フラミンゴ 2017-03-30 08:35:20 |
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ダム:――なら、特徴だけ。蜥蜴は城の庭師で庭園の薔薇をいつも綺麗に保ってくれてるんです、短い髪で目付きが悪くて、腰の所から大きな尻尾が生えてます。舌が途中まで割れていて、……見た目は余り品が有るとは言えません(彼の興味を煽るばかりで留める事が出来なかったと知れば、彼の交友関係を狭める事は考えておらず直ぐに微笑みを浮かべつつ特徴を述べるべく簡易ながら語り始め、特徴を一つ述べるにあたり指先を一本折り曲げて。「白兎は名前の通り真白な見た目なので、きっと見ればすぐにわかるはずです。生真面目な性格を表現するみたいに空に向かって曲がり知らずに耳が伸びているんです」先ほどは折り曲げていた指先をピンと伸ばしてから頭のあたりで兎耳を真似るように置いて。ぐずぐずに溶かす様な甘ったるい迄の声も仕草も表情も、何だか彼の年齢を表現するように幼さと大人の中間を行く危なさを孕んだ色を感じて。背筋をゾクリと震わせたのはその色気に当てられた為、それでもそんな思いを表に出さないのは思春期を等の昔に過ぎた大人を生きているからであり。平生と微笑んだまま握られる手を握り返し「期待をされて、それに応えられないなんて情けない所は見せたくありません。存分に期待してくれて構わな――」不敵と自信を持った声色で返事を行うと返事の言葉の途中に微笑みに細めていた瞳をパッと大きく開いて「ソジュン!あの扉まで急ぎますよっ」少し先に見えたのは今まで開いて進んできた扉とは少し異なった豪華なデザインの物、彼の手をグイと引っ張って足早にそこを目指すとその扉が姿を消す前にバンと勢いよく開き、すると出た先はサーカス小屋の傍に繋がっており「ソジュン、ゴールです」先ずは出口に辿り着いたことを喜ぶべく表情に喜びを浮かべ、感動を分かち合う様にハグを行い。それからハと我に戻ったように抱きしめていた体を離し、周囲にディーとソヨンの姿を探して周囲にいないのを確認すると「僕たちの勝ち」改めて実感するように言葉を続け)
ディー:ごめんごめん、……急いで決めたって後でもっと良い物が浮かぶかもしれないもんね(最初こそ向けた意地悪に不満を訴えた反応だった彼女が次には堂々とした雰囲気で問い掛けの様だが実際には選択肢の見当たらない言葉を送るものだから面白く、小さく笑い声を零しつつ頷いて承諾を見せ。初めて行った物真似がこんなにも好反応を貰えると思っておらず、釣られて笑ってしまえばケラケラと笑い声を上げつつ「意外と似てたでしょ、眉間の皴がポイントなんだ」引き摺る笑いを交えつつトントンと人差し指で己の眉間を突くように触れて、尚も冗談を重ねる様に続け。触れられるのは別段と照れることなく受け入れる事が出来た物の、至近距離にて顔を覗きこまれると己の視界を埋めるのが彼女だけになる不思議な感覚になり、呟く様な感想が背を押すと目元に熱が集まるのを覚え「__ありがと、」年甲斐もなく言葉通り兄弟ほど年齢の離れている少女に褒められて羞恥を抱き、僅かに目元を赤く染めつつ言葉を返し。頭を冷静にさせる為、周囲に目を向けるとその先に出口を示す扉が有るのを見つけてバチンと跳ねる様に瞬きを行ってから「ソヨン!出口!!出口だ!」先ほどまでの照れくささは何処へやら、迷い込んでは中々出口に辿り着くことが出来ないこの迷宮にて出口を見つけたことが嬉しくてならず、単純なまでにパァと明るい笑顔を浮かべて急ぐように"おいで"と彼女の身体を抱きかかえ、そのままタタタと駆けだして、宛ら白兎を追いかけるアリスのように出口の扉を追いかけ、ドアノブを開けば「やったね、俺たちの勝―――」サーカス小屋の前に到着すれば見慣れた景色に喜びの声を上げ、トンと抱きかかえていた彼女の身体を下ろしつつ"いえーい"と喜びかけたその瞬間、先に到着していたダムに名を呼ばれ。「あー、ソヨンごめん。負けちゃったみたい」状況を理解すればちらり、と彼女へ目を向けてから先ずは勝たすことが出来なかったことを悔やむ様に、続いてはソジュンへ顔を向け「負けたよ、ソジュン。きみの勝ちだ」肩を竦めては負けを認める様に声を掛け)
(/了解しました…!それでは一度場面転換が迎えれる様に占めて頂けると…!そしてどのパターンも魅力的で、三人とも魅力的で毎回選ぶのが困難になりそうで、ぜひローテーションの案を頂きたく!ご負担でなければ順番に交流を取れたらとても嬉しいです…!交流の中で大変でしたら随時一人ずつ、と言う形でも大丈夫ですので…!)
ソジュン:尻尾があるのん?兎耳も何や可愛えなぁ。もふもふしたいわぁ(彼ら2人の特徴に口を挟むこと無く、興味深げに耳を傾け。尻尾はツルツルしているのだろうか、兎耳はフワフワ柔い毛に覆われているのか、彼が行う説明を元に夢想してみて。両手をひょっこりと頭の上に置き、同じく兎耳を真似ては”ぴょんぴょん”とその場で数度飛んで。「尻尾って感触あるんかなぁ。兎君はピョンピョン飛ぶ?」拙い想像力を膨らませては、楽しげな口調で次から次へと疑問を口にし。パンケーキに対して色好い返事が貰えそうな直前、急に上がる驚嘆の声。声を出す間も無く、引っ張られるままに出現した仰々しいとびら目指して一直線。縺れそうになる足を必死に動かし、息が切れる頃、扉を潜った先には先程後にしたサーカス小屋が。喜びを分かち合うように抱き締められ、彼の芳香に包まれてはジワジワと漸くゴールした事を頭が理解して。「僕ら、一等賞取ったっ?」弾む声音で言葉を吐き出しては、わーいと大きな声で歓声を上げ、くるくるダムの周りを跳ね回り。勝った方には褒美、迷宮に挑む前はしっかりと定まっていたお強請りも、途中ダムから聞いた城の話で揺れ動いており。まぁ、何とかなるだろう、と緩く考えては、同じく数分の差で出口から現れたディー達に視線移し。向けられた言葉には、ニコニコと嬉しげに笑みvサインを送って。「へへ、僕等の勝ちやねぇ。早速ご褒美の内容やけどぉー、ダム君達のお家に遊びに行ってから決める事にするわぁ」のほほんとした口調でご褒美を先延ばしにしては、ソワソワと兄が帰ってきただろうかとサーカス小屋の方へチラチラ視線向け)
ソヨン:それにどっちにしてもディーちゃんには叶えて貰えるしな。あんま意地悪ばっか言うたら1日うちのワンちゃんになってもらうで?(承諾をして見せた彼にさらなる追い討ちをかけるように、ずいっと体を近付け下から悪戯げに光らせた瞳で見つめると、潜めた声音でポツリと上記を。ポイントで付け加えられた似せる為のアドバイスの何と珍妙なこと。笑いの波は治らず、後を引くようにピクピクと細かに頬が波打って。「お兄の前でそれやったらむくれるから、気を付けよー」寄せられた眉間の皺に人差し指をトンと当て、ぐりぐりと軽い力でほぐす様に動かしつつ同じ調子で忠告を。はっと明るい声とともに向けられる表情、それに気を取られている内にひょいと体は彼の手によって宙に浮き、見る間に周りの景色は変わり、扉を潜り抜けていて。サァと吹き渡る風に前髪を揺らし、目が周囲の明るさに慣れるまで瞳細めて待ち。ダムの声に視線を動かせば、其処には自分達よりも先に辿り着いたであろう2人の姿が。申し訳なさそうにかけられたディーの言葉には首を横に振ることで返し「勝ち負けより、ディーちゃんと楽しめた事の方が大事やもんね」ニィと快活に笑えば、慰める様に肩にポンと手を置き。ソジュンがサーカス小屋に意識を持っていかれている事に気付けば、自ずと自分もソワソワと落ち着かなくなり。気付けば長い事遊んでいたのか、日はすっかりと暮れ。そろそろ兄は戻ってきているだろうか。仄かに明かりを灯し出したサーカス小屋へ帰るべく3人へ声をかけ。果たして其処に兄はいるのであろうか。逸る気持ちを抑え、一歩前へと進み)
(/上手に締められずすみません…!遠慮なく場面展開して頂ければ大丈夫ですので‼︎わわ、決めていただきありがとうございますっ。では、ローテーションで行かせてもらいますね!取り敢えず、双子達の住処が決まるまでは双子を動かし、その後それぞれを順番に動かせたらな、と思っています‼︎)
(/一旦キャラレスを蹴ってしまうこと申し訳無いです…!
このままでは扱うお子様が増えてしまい背後さまが大変のことと思いますので、テファンくんと再会し一晩をサーカス小屋にて過ごした後という形で新規に出したく思います…!住む場所をと言うことですので何処が良かったでしょうか!それに纏わるキャラで向かいたく…!ご相談だけのお返事をすみません!)
(/お心遣い痛み入りますっ‼︎住む場所に関してですが、魅力的な場所が多く決め兼ねておりまして…っ。兄のいるサーカス小屋かディーダム君のいる邸、それかお城かなぁ、と思っているのですが…欲張りですみませんっ‼︎それか暫くサーカス小屋にお世話になり、其々双子を自立させるべきかな…とも。それだとサーカス小屋から其々ローテーションで動かしやすいかな?と…!はっきりとした返事ではなくてすみません…っ。)
(/それではぜひ、滞在地をサーカス小屋(仮)という形で進めて行きましょう!追追と交流の中で決めて行ければ…!早速ですが、それでは新規と言うことで誰と交流したい!と言うのがありましたら是非教えて頂けると…!ソジュンくんだけ、ソヨンちゃんだけ、という形でも全然大丈夫ですので大変にならない様に勧めて行ければ…!)
(/ありがとうございます…‼︎ではでは、希望としましては同居人のドードー鳥君と交流したいのも勿論ですが、女王様への挨拶に城へと向かいたいな、とも思っておりまして…!もう暫し双子で動く事になるかと思うのですが、大丈夫でしょうか⁇色々交流したい方、やりたい事が多く優柔不断ですみませんっ!)
(/それではドードー鳥でお迎えに上がりますので、そのまま女王の元へ誘導したく思います…!いえいえ!可愛い双子ちゃんたちと交流できるのが嬉しすぎるので問題ない所が嬉しすぎるのですが、背後様の負担になっていないかが不安で…!また何かありましたらどうぞお気軽にお伝えください!)
__(自慢のハットを頭に被りステッキを手首に掛ければそれをご機嫌にクルクルと回しつつ部屋から出てきて、螺旋階段を一段ずつ降りる途中に広間を覗き込み、今会いに行こうとしていた姿が有るかどうかを確認して。その姿が見つかるとにっこりと笑みを浮かべてから「やあやあ!素敵な時間をお過ごしかい。俺の可愛い可愛い双子たち、今日は二人の時間を俺にくれ。お前たちに赤の女王を紹介しよう!」大袈裟な身振り手振りでカツンカツンと残る階段を一段ずつ確りと降りて来て、最後の一段を降りた所で両腕を広げるとすっかり馴れ馴れしい様子のままにフラミンゴが起きていればその態度を改める様に小言が飛ぶだろう様子のまま「準備が済んでいれば早速出かけよう!時間は限られているからな。無駄に過ごすことはもったいなくて俺には出来んのだ!」ステッキで地面をカンと軽く叩いてからにっかりと歯を見せる様に笑みを浮かべてもう片方の自由な腕を使い外に繋がる出入り口を示し「女王も可愛い双子に会いたいと思いを募らせてることだろう。俺も女王にお前たちの事を自慢しに行きたくて我慢がならん」うずうず、と我慢がならないそれが本音だろうに扉に向けていた腕を今度は己の胸元に宛がいつつ二人が傍に来るのを待ち)
(/此方もとても楽しい時間をいただいておりますので問題ありませんっ!むしろ双子の相手をして下さり感謝ですっ‼︎ではでは引き続きお相手宜しくお願い致します‼︎)
ソジュン:(あの日、双子と迷宮を楽しんだ後、無事サーカス小屋で兄と再会を果たした。久方ぶりの抱擁は暖かく、思わず兄の胸でホロリと目から雫を零してしまったのは自分と兄だけの秘密。その夜は目一杯兄に甘え、一緒の布団で寝た事ですっかり安心しきり、気分は上々。ふかふかのソファーに座り姉とともに広間で同居人の1人を待ち。本日はいよいよお城に行く日。少しばかり早起きし、ふわりと姉にセットしてもらった髪。ブラブラ足を泳がせていると待ち人来たりて。ぴょんと毛先を跳ねさせながらソファーから立ち上がると待ち兼ねたように駆け寄る。「おはよー、ドードー君!見て見てぇ!張り切って髪整えてもらってん。似合うやろかぁ?」彼の目の前で立ち止まって、くるくるその場で回り、髪先をほわほわと揺らして見せて。女王様とはどんな人なのだろうか。ダムのお陰ですっかり城への苦手意識が薄らいでおり、現金なもので今ではむしろお城へ出掛けるのが楽しみなぐらい。「女王様ってどんな人やろかぁ。飴ちゃん、受け取ってくれるかなぁ」ゴソゴソとポケットから取り出した色とりどりの星型をした飴玉を両手の平に置いてはドードー鳥が見えるように掲げる。自分にとって元気になるとっておきの飴。病を患っている、と話を聞いてから少しでも元気を分け与えたい、と胸中で思っており。どうやら其れは姉も同じ様で、相談しあって其々が準備したもの。果たして受け取ってくれるだろうか、と目で問い掛けるように見詰めて)
ソヨン:(無事もう1人の家族と再会してから数日。暫くは兄の傍を梃子でも離れなかった弟も漸く落ち着いて来た今日この頃。本日はもう1人の同居人が城へと案内してくれる大事な日で。弟よりも早起きし、長い自身の髪をいつも通り簪でくるりと纏め、次いで弟の髪も整えてやり。其れでもまだまだ時間は有り余り、滞在している部屋の掃除など細々とした用事を済ませて。広間でゴロゴロしている弟の元へ様子を見に行き、あれこれ喋っていると、フラミンゴよりも色味の強い鮮やかなピンクが似合う彼が広間へと降りてくる。ちょん、と収まり良く乗ったハットの趣味の良さに目を惹かれつつ、弟の後を追うように彼へと近寄って。「おはよーさん、相変わらずドードーちゃんはハットがよう似合うな。今日は宜しゅう頼むわ」ニンマリ顔と共に朝の挨拶を送って。隣で何やらゴソゴソしだした弟の動向を静かに見守り。自身も同じく女王陛下の為に、簡素ではあるも願いを込めて編んだブレスレットを準備しており。迷惑でなければ良いが、その不安を押し込めた瞳で同じくドードー鳥の反応を伺い。彼の時間を割いてもらっている身、彼の言葉にもあるように時間を無駄にするつもりはなく、コクリと頷いて。「うちらの準備はバッチリやで!天気もええし、訪問日和やね」快活なまでの声音と笑みでそう告げては、走り出さぬようしっかり弟の手を握り準備万端をアピールし)
(自身の登場により傍まで寄って来た二人を順番に瞳に映してから髪を披露するソジュンにヒュウと口笛を鳴らしてから「とても素敵じゃないか!ソヨン、お前もだ」女王の元へ案内することを事前に伝えていたからか普段よりも確りと纏めているその様子に賛辞の言葉を送り、ソヨンより褒めるような言葉を自身も受けると表情を緩める為目尻の皴を刻み。二人の眼が己の事を捉えるとその瞳が何を語るのか、それを察することが出来ると二人の事を包み込む様に抱きしめて先ずはソヨンの頬へ、続いてはソジュンの頬へ、順に口付けを。「なーんてイイコなんだ!二人とも俺の自慢だ!ああ!本当に誇らしい、君ら二人の優しさは女王陛下に確り届く筈だ」文字通り誇らしいと言う様子で口角を持ち上げつつ今一度腕に力を込めてぎゅうと抱きしめ、その腕を離してから「さぁ行こう!――テファン!フラミンゴ!行ってくるぞ」最初は二人へ、次は朝の支度をしている彼と未だ布団の中にいる彼へ言葉を残し。賑やかなミュージックを鳴らす遊園地を抜ければ時々悪戯をする森の中を進み「今度フラミンゴがお気に入りのスイーツショップへ案内しよう。テファンも以前喜んでいたそうだ」時折クルリクルリとステッキを回しながら道中の話を続け、「嗚呼、そうだ。森を歩くときは誰かに付いて来て貰わなきゃ駄目だぞ。木々は悪戯に道を変えるから可愛いお前たちを隠してしまうかもしれない」ちらり、と二人の事を視線に映して肩を竦ませては"困る"と言うのを表現する為瞳を細め頭を揺らし、「そんな事になってはテファンもフラミンゴも悲しんでしまうよ。勿論、俺だって寂しくて堪らないさ」森での過ごし方を大袈裟な言葉で冗句交じりで注意を行い、森を抜ければ初めて二人を見つけただろう庭園に。風が吹かずとも鼻の奥に留まる強い薔薇の香りをスーと肺に溜め込んでから「この庭園もそうなのだ。綺麗なのだが、すこぅし意地悪でね。__こら、ウチの可愛いアリスをいじめないでくれよ」スルスルと目の前に伸びて来た蔦を止めて、その蔦を上半身を屈めて潜り「さぁ、ついた。ソヨン、ソジュン、此処が赤の城だ!」ニコニコと笑顔を浮かべつつ扉を開き支えたまま中へ入ることを促すように腕で示し)
ソジュン:(どうやら飴玉作戦はドードー鳥の反応を見る限り好感触である様子。暖かな腕に包まれ頬に唇を受けては只々純粋にその触れ合いに喜んで。”きゃっきゃっ”と嬉しげな笑い声上げ、飴玉をポケットにしまって自由になった両手でドードー鳥の片腕に抱き付き。「わぁい、ドードー君にそう言ってもらえて嬉しいわぁ」彼の自慢、誇りなどと言葉を受けては、其れを裏切らぬよう今日は良い子でいよう、と胸中で密かに決意を固め。同じく「行ってくるねぇ」と出掛ける挨拶をした後、タタッと駆け出し兄の背中へダイブ。グリグリ背中へ頭を押し付けた後、兄から”気ィ付けてなァ”との言葉と共に頭を撫でてもらい満足したのかドードー鳥の後を追うようにサーカス小屋を後にして。さわさわと風に揺れ響く葉鳴りの音。サクサクと音を立てながら進みつつ、道中盛り上げるように続けられる話に耳は夢中で。「スイーツショップの事、ダム君も言うてたぁ!ドードー君、何か買って買ってぇ!」子供特権の無邪気なお強請りをしては、続く忠告の言葉に目を丸くさせ。信じられないが、どうやら森の木々たちは意思を持っているようだ。隠れんぼは好きだが、其れは誰かに見つけてもらう事が前提にあるからで。以前の兄の様に忽然と消えてしまっては敵わない、とぷるぷると体を震わせ首を左右に振る。「うぅ、僕慣れるまで誰かと一緒に歩くもん!もし、この子らに悪戯されたらドードー君、僕の事探しに来てぇな?」震える声質で宣誓しては、クイクイと服の裾を引っ張り、さらなる保険をかけようと。念押しするように上目で”絶対やでぇ?”と訴えかけて。そうこうしている内に辿り着いた庭園。あの時と同じく花々の麗しい香りが鼻につき。すん、と鼻先を鳴らした後、続くように蔦を潜り抜け、開かれた扉の先に続く豪華絢爛な城内の様子にポカリと口を開ける。姉に背を押される形でドードー鳥が開いてくれている扉を抜けては緊張してきたのか、ソワソワと落ち着かな気に周囲を伺って)
どうしよぉ。お淑やかにしとかなあかんかなぁ?僕、走らんようにする…!
ソヨン:(頬への接吻にパチパチと何度か瞬きし、隣で上がる嬉し気な声に我に返っては照れたように頬を片手で抑え、視線を落とし。彼の言葉に喜んで貰えそうな事が分かり、ほっと胸を撫で下ろすも、こう距離が近いと慣れるまで大変で。まるで親から子へ与えられる柔らかな接触に、はるか昔に別れた父母の面影を重ね。「なんやドードーちゃんってオカンみたい」意趣返しにニィと口角釣り上げては、有りの侭の感想を伝えて。弟と共に兄とフラミンゴへ向けて出掛ける挨拶を行い。その際にふわり、と兄から頭を撫でて貰えると、スリっと一度擦り寄ってから嬉し気な笑顔で手を振りサーカス小屋を発ち。話を聞く限り、どうやら兄とフラミンゴは上手い事やっていけてるようで。デートがスイーツショップだなんて、何て素敵だろうか。また一つ知り得た事実に、揶揄いのネタを見付けてはクスクス笑いを零し。「ふぅん、フラミンゴちゃんとそんな所行ってるんやなー。お兄に今度聞いてみよ。ドードーちゃんのオススメのお菓子とかってあるん?」振られた話題に質問を返しつつ、続く注意喚起にはコクリと頷き。弟ほど恐怖を感じていないのは、此処の住人が親しみを込めて彼らの説明をしているからか。「慣れたら1人で歩いても大丈夫やの?」自分を何はドードーのように1人で森を歩く事は可能なのだろうか、と疑問を口にして。段々と強くなる薔薇の香りに、周囲を見渡せばいつの間にか、最初に目覚めた場所へ到着しており。そう言えば此処でディーダムに出会ったのだ、と数日前のことなのに何故だか懐かしく、感慨深気に瞳細め。「なん、意地悪な子ばっかりなんやね。うちらを隠さんとってよ?」伸びてきた蔦に、ニンマリ笑いながら声を掛けてはひらりと片手を振って別れ。あっという間に辿り着いた赤の城。その雰囲気に気圧された弟の背を、大丈夫、と告げるように撫でては促すように背を押し。広々とした城内の様子、其処彼処に品良く置かれた装飾品の数々に目は奪われるばかり。弟の言葉に”当たり前や”と額を人差し指で弾いては、少し先に掲げられている絵画に意識は捕らわれて)
あ。あそこの絵、めっちゃ綺麗やわ。誰が描いたやつなんやろか。此処の人らってみんなセンスええね。
――ふむ。父親じゃ無く母親か、家族の様に思って貰えるならどちらでも構わんな。良い気分だ!(抱き着くように触れあうソジュンの事を確りと支えつつ、ソヨンより伝えられたオカンと言う単語にくっく。と堪えきれずに笑い声を零しつつ満更でもないと言った雰囲気で返事を返し。可愛い子が可愛い子同士で仲睦まじく触れ合う様とは何とも心を擽る目の保養、こんな可愛いシーンを夢の中にいて見る事が出来ないとは。怠惰とは時に罰せられるのだと今日の夕飯時にでもこの場にいないフラミンゴへ自慢をしてやろうと己の目に焼き付けて、スイーツショップの話をすれば直ぐに話題は持ちきりと「嗚呼、そうだな。だが、俺はミンゴちゃんみたいに甘くないからな!あれもこれもは買わないぞ、女王陛下への挨拶が上手に出来れば褒美に好きなのを一つずつ買ってやろう。」説くような言葉はまるで子供に言い聞かせる様な優しさと、アトラクションの説明をするエンターテイナーのような身振り手振りを交えて見せて。「テファンには感謝してもしきれないよ。フラミンゴは扉が重たいと言う様に意地でも外に出たがらなかったのに、テファンに頼まれれば他の誰が言うよりも効果が覿面。それに、菓子以外の食べ物も食べるようになったんだ」フラミンゴと共に出ていると言う事実をソヨンより今一度語られればウンウンと大振りで頭を縦に揺らしてから自分は元より、過去に迷い込んだアリスとは交流一つさえ真面に取れなかった事を思い出し、左右二人の頭を髪型を乱さない程度の力加減でポンと触れてから「二人にも頼んだよ、沢山道連れにしてやってくれ」黙っていては紙とペンばかりが彼の全てになってしまう、それを危惧すると頼まなくとも外に連れ出してくれそうな二人へ軽い声色の儘に頼み込み。「……ソヨンは何のお菓子が一番好きだ?」笑みを浮かべたまま問いかけられた内容を其の儘返し「俺は優柔不断でね、一緒にいる人が美味しそうに食べているものが一番好きなんだ」裏を返せば博愛主義の表れとして自分が無いとも取れてしまうそれを肩を竦めつつ告げて。迷子になる事を恐れる様なソジュンにも、今後一人で出歩く事を楽しみにしているようなソヨンにも「勿論、お前たちが見当たらなくなれば必死になって探して回るし絶対に見つけて見せよう。道さえ覚えれば付き添いなく一人で楽しんだって構わないよ、__だが、もしも。逸れてしまって城にも遊園地にも戻れなく成ってしまったら”グリフォン”と叫ぶんだ。」大事な事を忘れていたと思い出した様子でその名を上げて「グリフォンと呼べば大きな鳥の様な蛇の様な、……まあ兎に角、とても大きな男がすぐに助けに来てくれる。奴はアリスの声を絶対に聞き零さないから安心をし」自分達が切磋琢磨と探すのは勿論だがそれを本業にする彼に敵わない事は明らかで、だからこそと今一度"グリフォン"とその名を教え。自らも城に入れば「何処かの国から持ってきた物じゃ無ければ、……ああ!それなら三月兎が描いたやつだ。帽子屋の所に住んでる芸術家だよ」最初はどの絵画を示しているのかとソヨンの視線の先を辿り、その先に有る其れを見つけると簡易的ながら説明をして。それからしばらく先を歩いた所で到着した一層と大きな扉の前で足を止めて「お疲れさま。到着だ、」二人に確りと向き直り二人同時にハグをして「俺は此処でちゃんと待っているからその可愛い顔を見せておいで、」緊張する事無いと言う様に冗談の様な軽口を添えてから抱きしめていた腕を離して扉を叩き「テファンの家族を連れて来ました、女王陛下へ挨拶を」と扉の奥へ紹介するように声を投げ、暫くして重たげな扉が従者の手により開かれるとトンと二人の背を軽い力で押してからひらりと見送るべく片手を揺らして)
ソジュン:任せてぇや!僕、女王様にちゃんと挨拶する!そんで兄ちゃんに会わせてくれた事、お礼言うんやぁ(お菓子と共に出された交換条件、もはやクリアしたも同然だと言わんばかりに自信満々な笑みを顔に乗せ、ピースサインを。きっとスイーツショップに置いているお菓子も想像を超える素敵なものに違いない。フラミンゴも兄も甘味が好きであり、買ったものを一緒に食べるのも楽しそうだ、と今からワクワクして。フラミンゴに関しての情報を聞いては、確かに人より外に出る回数は少ないな、と思いつつも兄と共に出掛ける様子を見ていただけに驚いたような声をあげ。「えぇ?フラミンゴ君って僕より兄ちゃんに甘えてるんやぁ。でも何や、兄ちゃんに甘えるんが僕だけやなくなったの…ちょっと寂しいわぁ」歳上の相手の子供っぽい一面に途中までクスクスと笑いを零しながら語るも、不意に兄の広い腕に抱き締められるのが自分達だけの特権でなくなった事を察しては、しょんぼりと俯きがちにポツリと呟き。フラミンゴが嫌いなわけではなく、寧ろ好ましく思っている分気持ちは複雑。おそらく今迄フラミンゴの世話を焼いていたと思われるドードー鳥。ひと時の間彼をフラミンゴから奪っても許されるだろうか。小さな手を伸ばし、幼い子供故の我が儘を武器に擦り寄り。迷子になった時の最終手段として授けられた一つの名。”グリフォン”と大切そうにその名を反芻しては覚えたとばかりに、にっぱり笑い。これで一つ心配事は減り。緊張が解れた様子で、女王陛下がいるという部屋の前の扉を見上げ。ドードー鳥が謁見の許しを得た後、一度後ろを振り返り「行ってくるねぇ。お菓子忘れんとってなぁ」とちゃっかりこの後のお強請りを付け足しては手を振って入室を。怖じける様子もなく、姉と共に手を繋いで女王陛下の元へ歩みを進め。丁寧な言葉遣いや作法など知らぬが、幼さを強みに、最後は駆け寄るように近付いて)
初めまして、女王様!僕等を兄ちゃんと会わせてくれて有難うねぇ。今日は女王様にプレゼント用意してきてるんやけど、もろてくれる?
ソヨン:なんやろか、ドードーちゃんと居るとめっちゃ安心すんねんよな(彼とフラミンゴがいるサーカス小屋には数日しか滞在していないものの、暖かな空気に満たされていて、自分達を包み込む様な優しさは最早第二の家のようで。そんな居場所を提供してくれた彼の頼みならば聞かないわけにはいかない。また自分もフラミンゴと外に遊びに行きたいと思っていた為、彼の頼みも自分の願いも叶えられるなど一石二鳥。ニィと強気な笑みを浮かべては「勿論やで。フラミンゴちゃんには、ちゃぁんとうちらに説明してもらわなアカン事もあるしね」パチリとウィンクして悪戯げに肯定し。まさかの質問返しにパチパチと数度瞬きし、続いた言葉は彼らしい性質を表しているようで何だか可笑しく、カラリと笑いを零し。「ドードーちゃんは、ほんまに周りの人を大切にしてるねんね。ご飯一緒に楽しく食べれる人ってええね。ちなみにうちは、苺のタルトがいっちゃん好き」隣にそっと近寄ってはコッソリと彼の耳元で”プレゼントしてくれてもええで”とお茶目にお強請りを付け加えてみる。同じく迷子になった際の対処方法にウンウンと真面目に聞き入っては、弟と共にハモる様にグリフォンの名を反芻。城内に入っては、真っ先に目を奪われた絵画。その作者の名前が教えられては更に瞳は輝き。「三月兎って名前も綺麗やわぁ。なんや帽子屋ちゃんの所に行く楽しみがもう一個増えたわ」絵のタッチや色遣いに感性を刺激されつつ、まだまだ眺めていたい気持ちを心の内へ抑え、案内されるまま女王陛下が待つ部屋の前まで。「ドードーちゃん行ってくるわ。待っといてね?」とヒラヒラ手を振って、2人で入室する。煌びやかなドレスを身に纏った女性の元へ進み寄っては、弟の分まで頭を下げ感謝の念を込め)
ほんま有難う御座います。兄とは無事会う事が出来ました!うちら、女王様に渡したいもんあるねんけど、受け取ってもらえますか?
(話にしか聞いていない迷い子が二人、以前此処に顔を出してくれた元アリスの家族だと言う。その彼とは自己の世界に籠りがちで他との交流を取りたがらないフラミンゴを少しずつ外との接点を作ってくれる掛け替えのない人物なのだ、それを踏まえていれば他ならない家族に会う事も楽しみでならず。扉が叩かれ、此処までの案内人であるドードー鳥の何処か愉快で渋みのある声が聞こえれば愈々待ちに待った彼らと対面が出来るのだと意識せずとも口元に微笑が浮かび。開いた扉のその先にいる二人の少年少女を真直ぐに見詰めれば瞳を伏せる様に笑みを強めて「ようこそ、アリス。……わたくしが、赤の女王です」と先ずは出迎えるべく挨拶の言葉を送り"会えて嬉しいわ"と言葉を添えてから自身の傍を示すべく用意をしていた己の向かいに置かれる椅子を示して。少しずつ歩み寄る二人の内、ソジュンが駆け寄り挨拶を交わしてくれると笑みに細めていた瞳を開き、重なる様にソヨンからもまた感謝の言葉を伝えられれば頭を左右に揺らしてから「無事に会えたみたいで安心したわ。ディーとダムが良い働きをしてくれたと聞きました」くすり、と小さく息を零す様に笑い声を落としてから自身はお礼を言われる事はしていないと示す為に頭を僅かに左右に揺らし。傍まで来た二人を今一度確りと見据える様に見詰めれば二人がテファンに良く似ていると言う事は目を弾く髪色だけではなく、笑顔の明るさや人好きをする雰囲気の朗らかさから伝わって。二人より、贈り物がと聞けば驚くように瞳を開いて瞬きをパチリと行い。懐で重ねていた片方の手を唐突のサプライズに嬉しいやら戸惑いやらで困惑するように己の頬へ軽く宛がって「――まぁ、その気持ちだけでとても嬉しいのよ。」此処へ顔を見せてくれる、それだけで十分過ぎる程嬉しいのだ。加えて己のことを思いやってくれる気持ちはキャパシティを超える程の喜びに姿を変えて「__ありがとう」とお礼の言葉を述べ)
ソジュン:(柔らかな微笑みと共に向けられた言葉は心にすっと沁み渡り、漸く出逢えた感動にふるりと体が小さく震える。ぽっ、と頬が赤みを帯びつつ、ディーダムと知った双子の名が耳に届いては、コクコクと女王陛下の言葉に同意を示すように何度か頷き。「二人が僕等ん事見付けてくれて、兄ちゃんの所に案内してくれてん!ディー君、ダム君も双子やし何か運命的なもん感じてもたぁ!」すっかり気分は近所の優しいお姉さんに自慢話をする少年そのもの。育った環境のせいか、または精神が幼すぎる故か、あまりお互いの立場を気にする素振りはなく。隣で姉がヒヤヒヤしているのもどこ吹く風、お喋りな口はペラペラとよく動いて。勧められた椅子に一先ず着席するも、持って来た飴玉を自分の手で女王陛下に渡したく。其れも己の手から彼女の手へ直接。落ち着きなく数分もしないうちにパタパタと椅子から立ち上がっては彼女の元へ近寄り。ポ ケットから取り出したカラフルなお星様の形をした飴玉を両手いっぱいに持っては、そっと大切そうに差し出して。お星様は、正確には流れ星ではあるも、願い事を叶えてくれると聞いた事がある。このような小さな飴玉では効果はないやも知れぬが、彼女の笑顔が安らかであれば良い。そんな願いから星型に拘って。「あんな、僕が元気ない時、兄ちゃんが飴玉くれるねん。これ舐めたら、どんなに落ち込んでてもすっごい元気になれるんよ?其れにお星様は何でも願い事叶えてくれるねんでぇ!」ほわんと口許に笑みを浮かべながら、子供ながらの根拠のない明るい希望を自信満々に語って聞かせ。捧げもった飴玉を彼女が受け取ってくれるのを待ち)
ソヨン:(正面に凛と佇む、清らかな彼女に同じ女性として目を奪われつつ、行われた挨拶に「初めまして、赤の女王様。元アリスやったイ・テファンの家族で、ソヨンとソジュン言います。うちらも、女王様に会えてホンマに嬉しいです」弟の分まで挨拶を行なっては小さいながらも淑女の礼を送り。ヒラヒラと揺れるドレスの裾はふんわりと繊細なギャザーが目を惹き、大胆にあしらわれたレースの何て素晴らしいこと。ぽぅ、とついつい目の前のドレスに夢中になってしまいそうになるも、ゆるりと頭を振っては、弟が話し出した双子の話に同意するように相槌打ち。見ず知らずの地に辿り着き、困っていたところを助けてくれた彼等には感謝してもしきれない。それと同じく、本来ならば彼女の挨拶を先ず済まさねばならなかった所を此方の都合を慮って、気配りしてくれたのが何よりも嬉しかった。女王陛下ともなると国一番のお偉い様、自分の国では考えられぬ寛大な対処に頭は下がるばかり。「お礼を言うんは、うちらの方です。ほんに有難うございます」今一度、心を込めて感謝の言葉を零しては、女王陛下の喜びや困惑が複雑に入り混じった可愛らしい反応にニンマリと笑みを浮かべ。目の前の彼女がもう余命少ない、など考えたくはないこと。然し折角の出逢いに水を差すような事を言いたくなければしたくもない。下がりそうになる眉尻にくっと力入れ、そうとは感じさせぬよう朗らかな表情で、拵えてきたブレスレットを取り出す。パステルカラーのピンクや白色、金色の紐がランダムに編まれ、真ん中にビビットピンクのチャームをあしらった代物で。眺めるだけで笑顔になれるよう、其れらしい色合いで作ったもの。「これ、ドレスには見劣りしてまうけど、一つ一つ願いを込めて編んでん。女王様が毎日笑顔でおれますように、って…」おずおずとブレスレットを差し出すと共に言葉を添えては窺うように上目でちらっと見やり)
(丁寧に伝えられた名を繰り返し呼ぶ事が出来ない歯痒さに少しだけ困ったように口角をゆぅるりと持ち上げて、己の声を使いその名を呼べない代わりに二人の名前は確りと伝わり覚えましたと伝える為微かな動きで頷いて。ディーダム然り、この国で会った人に対して悪い印象が見られないと言うのはこの国を愛する立場としてこれ以上ない程に嬉しく、明るく弾むような声色で語りかけるソジュンに対し微笑ましさすら抱きながら時折相槌を行って、そんな親しみやすさをフォローするようにソヨンより重ねて礼の言葉が向けられてはソジュンの懐っこく親しみ深い面も、ソヨンの礼儀正しく確りとした振る舞いも、どちらも又、二人の魅力として感じ。席に座ったばかりのソジュンが傍まで寄ると両手に溢れんばかりの飴玉を見て、きらきら。と輝くように見えたのは飴の形が星を模した物だからだろうか。彼の手より差し出された飴を受け取れば大事そうに手の内に感謝の気持ちと共に握り、そのうちの一つをソジュンへもう一つをソヨンへ渡して「とても美味しそうだから、一緒に頂いて」にこにこ、とその心遣いが嬉しくてならないと笑顔が収まる様子は無いまま自らも貰った飴を一つ自身の口へと運び。ころん、と口内を転がせば今の気持ちに相応しい甘さが広がって、その中でソヨンよりブレスレットが差し出されると市販の物では無く手作りであることが伝わる暖かさを持ったそれに思わず涙腺が緩みそうになりながら「とても素敵、――ありがとう」最初はほろり、と意識せずに感想が落ち、続けるように差し出されるブレスレットを受け取って「本当にうれしいわ」瞳をするりと細めながら喜びでぽっぽと暖かくなる気持ちに浸り。「ハグをしても良いかしら」腕を広げれば傍にいる二人の頬を撫でる様に己の手の平で触れてから親愛の情を示すべくそれを尋ねかけて。フラミンゴやドードー鳥は勿論、何よりも二人の家族であるテファンに悪いとは思うがこうも可愛いと知ってしまえば手放すのも惜しくなると言うもので「__……今は遊園地で過ごしていると聞きました、でも。城にも二人の部屋を準備してあるの、だからいつでも遊びに来てね」"そのまま此処で暮らしても構わないのよ"と本音をひっそりと乗せた言葉を添えてから少し茶目っ気を落とした笑みを浮かべ)
ソジュン:(差し出した飴玉は拒否される事なく彼女の手へと渡り。更には分かち合うべく自分達にも一つずつ掌にコロリと星型の飴玉が。その好意が嬉しく、姉と共に目を合わせては照れ臭げに笑み零し。同じ時間を共有すべく飴玉を口に放り込んでは、コロコロと舌の上で転がす。みんなで食べているからかいつも以上に甘く、ただの飴玉がまるで高級なもののようで。「飴ちゃん、美味しいねぇ。何や僕まで元気になるわぁ」ほわほわと白い髪を揺らしつつ、幸せな吐息が漏れ。問い掛けられた内容は寧ろ願ってもいない申し出。姉が隣でそれに対して返事をしている最中など素知らぬ顔で、広げられた彼女の胸元へ飛び込むように抱き着いて。柔らかな肢体はまるで己の包み込む様で、兄とは違った暖かさに母の温もりを重ね。だからか茶目っ気と共に落とされた言葉に心はグラグラと揺れ動き。ダムからも告げられた城の利点を思い出しては、優柔不断な自分はますます決められず。腕の中で上目に見遣っては軽く小首傾げ。「そうなんやぁ。此処にも僕らのお部屋あるのん?たまに泊まりに来てもええ?」フラミンゴやドードー鳥達との生活を手放したくなければ、女王陛下の言葉も無下にはしたくない我が儘な自分。お泊まり会、と言う名の妥協案を閃いては甘えるような口調で尋ね返し)
ソヨン:(彼女の声で名前を呼んでもらえない事が少し残念であるも、自分達の存在、名前を知ってもらえただけで満足で。掌に転がされた飴玉に緩めた瞳を弟へ向け、同じタイミングで口内へと放り込む。ふわり、と甘やかな風味が鼻を通り、心まで幸福に満たされては、クスクスと楽しげな笑い声が漏れ。手作りのブレスレットを受け取ってもらえたら、更に幸せで心は温もりで溢れ。パァ、と瞳を輝かせては広げられた腕に照れた様に視線伏せ。「…もちろんっ!」嬉しげに頷くと共に返答を。その間に止める間も無く弟が抱き着いては、目をぱちくりと驚きで見開き。流石に女王陛下の前でいつもの様に叱るわけにもいかず、全くこの子は、とばかりに肩を竦めるに留め。よく見てみては、やや左側に抱き着いており、どうやら右側は自分の為に空けておいてくれているよう。そろり、と近寄っては同じく甘えるようにそっと腕を回して。香る柔らかな芳香に、包み込むような温もり。ほっと、胸を安心感が覆い隠し。城にもサーカス小屋にも自分達の居場所がある事を知っては、何とも言えぬ気持ちになる。まるでこのクニが己達の訪れを歓迎しているように感じては、此れから頑張ろうと気力も湧いてきて。弟の言葉に賛成とばかりに頷いては「うちも、また此処に泊まりに来たいです。そんで、色々見て回りたい!」キラキラ光る瞳から好奇心を覗かせ)
赤の女王:(己から見ると未だ幼くあどけない、逆を言えば二人からすれば所詮、自身も年を重ねた内の一人であり。それでもこの国に住まう人物の中では一番環境を分かり合える年の近い存在だろうと自惚れを一つ抱いて「日帰りでも良いのよ、何か楽しい事とか面白かった事、逆に考えちゃうような難しい事が有れば気軽に此処に来て頂戴。二人の顔を見れるだけで嬉しいの」左右に二人が抱き着いてくるとその身体を確りと抱き留めて頬を寄せる様に顔を近づけて。強要はしないが、要望は見せる、抱き締めていた腕から力を抜き。完璧に体を離す前にキラキラと光る白銀の髪を彩る様にソヨンにはマゼンタカラーの薔薇の付いた物、ソジュンにはシアンカラーの薔薇の付いた物、一つずつのヘアピンをそっと添えて「今日は二人に会えてとても嬉しかったわ」今一度、確りと己の言葉として来訪を喜ぶ気持ちを伝えて。表情を一層と朗らかにしてから「戻ったら、テファンにも宜しくと伝えて貰っても良いかしら」もう一つ、パステルピンクの薔薇が付いたヘアピンをソヨンの手に握らせては此処にいない彼へ渡してほしい事を暗に伝えて。扉が開きドードー鳥が現れればくす、と小さく笑みをこぼしてから「今日はありがとう。貴方のお蔭で素敵な時間を過ごせたわ、__今度は是非、皆さんでいらしてね」頬に受けた口付に彼の変わらなさを感じつつ今頃遊園地に残っているだろう二人のことも誘い掛ける様に声をかけ。「お見送りが出来なくてごめんなさいね、――」数回ほど咳込んでから息を整えて眉尻を落とし困ったように微笑んで、見送るべく手を揺らして挨拶を)
ドードー鳥:やぁ、女王陛下。今日も美しい、許されるなら今夜二人きりで散歩でも誘いたいくらいだ(邪魔をしてはいけない、時間を取ってはいけない、頭では分かっているものの重たい扉の向こうで何が行われているのかと考えれば考える程にどうしても自分も同じ空間にいたいと思ってしまい。愈々と我慢がならずに扉を開けば普段と変わらず堂々とした笑顔を浮かべつつステッキを手首に掛けてサーカスの幕開けの様な大袈裟なお辞儀を見せて、傍まで歩み寄ると大分やつれてしまった頬へ口付を行ってから飄々とした声色で語りかけ。それから傍にいる二人を示す様に少しだけ腕を広げて「どうだい、とても可愛いだろう。二人が来てくれたおかげで遊園地はより賑やかになったんだ。うちの自慢だよ」紹介は既に済んだのだろうが、自ら紹介を行いたいのは性分のせいで。「テファンもフラミンゴの面倒をよく見てくれていて助かってるんだ。今度はウチの自慢の家族全員でお邪魔するとしよう」全員でと言う言葉が出れば忘れちゃいないともう一人の自慢もまた紹介して。少しばかり疲れが見られる顔に気が付けば笑顔はそのままに「さ、ソヨン、ソジュン、スイーツショップが閉じてしまう前に御暇しようか」ぽんぽん、と優しい手つきで二人の頭を撫でてから帰る事を促して。一礼をしてから微笑を今一度見せてからくるりと踵を返し、従者が開いてくれている扉をくぐり)
ソジュン:(確りと抱き締めてくれる腕は女性だとしても細く、きゅ、と心臓が萎縮して。「…うん!いっぱい日帰りしに来る!」元気良く頷き、宣言するように高らかに伝え。前髪に添えられたヘアピンに姉と互いに見合わせては、ふふ、と肩を揺らし。大切そうに片手をヘアピンに宛てがっては、恥ずかしげに唇を引き結び。「ありがとぉ、大切にするなぁ」感謝の念を笑顔いっぱいに告げ、お迎えに来たドードー鳥へと振り返って。二人のやり取りを大人しく見守り、彼女のか細い喉から響く篭った音に眉が寄り添うになるも、ぐっと耐えて柔い笑みと共に手を振り返して。「またねぇ、女王様!絶対みんなで次は来るからねぇ」元気満々にドードー鳥と扉を潜り抜け、廊下へと。背後で閉まった扉の音に、耐えていたものが剥がれ落ち、しょんぼりと肩を落とす。「なぁ、女王様になったらあんまりお城からは出られへんの?」女王という職業故か、それとも彼女の病気からか、あまり外に出掛ける事は出来ないのか。もし、自身が女王陛下になる事で彼女がひと時でも自由を手にすることが出来れば…。モヤモヤとした胸中でそんな事を考えつつも、未だ定まらぬ思いにはっきりと口に出す事は出来ず。ちらり、と横に向けた視線で姉を伺えばどうやら同じような事を考えているに違いない。ふ、と交わった視線が無言で何も語るな、と告げているようで、自身も一度目を伏せ。ぺち、と間抜けな音を立てて気合いを入れるように己の頬を叩いては、常のほわんとした笑顔を口許に乗せ。「なぁなぁ、見て見てぇ!女王様からヘアピン貰ってん!めっちゃええやろぉ」指先でヘアピン示しながらその場でクルクルと回り喜びを示して)
ソヨン:わぁ、めっちゃ可愛え!おおきに、大切に使わさせてもらいます(弟と目を合わせお互いの前髪に光るヘアピンを見遣ってはお揃いの品物に心は踊り。更には兄の分まで緻密に象られた薔薇の花が美しいヘアピンを、掌で受け取っては喜びもひとしお。兄へ宛てたヘアピンの色が同居人のフラミンゴを想起させるものだから、より面白く。きっと此れを受け取った兄は歓喜に震え、早々とフラミンゴへ見せに行く所まで想像出来るというもの。クスクス楽しげに漏れる笑みはそのままに「お兄には、きっちり伝えさせてもらいます。絶対フラミンゴちゃんに自慢しに行くやろね」兄の受け取った時の態度を茶目っ気を交えて伝え。開かれた扉と共に登場したドードー鳥、促すような言葉と手の動きに逆らうつもりはなく、やや翳りを帯びた彼女へ向き直ってはペコリとお辞儀をして、その場を辞す。何やら黙りこくった弟の様子を見るに、色々と考える事は同じよう。辛気臭いのは好きじゃない、況してドードー鳥を困らせる質問もしたくはない。ふぅ、と一度気持ちを整えるように息を吐いては励ますように弟の背を数度ポンポンと叩き。「うちらちゃんと挨拶出来とったやろ?ドードーちゃんには、しっかりご褒美貰わんとね」お得意のニンマリ顔と共に、女王陛下に会う前に取り付けていた約束の件を持ち出しては急かすようにくいくい、と袖を軽く引っ張って。「何がええかなー。みんなで分けて食べれるもんがええわな」スイーツショップに想いを馳せつつ、折角ならば五人で食べれるものを探そうと意気揚々と語り出し)
(背にした扉が再び閉じると何よりも先ずはソヨンが語る通り満点の挨拶が出来た事を褒めるべく、むぎゅうと少し強い位に二人のことを抱きしめて「完璧だ!あぁ、今度は俺が約束を守らねばならない番だ!」ぎゅーと自らへ抱き寄せてから大袈裟なほどに声を高らかと上げて笑いを零し、数回頷きながらソヨンの言葉を肯定して。「先ずはソジュン、お前の質問に答えよう。女王陛下だって好きな所へ遊びに行って構わんよ。今の女王陛下だって、テファン位の頃には朝から晩まで色んな所で遊び呆けてはよぉく白兎に叱られた物だ」懐かしむ様に彼女が女王に成りたての頃を思えば今一度くく、と肩を揺らして。「それに、帽子屋から聞くところによると……彼女は随分悪さが好きな子だったようだ」自信はその時代に関与していなくとも、帽子屋が彼女のアリス時代を知っており、その彼に聞いた話をこそり、と潜めた声色で伝えて。抱き締めていた体を離すとメイドより声を掛けられて、赤色の紙袋に入る手荷物を受け取り「ありがとう、きっと喜ぶ」と礼の言葉を述べ、「フラミンゴが城のチョコフレークブロックが好きでね、お前たちを待ってる間に頼んでおいたんだ」手首にそれを掛ければちらりと見せる様にしてから紹介し。ソジュンよりヘアピンを見せられれば関心の息を漏らしてから「――そりゃ良いな!よーく似合ってるじゃないか」二人を順に見やってから「俺も欲しい位だ」なんて冗句の言葉を添えて。時折すれ違う兵隊やメイドに会釈や挨拶の言葉を述べたりして「ソヨンは優しい子だ、――でも、折角のご褒美なんだから好きなのを選ぶと良い」当初の約束ではご褒美として好きな物を、としていたのにみんなが喜ぶものを考え始めるその姿に瞳をゆるうりと細めて頭を左右に一度ずつ揺らしては訂正を行って。来た道を戻る中で少しばかり道を逸れるとふわりと鼻孔を擽るような香りにに。と口角を上げて「さぁ、見えてきた。美味しいストロベリーのタルトは有るだろうか、ソジュン、お前も好きなのを探しておいで」ソヨンが遠慮をしてしまわない様に、最初に聞いていた好きな物を例に挙げ、同時にソジュンにもと店の扉を開いて)
ソジュン:わぁ、ドードー君吃驚したぁ(よく出来ました、と褒めるように抱き締められては”きゃっきゃっ”と小さな子供のように喜びを示し。もっと褒めて欲しいとばかりに、胸元にぐりぐりと頭を押し付けて。疑問に対する答えは意外なもの。一つ浮かび上がった不安が解消したからか、ほっと胸を撫で下ろして。先程の彼女からは予想も付かぬ過去の話にパチパチと瞬きしては、”えぇー?!”と両手を頬に当て驚きに飛び上がり。「全然想像出来へん!僕等も成長したら、あないに綺麗になれるかなぁ」まさに憧れの大人の女性。性別は違うものの、あの物腰の華麗さを身に付ける事が出来れば嘸かし素晴しかろう。女王様みたいになりたいなぁ、と夢見るように語っては、先程の彼女を思い出し、優美な仕草を真似てお辞儀してみて。”どう?どう?”と煌めく瞳をドードー鳥と姉に向けては似ていたか否かを問い掛けて。ドードー鳥がフラミンゴの好物を受け取るのを横目に、姉がすかさず行ったツッコミには笑いが止まらず。確かにフラミンゴがお菓子しか食べなかった原因はドードー鳥にも有りそうだ、と頷きを一つ。すれ違う城の住人達へは愛らしい笑み共に手を振る事で愛想を振りまき。いずれ城で厄介になる際に少しでも印象が良ければ待遇にも色が付くはず、などと無意識のうちの計算で。ふわふわした足取りのまま暫く歩くと、見えたのは森の中に聳え立つお菓子屋さん。わぁ、と歓声をあげ開いてくれた扉を通り抜けては一人店内へ駆け出して。くるくる回っているうちに目に留まったのは風船の中にふわんと浮く綿菓子で)
なんや僕等家族みたいやぁ。綺麗なぁ。
ソヨン:(突然の抱擁にも最早慣れたもの。彼の背をポンポンと叩いて軽く抱きしめ返して。ひっそりと小さな声でされた内緒話に弟と同じく驚嘆に目を見開くも、彼女にもそのような時代があった事にクスクスと笑いを零し。彼女の過去に想いを馳せつつも、ソジュンの成長したら、との言葉には同感で。同年代の女の子と比べて、男兄弟に挟まれて育ったからか、多少やんちゃな自覚はある。それでも将来女王陛下のような素敵な女性になりたい、と言う憧れもあり。「うちも大人になったら、うーんと素敵なレディになりたいわ」ぽぅ、と頬赤らめつつポツリと漏らし。ドードー鳥がメイドから受け取った品物の招待が分かっては、家族のような気安さからビシリと片手を彼の胸に当てツッコミを。「ちょ、お菓子ばっかり食べてるて心配しとったのに、結局餌付けしとるんはドードーちゃんか!」此れは兄も苦労する筈。何せフラミンゴの世話を焼き目一杯甘やかしそうな相手が目の前にいるのだから。彼の事だから食事もちゃんと促してはいるだろうが、お菓子を与えているのも事実。やれやれ、と遠慮なく肩を竦めるのも気安さの表れ。そんなこんなで喋っているとあっという間に着いてしまったスイーツショップ。掛けられた言葉に彼の優しさを感じ取っては”おおきに”と一言返し。駆け出していく弟を追うように自身も中へ入っては、種々様々なお菓子が並ぶ店内に、小さな子供のように瞳は輝くというもの。イチゴのお菓子が並ぶ箇所へ駆け寄っては一つ一つ慎重に吟味し。お目当のストロベリーのタルトを見付けるも、折角来たからには他の物も見てみたく。クルクルと店内を回っては、軈て弟が夢中になって立つ尽くしている姿を見つけ。その横に並び立っては同じく綿菓子に視線は釘付けで)
ホンマに綺麗やね。なんやキラキラ光ってるわ。お兄やあんたにそっくりや。
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