主(310) 2017-03-17 11:25:35 |
通報 |
長男
アイツらもそうだけど、無事に帰って来いなんて言わないよ。怪我も何もかもする職業柄だから…けど、生きて帰ってきてくれな。
(行き交う人々を横目に己の事を守ってやると自信ありげに言うも家族であり兄弟でもあり…そして己が好意を向けている相手でもあるためあまり傷つくのは見たくないのが本音。数分歩いた所に相手の勧めるお洒落なお店が佇んでおり、そこへ立ち止まると「ココでいいの?」と確認して)
三男
そんなことないからここに居ていいから!…そうだな。じゃ…この資料をこれから順番に纏めてもらってホッチキスでとめてくれる?
(こうも後ろ向きな言い草は相手の癖でもあるのは分かってはいるがそうやって自分の事を貶す言い方が段々心配になってはぁ、と溜息を吐き。相手の気遣いに甘えて、難しい仕事は混乱を招くに違いないし、簡単な作業をしてもらおうと、丁度資料も順番に並んでいたので相手に教えて机の引き出しからホッチキスを出し相手に渡して。)
次男
あぁ、分かってる。俺達は誰一人欠けるコトは許されないからな…どんなことが遭っても、生きて帰ってくるさ(目の前の相手が望むならば当然だと言ったように微笑むと先に足を止めた相手の言葉に首を縦に振り、ドアを開けて中に入ると店員と少し言葉を交わしてから奥の個室へと案内されて)そうだ、此処だ。入ろう。
四男
………本当?……分かった、留める(出て行けと言われるかもしれないと自分から蒔いた種にも関わらず少し不安げにしていればそれを否定して更には自分にも出来そうな仕事を提案してくれた兄に、微かに目を輝かせるとソファから降りてのそのそと重い足取りも普段よりは少し軽く、デスクまで来るとホッチキスを受け取ってから指示通りに書類を丁寧に束にしては一部ずつ纏めていきながらマスク越しに小さく礼を述べ)…あ、……あ……、ありがと……チョロ松にいさん……
長男
…なはは、なーんか堅苦しくなっちまったけどそういうことで。
(そうやってはっきり言い放してくれる相手に荷の重いことが取り除かれたように思えてどこか安心してくる。それが妙に自分らしくないと照れくさそうに笑って自身の癖でいつの間にやら人差し指で鼻の下へもっていけば1、2回程摩って見せ。店員の案内で個室へと行く際に己たちの他に来客者もおりその多数の中で怪しそうな人物を見つけだし目を細め見据えるも顔を背けて個室へ辿り着き。席へ座り店員に渡されたメニュー表を受け取り「あんがと、おねーさん。…お。種類豊富だねぇ…どうするカラ松」と相手にも見せやすいように真ん中の方にメニュー表を置いて)
三男
ん?礼を言うのはこっちの方だよ。ありがと一松、手伝ってくれて。
(マスク越しに小さい声ながらも礼を述べる相手の声にくすっと小さく笑んで一旦、手を止めて相手の方へ向くと自らも礼を述べて。相手が手伝ってくれたお陰でスムーズに仕事をやりこなしていき「…よし、終わりっと…一松大丈夫?」と長時間の仕事を手伝ってくれていたので体調が心配になりそう問いかけて)
次男
(密かに相手の照れた時の癖を見てはどこか懐かしむように心の中で密かに微笑みながらも移動をする際に露骨な殺気が出ていなかった為に己は周りの不審な気配には気付かずに、他の兄弟と違って気配を読むという行為が五男に引き続いて疎いという事実には気付いておらず、それでも実際に何か危害が加えられそうな場面になれば野生の勘が働く為に大した問題ではないとあまり周りからも心配等は然程されてなく、示されたメニューを見ながらついでに運ばれたグラスの水を相手の分と自分の分の両方を先に毒味する形で口に含んでから相手の分を側に置いて)俺は…、ナポリタンがいい。まだ、あの紅色に染まった光景が目から離れないし、それを消し去るのも少し勿体ない気がするから。……兄貴は、何にする?
四男
別に………暇だし(反対に礼を言われるとやはり慣れない為に顔を俯かせて素直に受け取れず、それでも元々真面目な性格故に黙々と作業を進めていくと暫くして全ての資料を綴じ終えてから相手の方に向くと仕事が終わったという言葉に安堵したように微かに笑って)うん、大丈夫だよ…、チョロ松兄さんこそ、お疲れさま…。この後は…少し、時間空く?
長男
(先程目をつけた怪しそうな男二人組は何かの取引をしているマフィアの組織じゃないかと勘付き。そういえば今も目につけ壊滅させようとしている組織な様な気がする。あの人物二人組は資料で見た写真と同一人物なのをふと思い出しこんなところまで来るとは何を企んでいるのやら。ま、此方には危害を加えないだろうが、己たちの組織は顔知れた有名なマフィアだから顔は知っているはずだけど、もしかしたらわざと知らないふりしているかもしれないと一応警戒しておくことにし。「んー、色々ありすぎて選ぶのに困るんだけど…じゃあ、俺カルボナーラで。」と傍に置かれた水を取り一口飲んでから店員を呼んで「あっ、おにーさん注文していい?えーっとね、ナポリタン一つとカルボナーラ一つずつで。」と注文しては店員はメモを取りその場から出ていき)
三男
もうこれ以上クソ長男の仕事は受けたくないからね。…それに一松も手伝ってくれたしそのお礼もしたいしさ…どこか行きたいところでもあるなら着いていくしどうしたの?
(ちらりと時計を見やると思った以上に早く終わった仕事によかった、と安堵した表情で。相手が手伝ってくれたお陰でもあるためお礼もしたいと相手の誘いを受け取って出来上がった資料はまた後で提出すればいいと考えており)
次男
真っさらに染め直すつもりか?まぁ、いいが……(自分とは真逆のメニューを口にした様子に独り言のように呟いては店員が居なくなったのを確認し、置かれているお絞りに手を伸ばすと軽く手を拭きながら先程の僅かな違和感を目の前の相手から敏感に感じ取り)それで……何か、悪いネズミでもこの店に潜り込んでいるのか?
四男
そうだよ、おそ松兄さんの仕事を引き受けるからチョロ松兄さんは大変になっちゃうんだから……(元々の仕事量の多さに加えてボスである長男から頻繁に仕事を押しつけられているのは兄弟全員が知っている為に肩を竦めていたが、続く言葉に自分の意図を察してくれたことが嬉しく思えば本来の目的だった戸棚に向かって棚から猫缶を幾つか手に取り、辿々しく誘って)本当?…良かったら…、一緒に、猫の餌をあげに行ってくれない……かな?その……、一人で行ってもいいんだけど…、少し……暗いし、……僕だけで行動すると周りが…、変なことしてるって……うるさい、から。
長男
ん?あれ。俺そんな殺気というかそういうオーラでちゃってた?
(いつも通り呑気な素振りをしていたつもりが、流石は右腕といったところか薄々乍も感じ取ってしまったらしい。相手からの嬉しい誘いで楽しいディナーになる予定だったんだけどなぁ、なんてこんな職業になったからにはそんな甘いもんじゃないのだけども「…なんとなーくだけどウチでぶっ壊そうとしている組織の一人っポイんだよねぇ…俺の勘だけど。いや、まさか…こんなとこいるわけないよなー」なんてわざとらしい口調で言いのけお絞りを手に取り手を吹きはじめて)
三男
嗚呼、一松の友達の所?ん、いいよ。前から行ってみたいと思ってたんだ。あ、ちょっと待ってて。
(周りの部下たちが四男の事を妙な行動しているから見張るべきでは、とかコソコソそんなことを伝えてくる部下たちに何様のつもり、だなんて思ったもののそんな提案も軽く受け流している。だって彼の好きにさせてあげたいから。キッチンで猫のために暖かいミルクでも作っていると、猫の舌の事も考え丁度このくらいだろうと温度も最低限冷ましてあげてボトルに入れると相手の元へ「お待たせ。…これ、飲んでくれるかわかんないけど…必要だと思って」と相手にミルクが入ったボトルを見せて)
次男
オーラが出ていたという訳ではないが、少し様子がおかしかったから(周りに対しては鈍い割に兄弟や目の前の相手に対しては野生の勘が敏感に反応するらしく、傍から見たらいつも通りの飄々としたオーラを出していることは認めながらも此方もあいまいに答えては告げられた言葉に視線を個室の出入り口に向け、せっかく二人きりのディナーに水を差されたような感覚に僅かに不機嫌そうに眉を寄せるものの気にしないようにと一応告げて)そうか…、まぁ、何かあればきっとアクションを起こしてくるだろうし。あんまり、気にするなよ。
四男
…うん、そう…。ありがとう(手にした猫缶を大事そうに腕に抱くと返事を聞いてから少し安心したように笑い、兄弟以外との関わりを殆ど持たない上に普段の暗い印象からあまり他の人物達からは良い印象を持たれず、別に持たれなくとも構わないと思いながらも時折自分の行動に対して棘を刺してくる輩が居るのも事実であり、それを不満として誰かに、特に幹部である兄弟達には言うつもりは無く、多分目の前の兄はそれを知っているのだろうと何となく思いながらもそれを確認するのは怖い為に目線を伏せて大人しく待ち、不意に鼻を擽るミルクの香りに目を瞬くと相手の手に持たれたボトルを見て、返事をしながら戸棚からミルク用の器も手にすると猫缶と共に手にしてドアに向かい)……え、…あ、…喜ぶと思う。アイツら、牛乳好きだから…。せっかくだから…チョロ松兄さんが、あげてみる?それ、持ってきてよ。
長男
お前もね。折角のディナーなんだし楽しもうぜ。…お?来た来た!
(久方ぶりの相手とのディナーなのだから敵さんのことなんて寧ろどうでもいいし、こんな公共の場で暴れるなんて馬鹿な行動するわけもないだろうからそこは相手の言う通り小さく頷いて。傍に置かれた水の入ったコップを取り相手をチラリ見やると、ほんの僅か乍不機嫌そうに形のいい眉が寄せられていることに気付き相手の言葉をそのまま返してやり。すると、個室の出入り口からお盆にのせられた己たちが注文したパスタを持ってきてくれた店員に目を向け嬉しそうに声をあげ)
三男
え、いいの?あまり猫の扱いとか分からないし、困ったときは教えてよ。
(相手から嬉しい誘いにやや目を輝かせては四男の様に猫の扱いに慣れているわけもなく、それに初めての相手に警戒するだろうしすぐには懐いてくれないとは思うが、四男がいてくれるという安心感に眉を下げて頬を掻いて。ミルクの入ったボトルを袋に入れ相手と共に外へ出ていき。長い廊下を歩きながら「…そういえば一松の友達ってこのアジトから近い所にいるの?」と猫の事に関してあまり聞いたことがないのでそう問いかけて)
次男
あぁ、分かっている(同意を示すように頷いてから運ばれてきたパスタに目を向ければひとまず両方を自分の方に運んでもらい、やはり敵が居ると聞いた以上細心の注意を払うべきだと思えば相手の分のパスタを勝手に一口分毒見をし、特に何も無いと分かってから相手の方に差し出し)安心して食べてくれ。
四男
もちろん、いいよ(兄に頼りにされている感覚に少しだけ照れ臭そうにしては肩を並べるようにして広い通路を歩いていけば数十分前に兄たちが出ていった出口まで向かい、防犯装置を解除してから外に出ると外気の冷たさに身を震わせつつ背を更に丸めては目的の場所に足を進め、少し歩くと木々に覆われた雑木林まで辿り着き)…色んなところを根城にしてる子が多いけど…、結構近いかな。僕が行く時間には結構みんな集まってくれたりするし…、足元、暗いから気を付けて…。
長男
あ…ありゃ?カラ松君?それ…俺のパスタなんだけd…あーっ!おまっ、分かってるとか言いながら警戒心剝き出しじゃねえかよっ!食べるなら食べるって一言言って!
(店員が持ってきた己が注文したパスタが目の前にくる筈が、何故か相手の元へ両方とも置かれてしまっては目が点になったまま恐る恐ると確認を取る様に相手へ話っ掛けた直後、一言も許可をもとらずに一口パスタを食べられてしまう。何が安心して食べてくれだよ、お前が一番警戒心剝き出しになってんじゃんか。嗚呼、話さない方がよかった、なんてもう遅いが後悔してしまっており。お皿を受け取りフォークを取りだしパスタを絡ませ口に放り込み)
三男
へぇ…そうなんだ。あ、猫の声。
(相手の案内で辿り着いた先は種々雑多の雑木が混ざって森林が広がっており。そこから猫の鳴き声がふと聞こえてきているのが聞こえもしかしたら四男が来るのを待っていたのかもしれない。足元に注意を払いながら雑木林へと入っていくと、そこには沢山の種類がいる猫達がいて。こんなにもいたんだと驚きを隠せず小さく声を漏らし、己たちがやってきたことに気付いた猫達は此方まで寄ってきてお腹空いた、とでも言いたげに鳴き声を上げており)
次男
………食べたぞ(相手の言い分に少し考えたように黙り込んでから後の事後報告として、ぽつりと告げてから自分の分のパスタにフォークを絡ませると口へと運んでは好みの味付けだったのか少しだけ表情を綻ばせて相手の方を見て)美味いな…、…そっちはどうだ?といっても、俺が食べた上ではそこそこの味だったが。
四男
気付いたのかな、僕らに……(猫の声が聞こえてくると少しだけ足早に目的の広場に向かい、そこに居た猫たちを見れば自分にとっては家族と同じくらい大事な存在故に笑みを浮かべるとその場に屈みこんで手にしていた缶詰の餌をエサ入れの中に入れて、それを数か所に分けて置いていき。見慣れた人物とは違う人間が居ることで少し警戒気味だった猫も居るが、自分の声掛けによってか安心だと判断したようで相手の方にも数匹が近寄っていき)チョロ松兄さん、ミルク…容器に入れて、ここに置いてみなよ。みんな、僕の兄さんだよ…、大丈夫、怖くない…、今日は、チョロ松兄さんもみんなの為に美味しいごはん持ってきんだから。ほら、おいで…。
長男
ちょっと、何なのお前?!それもそうだ…みたいな顔してから報告すんのやめて!それは食べる前に言うべきなの!今言ったって意味ないの!
(相手からの遅い報告に深い溜息を吐き口の中へ入ったパスタをじっくり味わって。初めてのカルボナーラなのもありこんなクリーミーな感じの味なのかと、黙々と食べていては相手から感想を言われると「え、そぉ?これ、旨いよ。カラ松のそんなに旨いんならすこーしちょうだい?」とほんの少し表情が柔らかくなったのを見透かしていなかった己はそうおねだりして)
三男
あ、うん。…こんにちは。今日は一松と一緒に来たんだけど、これ…食べてくれるかな
(やはり初めて見る人間だから警戒心もあるのは分かっていたことだが、一松がフォローしてくれたおかげで少し警戒心も抜けてくれた猫達が足元に集まってきており。相手に言われた通り容器にミルクを入れそっと、置いてみれば、くんくんとミルクが入った容器の匂いを嗅いだ後、飲み始めて。それが何よりも嬉しくて顔が柔らかくなっていくとつい「…飲んでくれた。」なんて呟いて)
次男
しかし…言わなかったら言わなかったで、また文句を言うだろう(どちらにせよ自分の取った行動に相手が何かしら言ってくることは理解している為にあっさりと答えながらフォークにナポリタンを絡ませていると相手の言葉に暫し黙り込み、絡めたばかりのフォークを相手の口の前に差し出して)俺の舌はこの味を求めているんだ。……ん?あぁ、ほら、いいぞ。
四男
(猫たちが相手の持ってきたミルクを飲む様子を見ていれば珍しい体験をしたらしい相手からの言葉とその様子に、無邪気なチョロ松兄さんも可愛いな、と心の中だけで呟いて、猫たちが自由に食事をする中で辺りを探すように見回すとオレンジ色の毛並みをした猫を見つけて、近づいていけば躊躇いも無く抱き上げてから相手の元に戻り)チョロ松兄さん、コイツ…大人しい方なんだけど…頭、なでてみる?
長男
あったりまえですぅ。一言言ってくんないと俺、納得いかないし。
(己のためにやってくれたことだと充分頭ではわかっていても一言添えてほしかったものでしつこく責めていればこの開き直りよう。あれ、若干腹立つんだけどもそこまでわかっているなら良しとしようと再度パスタを絡め口の中へ。もごもごと味わいながら相手を見やると美味しそうにパスタを食べるものだからついおねだりしたわけだが、それもあっさり受けてくれる相手に嬉しそうな表情を浮かべ「…え、マジでいいの?んじゃあ、いただきまーす」あむっ、と差し出されたパスタを口に含めて「…あ、これもうまい!」とじっくり味わってはストレートな感想をし)
三男
……!え、そっ…そんなことしていいの?
(じっくり観察しようと猫との距離を縮める為に猫がミルクに夢中になって飲んでいる隙にゆっくりしゃがみ込み猫の様子を見続けて。あのふわふわとした毛並みに凄く触ってみたい。のだが、ミルクを飲んだからって警戒心が少しだけ抜けているだけであって触った瞬間爪で引っかかれるのが落ちなのではとあり得る予想を頭の中で悶々と格闘中。それを悟ってくれたのか分からないが四男からの誘いに嬉しさがこみあげてくるも、マイナスな方向も考えてしまって)
次男
(何気ない仕草でフォークを差し出したものの、それを躊躇いも無く口に運んでくれるのは兄弟だからだろうか、と内心ドキドキとしている鼓動を落ち着かせようとフォークを戻すと皿に一度置いてグラスの水をごくりと飲んで、多分相手には自分の気持ちなんて一ミリも届いていない、だからこそこんな風に能天気な笑みを自分に見せてくれるんだろうな、と相手の表情を見ながら目を細めて)…だろう?まぁ、つまり…この店に外れは無いということだ。
四男
いいよ…、中には、僕もまだ触らせてもらえない子もいるし…、コイツなら、大丈夫(餌を貰ったりはしていても未だ自分とさえ距離感がある野良猫が多い中、無造作に手を出したりしない兄の性格を思えば有難いと、これが長男だったら迷わずに手を突っ込んで引っ掻かれて大騒ぎするのがオチだろうと容易に想像できる光景にマスク越しに苦笑いをし、一度手本を見せるように猫の喉元に指先を添えて優しく撫で上げると心地よさそうにゴロゴロと喉を鳴らす様を見せてから抱き直すと相手の方に身を寄せて近づいて)喉のところ、こうやって撫でてあげると……気持ちいいんだよ。
長男
(一瞬だけ見せた相手の動揺に己が躊躇もなくした食べうつしの行為でこうなったのは分かっていた。何となしに相手の気持ちは薄々気づいていてもそれは兄弟愛とか家族愛だとしか思っていないから、己の一方的な片思いだけで十分だ。想いを伝えたところで気味悪がるだけなのも頭の隅で分かっているからこそこうやって能天気な笑みを塗り付けて想いを気付かれないように。残り少なくなったパスタを食べ終え「ご馳走さーん。またこういうおすすめの店とかあるんでしょ?連れてってくれな」なんて頼んでみたり)
三男
え、そうなの?猫慣れしてる一松もそんなことあるんだ…。
(そう相手から聞いては心外だという様に驚きを隠せない声で瞬きを数回繰り返し。それでも慣れた手つきで猫ののど元を優しく撫でる仕草をじぃと見つめ見よう見まねでそろりと猫の方へ手を差し出し喉元へそれでも猫は動じず大人しく撫でられるのを待っている様子。引っかかれるんじゃないかと不安があったものの意外とおとなしい猫でよかったとやや安心しつつ喉元に指先を持っていき優しく撫でてみれば相手の時と同様に気持ちよさそうに喉を鳴らし、僅かながら尻尾も揺れて嬉しそうだ。「…かっ、可愛い」なんて感想をぼそり呟いて)
次男
(相手が食事を終えるのと少し遅れてから自分も食べ終えると口元を紙ナプキンで拭ってからフォークを再度皿に置いて、自分の気持ちを伝えることも相手の気持ちを知ることも出来ない関係にもどかしさを覚えながらもそれを打破する勇気も無ければ暢気に此方に対して伝える言葉に頷いて見せてから伝票を片手に席を立ち)あぁ、次はお前が奢ってくれるなら考えてやってもいい。
四男
あるよ…、ネコは犬と違って仲良くなるのに時間が掛かるんだ。それに、此処に居るのはみんな野良だからね(飼い猫とは違うのだと改めて伝えながらも相手が戸惑いがちにでも猫の喉元を撫でているのを静かに見て、すぐに気持ちを伝えるように喉を鳴らして尻尾まで振る様子を見ては自分の大好きな兄を友達が認めてくれたような気持ちになり、更に聞こえた感想に嬉しそうにマスクの中で笑みを浮かべて)…チョロ松兄さんがそう言ってくれると…コイツも、喜んでるよ。
長男
んえー?俺が奢んの?
(椅子を後ろに引いて立ち上がるとその誘いに承諾してくれたものの今度は此方が奢る側になってくれとのこと。そうやって自分の我儘に付き合ってくれているのだから返すのも悪くないと思いつつ「しっかたねぇなぁ!奢ってやんよ。んでも、その代わりお安いとこでお願いね?」とウインクと共に悪戯こな笑みを浮かべ相手の隣へ。会計のところへ行き相手が会計をしている間に己は外へ出てていくと店の前の相手が出てくるのを待って)
三男
(タイミングよく喉元を撫でていたオレンジ色の猫も元気よく鳴き声をあげ再びゴロゴロと喉元を鳴らし始めて。相手の言葉でそういってくれて内心ほっとした表情を浮かべ「…はは、そっか。あ、あのさ…一松、この子…抱っこしてもいいかな…?」初めて撫でたというのにここまで懐いてくれて嬉しそうにしてくれているのだから少しステップアップするのもどうかと控えめながらもおずおずと問いかけてみて)
次男
当たり前だろう、俺ばかりがなんで奢らないといけないんだ……まぁ、それはその時の気分だな(当然だと言わんばかりに言い返しては相手の顔を見ていたが、次ぐ答えを聞くと満足げに笑ってから相手が店内を出たのを横目に自分は会計を済ませて、出る間際に辺りを一瞥すれば相手の言っていた輩の姿は既にないようで、店内から外に出ると待っていた相手の肩に手を置き)お待たせ、ネズミはどうやら腹を満たして帰ったようだ。俺達も帰ろう。
四男
え?(兄からの更なる申し出に少し驚いた声を上げる、慎重派な兄からの言葉としては少し意外故に目を数回瞬かせてから自分の腕の中に居るオレンジ色の猫を見て、一度頭を撫でてあやしてから相手の方に身を寄せると猫の脇を軽く持ち直してから相手の腕の中に引き渡そうとし)勿論、いいよ。…じゃあ、抱っこしてあげて?こうやって…優しく、おしりを腕で支えてあげると安心するんだよ。
トピック検索 |