自堕落な男。 2017-03-17 00:05:23 |
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>銀二くん
...嫌よ。泣いた女の顔見ようとするなんて野暮なことしないでちょうだい。
(全部口走ってから余計なことを言ってしまったと後悔した、ここまで言って気付かないような男ではないと知っている。
_____彼は昔から何故かよくモテて、遊ばれて泣かされた女の子は数えられないし、高校時代は私の気持ちも知らないで相談に来る子も少なからずいた。
一時の気持ちのためだけに大勢の女の子のうちの1人になるなんて、馬鹿な男を捨てる側であって間違っても捨てられる側ではなかった自分のプライドが許さない。それでも長い間、未練がましく冗談のように気持ちを言っては気付かれないことに安堵している自分がいた。
_____顔もあげられず、相手の気持ちを伺えない中、相手の低い声に硬直する。顔を上げてしまえば止まれなくなってしまう気がして、先程迄の暖かい気持ちと正反対の背中に氷を詰められたような気持ちの悪い感覚に、相手を掴んでいた手で顔を上げないまま相手の胸を押し返す。拒絶というより恐怖かもしれない、だいぶ落ち着いた低い声で声でぽそりと囁きその場を離れようと玄関の方向へくるりと振り返ろうとして)
...ごめん。帰る。
(空気を壊してしまいそうなのだけどごめんなさいね。私は銀二くんといるのとっても好きだけれど、銀二くんがそれで無理するのは嫌よ。貴方のペースでゆっくり返して欲しいの、約束してちょうだい、ね。それくらい待てない女じゃないのよ?じゃあ、これからも仲良くしてくれると嬉しいわ。)
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