匿名さん 2017-01-24 19:11:03 |
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...来たか。とりあえず入れ
(チャイムが鳴りモニターで誰かを確認すると見ない顔だが、人伝に聞いた特徴から今日から住む場所を提供するやつか、と納得し。仏頂面で扉を開けると顎で入れと促し)
お邪魔します。⋯あ、これ、父からもしお世話になる事があったらって。
( 扉が開き出て来た相手の表情が全くもって歓迎しているようなものでなければわかってはいつつも若干の苦笑いを浮かべ。促されるままに中へ。玄関でぴたりと歩みを止めては鞄から徐に封筒を取り出し相手に差し出して )
…わかった、ならこの金が無くなるまでは家に置いてやる。その後は一人で勝手に生きてけ(相手の様子には目もくれず差し出された封筒をバッと受けとると重さや厚みから中身を判断して、自分の今までの生活費からはみ出した分をここから引くかと考え。ついて来いというようにチラリと相手を一瞥してリビングへ行くとそのままソファにドサリと座り、飲みかけだったコーヒーが温くなった事に軽く舌打ちして)
⋯冷蔵庫にリプトンのミルクティー入れてもいい?
( わたした封筒の中は何となく予想ができるも、いくら入ってるかまではわからなければ、ちょっとじゃありませんように、なんて願い。さて、これからどうしようか。明らかに苛立っている相手をちらりと盗み見た後、ソファーの横にある程度の必要なものが入ったボストンバッグを置いてはこの場に似合わぬような、どうにもあっけらかんとした問い掛けをして )
あぁ?…真ん中の扉開けて上から三段目。好きにしろ(突然聞こえてきた空気を変えるような声に片眉をあげて嫌悪の様子を隠さず。自炊はするがその頻度は少ないためガラガラの冷蔵庫の、特に何も入っていない段を好きなように使えとぶっきらぼうに告げると、そのまま新しくコーヒーを入れるために重い腰をあげて)
じゃあ此処は私が借りるね。あ、おいてもらう身だから何かしなきゃ駄目かな。⋯呼び方も考えなきゃ。⋯お父さんとか?
( 取り敢えず場所が与えられればボストンバッグからミルクティーのパックを取り出し冷蔵庫を開け。目前に屈みこんで息を一つ。どこか明るく振る舞うような色滲む音色で以ておちゃらけたように言葉紡いでは、ちらりと相手へ視線やりつつにこっと笑ってみせて )
変な気遣いはいらない。...はぁ?...お父さんは止めろ、それ以外なら好きに呼べ。あと、無理に笑顔作んな気味わりぃ(何かすることは無いかと聞かれるも、それまで独り身で身の回りのことは全て自分でやっていたので特に不自由はなくピシャリと言い放ち。「お父さん」という発言にコーヒーを入れる手を止めてとても嫌そうな顔をすると、はぁとため息をつき。また、どうも居心地の悪い相手の無理に笑おうとする様子にも眉を顰め)
やっぱり設楽さんかなぁ?でもこれじゃあ何かよそよそしいよね。
( 置いてもらっている身で何もしないのはどうにも罪悪感なようなものが生まれるも、暗に何もするなと言われてしまえばそれ以上出来るはずもなく。取り敢えずお父さん以外の呼び方を口にし。されど後に紡がれた言葉にはぴたりとその動きを止めて徐に立ち上がり、「じゃあ此処で泣き喚いてもいい?」何てぽつり )
何でもいいっつったろ。さっさと決めろ(いれたてのコーヒーを持ちソファに座ると、煩わしいとでも言いたげにジロッと相手を見てカップの中身を一口含みその熱さに、表情には出さなかったがムッとした雰囲気を出し「...喚くのは止めろ、隣から苦情が来る」ソファの前にある新聞を手に取り読んでいると相手の様子が変わったことに気づきチラリと目をやるも、また直ぐに視線を戻し)
じゃあ、⋯イチさんって呼ぶ。これは私だけのニックネームね。敢えてカズさんじゃない所に味があるの。
( 名字にさん付けは何だかよそよそしい気がして、されどそのままの呼び方では面白くないと何とも勝手な思考の元、おかしなニックネームにたどり着けば決定というように一度心の中でその名を呟き。そうして一つの深い深い溜息を。それと同時に今まで流れなかった事がおかしいと言うように涙が後からあとから溢れ出、言われた通り喚く事はせぬも、まるで壊れた玩具のように、そうして子供のようにして棒立ちのまま泣いて )
.......ちっ、来い(自分で好きなように呼べと言ったが、呼びなれない呼名だったので違和感を感じてその違和感を払うようにふんっと鼻を鳴らし。最初は本気にしないだろうと思っていたが、想像の斜め上を行く相手の行動にギョッとし。ただただ涙だけを流す様子に場違いではあるが何故か目が離せなくなり、思わず綺麗だと思ってしまった自分に苛立ち舌打ちをして、上着と車の鍵を取ると短く来いとだけ告げて車に乗り込みエンジンをかけ)
喚かなければいいって言ったのはイチさんだからね⋯っ。今更棄てるとかルール違反だよっ。
( 止める事も出来ぬまま、こんなにも泣けたのかと思う程にひたすらに泣いていたも、ふいに舌打ちと共に相手が家を出ていってしまえば鞄も何も持たぬまま、流れる涙を拭う事もせぬままに相手の後ろを着いて行き。そうして同じようにして助手席へと乗り込むと、そこで漸く泣いてはいつつも何とも気の抜けたような言葉を発して )
いいから黙ってろ(乗り込んだのを確認すると車を発進させ目的地へ向かい。今だ涙が止まっていない相手にティッシュの箱とコンビニ弁当が入っていたポリ袋をポイと投げて寄越して上記を告げ。高速等を利用して1時間ほど経つと少し町から離れた灯台に到着し)
⋯ここに置き去りにされたらさすがに死んじゃうかもしれない。
( 黙ってろと言われれば後はもう言葉発する事なく、行動で示された優しさともとれるそれに更に涙しながら濡れたティッシュを大量に袋へと落としていき。目的地なのだろうそこに着いた頃にはさすがに涙は止まっているも、泣き腫らした真っ赤な瞳で以て相手を見ながらぽつり、困ったような音色で呟きを落として )
…最初に言っただろ、あの金が無くなるまでは置いてやると。それまで、あそこがお前の家だ(はぁ、とため息を付きながらポケットからタバコを取りだし火を付けると、タバコを口にくわえたままつい先ほど言った言葉に一言追加してまた述べ。マンションのある場所は周りに建物も多く星は全く見えないが、少し遠いがこの場所だと満点の星や海のさざ波の音が聞こえるため自分のお気に入りの場所で、これで少しは自分も相手も落ち着くかと思い空を見上げてふーっと煙りを吐き出し)
…最初に言っただろ、あの金が無くなるまでは置いてやると。それまで、あそこがお前の家だ(はぁ、とため息を付きながらポケットからタバコを取りだし火を付けると、タバコを口にくわえたままつい先ほど言った言葉に一言追加してまた述べ。マンションのある場所は周りに建物も多く星は全く見えないが、少し遠いがこの場所だと満点の星や海のさざ波の音が聞こえるため自分のお気に入りの場所で、これで少しは自分も相手も落ち着くかと思い空を見上げてふーっと煙りを吐き出し)
働いてあの封筒の中にお金足していかなきゃ。
( 居場所があるというのは何て幸せな事だろうか。紡がれた言葉に嬉しそうにはにかんでは、そんな事いちいち言わなくていいだろう言葉をぽつりと口にし。そうして車から下りて初めて空に輝く星に気が付くと、今まで泣いていたとは思えぬくらい楽しげな笑みを浮かべ、「イチさん見て!星!」なんて声をあげて )
安心しろ。さっき中にある額は確認した。そっから増えた分はカウントしないからな…寒ぃな、やっぱ(無表情でそういいのけ、相手に続き自分も車の窓越しではなく降りて見ようと車から降りるも寒さにブルッと身震いし。「うるせぇよ、見りゃ分かる」首をすぼめた状態で車にもたれ掛かり、タバコとは違う白い息を吐き出して星のまばゆさに目を細め)
えぇっ!?10万円くらいだったら一年もしないうちに追い出されちゃうじゃんかー。
( いつの間に確認したのかは疑問であるも、こっちは中にいくら入っているのかわからないためにぶーぶーと文句を付け。されどその表情はやっぱり嬉しそうな、楽しそうな、そしてどことなく安心したようなもので。聞こえる音は波の音だろう。近くに海があるのだとわかると、夜で見えないかもしれぬが探してみたいという気になり「ちょっと探検してくるね。先に帰っちゃ駄目だよ!」なんて言葉残しつつ歩み進めていき )
長く居てぇなら、節約することだな(実際にはその十倍以上の額でどんだけ家に居座らせる事になるのかと思うも、それを悟らせないようにはんっと嘲笑気味に鼻で笑い。だいぶ落ち着いたようなのでそろそろ帰ろうと考えた矢先に探検するなどと言いだしはぁ?と眉間にシワを寄せるも、今自由にさせて置けば後々精神的にも落ち着き楽かと思い「このタバコが無くなったら帰る」と言い新たなタバコに火を付け)
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