眼帯 2017-01-30 14:20:23 |
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僕達は所謂幼馴染みで、生まれた時から何時も一緒だった。家が隣同士の上、親同士も結構仲が良くてたまに旅行なんかにも出掛ける事がある程だ。幼い頃の僕達はまだ仲良しで何をするにしても、必ず君が/僕が傍に居るのが当たり前で、だからそんな日々がずっと続いていくとそう思っていた───あの日までは。
俺が高校生で彼が大学生の或る4月の、桜満開の季節。其々新たな気持ちで新生活を送るため、何とか受験に受かった学校の入学式に向かう途中の道路で彼奴は交通事故に遭った。俺が電話で知ったのは入学式の後、急いで教えて貰った住所の病院に向かった。病室に着くと意を決して中に入った俺の目に映った彼は、俺の事を知っている " 彼奴 " じゃなかった。
─── そう、目の前に居た彼は " 記憶喪失 " だった。
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