明日は互いに違う戦場へと赴くため、本丸へと帰ってくるまで互いの状況などは把握できない。心配ではあるがそのような事を言って本丸の皆へ迷惑も掛けられない、それに彼の事を信用しているからこそその言葉を聞けば頷きそう返して手を握り返し )
…あ。そう言えば主から貰ったこいつをすっかり忘れていたな。( 暫しの間手を繋ぎ合ったまま無言で夕日を眺めていたが、やがてあ、と何やら思い出したような声上げたかと思えば後ろ振り向き、随分と前に遊んでそのまま放り出してしまっていたびっくり箱へと手を伸ばして。「どれどれ…。」と手にしたそれの構造を調べるようまじまじと観察して、 )
その面妖な箱から先程は蛇が出てきましたな、他にも何か入っているのですか?( 不意に思い出したかのように先程の箱を取り出すとそれの構造を知ろうとしているのかまじまじと見ていて。確かに自身も気になっており、先程飛び出してきた蛇以外にもなにか入っていたりするのだろうかと首を傾げ、それをじっと見ていて )
んん?…あぁなるほどここがこうなって…。( あまり複雑な構造ではない為暫くあちこちを観察したり弄ったりする内にある程度理解した様子で、「ほら見ろ、一期。ここがな…」と相手の注意を今一度引き付けてから態と言葉の途中で今度は意図的にびょん!と中身飛び出させて、するとそこには先程飛び出て落ちたような蛇は居らずバネのような物だけが残っていて、 )
!―なんと、このようなものであの蛇が飛び出ていたのですな?( 普段より目新しい物を主から貰ってはその仕組みをいろいろな形で知り知識を得ている彼にとっては今回の面妖な箱の構造も一度分かってしまえば容易かったようで。そのようなものに関しては全くといって不得意な自身からするとすごいものだとその流れを眺めていると名を呼ばれどうしたのかと思ったその矢先、先程の蛇は出てこなかったもののそれが飛び出るように仕組まれていたことが分かり。成程、と感嘆の息洩らし )
あぁ。こいつはいいな、中に仕込んでおいた物が蓋を開けただけで飛び出すって仕組みらしい。…何て面白い箱なんだ!よし、粟田口短刀達が帰ってきたら早速こいつを……おっと、何でもないぞ。( 何度も伸縮繰り返すバネ部分を指で押して遊びながら相手にも分かり易いよう口頭でその仕組みを一から説明しては、それを再度まじまじと、しかも何処か妙にきらきらとした瞳で見詰めては独り言の容量で早速思い付いた新たな悪戯ににひひ、と笑み深めかけるも直ぐにしまった、と己の口許ささっと押さえてちら、 )
…今の言葉はどのようなおつもりで?( 興味深い新しい玩具を見つけキラキラとした瞳で口早に話している姿を微笑ましく見ていたのも束の間、自身の可愛い弟達に性懲りも無くまたも新たな悪戯を思いついたらしく。その言葉を聞いてはニコリとどこか不気味ささえ感じる笑みでそう言えば『没収しますぞ?』と続けて )
いやっ、特に深い意味は無い!こんなに面白い玩具があるぞ〜ときみの可愛い弟達に教えてやればさぞ喜ぶだろうとな、はは、( 一瞬にしてその笑顔から温度が無くなったことに気付けば、僅かばかし声裏返りながらもぶんぶんと首を真横に振って。苦しい言い訳を早口でまくし立てるも引き攣った表情を隠せない己の唇からは乾いた笑いしか漏れず、 )
…ほう?その言葉、信じて良いのですな?( 苦しい言い訳を繰り返す彼にジトリとした視線を送りながらそう言って。それからしばらくして、門の方が騒がしくなったのに気付けば弟達が帰還したことが分かり立ち上がっては門の方へと向かい )
おっ、弟達のご帰還か?( その後も少しの間弁明を続けていたものの、やがて聞こえてきた談笑と足音に隣の相手が立ち上がったのを見てそう声を掛ければ、早速出迎えに向かう相手の後ろへと何も言わずについて行き。勿論、例の箱を持ったまま、 )
お疲れ様、皆怪我の方は無いかな?( 門まで出迎えると疲れきっているはずなのにこちらへと駆け寄り誉は誰が貰った、無傷で帰還したなどと次々に話し掛けられ。流石は藤四郎の長兄と言うべきかその言葉ひとつひとつに耳を傾け微笑みながら頭を撫でてやりつつ共に迎えにやって来てくれた彼の方へと視線やれば『…鶴丸殿が、後で皆に見せたいものがあるようだよ』と続けて )
!あぁ、とびっきり面白い物だぜ。( 正に弟達の世話を焼く兄そのものの後ろ姿を一歩離れたところから少し微笑ましく思いながら見詰めていれば、思いがけず此方へと話題振られ手にしたままだった小箱をさっと後ろへと隠して、皆の視線一身に受けながらにんまりと笑顔見せて、 )
さあ、先に主殿に報告を済ませてきなさい。それから遊んでもらうといいよ、ね?鶴丸殿。( 彼に話題を振れば弟達の注目は一斉にそちらへと向いて。何を見せてくれるのかと次々に彼へと話しかける姿を微笑ましく眺めていたものの、先にやるべき事をしてから遊んでもらうようにと告げ彼にも確認のためなのか視線を向けてみて、 )
あぁ。驚きは後に取っとくもんだ。( 此方へと投げられた視線に自分も視線だけで同意示し返せば、行儀良く兄の言葉に従う者や中には不満の声を上げる者もおり報告を促す彼の肩を持つようにしてまだ内緒だと唇に人差し指当ててしー、と悪戯っぽい笑み深めて、 )
ふふ、皆鶴丸殿に懐いたものですな。( 弟達を見送った後微笑ましい笑顔を浮かべながらそう告げて。それからちょうど夕刻、そろそろ夕餉の準備を燭台切や歌仙達がやっているかもしれない、それならば少しくらい手伝ってもいいだろうと思えば『さて、私は夕餉の準備の手伝いができるか見てきます』と告げ )
きみと一緒に居ると自然とそうなってしまったなぁ。( ははは、と相手の隣で本丸の奥、審神者の元へと散っていく小さな後ろ姿見送りながら何処か感慨深くそう返して。夕餉との言葉にもうそんな時間だったかと思い出しては、真面目な相手とは違い自分は少し考えると「そうか。それなら俺は…あいつらに楽しい驚きを与える為にこの箱に仕込む物を仕入れて来るかな。あ、勿論泣かせたりするような怖い物は入れないぜ?」としっかりと約束してから一旦の別れを告げて、 )
ええ、もし泣かせてしまった時は…お分かりですな?
( 間違えても可愛い弟達を泣かすなど許すわけもなく。どうしても弟達には過保護になってしまうがそれも不可抗力というものなのだろうと思いつつ弟達のことは彼に任せることにして、礼をしては一度別れ厨へと向かって )
一期の奴は殊弟達のこととなると目がまじなんだよなぁ…。( 彼と別れ反対方向へと歩きながらくわばらくわばら、とぶつくさと独り言を漏らしては、さてこいつに何を仕込むかと手元の箱を見詰めながら広い本丸内を練り歩いていれば。出陣から帰って来たらしい一振りの人物と遭遇し、何やら説明をしたかと思えば籠に入った何かを受け取り満足そうに礼を言いながらその人物と別れて。 )
( 厨へとたどり着けばやはり予想通りの二振りがせっせと夕餉の準備をしており。こちらの気配に気付けば何か手伝えることはないかと尋ねたが非番の日くらいゆっくりとしてくれと言われたものの気にしなくていいと半ば強引ではあるが手伝いをしていき。しばらくすれば準備も終え大広間へと料理などを運んで行き )
よし、仕込みは上々…。( 先程の一振りから貰った籠から中身をその小箱へと仕込み終え、満足そうにそれを眺めて呟けば、丁度そのタイミングで報告を終えたらしい粟田口短刀達が部屋を訪ねて来て。彼らを歓迎し迎え入れては、少しの間この箱を開けずに此処で待っているよう申し付けて、恐らく広間の辺りで準備を手伝っているであろう彼の元へと赴いては「おーい一期、ちょっと来てくれ。きみにも見せたくてな。」と働く後ろ姿へと呼び掛け手招きし、 )
…?ええ、分かりました。( 準備をしていると背後から呼び止められて。共に料理を運んでいた燭台切に行ってきてもいいと了承を得ると礼を述べ彼の方へと向かい。おそらく先程弟達にも見せると言っていたものだろうと思うと『それで、どのようなものを?』と首傾げ、 )
待たせたな、長兄のご到着だ。( 彼の手を引き大人しく言い付け通りに待っていてくれた短刀達の元へ戻ると皆へそう声を掛けて、部屋の明かりを極限まで落としてから彼含めた全員の視線を例の箱へと集めると「見て驚くなよ?…そら!」と一息に蓋を開けて。すると中から沢山の淡い光─蛍が溢れ出し部屋全体がぽうっと明るく染まり、 )
!―これは…蛍?( 彼に手を引かれ弟達の待っていた部屋へと招かれると照明を落とし、これから何が起こるのかと柄にもなく少しだけ心が浮ついていて。それは弟達も同じようで声を潜めてはいるものの何が起きるのかと皆待ちわびていて。そのタイミングを図ったのか彼が箱を開けてはその中から一斉に淡い光を帯びつつ出てきた蛍達をみてはその幻想的な光景に息をのみ。部屋中に一斉に歓声が沸き『とても綺麗ですな、素敵な驚きです』と笑み浮かべて )
はは、どうだ?この驚きなら皆が楽しくなれるだろ?( まるで別世界にでも変わってしまったかのような幻想的な空間に予想通りの歓声や反応、様々な喜ぶ表情を眺めながら彼の言葉に満足そうに笑い返しては、あちこちで各々の楽しみ方をしている皆の姿を暫くの間見守って。一頻り自分も楽しんでから「蛍丸にも例を言わないとな。さっき連隊戦から帰ったばかりのところに偶然出くわしたんだ。」と一歩引いた位置で弟達を見守っている相手へとこっそり声掛けて、 )
蛍丸殿…?ああ、例の連隊戦ですか。それはお疲れだったでしょう、私も後で礼を言いにいかなければいけませんな。( この蛍を短時間でどうやって集めていたのかと謎に思っていたが彼の言葉を聞けば納得した様子で。彼の提案に快く頷いてくれたのだろうと思えば後で礼を言いにいかなければと思いそう告げてはしばらくその光景を眺めていて)
なに、後で返しに行く時に改めて礼はするさ。…さーて、今度は鑑賞だけじゃなくて捕獲タイムだ!一番多く採ってこれた奴にはお菓子をやるぞーってな。( 真面目で恩義に厚い相手らしい返答にはは、と笑いながらその肩叩いて。そして蛍の光の余韻を楽しんでいる短刀達に向けて少し声を張り上げては懐から以前審神者から貰った苺味の飴玉をちらつかせて見せて、彼と長く行動を共にしてきたからか自分もすっかり恋人に似てきたな、と一人自覚し密かに内心苦笑しながら、 )
はははっ、ほらお前達頑張って蛍を沢山採るんだよ。ただし傷付けないように、彼らだって生き物だからね。( それからしばらく幻想的な風景を眺めていたが、突然彼が次は蛍を採ろうと言い出し懐から飴玉を出せばそれを弟達の目の前でちらつかせて。その光景はまるで自身を見ているように思えて笑いを零し。お菓子に目のない弟達はその言葉に我先にと部屋の中を飛び回る蛍達を採り始めて。一生懸命なのはいいがそれ故に蛍を傷付けてはいけないだろうと注意を促して )
ははっ、そら、あっちにもいるぞ!採った蛍はこの籠の中に入れてくれよー?( 己と違って細心の注意まで気の行き届く相手はやはり格別だとひっそりとその横顔盗み見て微笑んでは、楽しそうに夢中になって部屋の中あちらこちらと蛍採集に勤しむ皆へと自らも眺めながら楽しそうな声で誘導したりして。拝借した時の状態に戻せるようにと元々蛍の入っていた籠を掲げてはまだまだ頑張れとにこやかに応援しつつ見守って、 )
おや、鶴丸殿?少々失礼、( 賑やかに蛍採りをしている弟達を微笑ましく眺めながらそれに時々参加する彼を見ていると髪に蛍が止まっているのに気付いて。声を掛けると一度断りを入れてから彼のそばに寄ると髪にとまっていた蛍をそっと優しく採り籠へと入れて )
お?…ははっ、鶴に蛍がとまるとは。こりゃ驚きだな。( 少しずつ減っていく光にあっちにもいるぞこっちにも来たぞと声を投げていれば不意に近付いた距離に無意識的に僅か胸が高まるも、その手が髪に触れたかと思えば一匹の蛍が捕えられていて。籠へと戻されていく様を見て愉快そうに吹き出せば相手と顔見合わせてにっと笑いかけ、 )
ははっ、そう滅多に見られるような光景ではありませんな。( 彼の髪にとまっていた蛍を取ってやれば彼らしい返答が帰ってきて思わず笑いを零して。そのふたりの光景を見ていた乱がニヤニヤといいものを見てしまったと言わんばかりの表情で『あーあ、この部屋が一気に熱くなっちゃったような気がするなー、』とわざとらしく手を扇ぎながらそう言っているのを見れば『み、乱…!鶴丸殿、申し訳ない。後で叱っておきますので…、』と気まずそうに続け )
…。こりゃ参った、きみは相変わらずませてるなぁ。…皆には内緒だぜ?( 顔を合わせて笑っていれば不意に聞こえた第三者の揶揄するような台詞に思わず少しばかり参った様子で笑いながら項垂れ項の辺りをがしがしと掻いてから、普段は可愛らしいのにやたらこういう時だけ鋭い目を持つ目の前のにやけ顔に苦笑混じりにそう言っては、しかし何時までも年下相手に調子を狂わされる自分ではなく最後には綺麗に口角持ち上げた唇に人差し指当てて大人の余裕見せるよう釘刺して、 )
そういうものばかりに何故か鋭いので困りますな
( 弟達の中でも特に乱は人の関係に気付きやすく。その洞察力は是非ほかの場所で活かしてもらいたいと苦笑浮かべ。しかし彼も礼儀などは弁えている、それ以上は何も言わずOKサインを作れば離れていき。隣の彼のその綺麗な笑みに思わずドキリとしては口許片手で隠し僅かに目を逸らして )
ははっ、いや参ったなぁ。俺達もそう油断してられないな…って、どうしたんだ?( やはり何処か大人びたませた笑みで了承し離れていく彼を見守りつつ今度は苦笑浮かべる隣の相手へと同調し話し掛ければ、何やら口許押さえ向こうを向いているその様子に疑問符浮かべ無遠慮にその顔ずいっと覗き込み、 )
いえ、鶴丸殿の笑みが美しかったもので…( 自身の行動に疑問符を浮かべた彼がこちらの気持ちなど知らず至近距離まで顔を近付けてきては思わず背を逸らし。しかし目を逸らしつつもボソボソと告げ )
……!な、何言ってるんだきみは…。( 何を言われるのかと興味深そうに見詰めていれば、飛び出してきたのは思いもよらぬ答えで。思わず目をぱちくりとさせては、数秒経ってからかぁっと赤くなり訊ねておきながら此方も被害被ってしまえば誤魔化すように笑いながら自分も彼とは反対側へと顔を背けて、 )
しかし事実ですので。…おや、お前達もう終わったのかい?流石は粟田口の短刀だ。( 自身の発した言葉で一気に顔を赤らめた姿を見れば、矢張り愛らしい方だと微笑み。そうこうしているうちに弟達は蛍を全て捕まえていたようで視線を感じれば膝を付き視線を合わせながら微笑みかけつつ頭を撫でてやり )
お、仕事が早いな。どれどれ、一番多く捕まえて来たのは…っと。お!包丁か。流石、きみはお菓子となると本領を発揮するよなぁ。( 先程乱から茶々を入れられたにも関わらずまたも二人の世界を作りかけてしまっていたところで漸く全ての蛍を捕まえて来たらしい彼らへと意識を戻せば、各々の数を素早く数えていき、やはりと言ったところか自慢げな顔を見せる彼に「ほい、約束の飴玉だ。」と報酬を手渡してやればぽん、と一つその小さな頭を撫でてやり、 )
( 努力の末、蛍を誰よりも多く捕らえたのはお菓子に目のない包丁だったようで。約束通り彼から飴玉を貰えば一等嬉しそうに目を輝かせ、その姿を微笑ましく眺めては『ほら、お礼は?』とこういう時には礼を述べるのが礼儀だと教えてやれば他の弟達にも視線を送り『皆もよく出来ました』と笑み浮かべ )
ははっ。お菓子はやれても、俺はきみの大好きな人妻とやらではないがな。( 集めた蛍が逃げないよう全て籠へと収めると直ぐに蓋をして閉じていれば、兄に促され手元の飴玉からそのキラキラとした瞳を此方に向けたかと思えば嬉しそうに礼を述べられその姿に思わず笑い声上げて、冗談めいてそんなことを言って。相手に倣って自分も皆の方へと目線向けては「あぁ、皆もよく手伝ってくれたな。礼を言うぜ。」とにっ、と笑って見せ、 )
…さて、それでは広間に戻りますか。夕餉の時間が始まってしまいます
( しばらく弟達に微笑みかけながら話を交わしていたものの弟達の1人が腹が減ったと訴えてきて。出陣から帰ってきて部屋で蛍を捕ったのだから腹が減るのも仕方なく、パンッとひとつ手を打てば上記を述べ。次々と部屋を出ていく弟達を見ては『鶴丸殿、弟達の遊び相手になってくれて助かりました。私からも礼を言います』と彼のほうへ視線をやり微笑んで )
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