匿名 2017-04-17 22:31:01 |
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おそい。あいついつも、なんだかんだ、仕事には遅れないくせに。どうしたんだろう、また弟が風邪で倒れたりしたのかな。あーあ、ほんとめんどくさい子。
「お、おまたせしましたっ」
やーっときた。
「おそいんだけどぉ、……。なにそのかっこう」
「え?」
ほっぺにチョコが沢山ついてる。それを教えてあげたら、あわててそれをぬぐって、照れてわらった。……わらいかた、ほんとへたくそ。
「い、いずみんくん」
「なに」
「今日さ、バレンタインだよね」
「ん」
「はい、これ」
チョコマフィンだ。なかなかシャレたもんを作る。あの不器用なやつにこんなことができたのか。がさがさと袋をあけて、子どもにあげるにしては大きなそれを食べる。
「…どう?」
「……」
「おいしい?」
「……」
「……」
「……」
「……あれ?」
「……」
「おーい、いずみんくーん??」
やばい、ちょっと意識がとんだ。なにこれ、ちょーまずい。なに入ってんの?この……これ、なに?え?なにこれ?
「まず、」
「え、」
「……くは、ないんじゃない」
「よ、よかったぁ。いつもありがとね、いずみんくん」
へら。うん、その安っぽいえがおにめんじて、このくそまずいマフィンは完食してやろう。ぶっ倒れたらそのままお仕事サボって料理教室でも開いてやろうかな
いとこだと発覚した日
「やっほー、奈良坂くん!」
「……」
「……? どうしたの?機嫌悪い?」
「……いや」
「そう?ならいいけど」
「まつ、………ゆん」
「……っえ、な、なに」
「……お前、親父さんが捜しているらしいぞ」
「……え?」
「妻がいなくなったと思ったら、娘まできえやがった。全部全部あのガキのせいだ、ぶっ殺してやる。……だそうだ」
「……な、なん、……ちょっとまって」
「昨日、お前の親父さんがウチにきたんだ」
「……まってって言ってるじゃん」
「まさか松岡叔父さんが、ま……ゆんのお父さんだとは思わなかったな」
「……名前で呼ばないで」
「さっきは嬉しそうな顔をしたくせにな」
「怒るよ」
「それはこっちのセリフだ」
「……」
「……」
「……で、なに」
「?」
「お父さんが私を捜してるから、なに。キミが私の従兄弟だったとして、それはもうキミには関係がないよね。私とろんの問題だもん。……キミはなにがいいたいわけ」
「……べつに」
「うそ。イライラしてるの見ればわかるけど」
「それはお前だろ」
「そうだね。でも、私はキミに対してイライラしてるわけじゃないよ。キミは私に対してイライラしてるみたいだけど。なに?はっきりいってくれる?」
「……たくさんあって、バカなお前じゃ受けとめられないだろうから、いわない」
「なにそれ」
「強いてなにかいうなら、お前に失望しただけだ」
「……」
「……」
「……、」
「……おまえ、泣くのか」
「ないてないし」
「……」
「ないてないってば」
「……なぁ」
「ないてない」
「……なんで相談してくれないんだ」
「……はぁ?」
「今までつらかったんだろ。あの人視点からではあるが、お前の話は全部聞いた」
「……」
「前にいったよな。俺はお前に話してないことは殆どないって。フェアじゃないよなって話」
「……」
「俺は、そんなに頼りないのか」
「……」
「同級生の中で一番仲がいいし、お前は特別俺にひっついてくると思ってたのは、全部俺の思い違いなのか」
「……だって」
「……」
「だって、全部話して、どうしろっていうの。相談して、なに。どうにかなることじゃないでしょ」
「……」
「それに、私は、……キミにだけは、この話はしたくなかったの」
「……」
「……」
「……そうか」
「……」
「わるかったな、」
「……」
翌日から、奈良坂くんの目が冷たくなりましたとさ。好きだったのになぁ。
(ととりまるで背中に書いた字をあてないと出られない部屋)
「なんでオレらなの」
「無差別で選んでるらしいな、これ」
「えー、賢ちゃんがよかったな~」
「お前よく俺の前でいえるよな……」
「だってさ、もさまると一緒とか、女子に恨まれそうでコエーもん。ただでさえ、オレ女子人気高くないのに~」
「遠まわしに佐鳥のことバカにしなかったか?」
「賢ちゃんと一緒にいて女子に恨まれても怖くねーし。そんぞそこらの女子にオレと賢ちゃんの仲は裂けないからね!」
「佐鳥は女の子のほうが好きらしいけどな」
「そこも賢ちゃんのいいところだからね。はい、もさまるさっさと背中向けて」
「ろんが書くのか?……俺の背中届くか?」
「バカにすんなよ!ちょっとでかいからって!」
「いや、お前がちっさいんだぞ」
「わかってるよバカ!もさもさ!ってか届くし!ほら、ほら!」
「わかったからさっさと終わらせろ」
「……」
「……」
「……」
「……べつに何でもいいんだぞ」
「いや、せっかくだから難しい漢字書いてやろうと思って」
「お前はそういうヤツだよな……。おい、背中向けろ。俺はさっさと帰りたいんだ」
「もさまるほんと玉狛好きな~、なに、好きな子でもいんの?」
「違う、今日はバイトが入ってないから、家にはやく帰る予定なんだ」
「あー、そうなの。うん、家族好きな気持ちはわかる。オレもゆん好きー!」
「松岡先輩は面白いよな」
「なにそれ、オレが面白くないみたいじゃん」
「そうやって変なふうに捉えるところ、ほんと姉弟そっくりだと思うぞ」
「マジで!?ちょー嬉しいわ~」
「……」
「……もさまる」
「ん?」
「殴っていい?」
「俺を殴ったらそれこそ女子に恨まれるぞ」
「うるせぇ!問答無用だくそ!」
「どうでもいいけど答え言ってもらってからでいいか?」
「『チビ』!だろ!!自覚あるから!!ほんと一番気にしてるところ言ってくんのマジないと思うわ!!」
「身長まで姉弟でそろえる必要はないと思うってこな…玉狛の先輩がいってたから」
「はぁん!?こっちだってゆんを見下ろしたくて仕方ねーんだって伝えとけイケメン!」
「最後暴言になってないぞ」
「小南先輩」
「なによ」
「松岡弟が、「こっちだってゆんを見下ろしたくて仕方ねーんだよイケメン!」って伝えてくれって」
「……あたしに?」
「はい」
「意味わかんなさが完全にゆんの弟ね。とりあえずあたしが女であることを伝えておいてほしいわ」
「あ、それは知ってますよ」
「その上でイケメン呼ばわり!?」
「あいつ、前に小南先輩が戦ってる姿を見てましたからね」
「ああ、なるほどね! まぁ、それなら仕方ないわね」
「すみません、嘘です」
「嘘なの!?じゃあなんでよ!更にモヤっとするじゃない!」
「まぁそこは松岡弟なんで」
「……それもそうね」
「ずっと気になってたことがあるんだけどな」
「ん?」
「松岡ってさ、なんで眠いときに、おれのこと「さん」づけで呼ぶの?」
「……え?」
「え、自覚ねーの?おまえ、眠いときおれのこと出水さんって呼んでくるじゃん」
「……知らない。記憶にない」
「あーそうなの?」
「よーっす弾バカぁ。と、パーフェクトじゃねーか」
「そのあだ名ほんと過去最低」
「あ、槍バカ。こいつさ、眠いとき、おれらのこと普段と違う呼び方するよな?「さん」づけしてくるよな?」
「あ?あー、まぁお前は「さん」づけになるだろうな」
「はぁ?どっちかっていうと「様」だろ」
「それこそ「はぁ?」案件だけど」
「いやだって、ろんがそう呼んでるだろ」
「「……ろん?」」
「あ、本人自覚ねーんだ。お前、眠いとき、ろんがつけたあだ名で人のことよんでんだぜ」
「……えっ、そうなの?」
「確かに、おれ出水さんだし」
「オレはしゅけさんって呼ばれるしな」
「っえ~!!え、それやばくない?やばいよ」
「なにが?」
「ろん、二宮さんのこと、匡貴くんって呼んでるじゃん」
「マジ??」
「あいつやべーな」
「あと、鬼怒田さんのことはたぬきちって呼ぶし、犬飼さんのことなんか、ノットドックって呼んでるし」
「たぬきちはわかるけどノットドッグってなに」
「ホットドッグと犬飼ってないの掛けてるんだって」
「バカだろあいつ」
「えー、ちょ、ま、まずくない?やばくない?」
「いや、さすがのお前もそのメンツを前にうとうとしたことはないだろ」
「……」
「……」
「……」
「……いやぁ、どうだろ」
「マジかおまえ」
「ほんと、自分でも気付かないうちに寝てるから。どこでもすーぐ寝ちゃうから」
「のびたくんかお前は」
「助けてバカえもん~」
「どっちだよ」
「お前だろ」
「はあ?」
「どっちもだよバカ」
「お前に言われたくねーんだよ!」
あれ、ろんくんは隠岐くんのことコジさんって呼んでるはずなんだけどな、あれ
ろんがC級のころ
「あ、」
「……」
「……」
「……」
「……あれ、こんなところに根暗が」
「いだだだっ!?なん、なに!だれ、……なんだシロくんか~」
「どーも」
「どうも。っていうか、根暗じゃないからね。けっこう明るい性格してるからね、私」
「どうだか」
「で、私になにか用事?」
「用がなきゃ話しかけちゃいけないんだ、へぇ、そう」
「キミはいちいち可愛いな~。頭撫でてやるから頭を下げよ」
「うるさいちび」
「いだだだだっ!しずむ!シロくん縮むから!縮んじゃうから!」
「……あのさ」
「、なに?」
「……いつまでB級ソロやってんの」
「えっ。……せめて22歳くらいまではやりたいよねぇ」
「そうじゃないよ。チーム組む気ないのって訊いてるの。読解力能力ひくすぎ」
「ああ、あるよ」
「……そう。どこの隊?」
「自分で作るの。松岡隊!」
「……ふぅん。弱そう」
「それみんな言うね??大丈夫、うちの隊員は強いから」
「もう目星はつけてあるってこと?」
「うん!」
「誰?」
「松岡ろん!」
「……誰」
「私の弟!ほら、入隊のときにネイバーたおすやつあるじゃん、あれ12秒でおわらせたの!スコーピオンで!」
「……ああ、あのチャラチャラしてるうるさいの」
「うん、私の弟で、キミと同い年だから、仲良くしてやってね」
「さぁ。っていうか、弟はそれなりにできるやつなのに、隊長がこんなのでいいわけ?ゆんさんは隊長向いてないと思うけど」
「あー、それは思うんだけど、弟と仮オペちゃんが、私が隊長じゃないと嫌っていうから」
「……っそ。せいぜいB級下位であがいてれば?」
「うーん、一応A級目指すつもりなんだけどね」
「え、なんで」
「ろんが遠征いきたがってるから」
「……遊びじゃないんだからね。ゆんさんみたいなザコがいっても殺されるだけだよ」
「ろんが守ってくれるだろうから大丈夫だよ」
「……あっそ」
発覚前のバレンタイン
「やっほー奈良坂くん今日も絶好調だね、……あれ、今日機嫌良くない?」
「まぁな」
「……? あ、あー!もしかして、チョコ貰ったか~キミー!」
「まぁなっ」
「えーいいないいな、ねっ、ラブレターとかは貰ったの?」
「お前はそればっかりだよな……。あるぞ、後でやる」
「やったー! にしても、チョコだけもらっておいて、手紙は読もうともしないないて、意外とキミ性格悪いよね」
「いや、ちゃんと読んでるぞ」
「本当かなぁ~?でも、どうせ断るんでしょ?」
「ああ」
「……ボーダーに専念したいから、」
「それは建て前だけどな」
「うん。……うん?え?建て前だったの?」
「まぁ、無くはないが、一番の理由はそれじゃない」
「え?なになに?」
「……俺が誰かのものになったら、松岡が泣くだろう」
「……」
「……」
「……な、なーにいってるんですかねぇ?」
「あ、お前は俺にないのか。チョコ」
「な、ないよ!どうせいろんな子からもらうんだろうなって思ったし!バババ、バカ!」
「バカはお前だろう。……にしても、そうか。無しか。なら、ラブレターも渡せないな」
「え~!?」
「素直じゃない態度とるやつに、勇気を振り絞って書いた文を読む資格はないからな」
「うぇ~……」
あるひ、目が覚めたら、すぐそこに空が見えた。飛び起きて辺りを見渡すと、近所の家(の断面図)だとか、すぐ隣の弟の部屋がみえ、それぞれのさきには等しく真っ青な空が続いていた。なにがどうなっているのかと目をなんどもこすった。なにも変わらなかった。私はおぼつかない足取りでベッドからおり、そのまま、まだ寝ているろんに駆け寄ろうとした。見えないナニカに頭をぶつけた。確かに、そこには弟との部屋を隔てる壁があったはず。私は怖くなって、思わず声をあげた。
「ろん!もう朝だよ、起きて!」
声は震えた。こんなに近くにいるにも関わらず、ろんはすぐにおきなかった。「……ろ、ろん!!」すこしだけ、身をよじった。やがて起き上がると、ぐぐぐと伸びをした。すると、口を開けた。声を発したようだった。「はいはーい……」こんなに近くにいるのに、真ん前にいるはずなのに、その声は小さく、前からではなく左から聞こえてきた。そして、ろんはヒョイとベッドからおりると、わざわざ遠回りをして、私のところにきた。まだ半目にもならない目で、大きくあくびをしている。
「おはよ、ゆん」
「……」
「……ゆん?」
思わず、腰が抜けてしまった。ろんはようやく目をさまし、慌てて私の体をキャッチすると、「どうしたどうした」と私の顔を覗きこんだ。そうして、息をのんだ。
「どうしたの」
「……え?」
「汗やばいよ、こわい夢でもみた?」
「……」
夢なら、どんなによかったかな。
◇
「ゆん、家出しよう」
「……どうしたの、急に」
「急じゃない。ずっとそうしようと思ってた」
「は?」
「ちょうどいいじゃん、ゆんが中学にあがるところで、環境もがらっと変えちゃおうよ」
「ろんはまだ小6でしょ」
「いいよ、あんな学校、思い入れないし。ね、卒業式のあと、そのまま三門市ってところいこう」
「ミカド?どこよソレ」
「ゆんが育つのに最適な場所!」
「も~。なにがあったのか知らないけど、そう無計画になんでもかんでも口ばしるのは、ろんの悪いところだと思うよ」
「無計画なわけないじゃん。めっちゃプラン考えてるよ」
「じゃあ住み家はどうするの?」
「アテがある」
「へぇ?お金は?」
「ある」
「どこに」
「通帳にそれぞれ何千万は入ってるっしょ、あのひとのことなら」
「その通帳はお父さんがもってるじゃん」
「いや、オレの部屋にある」
「は?」
「オレの部屋にある。で、衣類は多分普及されるとして……、食はまぁ節約していけばなんとかなるし」
「いやいやいや」
「で?ほかには?」
「……ええっと」
「ねっ?大丈夫でしょ?」
「だ、だめでしょ!」
「なにがダメなの」
「それはちょっと、私バカだから、住むための条件とか衣食住しかわからないよ?だけどさ、ふつう無理でしょ」
「そうやって決めつけんの、マジよくねーって」
「それに、お父さんに怒られるよ!」
「あの人にあわなければいい話だろ?」
「捜索願いとかだして、いろんな人に迷惑かけちゃうし」
「この辺の地域のやつら、人がいなくなっても、ぜーんぶ神隠しで済ませるやつらだから、まぁ迷惑かかることもないんじゃない?」
「それは、……」
「……あのね、ゆん。オレはゆんのためを思っていってんの」
「なにがよ」
「三門にはね、ゆんみたいな人がいるんだって」
「私みたいな人?」
「そう。壁が見えないでしょ、ゆん」
「……、え、私のほかにもいるの」
「うん、いるんだって」
「なんでそんなこと、ろんが知ってるの」
「ネットで訊いたことがあんの。ウチのねーちゃんが超能力に目覚めたかもしれないんすけど、事例ってありますかって。そしたらオレあてに直接メールがとどいてね、「あります。現在確認できているものは、嘘を見抜くものと未来視程度です。ぜひ、お姉さんの能力を教えてください」って」
「教えたの?」
「うん。そしたら、ぜひ三門にきてくれって。ゆんの力が必要だっていうの」
「……そうなの」
「そしてね、もし三門まできてくれたらね、お母さんについての情報もやるって」
「えっ」
「まだ詳しくはいえないんだけど、あの人たちはお母さんがなんでいないなったのかわかるんだって」
「……」
「ね、ゆん。オレね、お母さんに、まだお礼いってないの。いいたいの。お願い、いっしょに行こう」
「……私バカだから、いくさきざきで壁ぶつかるし、あしでまといだよ」
「慣れてるからヘーキ」
「……もう、仕方ないなぁ」
「あ、」
「ん?どうしました、宙くん」
「さすがに荷物多かっタ?」
「いや、荷物はまだまだヨユーです!じゃなくて、あそこ!」
「?……ああ、前に波月ちゃんがいきたがってたカフェですね」
「そうなノ?ま、この時期イチゴイチゴうるさいもんネ」
「むしろ年中うるさいですけどね……」
「違います、よく見るな~、あそこ!ほら!」
「え?」
「……あ、あれ、ハヅキ?」
「え、どこですか」
「角のテーブル」
「……あ、波月ちゃんですね」
「もしかしてお一人様じゃなイ?」
「おぼっち様じゃない?」
「宙くんがそういうこというと波月ちゃん真面目に傷付くからやめてあげてね」
「にしてモ、どうすル?凸っちゃウ?」
「凸りましょ~!」
「いや、まってください。波月ちゃんの座ってるとこ、1人席じゃなくないですか」
「あ、ほんとな~!」
「誰とデートだロ」
「羽風くんが妥当かな」
「えー、なんか腹立つな~……」
「ソラの彼に対する対抗心なんなノ」
「ししょ~だって、ここ、皺よってるな~」
「ム」
「あ」
「ん?」
「、」
「え、」
「…気付いたネ」
「普通に手振ってきてます」
「いや、実況してないで振り返してあげてくださいね。俺にしか振り返してもらってないの気にしてますよアレ」
「わ~とどちゃん~!羽風センパイは捨ててこっち来てください~!」
「なんてこというんですか」
「あ、……あれ?ネ、見てアレ」
「はい?……あれ!?あれ、え!?」
「ふふふふ福会長さん!?なんで!?」
「え、彼と波月ちゃんって、仲良いんですっけ……?」
「……一応、一応でいったら、幼馴染みという立場にはなるけド、あんまり、それこそ休日に出掛けるような仲じゃないはズ……」
「なんで、なんで、とどちゃん……」
「……え、平然と2人でイチゴパフェ食べ始めましたけど」
「ええええ、ちょっと意味わかんなイ」
「と、とどちゃ……」
「とどちゃん!」
「あ、おはよ宙くん。朝から元気だね」
「昨日のあれ!なに!!」
「え?」
「副会長とデート!」
「えっはづっち俺というものがありながら蓮巳くんに浮」
「かおる面倒くさい」
「冗談だって~。どうせ仕事でしょ?」
「仕事!?デートが仕事!?援助交際かなにかですか!」
「うーん、キミには正しい日本語を教えてあげなきゃね……」
「はづっちが中途半端に教えるから~」
「てへへ」
「可愛くないよ」
「うっそだ~」
「まぁ嘘だけど」
「えへへ~」
「いやいちゃついてないで!どういうことなのか説明ほしいな~!」
「だから、仕事の相談だよ。蓮巳くんに、今度の学祭の計画立てるのに協力してくれ~って口説かれてたの」
「ああ、学祭かぁ。っていうか、生徒会の仕事じゃないんだ」
「私いると楽なんだってさ。ほら、私頭いいから」
「あ~」
「ってことで宙くん納得した?」
「……」
「すねんなよ~」
「すねてないな~……」
「この~可愛いな~!」
「ちょっと~、俺の前でいちゃつかないでよ~」
「も~」
「ほんといつもごめんね、ウチのろんが……」
「いえ、迷惑かけられたぶん、きちんと返してるんで大丈夫です」
「あはは、しっかりしてるなぁ烏間くんは。さすが玉狛の子だね、第二の指導も頑張りたまえよ」
「ゆんさんこそ、完璧万能手を目指してるってききましたよ、頑張ってください」
「うーんキミにまで誤解が伝わっていたとは……出水くんにはなにか罰をあたえねばな……」
「……いいなぁ」
「なにが?……あれ、お前もさまるのこと好きなんだっけ?あれ?みっちゅじゃないっけ」
「時枝くんであってるから黙れバカ」
「おまえ、人が興味をしめしてやったっていうのに!」
「……ろんはいいよね、」
「なにがだよ」
「……ウチのろん、とか、玉狛の子、とか」
「??」
「なんか、家族って感じでいいじゃん」
「なにいってんだ、お前の松岡隊の子だろ」
「そうだけど、いざそれを口にだして貰える機会ってないじゃん。ろんみたいに人に迷惑かけないから、ゆんさんに「すいませんウチののんが……」みたいにつかわれることがねーの」
「……なに、素直にそれ伝えて言ってもらえばいい話じゃね?」
「いや、そうことじゃねーじゃん。言ってほしいんじゃなくて、その台詞を、使ってほしいっていうのかな……」
「……頭いいやつの考えることってわかんね~」
「素敵な皮肉ね学年3位……」
「でも、ふつうに、のんに対しても使ってた気がするけどな、ゆん」
「はぁ?適当なこと抜かしてんな。聞いたことねーけど」
「オレはある。いつだっけな……、忘れたけど」
「……ところでゆんさん」
「ん?」
「三浦って松岡隊なんすか」
「あ、そうだよ。もしかして同じクラス?」
「いや、違いますけど」
「そうなの」
「あいいつ、ポジションなんなんすか」
「オペレーターだよ」
「ああ……」
「なんで?」
「いや、あいつ頭いいんで、どんな戦い方するんだろうなーと」
「ああ、のんちゃんは戦術からっきしだよ」
「え」
「とにかく情報分析がはやいだけだよ。あとは機械に強いから、改造してみたいとか言ってたけど」
「……意外ですね」
「そう? でもまぁ、自慢のオペレーターだよ。いつでも欲しい情報を的確にくれるし、ろんとの相性はバッチリだし」
「……っていうか、ゆんさんと絡みがあるっていうのが一番意外なんすけどね」
「え、そう?」
「ゆんさん、ああいう感じ苦手そうじゃないですか。派手っぽいというか」
「派手?のんちゃんが?派手なのは服だけだよあのこ」
「それが苦手そうですよね。ほら、ゆんさんって地味な服好きじゃないですか」
「うーん、まぁ、そうだけど、それとこれは全く関係ないかなぁ」
「そうっすか」
「ま、とにかくのんちゃんは可愛い子だからね、存分に妹のように可愛がってるよ」
「お世話される側にはなってないですか?」
「……それはまぁ、仕方ないとしてね?」
「、」
「うちの自慢のオペレーターだからね、全然苦手じゃないし、大好きだし、ろんも気にいってるみたいだし、暫くの人生は共にしようと思ってるよ」
「あ、やっぱり、ろんって三浦のことけっこう気にいってますよね」
「相当好きだと思うよ」
「休み時間のたびに他クラスいくんで」
「あ、それは純粋に佐鳥くん目当て」
「佐鳥……」
「けーんーちゃーん!いっしょにボーダーいーこーお!」
「わっ、ごめんろん!今日補習!」
「……補習?え、補習?」
「あ、ろんみたいな頭のいい子はわからない?この世の中にはね、補習っていうバカの救済処置的時間をとってくれるやさしーい先生がいてね」
「いや、補習はゆんのホームだから知ってる」
「ゆんさん……」
「じゃなくて、賢ちゃんそんなバカじゃなくね?どしたの」
「いやー、任務とかと重なってて、最近ボロボロでさ~」
「ふーん……。教えよっか。オレ古典以外ならどこもヨユーだけど、ぐえっ」
「あ、」
「なにいってんの、今日は隊室カスタマイズの日っしょ」
「げ、三浦……」
「なんだ、ろん。いくらこの佐鳥が魅力的な人物だからって、女の子との約束をほっぽりだすのはよくないぜ?」
「え~!?」
「えー、じゃねーよ。ゆんさんにサプライズするっていったのお前だろ?さっさとしないと私1人できめちゃうけど」
「たーんまたんま!じゃあ、えっと……」
「いや、何も考えることないから。さっさとボーダーいきなさーい」
「なんかごめんね佐鳥くん」
「ぜんぜん!」
「え、あ、ちょっと!引きずんなって!」
「じゃあなーろんー、のんちゃーん」
「ん~」
「えー、ちょっと賢ちゃーん!」
「もー!賢ちゃんともっとイチャイチャしたかったのに~!」
「……前から気になってたんだけど、あんたホモなの?」
「違わいっ!すーぐそうやってなんでもかんでも恋愛にこじつけてくの、女子の悪いとこだと思うね」
「勝手に思っててくれて結構だけど……。だって、休み時間毎にくるじゃんお前。なに、友だちいないの?」
「おまえよりはいますー!!ただ賢ちゃんが群を抜いてトップなだけだし」
「……ふぅん、いるんだ、友だち」
「ろんもちろんっ」
「……あんた、佐鳥くんと仲良くて、クラスに友だちがいるんでしょ」
「うん?」
「そのクラスの友だちって、ボーダーの人?」
「……なに、おまえもしかして狙ってるヤツでもいんの」
「ぎくっ」
「うわー、まじかよ!ひくわ~、どうせもさまるだろ?もさまるモテすぎててキモイわ~……」
「……え?だれ?」
「烏間だよ。あいつのファンなんだろ?」
「ちげーよバカ」
「エッ」
「お前のクラスで魅力的なの時枝くんしかいないと思うんだけど」
「……」
「……」
「……」
「……」
「うっそ、みっちゅ!!?うっそ!!」
「はぁ!?み、みみみみみっちゅ!?そ、そんな仲良いわけ!?」
「えー!おまえその外見でみっちゅ狙いなわけ!?うそだろ!?攻略相手間違ってるよ!」
「うっせーな、それよりそんなに仲良いなら佐鳥くんにあいにくるときに時枝くんも引き連れてきなさいよ!」
「引き連れてきてもしょうがねーだろ!しゃべんなきゃ話ははじまらないけど?おまえそんな積極的なタイプじゃないし??」
「話すしー!!なんならけっこう仲良いほうだしー!クラスわかれたから話す機会がないだけで仲良しだしー!」
「クラスわかれた程度で話さなくなるヤツのことを友だちとも仲良いやつともいいませーん!ただの知り合いでーす!!オレと賢ちゃんみてからいおうねー!?」
「あっ、や、やめろっ!えぐれる、傷口がえぐれるっ…!」
「へっ、ファッションかや出直してきなよ、ギャル子さん!のんギャルになれる日がくるといいな!」
「うっせーバカ弟……ゆんさんの弟だと思えないような性格のわるさがとてもあなたに似合ってると思うわ……」
「だまれギャル」
「そっちがな」
「いやーそれはいいすぎだよ太郎くん。あ、マサトくん、そのプリントやっといて!あーついでにコウヘイくんはミサキちゃんの手伝いをしにいくと得すると思うよー」
「……」
「ナールくん」
「……」
「おいおいナルくん」
「……」
「……どうしましたか成宮様、なにか私、アナタ様の気分を斜めにしてしまうことをしてしまいましたかね」
「うるさい」
「えーそりゃないよ~、話きいておくれよナルくん、あとはあなたの意見を聞けば私の仕事は終わるんだよ~」
「……」
「あの頑固な太郎くんでさえ協力してくれたんだからさ~、ほら、ナルくんも」
「……あのさあ」
「ん?なんだい?」
「お前俺の名前知らないの?」
「え?」
「他のやつらにはさ、太郎とか次郎とか名前で呼んでるくせしてさ、なんでアイツらより位が高い俺のことは名前で呼ばないの?遠慮しすぎじゃない?名前で呼ぶくらいじゃ俺おこんないんだけど?」
「いやうちのクラスに次郎くんはいないけど……、え、あなたのことも名前で呼んでるじゃん」
「は?」
「え?」
「……は?」
「え、だから、ナルくんって」
「……」
「……」
「……」
「……」
「めーい!!」
「うわぁ、なに」
「俺の名前!!メイだから!!ナルじゃないから!!」
「えっ、あ、あれメイって読むの!?」
「そうだよ!だいたいなに、名前がナルだと、ナルミヤナルになっちゃうでしょ!?リズムよすぎか!!」
「あ、うん、リズム感あっていい名前だなって思ってた」
「違うから!も~、なんで気付かないわけ~?みんなメイーとかメイちゃんって呼んでくるやつばっかなのにさ~」
「そうなの?いやー、ナルくん大スターすぎて、あんまり姿を見ないからさ~」
「……だから、メイね」
「あ、そっか、メイくん!」
「……ん、で、なに?用があるんでしょ」
「あ、そうそう。あのね、文化祭のクラスの出し物についてなんだけど……、」
「こんにちは~風間さん!」
「……ろんか。どうだ、調子は」
「バッチシグーです!風間さんもよろしいようで!」
「まぁそこそこだがな」
「ねぇねぇ風間さん、そろそろオレとも模擬戦してくれてもいいんじゃないですかね~?」
「今は射手期間だろ」
「あんまり射手ばっかりだと、スコーピオンもなまっちゃうし!」
「……おまえ任務のときはスコーピオンじゃないか」
「げ、なんで知ってるんすか」
「今のところ、松岡隊で建築物を破壊したのは隊長だけだと聞くからな」
「いや、風間さんオレのコントロール力なめてるでしょ!コントロールだけは出水さんにも匡貴くんにも誉められてるんですからね!」
「……他はどうした。コントロールだけか」
「うっ」
「……おまえは、姉とちがって、やればできるタイプじゃなくて、やらなくてできるタイプの人間だとよく豪語しているが、ゆんの努力する姿勢は見習うべきだと思うぞ」
「ん~~……」
「頭がよくて才能もあるんだ、あとは努力だぞ、ろん。おまえならそれくらい出来るだろ」
「……はぁい。……ね、風間さん」
「なんだ?」
「万能手になれたら、また稽古つけてくれる?」
「さぁな」
「え~!?もうまじモチベだださがりなんだけど~!!」
「……おまえはやっぱり言葉づかいからなおしたほうがいいよな」
三輪くんの幼馴染みとして転生トリップした女の子。前世ではwtがっつり読んでた系、推しはとりこな。
転生トリップを自覚したのは三輪くんのシスコンぶりをみたことから。
「(このシスコンぶりで三輪秀次って確実にあの三輪秀次だよな~これ噂にきく転生トリップってやつだよな~やっぱな~)」
「名前、おいてくぞ」
「はーい……(でも私の知ってる三輪秀次こんな優しくなくない……?もっと殺伐としていた感じあったけど……、それはネイバーに対してだけか……)」
で、三輪くんに惹かれてく
「(どうする?もうそろそろ侵攻きちゃうよ??お姉さんしんじゃうんだよね??どうするべきなの??)」
「……三輪くん」
「なんだ、名前」
「(んんんでも、教えてどうになる問題じゃないでしょコレ。もし教えて未来が変わったとしても、そしたらあの通りに話が進まなくなっちゃうわけだし、ええと……)」
「……名前?」
「……みわくぅん、」
「え、なんで泣くんだ?バカ……姉さんに見られたらどうするんだ、俺が泣かしたみたいになるだろ」
「バカはお前だよぉ……なんでシスコンなんだよぉ~~~~」
「お前も姉さんのこと好きだろう?(ふふん、)」
「好きだけどぉ~~~~」
のち、侵攻。せめて最後まで姉弟のそばにいようと思ったけど、主は主で被害にあってしまって病院送り
「(いやーなんのための原作知識ありだよ、なんでがんばろーとしたかなぁわたし)」
「名前!!」
「あ、三輪く、」
ぎゅうう
「……えーー、あ、(お姉さん死んだんだ)」
「……よかった」
「え??」
「お前は……、無事で、よかった……」
罪悪感ぞわわ
「俺はボーダーに入ることにした」
「……そっか」
「そして、ネイバーを倒す。姉さんを殺したネイバーも、他のネイバーも、ネイバーは全て敵だ」
「……じゃあ、私も入ろーかなぁ、ボーダー!」
「ダメだ」
「いーや入る」
「バカがなに言ってるんだ、勉強に専念しろ」
「入る入るぜーったい入る」
「……名前」
「入るったら入るんだからね。三輪くんだけ危険な目に合わすわけにいかないでしょ」
「そうだ、俺は危険な場所にいくんだ。そこにお前も連れてって、お前にしなれたら元も子もないだろ」
「死なないくらいに私が強くなればいいじゃん?」
「ダメだ」
「むしろね?考えて三輪くん。自分の身は自分で守れたほうがよくない?」
「お前にその必要はない。俺以外のヤツがお前を守れるわけがないだろ」
「自分で自分も守れないの??」
「ああ。で、そんなヤツが他のヤツも守れるわけがないだろ。あしでまといだ。おとなしく勉強してろ」
「……」
「……」
「……、」
「今回ばかりは泣き落としも通用しないからな」
「……わたしだって、みわくんが、心配で、」
「お前が俺を心配に思う気持ちの数十倍は、俺はお前の心配をしている」
「……」
「俺は、俺の復讐にお前も付き合う必要はないといってるんだ」
「……」
「そりゃあ、お前が姉さんのことを好きで、ネイバーを憎んでることも知ってる。だが、その役を請け負うのは俺だけで充分だ」
「……」
「わかってくれ」
「……わかってないのは、みわくんじゃんんん、」
まぁケロッとボーダーはいっちゃうんですけどね
三輪くんと同時期でもいいし、もうちょっと後でもいいし。
めっちゃ三輪くんのことが好きな女の子がかきたい
いままで適当に会話文置いてってたからちょっと纏めようね。
ゆんとろんがボーダー設立時にちょうどよく滑りこんだってことになってる(本部に居候状態:隊員としては働らいていない:モルモット)。多分風間さんたちのちょっと前くらいにそろ~っと。だから小南さん迅さんレイジさん陽太郎とは仲良し(ゆん)。ろんはあのなかじゃ多分レイジさんとしか話そうとしないな。迅さんと陽太郎はSEもちだからとりあえずは交流もとうとするだろうけど。で、風間さんとか三輪くんとか入ってくるけど、できるだけ彼らに見つからないように過ごす。まだ人が少ない時期だから、働らいてもいないヤツが本部をうろうろするのに抵抗あると思うんだよね。
で、ゆんは東さんに、ろんは風間さんに見つかる。もう東さんにはそのときSEの説明しちゃっていいです。ここは変える。で、東さんに狙撃をちょっとだけ教えてもらったり、三輪くんを紹介してもらったり。ろんは風間さんに初期段階からなつくはず。その関係上でひっついてたら、いつの間にか太刀川とか冬島さんにバレはじめ……。
で、みかみかとかが入隊したあたりで、隠れなくなる。もうすぐしたらアパート買うし、そろそろ堂々と生活しちゃうか~みたいな。つまりそれ以前は隠れてたわけだから……、
ゆん_東、三輪、風間、太刀川、冬島、加古さん、佐鳥、出水、綾辻、天羽、影浦
ろん_風間、太刀川、冬島、東、三輪、二宮、諏訪、佐鳥、時枝、出水、綾辻、天羽、影浦
かな。栞、みかみか、辻は、ゆんは全員面識あり、ろんは辻ちゃんのみ面識ありって感じかな
で、ゆんが奈良坂くんと同時期に入隊し、居候卒業。ろんの入隊は太一と同時期かな
「……」
「……あれ、今日の当番、あおちゃんたちだっけ?」
「ん?ああ、波月ちゃん。いや、俺は違うよ。普通にかりにきただけ」
「俺も違う。お前が来ないのを見越してかわりに当番していただけだ」
「ひどいな蓮巳くん!なんだかんだわ委員会はさぼんないよ!」
「ラジオがどうのこうので遅れることがあるだろう」
「まぁそれはあるけど」
「はい、お礼言おうね波月ちゃん」
「んん…ありがとう」
「どういたしまして」
「偉いねー波月ちゃん」
「あおちゃん誰目線なの?頭撫でないで?」
「親目線だよね。ゲー研の子たちはみんな親目線でみちゃう」
「もう少し厳しくしてくれると助かるんだがな、保護者さん」
「のびのびと成長してくれたらいいなって思ってます」
「まじの親目線じゃん、くすぐったいわ~」
「というか思い出したぞ燈堂さん。さっさと部の活動報告提出してくれ」
「活動報告ぅ? それ部長の仕事でしょ」
「部長が捕まらないんだ」
「えー……、ちょっとまって」
「……プリント無くしたって」
「いくらでもやるから生徒会室にくるよう伝えておけ」
「えーなっくん可哀想」
「可哀想と思うなら、きっちり躾をしろ」
「うちの部は放任主義なんです」
「おい保護者」
「いいんじゃないですか?楽しそうですし」
「保護者がほわほわしてるからこんなのになるんだと思うぞ……。まぁ、大体の原因は燈堂さんにあると思うが」
「えっ私なの」
「でもあれですよね、あの2人、波月ちゃんになついてるんだから、波月ちゃんのいうことには従いそうだよね」
「えー?そうかなー?」
「まぁ、お前がやりたいことに全面協力してるよな、基本的に」
「それは各々の利害が一致してるってだけで、べつにトドちゃん至上主義ってわけじゃないと思うよ」
「だがまぁ、ものは試しだ。提案くらいはしてみろ」
「なんの?」
「そうだな……。じゃあ、薬を作るのをやめさせろ」
「難易度たかくない??無理でしょ」
「レッスンにきちんと参加、でおねがいします」
「うん、そっちのが現実味あるね」
「じゃあ、よろしくたのむぞ燈堂さん」
「ダメもとだけどね~……」
「ねぇねぇお二人さん」
「ん?とどちゃんもいっしょに乱闘しますか?」
「珍しいネ、ハヅキがしたがるなんテ」
「いや、そうじゃなくてさ、今日レッスンじゃないの?」
「「……」」
「気分じゃなイ」
「っていうか、とどちゃんがそんなこと言ってくるなんて珍しいな~」
「ネ。べつにハヅキがプロデュースしてくれるわけじゃないんでもないのニ」
「いやー、私も先輩ですからね、一応そういう声かけくらいしたほうがいいのかなーって」
「いらなイ」
「ええーっ」
「あっでも、とどちゃんがプロデュースしてくれるなら、ソラはいつでもどこでもやるなー!ねっ、ししょ~!」
「……まぁ」
「えー、そうくる?」
「とどちゃん、今日予定ないなー?プロデュースしてくれますか!」
「んんん、まぁ、んん……いっかぁ、予定ないし」
「ほんとにいいノ?」
「うん、今日だけね」
「わあ~!やったー!さっそくせんぱいのとこいくな~!」
「そうだネ」
「ンン~……」
「っていう感じで……」
「ギリギリ失敗って感じだね」
「ほらね?やっぱ私のいうことなんでも聞くって感じじゃないんだよ」
「ちょっと落ち込んでる?」
「そそそんなわけ」
「ちょっとハヅキ!今のみてター?」
「見てた見てたー!」
「今のであってますー?」
「あってるあってるー!」
「なついてるのは本当なんだけどね……」
「もうちょっとこっちに利益あるなつきかたしてほしかったな~」
「あはは、まぁ可愛いしいいでしょう」
「んー、そうね~」
「っていうか!なんでせんぱいとどちゃんと喋ってばっかですか!ズルいなー、ちゃんとレッスンしてください!」
「そうだヨ。そこのターンできるようになるまでハヅキと喋るの禁止だからネ」
「えええっ、そこですか!?」
「うはは、がんばれあおちゃん」
「うー、はぁい……」
「とどちゃん!宙も!宙も応援してください!」
「がんばれー!!」
「はいっ!」
「なっくんもねー!」
「わかってるかラ」
「うはは、みんながんばれ!終わったらクッキーあるからね!」
「「「……」」」
「……手作り?」
「うん!」
「わー楽しみなー」
「あと10セットがんばるヨー」
「やる気でてきますねー」
「え、なんでみんな覇気なくなってってるのねぇみんな??」
「ハヅキはモテるよネ」
「え?モテないよ、全然。告白されたのだって……4回くらいだし」
「えー、同級生にモテるくせニ」
「同級生??……天祥院くんだけだよ?」
「巴日和、羽風薫、兄さんたちに瀬名泉!」
「全員ただの友達だよ~。みーんな友達!みーんなアイドル!ってね」
「……」
「なにが不満なのキミは」
「HuHu~、ししょ~は、とどちゃんのことが好きっていいたいな~♪」
「チガウ」
「違うってよ春くん」
「だーから宙は宙です!いい加減覚えてください!」
「いやー覚えしてるケドねー?」
「も~!!」
「……はぁ」
「ん、どうしたサッキー、憂鬱か!」
「ンー、そうそう、そんな感じだヨ……」
「うはは、そんなときは一緒に乱闘だ!」
「とどちゃんが乱闘なんて珍しいなー!宙も混ざります!」
「まっ、ボクやるなんていってないけド」
「いーからいーから~」
「いーからいーから~♪」
「……はぁ」
雨の日ゲー研 ぼつ!!
燈堂「いいなぁ、ふわふわ」
春川「わ、びっくりしたな~!なんですか、とどちゃん」
燈堂「いや、髪ふわっふわだね」
春川「あー、今日湿気すごいからな~……」
燈堂「その感覚よくわかんないんだけどね」
春川「とどちゃんはまっすぐストレートだもんな~、羨ましいです」
燈堂「そう?ふわふわしてたほうが可愛いよ。あと撫でたくなるね」
春川「そう思ってもらえるなら越したことはないな~。でも、ほんとに今日みたいな日は、クシではどうにもなりません……」
燈堂「んー…、アイロンかけてみる?」
春川「アイロン!?」
燈堂「あれだよ、なっくん女装させるときにさ、よく髪巻いてるでしょ。あれで」
春川「あー、あれですか!」
燈堂「さすがに服にかけるやつは常備してないかな笑」
春川「え、じゃあ、髪のほうのは常備してるんですか」
燈堂「いや、部室に常に置いてあるよ。あのエリアに」
春川「……とどちゃん、そろそろこの部室、掃除したほうがいいと思うな~?」
燈堂「よし、じゃあまっすぐにするかー!」
春川「話逸らさないでとどちゃん!」
燈堂「……こんなもんかな」
春川「……なんか、すごいですけど」
燈堂「違和感の塊だね」
春川「うわー、もうぜったいまっすぐにしないです!なんか髪色だけ派手で気持ち悪いです!!」
燈堂「……髪型も派手にしてみる?」
春川「えええ、もう戻したいです」
燈堂「じゃあ外でなきゃ!2人で雨に濡れよう!」
春川「! 楽しそうな~!いきます!」
逆先「いや、風邪ひくかラ。ダメに決まってるでショ」
「ねぇ三輪くん聞いて聞いて!」
「なんだ」
「課題がおわった!!」
「……今日はエイプリルフールだったな」
「嘘じゃ!!ないから!!信じて!!」
「ほう、見せてみろ」
「はい!」
「……」
「……」
「……で?」
「え?」
「数学の課題はどうした」
「えっ、英語だけじゃなかったっけ」
「……」
「……」
「お前、可哀想だな」
「うわ!!一生三輪くんに言われることないだろうと思ってたセリフを言われてしまった!!」
「だいたい俺でも終わってないんだぞ、おかしいと思った」
「くそ〜……」
「なぁ名前……」
「ん、なぁに、太刀川」
「どうしよう、俺……」
「またレポート?手伝わないよ」
「違う…。さっき、緑川に負けちまったんだ……」
「……学力でだよね?」
「違う、ランク戦で」
「う、うそでしょ!?どうしたの太刀川!」
「もう俺やだ、ボーダーやめる……」
「はぁっ」
「だから名前、最後に一戦、やってくれないか……。お前とやりあうの、けっこう好きだったんだ」
「う、うう……。まぁ、最後だし、弱くなってるなら、いいか……」
「ありがとな、名前」
「ばか!!!ばかばかばか!!うそつき!!全然弱くなってないじゃん!!!」
「いやー名前ちゃんは素直で可愛いなぁ〜?」
「ばかばかばかー!!」
「あー久々にお前とやれて楽しかったぞーありがとなー?」
「うるさい!!もうぜったいやらないから!!」
「(名前さん毎年同じこと繰り返してるのにどうして引っかかるんだろう……)」
「みんなと仲良くできるかな~……?」
「さぁねぇ……、でもまぁ、仲良くする必要もないとおもうけど」
「いずみんはまーたそんなこといって~。友達いないといろいろ普遍なんだよ?」
「……あんたには友達なんかいらないと思うよ、友達なんかいなくてもなんでもそつなくこなせるからあんたは天才なんだし」
「そういう問題じゃないの~!」
とどの可愛いところはたくさんある。それを理解できるやつはきっとあんたの友達になれないし、理解できないやつなんかもってのほか。どうにしろ人とつきあってなんかいたら、あんたがきずつくこと間違いないなしなんだから、黙って俺にひっついていればいい。
「はーづーきーちゃん!」
「はーあーいっ。誰だー、気安く私様の名前を呼ぶのは……、っと、ピヨりんか。きみお坊っちゃんのくせによく出歩いてるねぇ。ひまなの?」
「うんうん、僕が暇なわけないよねぇ!今日は波月ちゃんに教わったことを実践する日だからね、この猛暑のなか、特別に日の下に体を晒してやっているだけだね」
「……つまり、お友達がいるの?だれ?七草くんっ??」
「……きみはどうしてそんなに彼を好いているの?確かに外見は波月ちゃんのタイプっぽいけどね、あんまりいいやつじゃないね。それこそ英智くんと張り合え……、それは言い過ぎたね」
「お前は英智が好きなのか嫌いなのかどっちなんだ……」
「!、いつの間に呼び捨てになったの!?」
「え、ああ、あっちが名前で呼ぼうと努力し始めたから、こっちもグレードアップをしてやろうかと」
「そうグレードアップになってるの?英智くんはくん付けされたほうが喜びそうなものだけどね」
「そんな気持ち悪い言い方しないでも……」
「……はーづーきーちゃん」
「あっ、パンダくん!?」
「ねーえー!なんでぼくのときは姿を見るまで気付かなかったのに凪砂くんは声だけでわかるの〜??」
「久しぶり。何日ぶりかな」
「やだなぁ、一昨日会ったばっかりでしょ」
「え!?」
「そうだったっけ。……それだけ波月ちゃんに飢えていたということかな」
「すぐそういうこという〜。もう、けっこうキミもたらしだよなぁ」
「波月ちゃんには負けるかなぁ」
「ねぇ、ちょっと!!」
「どうしたピヨりん」
「あ、はい日和くん、イチゴでいいんだよね?」
「いつの間に2人で会ってたの!?どうしてそういうことに僕を呼ばないの!?非常識だね!!凪砂くん、イチゴであってるね、ありがとう!」
「わーピヨりんお礼言えるの?偉いね〜〜!」
「バカにしないでほしいね!もっとほめてくれてもいいけどね!」
「だって、大学受験の勉強だよ?日和くん、勉強しないし」
「そうだよー、ピヨりん来てもつまんないと思うよ」
「それでも一度声をかけるべきだね!!というか!なんで凪砂くんと2人でやるの!?波月ちゃんくらいなら1人でも余裕なはずだね!?」
「いや買い被りすぎだって。まぁ、確かに凪砂くんである必要はないんだけど」
「え」
「ぶっちゃけ蓮巳くんくらいのごいればどうとでもなるしね」
「え」
「でも、蓮巳くんて休日なかなか捕まらないんだよね〜」
「……」
「凪砂くん、なにぼくを差し置いてホッとしているの??ぼくはまだなにも安心できる要素が見つからなくてイライラするくらいなんだけどね」
「まぁ落ち着いて日和くん」
「笑顔で宥められても逆上するばかりなのは当然だね!?」
「ところでキミたち、具体的には何しにきたの?」
「ここのアイス食べにきたんだ」
「波月ちゃんが、流行にのれってうるさいからね!」
「なーるほどね。どう?おいしい?」
「まあまあだね」
「流行りそうな味はしてるよ」
「わっかんないなぁ……、ピヨりん一口もらうね」
「はっ、」
「……あー、たしかに、流行りそうな味だな」
「でしょう?」
「わざわざ買いにくる価値はないね」
「それを買った人の前でいうところが波月ちゃんらしいよね」
「……ぼ、」
「……?」
「ぼ、ぼくのアイスが……」
「えーーお前一口だけで文句言う??ごめんね?パンダくんの貰えばよかったね??」
「果肉のところ……」
「もーごめんってばぁ。なに、チョコ買ってきてチョコチップのところでも食わしてやろうか?」
「波月ちゃんにしては良いアイディアだね!」
「しかたないなぁ…、いくら、それ?」
「大きいワンコイン」
「うげ、流行りものたっか。まぁたまにはいっか〜……」
「……日和くん、それ溶けちゃうよ」
「これぼくが食べていいの?」
「……日和くんは変なところ気にするよね、食べづらいなら私のと交換す」
「いーやぼくはオレンジシャーベットなんか食べないね!」
「オレンジかイチゴかで悩んでいたくせに……」
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