匿名さん 2017-02-22 12:47:27 |
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これで良く眠れそう。起こして悪かった
(無視するかと思いきや手の甲の僅かな感触に予想外な行動が面白く鼻で笑い、明らかに悪いと反省していない態とらしい口調で詫び。着る物の無くなった上半身を布団で温め、相手の寝た気配を察しそっと包帯に触れ「…ありがとうな」ベッドの背中に聞こえるか否かのトーンで呟き。目を閉じると直ぐに眠気がやってきて、痛みも落ち着き何より口には決して出さないが相棒が近くに居る事の安心感を得て今度は魘される事なく深い眠りに落ちていき
..んん、寝過ぎたか
(朝の温かな雰囲気に重い瞼をゆっくりとした動作で開ければ部屋の中には陽の光が差し込んでいて。太陽の位置から考えるに既に昼近く、その事実に悪態をつきながら未だ怠い身体をベットから起こしてふわあと大きな欠伸を一つ零し。睡眠を多く必要とする身体にはあの程度の睡眠時間では疲れが完全に取れる訳もなく、しかし寝惚ける頭を叩き起すようにしっかりと伸びをしては昨夜の出来事を思い出して相手が寝ていた方へと視線向け
(あの後は何事もなく一度も目が覚めずに今に至る事ができ、寝返り打ち窓から差す太陽を眩しそうに避け。相手の起きる気配にまだ寝ていたい気分を追いやり目を開け、起き上がろうにも体がダルく横になったままダラダラと。目が覚めると共に昨晩程ではないと言えど段々と腹の痛みも感じ始め、それによって禁酒令が出た事を思い出し溜め息を。相手のいるベッドに視線を送り「…起きたのか」伸びをする姿に寝起きの気の抜けた声で話し掛け
ああ、腹減ったな
(ベットから重い腰を上げると建付けの悪い窓の扉を開け部屋の空気を入れ替えて、昼間の空気を肺いっぱいに吸い込むと欲望に忠実な己の身体は食を欲する小さな音を鳴らし。昨夜己が言った通りに大人しくしている様子の相手に思わずくすりと口元を緩めて「飯が欲しいなら買ってきてやらない事も無い。」弱気な相手に絆されている自身に内心苦笑いを浮かべつつ提案を
元気で羨ましいぜ
(起き抜けに鳴る腹の音には思わず吹き出し、重い上半身を起こして壁に背を預け窓から吹き込む風を感じ。昨夜に引き続き優しく接する相手には後で何をさせられるかと恐ろしくなるが弱っているのは事実で、複雑な心境を抱え視線を外して僅かに頭を下げ素直に甘える事にし「飯も欲しいが出来れば服も欲しい」床に脱ぎ捨てられたままの形を保つシャツと纏う物が無くなり腹に包帯を巻く痛ましい姿を晒す自分を交互に見て、情けなく眉を下げ追加の注文を
へいへい。俺が居ない間に女を連れ込むなよ
(相手の注文に片手をひらりと振ることで応えるとベストとガンベルトを装着しては部屋から出ていき。昨日とは異なり温かな街並みに足取り軽く、市のように道端で開かれていた店でビーフジャーキーを購入し。更には飲食店で既に出来上がった豆料理を2人分買うと深い器にそれを入れてもらい手に持ち。「あとは..、シャツだけだな」街に唯一の衣服店はオープンな雰囲気では無く、店の店主も地元の頑固そうな親父で最初は物腰柔らかくシャツを一枚購入しようとするが、目の前にシャツがあるにも関わらず売り切れの一点張りな相手に段々とイライラしてくれば最後には短気な己が銃を抜いて脅す始末。その後どうにかシャツを購入するがこの街には長いする事が出来ないなと不機嫌さを露わに相手の元へと帰り「これで我慢しろよ」相手にシャツを投げ渡すと豆料理が入った器を近くの床に置いてやり
そうしたいが買う金がない
(財布代わりの巾着袋を逆さに振り一文無しのアピールし動けない自分の分も出掛ける相手を見送り、部屋に一人になればする事もなく煙草に火をつけ暇潰しにトランプを弄び。それも直ぐにあきて窓から外をぼうっと眺めていれば帰りの相手を見付け手でも振ってやろうかと身を乗り出し、雲行きの怪しい様子に眉を潜め「…俺の知らない間に何があった」明らかに不機嫌な相手に礼を言うのも忘れて首を捻り。苦労して購入したとは知らず投げられたシャツを拾い上げ、幸いにもサイズの合ったそれに袖を通し
特に何も。俺は今日この街を出る。お前が何泊か此処に長居する気ならその分の金は出してやる。何時か返せよ
(購入したビーフジャーキーを咥えながらゆったりと首を横に振り。差別的扱いには既に慣れてしまうような人生を送っているが此処での扱いと昨夜ぶり返した帰らぬ人となった仲間との記憶によって自身も弱気になっており、かといって相手にそれを嘆くような事も無く淡々と言葉を紡ぎ。元々賞金稼ぎに追われる為に長居する事は避けているので丁度良いタイミングだと自身を納得させて。" 何時か " という曖昧な表現を使って相手に笑いかけ
長く滞在する意味もないし、第一お前が居なきゃこんなに上手く包帯が巻けない
(豆料理に手を伸ばしスプーンで掬って口に運び大して旨くもない料理を味わい。旨い表現が見つからないまま今日中に去ると言う相手を引き留めようとし、何故そんな発言をするのか自分でも疑問に思うが怪我が治るまで利用するだと言い聞かせ「…グエロである俺が一緒の方が便利だ」真剣な顔つきで早口に捲し立て、曖昧な約束は聞き流し駄目押しに差別を受ける相手に効果がありそうな一言を発し
..んだお前、俺が居なくなったら寂しいとか言い出すんじゃねェだろうな
(捲し立てて紡がれる相手の言葉に目をぱちくりさせて固まっていたが最後の真剣な相手の表情にふはと小さく吹き出して。揶揄うように上記を述べる様子からは先程迄の不穏な空気は消えており、相手の傍まで寄ると手の中から豆が入った器を奪い取り。子供の様にスプーンを握り乍その中身を口の中へ搔き込んで、こくりと喉を鳴らして一口食べると相手にそれを渡し返しつつ「..金は返してもらうからな」自身の中の何処かに期待の気持ちがある事を押し隠しては事も無さ気に明確な約束をし
不便だとは思うがそれは無い
(寂しく感じる部分も僅かに存在するかも知れないが、手を真っ直ぐ伸ばし真面目な顔は崩さずキッパリ否定し。何を思ったのか急に立ち上がり近づく相手を見て可笑しな物でも食べて頭がイカれたのかと、不審がる顔付きで動向を見守り手から皿が離れてまた戻るまで身動きせず。残りを一気に掻っ込み平らげ「勿論だ。嘘は付くけど約束を破る男じゃないから安心しろ」矛盾する台詞を平然と吐き信用ならないしたり顔を向け
お前の言葉程信用できねェもんはねェな
(相手の様子に肩を竦めて戯けて、街を出ると決まったなら日が落ちる前に次の宿泊先を見つける為に直ぐに行動したいところでベストとガンベルトを差し出しながら支度を急ぐよう促し。用意が既に済んでおり手持ち無沙汰になった自分は壁に靠れて葉巻に火をつけて。ふと思い出した様に「お前が足手纏いになったら置いていく。だから俺が邪魔になったらその時は置いていけ」お互いの命が相手の生を邪魔する事が無いようにと何処か冷めた表情で。
失礼な、チザムにちゃんと返した
(窓から覗く太陽の昇る角度で正午はとっくに過ぎた事を察し渡された物を着用し乍、7人の仲間を集めに行く前賭けで失った馬を買い取ったチザムに金を払ったと説明し。支度と言う程でもない準備は直ぐに整い、顔を上げれば冷徹な表情をする相手に「俺が撃たれた時のお前の反応から言って、お前は俺を見捨てられない。ただのグエロだって割り切れよ」ゆっくりと首を横に振れば他人事のように怪我人は捨て置けと忠告し、皮肉の裏に感じる相手の人情派な性格は気掛かりだが言葉にはせず「行くか」代わりに短く言い放ち
自分を過信するな。俺とお前の命を天秤にかけた時どっちを選ぶかなんてわかるだろ?
(あの時の情景がまじまじと思い出されれば図星かも知れない相手の言葉に僅かに目を細め。しかし認める訳にはいかないその事実に蓋をして、相手を鼻で笑い飛ばし。無言で相手の後に続いて宿を出れば先程迄の晴天は何処へやら西の方で雨雲が立ち込めている様子を目に止め急がないとと宿屋の横に繋いでいた自身の馬に喝を入れるように首を撫で。「お前の馬は何処に?」飛び乗るように馬に乗りながら周りを見渡して相手に問い
ちゃんと自分を選べよ?俺はそうする
(危なっかしい相棒を細めた目で捉え、必要以上に敵を撃ち殺した相手の為にも二度と怪我をしない事を心に誓い。口を開けば嫌味を浴びせる奇妙な組合せの行き先は不明だが、何処へ移動するにせよ天気が保たれている内に取りに行く必要があり「昨日は酔っ払って乗れる状態じゃなかったから、あの酒場の近くに繋いだまま」酒場の方向を差し相手を残したまま半ば走り気味に向かい
当たり前だ
(こちらを向けられた視線を自然な動作でカウボーイハットを深く被って遮り。 傷が開くからとあれだけ忠告したのにも関わらず早速それを破って駆け出したその背中に深い溜息をひとつ。然し、どれだけ苦言を呈そうが気にしないだろう相手に呆れ顔をするばかりでゆったりと馬を歩かせ乍酒屋へと行く道を辿り。「傷が開いても知らないからな」先に着いて愛馬と戯れていた相手に悩ましげな声をかけ
分かってりゃ問題ない
(会話は終了だと重い空気を払うように普段通りの薄ら笑みを浮かべ。背中に相手の呆れた様子を感じ乍直ぐに酒場へ到着し、一晩酒場で待ち惚け食らった愛馬の鬣を放置した分の埋め合わせに丁寧な手付きで撫で。蹄の音に振り向き自分のせいで悩む相手には申し訳なく思うが、自分の性格では大人しくしろとの忠告を守れそうになく「そん時はまた包帯を頼む」平然と言い放ち傷に響かない程度に腹を擦り
..早くしないと置いていくぞ
(何を言っても無駄であろう相手の反応に再び溜息をひとつ零し、相手の頼みにも返答をしなければさっさと馬の手綱を振って歩き出させ。相手が着いてきても来なくてもどちらでも良いと思っている為、後ろの様子を確認する事も無く進みながら時折ボトルに入れた酒を口内を潤す程度に含んで。先程よりも雲の色が濃くなったように感じる天候にここから次の街に着くまでに雨に降られそうだなと苦々しく顔顰め
本当に急いだ方が良さそうだな
(腹に傷がある状態で雨に打たれる事は極力避けたいが儚い望みは雨雲に否定されそうな空模様だが、恐らく各地を点々とした相手に着いて行けば何とかなると楽観視して馬の手綱を引き前を行く相手の隣に並び。チラリと横目に捉えた酒瓶には顔を顰め指を差し「見せ付けるなよ」そうで無いと分かっていても突っ掛かり。その後は無駄口を叩くでもなく遅れを取らない事に重きを置き時折手綱を揺らして走り続け
残念だな、俺が飲んでる姿で我慢しろ
(思ってもみない難癖を付けられればにたりと人の悪い笑みを浮かべて相手に見せびらかすように酒瓶を横に振り。煩い相手が静かに己の横を歩いていればその他には特に喧嘩することもなく道を進んで。荒野の真ん中でぽつりぽつりと頬に水が当たる感覚を感じて自分達の真上まで迫った雨雲を見上げ、眉間に皺寄せ乍周りを見渡せば大きな岩陰が視界に止まり「仕方ない、雨が止むまで彼処に居よう」岩の出っ張りによって大人3人がギリギリ入れるようなスペースの雨宿り場が出来ており。そのスペースに2匹の馬を入れれば余ったのはほんの数mしか無いが怪我を負っている相手を優先的に奥へと入らせて中々止みそうに無い天気模様に悪態をつき
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