つる 2017-02-13 22:48:58 |
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__部屋の用意ありがとう、待たせたな。乱に捕まって、ばれんたいんだし鶴丸さんにちょこ作りなよ、と。俺達はただの友であるのになぁ。
( チョコ数粒が置かれた皿と湯呑み二つを盆に乗せ部屋へと姿現し、室内踏み入れ適当な場所に座して盆を置いては可笑しそうにくすくす笑み漏らしつつ本日の出来事を。一先ず落ち着いたところでチョコ一粒指で摘んで掲げ「だが中々の出来だろう?猪目だ。」と得意気な表情浮かべてみせ )
ああ、よく来…なんだなんだ、随分と可愛らしい手土産じゃないか!道中漂ってきたのはこいつの香りだったんだな、君も乱も中々いい仕事をする。
( 此方へ近付く相手の気配と茶の匂いに寛いでいた身体緩々と起こし目線のみでその姿追えば、どこか楽しげな様子で眼前置かれる洋菓子に直ぐ様興味示し始め。微笑浮かべひとしきり眺めた後その出来素直に賞賛しては、「近年は友ちょこ、なんて文化もあるらしいぜ」と何処からか仕入れた知識披露しつつ自身の口許とんとん叩き一粒くれの催促を )
それはそれは、知らなかった。ならこれを御前に贈っても可笑しくはないわけか。
( 目の前のそれに興味示す微笑ましいような光景に加えて、予想通り若しくはそれ以上の良い反応を受けては当然悪い気はせず満足気。追加で得た情報に興味深そうな様子で一つ頷いて先程摘んだチョコを暫し眺めた後、そのまま己の口に含めば次いで催促されるままに、何の抵抗もなく相手の口許へも新たな一粒運んでやり )
そういうことだ、何なら追加分を用意してくれても……お、うまい。それに食べやすいな、俺の知っているちょこれいとより甘みが控えてある気がする。
( 口角上げ図に乗った発言口にするも、咥内に甘い多幸感広がれば暫しそれ堪能することに意識を集中させ。すっかり溶けてしまえば途端口寂しく、今度は己の指先で追加の一粒ひょいと摘むと先程の相手の様子真似るように高く翳しまじまじと鑑賞、同時に先程抱いた感想ふと寄越してみて )
うまいか、そうか。…よく分かったな、何でもびたーという種類らしい、普通のものよりも甘みが少ないそうだ。
( 作り手としては最高の褒め言葉に返すのは明らかな喜色を乗せた声。此方から何も言っていないにも関わらず見事違いを言い当てられては、僅か目を丸くさせ感心したようにほうと一息。作業の最中に他の刀より与えられた知識を今度は己が披露すると、その違いを確認するべくもう一粒口に放り込み )
ほう、ちょこにも種類があるのか!見た目は同じでも中身が違うとは驚きだねえ、上手くやれば魔法の様に色んな味が作れそうだ。
( 己の舌が捉えた細やかな疑念は間違いではなかったらしく、正解を意味する肯定と新たな知識与えられては手許見詰める双眸に宿す光一層強く煌めかせ。他の味はあるのか、色や形は等々手に持つそれ口へ入れる事すら忘れ想像と期待膨らませつつ上記述べると「ほわいとでいの返礼序に甘い驚きを模索するのも良いかもしれんな」と明るい調子で付け足して )
何だ、お返しをくれるのか?大したものをやったわけでもないのに。
( 普段口にしているものにはない苦味を甘さの中に確かに捉え納得、二粒目も完全に咀嚼しきり咥内で溶け消えては呑み込み。相手に贈った品は他刀に巻き込まれて作った言わば気紛れのようなもの、元より返礼など考えに無かったが故に浮かぶは純粋な疑問、小首を傾げつつ相手に視線を遣ると未だ手中のそれが目に入り「溶けるぞ」なんて思い出したように注意を )
それでも貰ったことに変わりはない、ならば返すのが筋ってもんだろう。とびきりの驚きを込めるから楽しみに…っと、危ない危ない、
( 相手からの贈り物に喜悦しているのは事実、その味が気に入ったのも事実。しかしそれ等は理由として挙げることなく、簡潔な説明に留めておき。脳内では既に料理好きな刀巻き込んだ返礼プランの作成が始まっており、上がる気勢に任せ鼻歌口ずさもうとするも飛んで来た注意に慌てて反応し。ふと机上見遣ればチョコ数は僅か、「残り少ないが貰っても?」問うと同時数粒乗った皿そろそろと自身の手許へ手繰り寄せて )
ああ、本来は御前に持ってきたものだ。構わないさ。
( 既に己も数個食してしまったものの投げられた問いにはすんなりと頷き。チョコと共に持ってきたきり放置状態となっていた湯呑みに手を伸ばしては、未だ仄かに温かさの残る茶を一口。湯呑み持ったままに両手膝上で落ち着かせると、ゆったりと十分な間を置いた後に「それに、俺にはまだお返しがあるようだからなぁ」と悪戯っぽく口許弧を描かせて )
それじゃあありがたく__ふ、そうだな、一月後には飽きたと言うまでたらふく食ってもらうとしよう。ちょいと早いが夕餉の支度が整っている頃合いかもしれんな、こいつを返すついでに広間へ行ってみるか?
( 是認されるや否や先程までの遅れ取り戻すよう目的物へさっと片手伸ばし、一つ二つと立て続けに腹中へ収めては体中包むような甘い充足感にそっと双眸細くさせ。相手の口許の変化にはこれまた悪戯な表情で応戦し。すっかり呑みやすくなった茶豪快に呷ると横目にて掛け時計一瞥、秒針の指す時刻確認し上記問いつつ盆軽く持ち上げようと )
もうそんな時間か、ならそろそろ行くとしよう。今日は厨番の者達にも世話になったことだ、配膳が終わっていなければ手伝ってもいい。
( 釣られて時計を確認し残った茶も飲み干しては、それが当たり前の流れだとでも言うかのようごく自然に相手の持つ盆に空の湯呑みを置き。厨番であるが故日中の甘味作りに付き合わされた面々を脳裏に浮かべつつ立ち上がり、廊下へと続く襖障子に手を掛け開け放すと己は空手のままにのんびりとした歩調で厨に続く道を進み )
きみが配膳している姿なぞしっかり者の短刀達が放っておかないと思うがな、もし手伝えるのであれば俺の惣菜は多めにしておいてくれ。
( 盆に湯呑み分の重量足されたのを合図に腰上げれば、敷居の外へ足踏み出すと同時に相手が開いた襖障子後ろ手にて確りと閉扉し。充満する冷気は暖かい室内で寛いでいたのが原因か何時もに増して厳しく感じられ、僅かに身体震わせると寒さ和らげるべく然程離れていない距離数歩で詰めた後肩と肩ぴたり密着させ。厠前にしては開けてくれの意味込めちらり目線遣り )
平野辺りは飛んできそうだな、彼奴は俺をよく気にかけてくれる。
( 肩同士触れ合えば相手に歩幅合わせながら厨まで足進め、目的の場へ到着すると手の塞がった相手に代わり戸を開け一歩中へ。途端強く香る夕飯の匂いに思わず腹部に手を添え「腹が減る匂いがする」なんて呟きを落として。先程の言葉実現するべく厨番の刀の元に近寄り数回言葉交わした後、相手の元へと再び戻り既に幾つか机上に用意された盆を指して囁きかけ )
__さて、俺は配膳の任務を承ったわけだが。多そうなものを選ぶといい、御前の元へ運んでやろう。
違いない、良く出来た奴だから……おっ。いいねえ、今日の夕餉も絶品揃いになりそうだ。
( 仄暗い廊下から一転光溢れる室内に数度瞬き繰り返していると、鼻孔くすぐる食の香りに上機嫌な声で期待膨らませ。流しへ運ぼうかと持ち直した盆は序でに持って行くと名乗り上げた互助精神溢れる刀の手に渡り、途端軽くなった手々ぷらぷらと揺らしていたのも束の間、此方へ帰る相手の手許視界に映るや否や見定めるよう凝視して。熟考の末指先にて右端の一皿とん、と叩いては内緒話楽しむ子どものように「よろしく頼む」小さく告げ残りの仕事確認すべく調理場であれやこれや話し込む刀達の輪の中へ )
よし、任された。
( 相手の指を目線で追い示された物確認しては小さく頷き。次々と机上に増えていく皿の中で紛れてしまわぬよう早々にその皿手に取り、他に用意されたおかず等と共に盆へ乗せると先ずそれを相手の定位置の席へと運んで。夕餉の時間も近くなり段々と集まり出した刀の中、脇差やら短刀やら何かと世話焼きな性分である刀達の助け借りつつ他の分の配膳も終えて。己の席に腰落ち着かせ一仕事終えた達成感に一息 )
__さて、此方の様子は…っと。流石だな、仕事が早い。
( 厠での仕事も方が付き、残っていた刀数振りと広間へ足を運べば視界の先整然と並べられた食卓に感心したよう二三度頷きつつ上記述べ。手伝いしていた者等に軽く声掛けている最中先程の相手の行動はたと思い出すと、己の席へ向かう道中彼の肩ぽんと叩きそれとなく感謝の意伝えてみて。皆の姿揃った所でいただきますの音頭取られれば途端室内賑やかな喧騒に包まれ、自身も周りとの会話楽しみながら何時もより食べ応えのある夕餉うまいうまいと腹に収めていき )
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