匿名さん 2017-02-22 12:47:27 |
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臭ェよ、お前の煙草
(煙草の煙が鼻腔を刺激すると共に勢いよく上半身を引いて、顔を酷く歪めながら相手に愚痴を。そんなこちらの様子にはお構い無しに立ち上がった相手とその口から放たれた言葉に皮肉気に口角上げながら「そりゃ、女のいる前でシケたツラして味の無ェ水飲んでるなんて男なら嘆きたくもなるよな」なんてけらけらと笑いながらテーブルに硬貨を数枚置いて店の外へ出
は?これの何処が臭いんだよ
(そこまで避けられると追い打ちを掛けるのも気が引けて渋々火を消し煙を止め。よく其処まで皮肉を思い付くものだと関心したくなる程に口の達者な相手「そんなこと言ったら飲んで騒ぐぞ。迷惑掛けられるのはお前だからな」ビシッと指差しニヤけた面で仕返し。夕日の傾く時間ともなれば酔わない身には肌寒く、両腕を擦り相手の隣へ並び
キツい。もっと甘いのが好みだ
(大人しくこちらに従った相手を意外そうに見つめて呆け、何時も自分が吸っている煙草を指差しながら自身の好みを告げ。「やめてくれ。面倒事は嫌いだ」どの口がそんな事を言うのかは謎だがにやにやと笑いながら冗談じゃないと両手を上げてお手上げ状態を表し。「だっから、コイツとは何も無ェよ!ダブルじゃなくてツインにしろ」街の中でもそこそこ値段のする宿の予約をしようと宿の親父と話していたが、男2人で同じ部屋を取ろうとするこちらを不審に思って下衆な疑りをいれる男に苛立たしげに後頭部を掻き毟り
甘ったるいのが好きなんて女々しい奴
(太目の葉巻にチラリと視線を送り鼻で笑って飽きない皮肉合戦を繰り広げ。相手に迷惑が掛かるだけなら喜んで実行に移すのだが「俺だってお前で遊ぶ為に死にかけるのは御免だな」暫しの考える時間を取ってから首を横に断念。金は工面するが宿を用意するのは相手の仕事とばかりに退屈そうに二人のやり取りを眺め、何かを閃いた笑みを口元に宿し「俺は構わないが?共に夜を過ごすのも悪くない」勿論嫌がらせ、ぴったりと寄り添い苛立たしさを表す手首を握るサービス付きで
うるせェよ、死に損ない
(男である事が有利な時代に余りにも馬鹿にした相手の言葉にむむと眉間に皺寄せ。本来なら強めに肩を殴ってやるのだが、怪我人相手にはそれも気が引ける為代わりに額にデコピンを送り。「てめェは黙ってろッ」唯でさえ苛ついていた所に油を注ぐような相手の行動に怒鳴りながら手を振り払い。その後ヤケに聞き分けの良くなった宿主に部屋の位置を聞き、扉を開けてみれば大きなベットが一つ、部屋の大半を占める様に置かれていて
お前が寂しくないように生き返ってやったのに酷い言い方だな
(いつ誰がお願いしたと反論が反って来そうな予感を両耳に指を突っ込み事前に回避。デコピンとは思わぬ攻撃に小さく吹き出したものの地味に痛く額を擦り「ほら、何か部屋を用意してくれるらしいぞ」己が出た事で案内して貰えるとばかりにドヤ顔浮かべ怒鳴る相手の背中を叩き、黙って後を追えば単なる嫌がらせの冗談が現実に「こればかりは本当にすまん。別の部屋を探してくる」いくら何でも申し訳なさ過ぎる。宿主と再度交渉するか別の宿を探すか、扉を開けたまま立つ相手の横をすり抜け
..うるせェよ、生き返って当たり前だ
(ケラケラと笑いながらあの時の事を冗談のように話す相手に何処か寂しそうな色を瞳に浮かばせ。死体確認に行った現場は酷い有様で、誰のものかわからない肉片が作り出す焼け焦げた匂いに咽せる様に息をしながら相手を探したこちらの気持ちなど理解して無い相手を睨みつけ。「ああ、頼んだ」もう冗談としか思えない状況に乾いた笑いを吐き出し。相手が宿主に話をつけているだろう間、大きなベットの端に座って待ち
……ありがとうな
(死にかけた際の記憶はなく後でチザムに聞いた事だが、死体か否か判別するのも厳しい状況から彼が救いだしてくれたのだと。寂しげな表情にふとその話が頭を過り、自分でも驚く事に礼の言葉が口を突いて飛び出し。さっきアンタが言い出したの一点張り、冗談の揚げ足取られ痛い所を突く宿主との交渉は難しいもの。本当に空きが無いかは不明だが他の部屋は用意されず、疲弊した様子で再び部屋へ顔を出し「お前はその拾いベッドで寝ろ。モテ男の俺は可愛い姉ちゃんがいる店に行くから付いて来んなよ?」一方的に言い放ち返事は聞かずに部屋のドアを閉め立ち去るつもりで
ハ、何に真面目な顔してんだよ
(相手の口から出た礼の言葉にばちりと音が鳴りそうな程目を見開き、しかし次の瞬間くしゃりと恥ずかしそうに破顔しながら相手を揶揄い。他人から礼を言われた事など少なく、尚且つ相手からなどどう返したら良いのかも分からぬままケラケラと笑い。「あ、おい待てよ。」こちらの返事を待たぬまま閉じられた扉に暫し面食らってから慌てて相手の後を追って腕を掴み。「てめェ、自分が怪我人な事忘れてんのかよ。そのザマで女んとこ行くとかアホか」呆れを滲ませつつ
別に、チザムに言えって言われてたんだよ
(たまには良いかと素直になった己への羞恥や礼を述べる気持ちになった事への苛立ちで盛大な舌打ち、咄嗟に思い付いたそれらしい言い訳をさも真実の様に語り。有り難うに対して笑い声を返すとは相手の全くもって失礼な態度への苛立ちも募り。明日の宿賃にでもすべく酔っ払いをカモに金を巻き上げようかと企み中、掴まれた腕によって思考が遮られ「…何だよ。これくらい対した怪我じゃないし多分もう治った」勿論嘘であるが二人で寝るかどちらか一方が外に出るかの状況下で強がり腕を振りほどき
さすが執行官様だな
(相手の嘘にも全く気づかずにあの男ならそんなお節介も焼くかもしれないとうんうん頷きながら納得し。言葉の語気から相手が苛ついているのは感じとれるが、その原因が自分の行動だとは思い当たらずに軽く首傾げ。「わかった、わかった。そもそもお前が取ってきた金だ、俺が廊下で寝る、それでいいな?」まるで維持の張り合いの様な相手に困ったように苦笑いを浮かべつつ、ひとつの提案をし。相手の機嫌を伺うように視線を合わせ
…嘘に決まってんだろ
(すんなりと信じられても腹が立つ己は我が儘な性格なのだろうか、顔をそっぽへ向け抑揚なく言い放った言葉により礼は素直な感謝の気持ちだと種明かし。宿を見付けたのは相手の仕事だからと言い出せば譲り合うキャッチボールが終らない事は明白だが引き下がる気にもなれない「なら、イカサマなしで完全に運任せに勝負して決めるのはどうだ?」勝った方がベッドで寝る、トランプを手に一度室内に戻り
なんだよ、お前らしくねェな
(人に言われたからといって礼をいうような柄じゃない相手が自ら礼を口にしたのだからこれ程珍しい事は無い。ケラケラと笑いを零しながら、相手の髪の毛をぐしゃぐしゃに撫で回し。「イカサマ無しなんて信じられるかよ」相手が勝つとは思ってない、寧ろ譲る為に負ける可能性の方が高いと判断して疑り深い視線を投げて。ふと、冷静になれば何とも自分達らしくない譲り合いだろうか、道端で寝る時と比べれば天国とも思えるベットを前にしてどちらが寝るかで争っているなんて「..らしくねェな。俺は寝る。半分は空けといてやるから好きにしろ」と先程迄の主張を投げ出しては、さっさと壁側に相手に背を向けて寝転がり
触るな、黙れよ
(言ってしまってから後悔しても既に遅し、口から放たれた感謝の言葉をキャッチされた後で羞恥心を前に唇噛み髪を弄る手を払い除け。人を騙し平然と嘘をつく事に抵抗の無い人間である事は周知され、トランプを混ぜる手を止め暫し気まずさを含み手に収まっていたカードを定位置へ収納し。半分以上のスペースを残す人情派の気遣いを前に戸惑いを隠せずベッドの前でフリーズ「不幸続きだが…たまには悪くないかもな」相手の寝相が悪くない事を願いながら残りの場所にそっと寝転がり
へいへい、そう気を上げるなよ
(今にもこちらに殴りかかってきそうな程の相手の勢いは少しは信頼し合っているのかもしれないと思っていた考えも打ち消してしまうほどで、苦笑いを浮かべつつ一歩下がり。ベットの軋みにより相手が素直に従ったのはわかったが、何とも気まずい事この上ない。壁に空いた穴を数えるなりして暫く悶々としていたが、眠気には弱い体質が幸いしていつの間にか深い眠りへと落ち。寝相は本人にさえどうしようもないもの、ましてやいつもより安眠できるふかふかのベットの上で身体は更なる安定した位置を求める為、相手の顔の上に腕を乗せること迄し
此の話は終わりだ。無かった事にしろよ?
(完全に自分が蒔いた種だが調子を狂わされる男を前に冷静な頭は遠出中、普段のニヤケ面を取り戻すのに時間が掛かりそうな程にやりにくい。横になり目を閉じ眠る努力をしたとて異様な状況に加えて素面では眠気が訪れず、突如ぼんやり天井を眺める顔に振り落とされる腕に「おい、バスケ…爆睡かよ」口元を手で覆い上げた声を引っ込め腕を正しい位置へと投げ飛ばし、出来る限りベッドの端に寄り瞼を下ろして朝を待ち
わかってる
(未だにニヤついた笑みを隠そうともせず浮かべながらこくこくと頷き。太陽が昇る頃空腹によって薄らと瞳を開け、昨日までの一連のことを思い出しては寝ていたい気持ちに後ろ髪を引かれつつ上半身を起こし。隣で寝ているのは華奢な美人ではなく大柄な男である事は充分理解していたのだが、改めてその姿を視界に捉えると深い溜息をひとつ。その気だるさに任せるままに相手の背中を蹴り飛ばし「おい、起きろよ」中々起きない相手の背中を数回蹴り続け
(なかなか寝付けず夢の世界への扉を開けた頃は既に外が薄ら明るくなり始める時間で、背中に感じる衝撃に段々と現実へと引き戻され「…痛い。怪我人に対する扱いが酷過ぎるだろ」寝返りを打てば気まずい距離になると判断、横向きに相手に背を向けたままで上半身を持ち上げ。窓から見える太陽の位置で思ったより眠れた事は分かったのだが疲れが取れるはずもなく、起き抜け一番に盛大な溜め息つき「こんなに最悪な目覚めは初めてだ」ベッドに腰かけたままガックリと首を垂れ
ンなこと、俺もだっつの
(自分もこの状況を受け入れた理由では無いが、あからさまに此方に視線を向けないようにしている相手には溜息しか出ず、後頭部をガシガシと乱暴にかき乱し。「そうだ、包帯交換しねェとな。うら、こっち向け」自分が買ったシャツを着た相手の後ろ姿を見咎めては思い出したように両手を打ち。この間買った布の残りがある筈だと、荷物袋の中をごそこぞと漁り
( / マグ7のDVD届きました!仕事の都合で今週いっぱいは見れそうに有りませんが、週末が楽しみです)
次はもっと稼いでやるから、もっと良い宿を探せよ?
(文句を言っても仕方無い状況を打破する為には稼ぐ他ない。酒場で金を見繕う間に宿を探させるとか手分けするのも良い方法か、座る膝に肘ついて今晩の予定を思案。痛みから判断すれば銃による傷が癒えるのはまだ少し先の話だろうが、世話になりすぎるのは気分が良くない「布貸してくれ。たぶん自分で出来る」漁る音を聞き流し振り向き様に手を出し包帯を渡すよう促し
( / おぉ!発走のメールは受信したので我が家にも少しで来るかと。同じく週末までお預けですが楽しみですね!)
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