筑波洋 2017-05-02 06:45:17 |
通報 |
筑波洋は志渡博士など他人に涙を流させたくないためにネオショッカーと戦うというのもある。
志渡博士は洋の命を救うために改造人間にしたわけだけど若者の命を救いその若者に憎まれ恨まれる覚悟もあったと思う。
だけど洋は仮面ライダーもしくは改造人間としての自分を受け入れようとし志渡博士の前でセイリングジャンプをして見せた……。
おそらくだけど仮面ライダーとなった姿を見つめ志渡博士の言葉を聞いて葛藤は少なからずあったと思う。
『Spirits』でZX・良と共闘後に自らの経緯を語り良から強がりと言われる。
だけど強がりもまた人間の持つ魅力であり中身であり自身そのもの。
改造人間もまた人間というあらわれかもしれない。
ぎりぎり人間の側に立ってるとも言えなくもない。
がんがんじい。
『新仮面ライダーSpirits』六巻でSpiritsと赤心寺の人達がぶつかりあうのを止めたのは男気。
おもらしをしてましたが(苦笑)。
おそらく『スカイライダー』放映当時、V3がリーダー格で扱われてるのは藤岡弘、さんの出演がかなわなかったことと2号ライダーをリーダーにするとインパクトが弱いとスタッフは考えたのではないかな。
V3なら宮内洋さんのインパクトもあるしV3の派手なデザインなら当時の子どもも受け入れると考えられたかもしれない。
当時のいまみたいに設定にとらわれない風潮もあったと思う。
『スカイライダー』放送当時1号ライダーが改造サイクロンを使用してたのを『Spirits』から逆算したら当時が改造サイクロンの最後の戦いになったということかな。
おそらく『ストロンガー』から『ストロンガー』までの間に何らかの形で新サイクロンが使用不能な事態に陥った。
それに伴い改造サイクロンを引っ張り出した。
これならつじつまはとりあえず合う。制作的事情は別として。
リアルタイムで子ども時分だったから当時は詳しくは知らなかったけどそれでも仮面ライダーはバイクに乗る姿が映像的に格好いいのは伝わった。
後々いろいろな制作的事情を大人になるにつれ知るという。
実際『スカイライダー』当時は着ぐるみを作る会社が異なったのもあるから技術は四年弱の時を経て上がってたのもある反面、七人ライダーの着ぐるみは改修がやや変だったりストロンガーなら角が小さくなってたりと『RX』以降のオリジナル再現とまではいってない事情もあったとか。
『仮面ライダー(新)』を原点回帰という点を焦点に置いた場合、以前の『アマゾン』以降の『ブラック』ほどの突き詰めはなかったように思われる。
単純に能力付加にしても空を飛ぶ、ほぼこの一点。当時の特撮技術のなかで新しいことを試してみたい特撮スタッフの意欲など。
そこに脚本家がどう魅力をつけ主人公や人物、物語に味つけをするか。
原点回帰を求めたはいいが反面的に特徴が出なくなった点は否めない。
筑波洋を演じた村上弘明氏の明るさ爽やかさ、谷源次郎のおやっさんの温かさ、がんがんじいのコメディらしさ。
前七人ライダーとはちがう若者らしさ。
『Spirits』では村枝賢一氏は10人ライダーのなかで若さとしていちおうの結論をつけてる。
『Spirits』をあらためて持ってる程度だけど読み直すとがんがんじいところどころに活躍して笑いを取る。
Xライダー編ではアルベールに一寸法師を喩え話をしながらキングダークに突入してゆく。
谷源次郎は物語自体がスーパー1直後のために一也への支援という立場が目立つけどJUDOが見せた銀の骸骨からの会話においてはスカイライダーについて触れられている。
二代目おやっさんの貫禄はある。
志渡博士が出てきたというのは個人的にはよかった。もともと『仮面ライダー(新)』では志渡博士を演じた俳優は病気のために降板した経緯があり結果的に谷源次郎が登場した経緯がある。
昭和ライダーは必然的に路線変更の憂き目に遭うが『Spirits』は『Spirits』という作品の雰囲気を損なうことなくなおかつオリジナル作品の雰囲気を大切にしてる。
がんがんじいがあらためて読むと筑波洋以上に活躍してるように思われる。
子ども心に好きだったのはスカイターボ。
ライダーブレイクの壁をぶち破る印象もあるけどシンプルなデザインでなおかつ颯爽と走る姿。
変身ベルトと共に玩具を持ってたと思うけどよく遊んだ。
『Spirits』の副読本『超絶黙示録』によると各組織と平行してネオショッカーが存在した可能性はある。
ただ映像的に解釈した場合に『仮面ライダー』一作の後半におけるゲルショッカーのショッカー粛正で各分野のショッカー構成員が生き残った可能性も否めない。
デストロンが結城丈二を引き取り育てた経緯を考えても水面下では組織が存在した可能性。
ネオショッカーは一度ショッカーがゲルショッカーに粛正された後に構成員が地下に潜り息を潜めた。
それを再び首領が拾い新規に組織に加わった者やかつてショッカーに在籍した者などブラックサタンやデルザー軍団崩壊前後を機に組織としてまとまりつつあった?
改造人間への改造技術が原点に戻ってるのは映像演出で原点を意識したとされる解釈がある。
スカイライダーだけでなくショッカーを原点に戻す必要もあった。
ゼネラルモンスターがゾル大佐を意識され魔神提督は地獄大使でしょうか。
この辺は当時の制作スタッフや役者さんが意識されたかはわからないけど。
ゼネラルモンスターたった14回の登場が多いか少ないかはともかく。
設定ではゾル大佐らショッカー幹部、デストロン幹部ドクトルGとも親交はあった模様。
ただゾル大佐が狼男という伝承的な怖さを持つ怪人なのにゼネラルモンスターはなぜヤモリジン。
ゾル大佐に比べたら格下感は否めない。
ネオショッカー怪人は原点に帰ってるぶん着ぐるみの進歩さが伝わるのもある。
『Spirits』では洋は若さが全面に魅力に出されてる。
沖一也・スーパー1復活編においては変身を解いて戦う村雨良には少し厳しい一面を見せながら一方ではカイザーグロウとサタンスネーク融合体の一也がひとり戦う場面では彼を心配する一面がうかがえる。
スカイライダーのマフラーは斑点模様はあるが1号2号同様に赤なのはこれも原点回帰を意識でしょうか。
余談ではあるけど1号2号のマフラーが赤なのは人間の血を意識してるとかしてないとか。
『Spirits』においてはスカイライダーは空を飛べるのを利点にしてる。
サザンクロスに閉じ込められたダブルライダーやX、アマゾン救出の際や変身できない沖一也を救ったり東京に向かう滝和也との出会い。
最初のバダン襲撃の際にも兵士の救助など。
戦う場面もあるが飛翔能力が人命救助に生かされてもいる。
これは村枝氏のスカイライダーへの愛でしょうか。
『Spirits』ではがんがんじいの活躍が目立つ。
なんだかんだでコメディリリーフな一面を任されている(笑)。
良を気にかけながらフォローしSpiritsや赤心寺の人たちのぶつかりあいを止めたりXライダー編ではコンラッドや滝和也を救うために一寸法師を喩え話にして救出活動する。
東北編では仮面ライダーへの変身能力を失った沖一也に驚きを示したり滝とはまた別な意味で読者目線かも。
『Spirits』の公式ファンブック『受け継がれる魂2』をいまさらながら購入。
細井雄二さんこのひと『仮面ライダーZX』の漫画を描いていたんですね。知らなかった。
このひとの漫画『カードダス少年団』は持ってたけどどこやったかな。
村上弘明さん電車通勤をしてるのは意外すぎ。
スカイライダーだから空を飛べ……るわけないにしても奥さまにしっかりコントロールされてた感がある。
けどもしいまスカイライダー・筑波洋を演じたら貫禄ありそう。
大河ドラマ俳優ですしTBS二時間ドラマでも刑事ものを長く演じて格好よさが年々重ねている。
漫画『仮面ライダーSpirits 受け継がれる魂1・2』『仮面ライダーをつくった男たち』を読むと昭和仮面ライダーは試行錯誤の末いろいろな人たちが関わってできたのが伝わる。
平山亨プロデューサー、石ノ森章太郎先生の感性やセンス、大野剣友会の殺陣に命懸けになる人々。
大野剣友会の人たちは各ライダーや怪人、中には大幹部を演じた方たちもいて内容が面白い。
『柔道一直線』でひとつ究めてさらに『仮面ライダー』で究めた感がある。
結果的には大野剣友会あっての昭和10人ライダーであり一方では大野剣友会から役者として顔を奪ったのは皮肉でもあり喜ばしいこと。
平山亨プロデューサーは子ども番組であっても泣ける大人はある意味凄い方。子どもと目線が同じであり作品に情熱があった方なんでしょう。
『スカイライダー』や『スーパー1』などを見た世代として言わせてもらえば荒唐無稽なところは物語としてあったけどなにが正義か悪かを短い三十分で伝えようとしている。
コメディが混じる時もありました。
再放送で見たのは第一作『仮面ライダー』『アマゾン』ですけどこれらの作品もなにかしら悲哀がじ……んと伝わるものがあった。
トピック検索 |