フラミンゴ 2017-03-30 08:35:20 |
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(気に入って貰える自信は当初より持っていた。時計専門の店だと言う事も有り並べる商品はすべてが自慢の物で、その中で共に過ごした期間の中で彼女に抱いた見る者の目を奪う美しさだけでは無く立ち振る舞いのスマートさや凛とした喋り方、その中に含まれる茶目っ気も合さるその魅力の邪魔をする事無く、それでいて地味すぎて存在感を無くすことの無い、彼女が付ける事で時計もまた映える様なそう思って選んだ時計を、当初彼女が中々リアクションを見せてくれなかった為か僅かながらに"およ、"と戸惑いの短い声を上げる事となり。そんな心配は全くの杞憂、直ぐに抱きしめられるとその行動が全ての感想を物語ってくれたらしく「気に入ってくれて嬉しいわあ。」天性の商売人、悪しきことを企てる面は確かに存在するが、選んだ時計を喜んで貰えると言う些細なやり取りの中にそんな不純な考えを濁すほど落ちてもおらず。彼女の浮かべる笑みについ釣られてしまえば表情や雰囲気を和らげつつに照れ臭さを誤魔化すべく、鳥の巣のようなボサボサ頭の後頭部を少し鋭い爪先でガシガシと掻き毟るように触れて、茶化されるような言葉に応える様にウインクを真似て「そーこなくちゃ困ります。リュカちゃんの美貌でおいちゃんが億万長者になれるようにしーっかり宣伝を頼みますわア」けらけら、と冗談めかした言葉の返しを行いながら彼女の手首を彩る自然な優しい色味に眼を細めて、「リュカちゃんと居ると楽しいわぁ、おいちゃんが男前になったみたいな気分になれるしなア」通りすがりに浴びる視線は、たっているだけでも人の目を奪うその端麗な姿に向けられている物、ヒューと囃し立てる様な口笛の後にからかうべく続かせて)
(手を顔の前に翳すように、ストンと己の腕に収まる腕時計を光に照らして眺め。どれだけ見詰めていても飽きない、態度でそんな気持ちを表して。彼が望むならば広告塔として、頑張ってみよう。「もちろん、宣伝はお任せ下さい。売り上げが伸びればご褒美を下さいね」綺麗に唇を持ち上げ自信に満ちた笑みを咲かせては、伸ばした人差し指でトントンと彼の唇に触れ「もう一度、ちゃん付けではなく、リュカ、と呼んでほしいな。それで褒めてくれればとても嬉しい」己からご褒美の内容を提案しては返答を待つように小首を傾げ、ジッと金色の双眸を見詰める。口笛と共に告げられた言葉は不可解なもの。彼は十分に男前だというのに。くるくると彼が掻いたことで絡まってしまった後頭部の髪を指で梳かし、その流れで額にかかる前髪をサラリと横に退かして。こつりと額同士を合わせ「そうですか?貴方は十分に魅力的だ。この煌めく瞳も、眼鏡の似合う理知的な顔も、時折覗く鋭い牙もワイルドでドキドキする。何より笑顔が素敵だ」言葉に合わせて人差し指を彼の目元、眼鏡のつる、唇へと這わせ、蕩けるような笑みと甘い声音で綴る。もっと自信を持って欲しい。そんな思いから会って間もない自分も虜にしてしまう彼の魅力を一つ一つ伝えていく。無論まだまだ語るに足りないが、一度に告げてしまうのは勿体無いと後は内緒にして。ふと気付けば大分時間が経ってしまった。楽しい時間ほど早く流れ名残惜しいから困ったものだ。心底残念だ、と悲しみに耐えるように眉尻を下げては彼の手の甲へ口付けを一つ。「もっと貴方と話していたいが、そろそろお暇するよ。有り難う、とても楽しかった。次のデートも楽しみにしています」片手を胸に当て、すっと綺麗な姿勢で頭を下げ礼を述べては用事を済ませるべく店を後に。この後出店街での用事を済ませるついでに時計の宣伝も目一杯していくつもりで)
(/今回も楽しい交流を有り難う御座いましたー!キリが良さそうなので一旦回収させて頂きましたっ。素敵な時計も有り難うございます‼︎次ですがご希望が有れば教えて下されば嬉しいですっ)
(/回収有難う御座います…!相変わらずの魅力あふれるリュカさんに私もジャバウォックもドキドキとしながら交流をさせて頂きました…!、次ですが、是非双子ちゃんの何方かに、うちの双子の何方かで交流をさせて頂ければと思っております…!どの組み合わせにしましょうかっ)
ソヨン:(自室でスケッチブックを開くこと数時間、アイディアは浮かばず、真っ白なまま。クルクルと指先でペンを弄ぶように回し、窓から見える空へ視線を流した。こんな天気の良い日に籠るのは勿体ない。其れに何だか久し振りに彼等に会いたくなってしまった。善は急げ、ぱぱっと下ろしたままの髪をいつものスタイルに纏め上げ、鏡前で全身をチェックして乱れた所がない事を確認しては、大きめのバッグを持って一度だけ行ったことのある彼等双子の住処へ。クリスマスパーティでソジュンから聞いた話では、双子達が少しはお洒落に目覚めてくれたような事を聞いた。素材が良いだけに着飾ってくれるとなお輝きを増し、見ているだけで楽しくなってくる。己の目でその話が本当なのか確かめに行かなくては。無論そんなのは口実でただ彼等と遊びたくなっただけだが。着いた扉をコンコンとノックし、中から応えがあれば勢いよく扉開いて「抜き打ちファッションチェックに来たでー!まさかまだぐうたら寝てたなんて言わへんよね?」遠慮もなく第一声から弾む声音で元気よく声を掛けて)
ソジュン:(最近兄姉達と離れる機会が多く一人の時間が多い。うとうとと微睡みながらも、ちいさな頭で考える事はこれからの事。兄にはフラミンゴが、ソヨンにはこの国でやりたい事が出来てしまった。では自分はどうか。今迄は周囲と兄姉達が馴染むよう、といっても元から人好きのする愛想の良さを備えた二人は大して軋轢を生む事もなかったが、それでも険悪な雰囲気になる事が何度かあった。そんな時は弟という立場を利用し時には甘え、時には我儘をいって気を逸らせそれらを回避して来た。周囲の大人たちにも求められる幼子の姿を提供し、その代価に色々と貰ってきた。だがその役目も最早不要。ぶぅ、と唇尖らせ「結局家族言うても、同じ人間やないんやもんなぁ。これから先、歩む人生はちゃうって事やねぇ」置いていかれた寂しさに怒れば良いのか泣けば良いのか。年齢に似合わぬ大人びた顔付きで物憂げに溜息一つ。きっとこの感情を一番近く察する事が出来るのはあの双子しか居ないのではないか。彼等は一人一人になったらどうするのだろう。擡げた興味を埋めるべく、自室を後にして。お土産に苺がいっぱい入った籠を手にふらりふらりと彼等を探すように先ずは当てずっぽうな勘と聞き込みで彼等の住居跡目指して歩こうか)
(/決めきれなかった為、一応両方のパターンを書いてみました…!絡み難ければ出し直しますので遠慮なく仰って下さいませっ。組み合わせはどちらでも好きな方で来て頂けたら嬉しいですっ。)
ディー:___あれ、ソジュン。(煙草を吸う為に家の出入り口に置かれるベンチにて腰を下ろしていれば、咥え煙草からもくもくと煙が空に伸びて行き、ぼんやりとした時間を過ごし。パキパキと落ちた枝を踏む音は誰かが来ている証明の様で、加えていた煙草を備え付けの灰皿に落としてから立ち上がってひょこりと傍まで迎えに行き。そこで見つけたのは他ならない彼の姿で、ぱ、と表情を明るくすると片手を少し持ち上げてヒラヒラと揺らし、呼びかける様に前述を。今し方迄、煙草を吸っていた為か匂わないかを確認すべく己の顔を肩口へ寄せてすんと息を吸い込んでから「何処か行くの?」偶然にも彼と再会をしたと言う事はもう彼について行く事が決まってしまったようで、共について行く事を意図も当然と言う様に尋ねかけて。ついて行く事を強める様に手を差し出せば「重そうだね、持つよ」と人のいい笑みを浮かべつつ申し出を行って)
(/それでは迷いに迷って、久しぶりにソジュンくんにディーでお会いしに向かいます…!)
(森の中はそよそよと涼やかな風が泳ぎ、頬に髪が散る。きょろり、と時折辺りを見渡し方向を確認しては足を進める。そんなこんなでどれくらい歩いただろうか、前方から土を踏みしめる音が聞こえ顔を上げると探していた双子の片割れを見付けた。ぱぁ、と瞳は明るく輝き「ディー君!良かったぁ、方向ちゃんとこっちで合ってたわぁ」自身からも小走り気味に彼へ近寄っては、会えた嬉しさにへにゃりと頬を緩める。差し出された手に遠慮する事なく籠を手渡し、己は反対側の腕に抱き付いては、クンクンと彼から香る苦く眉根が寄ってしまいそうな匂いに鼻をつまんで。「今日のディー君、何か変な匂いする…。変なもんでも食べてしまったん?」子供の横柄さでズケズケと質問を繰り出すも、その隣から離れる気はないようで腕に引っ付いたまま。久し振りに会う彼は矢張り自分達よりも全然大人で、とても大きく見える。ちょうど今日は二人一緒には居らぬようだし、質問するにはもってこいだ。ただいきなり、こんな誰がいるとも分からない森の中で質問するつもりもなく。「今日はディー君かダム君に会いたかったんやぁ。あんな僕、聞きたいことがあってん!でも、その前に一緒に苺食べよーぅ。クレープの生地とかクリームも貰って来たからいーっぱい食べれるねぇ」質問は後回しにして先ずは腹拵え。キューとお腹がいよいよ空腹を訴えれば、急かすようにちょいちょいと腕を引っ張り、何処か座って食べれる場所までの案内を強請り)
(久しぶりに見掛た彼は相変わらずの癒し効果を放っていて、緩むようなその笑みを覗くだけで元気が貰えてしまう。"いえーい"と久しぶりの再会を喜ぶように間延びする声で盛り上がって見せつつ、荷物を受け取って。己の腕に抱き着いた彼が鼻を摘まみながら述べた言葉にバツが悪そうに片方の瞳を細めれば「まさかソジュンに会えると思ってなかったから煙草吸ってたんだ、だからその匂い」慣れた物だと己には染み付いたそれは中々気づくことが出来ず、それでも時折吹く風が有れば「悪いけど、ちょっとだけ我慢して。直ぐ風で飛んでくからさ」決まりの悪さからべ、と軽く舌先を覗かせて誤魔化す様に言葉を綴ると話題を変えるように続けられた言葉に意識を向けて「聞きたいこと?、それ__ダムじゃなくて俺で良い奴?」生憎と片割れを選ばれてしまえば今日は出ている為に夜にならなければ戻ってこない、とは言え頼りがいが有るのは己では無く片割れだと言う自覚もある為に一先ずは確認を置いて「ならウチの庭にしよっか。今日暖かいから折角だし外でピクニックなんてどう?」続いたイチゴのクレープと言う想像は簡単に空腹を訴えて、耳に届いた可愛い空腹の音が尚更煽る。くすくす、と愉しげに小さく笑みを零せば今し方自分が腰を下ろしていたベンチを思い出して提案を示しつつ、足は自宅に向かって伸びていて)
(彼から漂うこの匂いは煙草のものらしい。よく大人達が吸っていた、その記憶だけはある。こんな所でも大人と子供の差を見せ付けられたようで何だか心許ない気持ちになって。「ふぅん。やっぱディー君も大人やってんなぁ」ボソリ、と呟き、共有出来ぬ寂しさから大袈裟にしょんぼりと肩を落とす。そう言えばポケットに仕舞っていたものがあった筈。ゴソゴソとポケットを漁り、中から白い小袋を取り出す。きゅ、と黄色のリボンで飾られた其れは中に乾燥したハーブや香料を仕込んだ、所謂お手製のサシェ。「これ、ディー君にあげるなぁ。匂い消しにもなるし、ええ匂いやろぉ?僕とお揃い」自分の枕元にも置いてある嗅ぎ慣れた匂いの小袋を、要らないと言われてしまわぬよう彼のポケットへ勝手に仕舞い込んでしまえば、ふにゃりと頬緩め「同じ匂いやねぇ」と満足そうに笑み。レモンの花にローズなどを加えたもので、彼もこの香りが苦手じゃなければよいが。反応を窺うようにじぃーとまん丸に開いた瞳を期待に輝かせながら見詰め。「うん!だってディー君にはダム君っていう家族が居るんやもん。此処では一番適任やと思う」他の皆には兄弟、家族といった陰どころか話も聞いた事がない。其れはきっと薄れゆく記憶とも関係しているのだろうが。双子で唯一無二の存在が傍にいる彼だからこそ良い。力強く頷くことでディーが良い、と伝え。だが真面目な顔をしていられたのもその時まで。ピクニックとの単語にぱちりと開いた瞳の中に星が散り、わーい、と万歳を。「へへ、ディー君とピクニック楽しみやなぁ。今日帰ったらみーんなに自慢しよぉ」ピョンピョンと隣を跳ねるように歩き、案内されるままに彼の自宅へ。見えたベンチに小走りに駆け寄っては我先にと腰を下ろし相手を呼ぶように隣を手の平で叩いては「ディー君、はよぉおいでー!」と声をかけて)
(大人であることを改めて伝えられればそれが何だか面白く、つい笑い声を綻ばすように落として。しょんぼりとして見せた彼が差し出してくれた小袋に疑問符を浮かべればポケットに入れられたばかりのそれを取り出すように自身のポケットへ手を伸ばし、手の内にあるそれに目を向ければふわりと香る爽やかな香りに驚きの声を短く上げ「お揃いかあ、嬉しいな。__良い匂いだからもう鼻摘ままない?」告げる感想どりに悦びを噛み締めつつ、それをポケットに大事そうにしまい込んでは悪戯めかして口角を持ち上げて先の彼の行動をからかう様に告げて。彼が何の話をしたいのかが聞かなければ未だわからず、それでも適任だと頼られては悪い気がせずにポンと己の胸元を軽く叩いては「なら、俺に任せて。ちゃんと答えてあげる」なんて内容も聞かずに自信満々の返事を送り。あっと言う間に先に進んでしまったその背を"おー"と関心の声を上げながら眺めては、急かされるようなその言葉を受けてからカゴの中身が崩れてしまわないように気を配りつつ早足で向かって。隣に"よいせ"と腰を下せば預かっていた籠を間に置いて「家に残ってて良かった、ダムも馬鹿だなあ。家にいればソジュンに会えたのに」朝早くから出かけて行った片割れを思い出しては残念残念、とからかう様に呟いて。それから少しだけ頭を傾けると何やら話したいことが有るらしい彼の言葉を促す様に優しさに細めた眼を向けて「んで、ソジュンは何が聞きたくなった」からり、と笑うのは兄貴分のような雰囲気を纏い空いた手で彼の頭をぽんと一撫でし尋ねかけ)
(くん、と鼻を動かし彼の匂いを嗅げば先程よりかは幾分匂いが緩和されたような気がする。勿論完全ではないそれに"ぶぅ"と頬膨らませ「僕、ディー君の匂い好きやのになぁ」まだ不満げにポツリと抗議を。大人が何故煙草を好むのか、もしかしたら一生の謎かもしれない。「煙草の匂いするディー君はあんまり好きやない」折角良い香りがするのに、自分から苦い香りを纏うなんて信じられない。"べぇ"と舌を出し、軽い力でペチペチと彼の肩を叩いて。といっても煙草を吸うな、と強制できるものでもない。ひょっとしたら彼の楽しみだとしたら、其れを奪うのも可哀想だとむんずと口を噤んで。任せて、と頼もしい彼の様子にほっと安堵が入り混じった吐息を零す。座ったベンチはポカポカと木漏れ日に暖められ、何だか気持ちよく、トロリと瞼が落ちる。きっと頭に触れる手の感触と、柔らかな彼の声音が誘発剤にもなっているのだろう。間に置かれた籠を抱き込むように持ち、コロリとそのまま彼の膝に頭を乗せるように横になって。視線は合わせぬよう、そよりと揺れ動く葉先を眺める。「…ディー君は、ダム君が今までと違う所に行ってもたらどうする?気持ちがどっか違う所に向いてもたら、どう思う?」違うところ、とは身体面でもそうだが精神面の事も指している。彼らも双子ならば他者では感じられぬシンパシーを感じた事があるのではないか。「…ここだけの話にしてなぁ?僕、あんまり大人が好きやない。でもコッチに来て兄ちゃんはフラミンゴ君に会うたし、ソヨンも自分の趣味を理解して助けてくれる大人に出会えた。きっと幸せな事なんやろうなぁ…。…僕だけ置いてけぼりや」普段の明るさは鳴りを潜め、何処か陰を落とした瞳を瞼裏に閉ざして。この国に順応したようで、まだ小さな頭では本当の意味で理解が追いついていなかった。じわじわと分かってきた頃には二人は一歩も二歩も先に進んでしまっていた。「僕もここのみんながだぁい好き。…だから駄々捏ねれんかったわぁ。もうちょっと一緒に居てって…」何れは別離する事は分かっていた。家族とて別の人間、其々の人生があるのだから。ただ予想より少しばかり早かっただけ。家族の二人にも、これから新たに家族となるフラミンゴにも明るい自分だけを見せたかった。でないと優しい彼等はやりたい事、したい事を躊躇してしまうかもしれないから。ぐるぐると考え込んだ頭は疲れてしまい、癒しを求めるようにゴロンと彼の方へ体制を変えてはそのお腹にぐりぐりと額を押し付け、言葉にはせず撫でて、と要求を)
家にいる時しか吸わないもんなぁ、__えぇ、ソジュンに嫌われるの凄いショックかも。(不満げに落された抗議の言葉に確かに匂いの抜けきらない内に会うのは初めてだと思い出し、とは言え肩を叩かれながら告げられたその一言は聞き流せることも無く"!?"と驚きを眼に浮かべながら頭を左右に揺らし「じゃぁ、ソジュンに会いに行くときは吸わない、嫌われたくないもんね」きりっ、と真剣みを覗かせる表情を浮かべながら元々蜥蜴の彼のように中毒のように好んでいる訳でも無い為に言い切る様に述べて。ふわふわとした彼の髪が手の平をすり抜けるのはとても心地が良くて、触れているだけでももっとわしゃわしゃと乱したくなる欲が生まれてしまい。そんな思いを抑え込んでは我慢して、今は何時になく真面目な雰囲気の彼の言葉に真摯に向き合って。__告げられた内容が何を示すのか、と言うのは確かに己か片割れにしか分からないだろう。一通り彼の思いを確り聞くまで余計な口は挟まずに時折相槌を行う程度の反応に留めれば、己の元へごろんとやって来た彼の頭を一定のリズムで撫でながら「確かに、ダムがいきなりアリスと駆け落ちしたって言ったら寂しい、かな。__俺で寂しいんだからソジュンはもっと寂しいよね」うんうん、と頭を縦に揺らしながら彼が真剣だからこそ己も茶化す事に逃げることは無く「もし、ソジュンが寂しいーってなったらさ俺がとことん付き合うよ。絶対。これは約束する」彼等家族が仲が良いと言うのは火を見るよりも明らかな事、であればその思いも一入のはず。そんな寂しさを埋めるのに己では役不足である事も重々に承知の上で告げる約束は口元にふ、と笑みを浮かべて「そんかし、俺が寂しくなったときはさ。ソジュンがとことん俺に付き合って」腹部に当たる彼の顔を覗く様に顔を寄せれば持ちつ持たれず、と言う様に彼が遠慮をしてしまわない為の言い分を添えて)
ディー君、良く出来ましたぁ!もし口寂しくなったら僕のとっておきのキャンディあげるねぇ(きっぱりと言い切った彼を褒めるようになでなでと頭へ手をやり。少しは煙草を自重してくれるかな、と軽い気持ちで告げた言葉は思った以上の効力を発揮したようだ。けらり、と先程の嫌いになるという言葉が嘘のように笑ってみせては、お気に入りのオレンジ味のキャンディを彼の手に握らせて。話しの最中、彼は静かに聞いてくれた。誰かに胸の内を明かした事で、少しは痞えもおりた気がする。同意するように相槌を打たれ告げられた言葉は優しいものだった。寄せられた顔、間近く輝く彼の瞳を顔を上げじっと見詰めては、へにょりと目尻下げ。「へへ、何かその言葉だけで元気出たわぁ。僕の寂しさに付き合うてなったら、きっとディー君ヘロヘロになってまうねぇ」優しさに甘え、あれやこれやと我儘放題なのは目に見えている。其れにその期間ディーを独り占めしてしまってはダムが寂しがるかもしれない。ただ彼が寂しい時は助けてやりたいという気持ちは大いにある。彼の気持ちを無碍にしない為にも今だけは目一杯に甘えてしまおうか。ん、と腕に抱いていた籠を差し出しては「なら僕、今すーっごい寂しいからディー君にめっちゃ美味しいクレープ作って欲しいわぁ。勿論クリームたっぷりで!」そんな願いを口に。折角の彼とのピクニック、しんみりした気持ちのままでは終わるに終われない。いそいそと彼の膝から起き上がっては、籠の中から苺を一つ摘み其れを彼の口元に宛てがっては「はい、ディー君どうぞぉ。美味しい?」感想を待つようにワクワクとした雰囲気で首傾げて)
(良くできたと最後に褒め言葉を貰ったのは何時の事だっただろうか、子供に言い聞かせるような誉め言葉に加えてキャンディを受け取ると手の内のキャンディを一瞥してから悪戯めかすように笑みを浮かべて「じゃぁ次はストロベリーのが良いな」なんて強請って見せて。不思議と、片割れはやんやと文句や小言を言いながら傍にいる物だと思い込んでいた。それが当り前じゃない旨を幼い彼の発言で今更ながらに"そっか、"と自覚を持てば、何方が学んでいるのかと言う様に感慨深さをひっそりと抱き。起き上がった彼が申し出たのは何とも可愛いお願い事、得意げにに、と笑みを浮かべればヒュウと口笛を鳴らしてから「任された!。」調子のいいウインクまで見せながら籠の中身を覗き、沢山用意してきてくれたのを見ていた所で呼びかけられれば顔を上げて向けられた苺に口を開いて。大人しく食べれば良い物の、業と大きく口を開けば苺ごと彼の指先を纏めてかぷりと食んで見せ"おーいし"とふざける様に返せば器用に苺だけを口に残してから顔を引いて。甘酸っぱく瑞々しい苺を堪能しながら、用意されていたクレープ生地にぜいたくにもクリームをたっぷり使いながら、クリームに負けじと苺を盛り付けて作ると、一個食べればお腹が膨れてしまいそうなボリュームの有る完成品をずずい、と差し出して「じゃーん、中々上手でしょ」に、と得意げに口角を持ち上げて彼の反応を待ち)
ディー君はストロベリー味が好きなん?ソヨンと同じやねぇ。煙草吸いとうなったら僕の所に置いでねぇ(ストロベリー味ならば姉が好きだから多種多様な種類のものが置いてある。任せて、と小さな手で作った拳をポンと胸の上に当て、いつでも遊びに来て欲しいと伝え。苺と共に彼の口の中に消えた指先、あわあわと口を動かしザァーと顔色を青白くさせ。「ディー君が僕の指、食べてもたぁ!」まさか友達ではなく食べ物として見られていたのか。勿論真剣にそんな風に思った訳ではなく、まさに悪ノリというもので。顔を俯けがーんと効果音が聞こえそうなほどショックを受けてみせると、前髪の隙間から果たして彼がどんな反応をするか、とワクワクと盗み見。隣でクレープの生地が苺とクリームで彩られていく様子を、ピタリとディーにくっ付いてじぃーと眺め。あっという間に美味しそうなクレープが出来てしまえば両手を打ち鳴らし"わあ!"と歓声あげ。「ディー君、凄い凄い!いっただきまーす!」受け取ったクレープに大口を開けてカプリと齧り付く。甘さの中に苺の酸味が加わり、濃厚なクリームが繊細で、その味はまさに頬が落ちてしまいそうだ。「へへ、めっちゃ美味しいわぁ。ディー君もどーぞぉ」はい、と手に持っている食べかけのクレープを彼に差し出す。鬱々としていた気分はすっかり元通り。ブラブラと機嫌よく足を上下に動かしながら、秘密話ついでにもう一つ彼に打ち明けておこうか。「…あんなディー君、僕の話聞いてくれておおきにぃ。寂しゅうて、兄ちゃんとフラミンゴ君が寝てる間に割り込んだり、フラミンゴ君が野菜嫌いって分かってるのに僕の嫌いな人参フラミンゴ君のお皿に移したりとかしてもたけど、此れからはちょーっとええ子になるぅ」無邪気を装い作為的に兄とフラミンゴの邪魔をしていた事を悪戯げな顔で彼にだけ伝え。野菜を食べさせていたのは嫌がらせというよりは体調を心配して、の面の方が大きかったが。しぃー、と人差し指を口元に当てては"みんなにはナイショなぁ"と常の何処か抜けてそうなほんわりした笑みを浮かべて)
フルーツは何でも好きだよ、___じゃあ沢山会えるね。(ストロベリーを述べたのはその前に彼が苺を持ってきてくれたと話していた話題が頭に残っていたからだろうか。そんな申し出にも顔色を曇らせることなく、寧ろ任せてくれと言うような彼に楽しそうに笑い声を上げてはうんとばかりに一度頷いて後者の言葉を楽しむように軽さを持った声色で続け。指ごと食べてしまったそんな悪戯に対して、何とも百点満点のリアクションが向けられて堪えきれずに声を上げて笑い出してしまえば「ソジュンの指も美味しそうだったから間違っちゃった」なんて何とも都合の良いからかい文句を。わざとカチンカチン、と歯を鳴らすように数回噛む素振りを見せては″なんちゃって″と冗談めかす言葉を添えて。それこそ己の片割れがここにいればバランスが悪いだのクリームが多すぎて美味しく食べれないだとかピーチクパーチク文句を向けるだろう豪華な仕上がりにどやぁと得意げな表情を浮かべていれば、自分にも向けてくれるそのクレープに遠慮なく大きく口を開いてはがぶり。鼻先にクリームを付けるように豪快に噛み付いて、途端ショートケーキよりももっと豪華な甘さと甘酸っぱさに瞳を細めて″ほいひーね″なんてまだ飲み込む前にもごもごと伝え。数回咀嚼を行った後に耳にした彼の可愛らしい悪戯に思わず口内のそれをごくん!と勢いよく飲み込めばけたけたと笑い出して「そんな面白いことやったんだ。面白そー、俺も今度フラミンゴに野菜あげよ」露骨に嫌がる男の想像が付けば、確実にやったのが彼だから許されているような悪戯にも関わらず面白がるように軽口を重ねて、それから同意したことを示すべく″しー″と彼の動作を真似て見せ)
僕もフルーツだぁい好き!…でもあのざくろって言うのはだけは、どうしてもアカンわぁ(また一つ彼との共通点が見付かった、と明るい声音で同意しては見せるものの、はたっと動きを止めて。以前美味しいから食べてみろ、と差し出されたザクロの見た目にブルブルと首を横に振って脱兎の如く逃げたのは懐かしい記憶。今も思い出してブルリと肩を震わせ「ディー君は見た事ある?めっちゃ、エゲツない見た目なんやからぁ!」隣の彼に必死になって力説し。あれは最早食べ物じゃない、と口をへの字に曲げて見せる。指が美味しそうなど予想していた反応の更に上を行かれてしまえばむすりと眉根を寄せ。「ディー君のいけず!そんな言うんやったら僕も食べてまうもんねぇ」クレープを豪快に食べたからか、彼の鼻の頭には見事にクリームが付いてしまっている。よいしょ、と伸び上がるようにして顔を近づけては、今から食べますよと合図するように先に口で"ばくっ"と効果音を出してから、クリームを掬い取るように鼻の頭へと口を付け。口内に広がる甘さに満足げに瞳細めては「へへ、僕もディー君のお鼻食べたったもんねぇ。これでお相子様ぁ!」どやぁ、と胸張って見せる。彼は己の悪戯を面白いこと、と称したが此方としては確固たる意志があってやったこと。寧ろ意地悪ついでに、ある使命感のもとやったのだ。「やって、フラミンゴ君兄ちゃんより年上やん。でもいーっぱい長生きして貰わなアカンから、"好き嫌いはいけませーん!"ってやっただけやもんねぇ」不健康では長く生きれるものも生きれまい。フラミンゴを健康体にするのは、兄だけではなく姉弟の望みでもある。「ディー君からも野菜あげたってなぁ?」同じ仕草を真似する気安い彼にクスクスと楽しげに笑いつつ提案する姿は、きっとフラミンゴにとっては悪魔そのものであろう)
ざくろ?、__聞いた事は有るけど居た事無いや。(目の前の彼が震えてしまう程の見た目とは、込み上がるのは想像の付かないそのフルーツに対する興味であり「味は美味しい?、名前も何か強そうだもんね。ザクロ!って感じで」果物の名前を呼ぶ際には業ときりっと眉間に皺をよせ険しさを残した顔を作りながら、全力で嫌がって見せる彼にからかいを含ませながら尋ねかけ。堪えきれずに笑い声を上げてしまっていれば、彼のする仕返しに最初こそ"やれるものならやってご覧"とばかりに強気で余裕を綽綽と持った雰囲気を見せて、とは言えまさか本当に文字通り食べられる事になるとは思っておらず。鼻に彼の口が触れれば"わっ"と反射的に驚きの声を零してから「駄目だよソジュン、お腹壊すよ」驚きの儘に顔を引いて注意を続けると結局は緩い不真面目さが顔を出してワシャワシャと頭を撫でまわして"こいつめ!"とじゃれついて。冗談めかすように続ける言葉は決して冗談だけじゃ無いことが伺えて、そんなにまで思われてる彼を又羨む思いも確かに抱える。「でもさあ、此処だけの話な。__最近フラミンゴちょっと肉付き良くなったよね」遊園地に顔を出すことが多ければその中で顔を見る事も多かった彼のこと、己は勿論のこと同居人がどれだけ世話を焼いた所で効果が無かったのを思い出せば彼等兄弟の力とは大きい物だと実感を。籠の中のイチゴへ手を伸ばしてぱくりとそれを一口で頬張ってしまえば「みんなソジュン達の力だろ?凄いじゃん」に、と口角を吊り上げ笑みを浮かべつつ今にも拍手をしかねないそんな喋り方で褒めて見せて)
えー、そうなん?じゃあ今度お店で見付けたら買ってきてあげるなぁ(果物の名を口にする際、敢えて表情を作った彼に目をきょとりと開き。揶揄っていられるのも今のうち。果たしてあの中身を見ても未だそんな余裕が保てるかどうか。「味は食べた事ないから分からへんけど、ディー君に勇気があるなら食べて感想聞かせて欲しいわぁ」あれを食そうと考えにも及ばなかった。ブルブルと大袈裟に首を左右に振り、まるで酸っぱいものでも食べたような表情を浮かべて。ご愁傷様、とばかりに両手を合わせペコリと軽く頭を下げる。意趣返し出来た、と喜んでいたからか、隙をつくように頭を撫で回されては"うわぁ!"と間抜けな声が上がり。只でさえ猫っ毛の纏まりが悪い髪は、彼の手であっちこっちにぴょこりと毛先が飛び跳ね大惨事に。両手で旋毛あたりを押さえ「もぅ、先に食べたんはディー君やんかぁ。お腹壊れたら責任持ってディー君に看病してもらうからええもーん」ぷい、と顔を背けては甘えたな声で責任をなすりつけ。元が構われたがり、背けた顔は次には真正面から彼を見つめ、"はい!"と座り直し背を向けては頭を差し出すように後ろへ傾け、"髪の毛直してぇ"と要求を述べ。早速にも自分たちの努力が実を結んでいるようだ。彼からの第三者目線で感じたフラミンゴの変化に、兄譲りのニンマリ顔を披露しては「へへ、僕ら頑張ってるねんでぇ!偉いやろ?今日は晩御飯野菜たっぷりのカレーやから、帰ったらフラミンゴ君応援せなアカンねぇ」褒めて褒めてとばかりに、瞳を輝かせる。ここに来た時の鬱々とした気持ちは晴れ、改めて彼を見上げると「やっぱディー君に相談して正解やったぁ!もう一人の兄ちゃんみたいやぁ」晴れ晴れとした笑みを零して)
(名前を耳にしたことは有るが食べたことは無い、加えてその果物を目の前にしたのに食べれなかったと聞けばその果物に対する興味は増すばかりで。今も尚、記憶上の其れを恐れるようにリアクションを見せる彼を見ればこそ猶更興味は募るばかりで「__じゃぁ今度買って遊園地に持ってくからさ、皆で食べようよ」ピン、と良い事を閃いたとでも言いかねないそんな雰囲気と表情で人差し指をピと伸ばせば提案を持ち掛けるように続け、ちゃっかりと口元に悪い笑みを覗かせば「ソジュンも一緒に食おうなあ」なんて逃げ場を態々奪う様に言葉を続け。自身が業と乱したことによってぴょんぴょんと様々に跳ねてしまった彼の髪型を見ればそれが可愛らしくて「モコモコになっちゃった」なんて口にするのは責任感の無い返事で、続いた欲求と差し出された頭に「出来っかなぁ、多分自分で直した方が綺麗になるよ」なんて曖昧な自信の薄い返事を述べると付けていた手袋を外してから「余計変に成っても怒らないって約束な」なんてちゃっかりと意見を残し絡んでしまいそうな髪に指先を通して。手癖なりに先ほど遠慮なく居だしてしまった彼の髪型を整えると「俺と違って柔っこいね」どちらかと言えばつんつんと硬さを持った己の髪とは勝手が違うようで、柔かいそれを撫でるように整え「どうだ!」とせめて人前に出れるレベルと言った所まで正した髪型を自信満々に披露し。何処か晴れ晴れとした雰囲気に変わった彼を見れば力不足の己でも少しは力になれたのだと知り釣られるように表情が明るくなり「えー、いいな。俺も野菜たっぷりのカレー食べたい、__ソジュンを送ったって言い訳にしてご馳走になろっかな」唇の先を尖らせて大袈裟に羨んで見せればふざけるように申し出て)
(向けられた指の先から逃げるように己の掌の中に包み込んでしまい。恨めしげに彼を上目に睨み付けては「ホンマにいけずさんっ!ディー君が買ってきてくれても、絶対に口にせえへんもんねぇ」べぇ、と舌を覗かせ、決意を強めるように己にも言い聞かせるように強く言い切って。いつもは心強い味方である兄も、こんな時はここぞと断面を顔に突き付け己の反応を面白がってくるに違いない。いざという時はフラミンゴの背に負んぶお化けの如く、引っ付いていようか。手袋越しではない、彼の素肌が髪に触れる。暖かな体温が優しく髪を撫ぜる感触に眠気が誘われ、時折前後にウトウトと頭が揺れ動き。「…ふぁ。怒らへんよぉ。僕がやっても変なるだけやし。其れにめっちゃ気持ちええもんー」夢心地の状態で何とか言葉を絞り出し返答をするも、後は終わるまでその心地よさを感受するように無口になって。掛け声と共に髪が整え終わった事を告げられてはパチリと目を開け「えぇー、もう終わってもたん?」と残念そうに唇を尖らせる。カチャリとポケットにしまっているコンパクトミラーを取り出して完成した髪型を右に左と確認。「わぁ、直ってる!おおきにねぇ」その仕上がりに満足げに両口角を持ち上げ礼を述べると、座っていたベンチからぴょんと飛び降りて。彼の目の前に立ち片手を差し出してはその手を握ってくれるのを待ち。「なら一緒に帰ろうやぁ。ご飯は大勢で食べた方が美味しいもんねぇ。ダム君はご飯までに帰ってくるやろかぁ?」もし手を握り返して貰えたなら引っ張るように相手を立たせ、言葉通りに遊園地の家まで一緒に帰ろうか。既に来た時に比べ日は陰り、夕時に色は染まりつつある。今帰れば多目にカレーを作ってもらえるだろう。さぁ行こう、と急かすように家に向けて駆け出して)
(/久し振りにディー君と話せてとても楽しかったです!明るくて優しく頼もしいディー君に蘇洵共々元気を貰いましたっ、有り難う御座います‼︎キリが良さそうなので一旦回収とさせて頂きますね。次ですが如何致しましょう⁇そろそろホワイトデーという事でフラミンゴ君からお返しがあれば嬉しいなーなんて我儘を思ってみたり…!それか他の住人さんと交流を深めたいと思います!)
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