regulus 2017-05-12 16:08:21 |
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(十五分もすれば破けた箇所も半分は繕い終わり、もう半分に取り掛かろうとした時だった)
……っ、くそっ。
(誤って針を親指に刺してしまい、ぷっくりと玉になって傷口から出る血を舐め、舌打ちをするとそのまま何事もなかったかのように縫い続け)
取り敢えずこんなもんか…
(15分で下書きをザッと書き終えれば大きく伸びをしてたちがあり、再び彼の素へ向かって)
あ~…スリザリンの…なんて言ったか…まぁとりあえずお前。
裁縫出来るんだな、てかどうしたその指
(血が出ている相手の指を見つけ
これは…いつもは、こんなことは…とにかく、なんでもない。
(自分のミスをグリフィンドール生に見られたと知り、慌てて傷を隠し)
…ポッター達みたいに呼ばないのか、その…「スニベルス」と。
(垂れた血を服で拭いながら、自分につけられた屈辱的な名前をつぶやき)
とりあえず手、出せ。
治すから隠すなってのほら
(つえを取り出しつつもう片方の手を相手に差し出して)
スニベルスって名前じゃないんだろ?それにそんな名前で呼んだって僕になんの特もない。
(グリフィンドールのくせに妙なやつだ、と不思議そうな顔をしながら)
…何もしないだろうな?
(警戒しつつもおそるおそる怪我した手を出し)
何もしたりしないって
(苦笑いをしながらも相手の手をとって)
あー…なんだっけか…忘れた、まぁ変な呪文でも唱えたら悪化するだけだし…
(頭をポリポリとかき杖をしまって、ポケットから小さな箱を取り出し開けてはその中に入っている小さなハサミ、ガーゼ、細い傷テープを出し)
んじゃあこれ。
(ガーゼと傷テープを相手の傷の大きさに合うように切っては傷口に貼り)
…ありがとう。
(相手の顔と手当てされた傷を交互に見て、戸惑いつつも礼を言い)
何故こんなことをするんだ? あんたはグリフィンドールだろう。
…そうか。ともかく、礼を言うが、これは借りにしておく。
(彼から離れ、ローブの繕いに戻ろうとしながら、低い声でつぶやき)
…グリフィンドールの友達を失いたくなかったら、僕とあまり関わらない方がいいぞ。
貸しにしたつもりはないよ、僕がしたくてしたことだし。
(そう言えば自身もスケッチしていた場所へと戻る途中に聞こえた言葉に対し「別にいいよ、元から友達は多くも無いし居たって居なくたって大した変わらない」と
だが…。
(それでもグリフィンドールとしてまずい立場になるのではないか、と言いかけて、何も自分が気にかけてやることではない、と思い直し)
…忠告はしたからな。
(といいながら立ち去ろうとしたが、相手が熱心になって描いているスケッチブックが少し気になり)
僕がいいっていってんだからいいの。
ただのきまぐれだからな、次合うときにはジェームズみたいになってるかも知んないぞ
(相手が見ている事に気が付かず未だスケッチをしており、ちらっとそちらを見て。)
何。まだ何か用?
…いや。
(すっと目をそらし、木の根元に置いた鞄をとってその中に縫いかけのローブと裁縫箱を詰め込み)
なんでもない。…世話になった。
(聞こえるか聞こえないか程の声でぼそりとつぶやき、そのままその場を立ち去り)
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