おつかれ少年 2017-01-22 18:05:45 |
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っはは、ぱーいーんーあーっぷーるー。
(昔から相手とのじゃんけんは何故か弱かったが、それが全て偶然だと思い込んでいる節があり久々の勝利に満足げに笑うと先程の相手よりも遥かに大股で距離を詰め。その上一文字分文字数を稼ぎ七歩進む最中四歩辺りで相手に追い付いてしまうと、そこで相手の首元にがっしりと腕を回しその場から強引に連れ去り。七歩分歩いても尚足を止めずに歩き続けながら「はい、俺の勝ちー」と爽快に笑い、勢いそのままに自宅へ向かい)
おいこら。無駄にずるいことしてんじゃ、…わッ!( 相手の唇から間延びしたリズムで紡がれてゆく反則地味た文字数に加え途轍もない大股で進む一歩一歩に思わず不服申し立ての声あげようとするもの虚しく、首許にがしりと腕回り捕らえられて仕舞えば「 歩きづらいんだけど、 」と口ではみじかい文句述べつつ無駄な抵抗することはなくずるずると連れていかれる儘にあるき。相手の表情に御機嫌に浮かぶ笑顔につられて疎雑なるあつかいに若干不満を表情に滲ませていた表情も緩まり。 )
寒ィんだよ。早く帰って鍋食おうぜー。
(不正を指摘する言葉もさらりと聞き流し相手を連れて自宅へ向かいながら、吐き出す息が直後から白く凍り空気中に消える様子を見て体が冷えつつあるのを実感し。過保護と言われようが己よりも確実にひ弱な相手の身体がいつ不調を来すかが心配でならず、適当な理由を付けて歩みを止めないまま数分後には自宅の前に到着し。解錠し扉を開け玄関先で漸く相手を開放すると、タイマー機能で既に温まっている室内に「はー、寒かった」と安堵の溜息を吐き出し靴を脱いで)
はいはい。( 解放され、不羈となれば相手の背後から自宅とおなじくらいに馴染みのある相手宅へと脚踏み入れ暖かな風につつまれては、五臓六腑迄ひえた躰を暖房が癒してゆくの感じてふかいふかい溜息吐き出し脱力した様子でいて。「 御邪魔します。相変わらず慧んちはあったけえし馬鹿広いし、…いっそのこと慧んちの子供になりたいわ。 」余りの居心地のよさにこのまま寝てしまいという欲求を頭蓋骨に詰まる蛋白質が訴え暢気にあくびをひとつ噛み締めながら脱いだ革靴のまえに跪くとつまさきを玄関側に向けるように左右揃え、 )
……なァんだよ、結婚するか?
(靴を脱ぎ散らかして一足先にリビングへ向かおうと扉に手を掛けた矢先、背後から聞こえた恐らくは何の気も無しに発せられたのであろう一言が途端に全身の動きを封じたように身体を硬直させ。軽い響きを持った言葉はこの数年何度も何度も逡巡しては可能性を打ち消してきたものでこんなにも己の心を捉えるが、一方の相手はそんな言葉を自ら否定するように丁寧に靴を揃えており。その背を暫く無言で見詰めていたものの、唐突に我に返ると腰を屈めて背後から抱き着き。かと思えば細い体を両手でがっちりとホールドしそのまま持ち上げ、半開きだった扉を足で蹴り開けリビングへ足を踏み入れ。決して軽々持ち上げられたわけではないが、同じ時を過ごした男子にしてはあまりにも両腕に重みを感じず、それに危機感に似たものを感じながらも平然とおどけた風に問いを口にし)
───けっこん、か。( 次いでに脱ぎ散らかされた相手の靴も同様に揃え立ち上がろうとするも刹那、背後から相手の気配と体温感じてはされるが儘に体重預け無抵抗に抱き上げられリビングへと運ばれていき。無論深い意味合いを孕ませたつぶやきではなかったが後頭部に降り注いだけっこんという甘美なる単語復唱し双眸数拍と瞬かせてからほんとうに其うなればどんなに幸福なことかと幾ら寝泊まりしていても言うべきではないとこころに決めているただいま、が言い合える生活に思いを馳せ「 いいけど。御互い就職して自立迄して気が変わらなかったら結婚でもなんでもしてやるよ。 」と。首斜めうえに捻り顔だけ相手の方向向けて視線合わせれば本気とも冗談とも受け取れるような曖昧な声色で述べてみせ、に。 )
(相手の表情を見れば何事か思案しているということだけは伝わって来るのだが、それ以上を察する事はできず。しかし、敢えてそうしているのか素なのか、己と同様軽く返された言葉と添えられる悪戯な笑みは無性に胸元に靄を掛け。可能なら、もし今直ぐ親の手を離れられる程自立できていたなら、このまま何処かへ連れ出してしまうのに。やり場のない感情が駆り立てるように熱を上げ、相手の身体をリビングのソファにそっと下ろすと覆い被さるようにして唇を重ね)
( 柔らかなソファーに降ろされ沈んでゆく心地良さに躰預けて脱力する間頬に昨夜の惨劇の名残りだと言わんばかりに痛々しく存在感を主張した青痣隠蔽するためのマスクいつの間にか視界の端で落ちているのに気付くも唇同士が触れ合うことで思考が蕩けてしまい、与えられる接吻を従順に受け入れること表すかのごとくやんわりと背中に隻腕回し、相手の下唇あまく歯立てて愛撫してみせ。其のままちゅ、と僅かながら水音立てて触れ合う唇離し。どうせ亦庇護欲や自己嫌悪の入り混じった良からぬ思考が脳味噌のなかで逡巡しているのだろうと忖度することが出来ている為回していた掌でこどもあやすようなリズムで背中叩き「 でも俺のが誕生日遅くてよかったな。養子縁組したら花慧になるところだったし、ふは。格好悪 」ひどく雰囲気のない科白微笑付きで述べてくつくつ。 )
(軽く歯が立てられただけでもぴりぴりと背筋に快感が伝ってより一層体の内側に熱を溜め込ませていくが、ほんの少しの熱の発散によって頭が部分的に冷えたような感覚がすれば相手の方に生々しく残る青痣に気が付き。途端に昨夜相手の姿が見えなかったにも関わらず行動を起こさなかった事への罪悪感が喉元を締め付け呼吸さえ苦しく感じるが、目の前に相手の笑顔があるとそれでも今こうして腕の中で笑っているという事実に少なからず救われて。しかしだからと言って昨夜の出来事を無かった事にできるわけではなく、苦しげに表情を歪めると「…脱げ」相手の父親の事だから、きっと身体中にも暴行の痕が残っているに違いない。やり場のない苛立ちが普段よりも些か高圧的な口調で物を言わせ)
( 唇や背中にあたえた愛撫もやんわりと逸らそうとする話題も悉く相手を落ち着かせる要因にはこと足らず左頬でいたむ内出血を恨めしく思う反面、己以上に己に関して苦渋を味わう相手の表情目の当たりにし晴らしどころのない申し訳無さに心臓がぎゅうぎゅう握られているような感覚に陥り、唯背中に回していた腕強めることしか出来ず。不意に投げられた科白に、幾度となく恋人の相手に裸体曝しているとは言え明るいところで治らずに素肌で残る打撲の痕や根性焼きなどの痛々しい損傷や昨夜の生傷を晒すことには若干の抵抗があるらしく、命令とも認識出来るような相手の要望受け入れて衣類脱いでしまうのは相手の抱える罪悪感を煽るだけであるという理解も相俟ってふるふると首横に振り。「 大丈夫だから。気にすんなっていうのは無理かもしんねえけど、…ほら鍋しようぜ、鍋 」と。 )
(一先ずは気丈に振る舞うつもりであるらしい事を悟ると、無言で相手の上から退き洗面所へ向かい。坦々と洗面器に湯を溜めて新品のガーゼを取り出し、それを手に戻ってくればソファの前の床に洗面器を置いて。加えて救急箱を持ってくると、相手の怪我の手当ての為にすっかり周到に用意されている中身を覗き込みながら必要な物を次々とローテーブルに並べていき。「何が大丈夫なんだよ。どうせ手当てもなんもしてねぇんだろ」感情が表に出やすい性格のお陰で不満げな刺のある声色で告げると、再度服を脱ぐことを促すように相手をじっと見詰め)
見られたくねえんだけどなあ、…これくらい唾つけとけば治るわ。( 無言で己から離れてゆく相手に憤慨させたのだろうかと云う一抹の不安が脳裏に過ぎりおもわず追い掛けようと起立するも運ばれてきた洗面器には、と腑抜けた声零れ、どんどんと用意周到に治療の準備が進められていて脱がないという選択肢が狭められて仕舞えば肺臓の中身がすべて空になりそうなほどのふかいふかい溜息吐き出して脱力し。其のまま困った雰囲気醸すように眉尻八の字に顰めながら分厚い防寒着纏めるぼたんひとつひとつ外していき肩から脚元にぱさりと落とすも突然相手の方向へと両腕伸ばし「 慧、後脱がしてよ。 」と。 )
阿呆か。お前それで治ってる傷一つもねぇだろうが。
(未だビニールの包装紙に入ったままのガーゼを袋から取り出し湯に浸していたところ、今時どうしたってまかり通るはずの無い古風な理論を呟く声が耳に入り眉間に皺を寄せて言い返し。随分渋々とした様子ではあるものの己の言葉に従い上着を脱ぎだすのを確認すると、脱脂綿に消毒液を染み込ませたりと着々と準備を整えていて。その折頭上から突飛な要求が聞こえれば一瞬面食らったように目を瞬くが、立ち上がって正面から包み込むように抱き締め。痣や傷を隠す為に余計な着崩しの無い制服の着こなしが禁欲的で、寧ろ邪な思考が増幅して脳内を満たし「脱がすだけじゃ済まねぇけど分かってんだろうな」首筋に唇を押し付けながら問い掛けるが、返答を聞く前に早くもブレザーを肩から落としシャツを脱がせるべくボタンを外し始めていて)
───げ。( 相手の驚き顔満足げに眺めている最中鼻につく消毒液のにおい感知し、亦生傷にひどく染みるのだろうとこれ迄の経験から想像すること容易に出来て咋に表情顰め「 やっぱり、大丈夫!唾で治る! 」と後退り。然し吹けば倒れそうな躰抱き締められて仕舞えば逃げるという選択肢消え去り体重半分ほど預けてあまえるように首筋に頬寄せて、ワイシャツのぼたん外されていく度に鳩尾や脇腹を中心にのこる痛々しい内出血や擦り傷に加えて熱湯でも掛けられたような目新しい火傷の痕、其れから何時もの根性焼きがどんどん露わになるの視線落としているも突然首筋にやわらかなものふれる感覚に両肩竦めう、と色気のいの文字も感じさせぬ呻き声を。「 言っとくけど躰じゅう痛いから御期待に添えるようなことはしねえぞ。 」赤い舌先だし。 )
分かってるって。俺だって満身創痍の恋人に無理はさせられませんよ…っと。
(消毒液が染みる痛みくらい相手が日常的に加えられている暴力の痛みと比べれば蚊に刺されたような物では無いのかとも思うのだが、やはりその間には歴然とした差があるのだろう。逃げようとする相手も直ぐに大人しくなれば、瘦せ衰えても尚滑らかに感じる頬の感触が首筋に妙な熱を落として。痛々しいなんて言葉じゃ表現し得ない程に相手の体を痛めつけた痕が目に入る度丁重に扱わなければと自らを戒めながら、湧き上がる欲にも適度に従って傷の無い首筋を柔らかく食み。少しの刺激でも傷口を痛めてしまう可能性があり、ゆっくりと慎重にシャツを脱がし終えると一度離れて体の状態を確かめ。見慣れていると言えば常人よりは見慣れたが、それでも己自身が経験した事も無い程苛烈な傷は何度見ても澄まして居られるものではなく。「染みるけど我慢しろよ。なるべく早く終わらせっから」一先ず根性焼きの痕等化膿しつつある部分を濡らしたタオルでそっと拭き始め「…痛くて寝れねぇだろ。こんなんなる前に俺んとこ来い。何時でも良いから。その方が俺も寝れるし」声色だけは淡々として告げるが、その表情は苦しげに曇っていて)
んん、…擽ったいつの馬鹿。( 恋人である相手に此のような醜態披露することで胸臆に沸き起こる羞恥や惨めさがじくじくと音を立てて鬱積し荒んだ心に更に影を落としていく最中不意に柔らかいものが首筋に触れられ食まれて擽ったさからおもわず短い吐息が漏れ。其れが要因に、若干ではあるが毒気を抜かれたのか握った拳をいたみ感じさせぬ程度に相手の後頭部にぶつけ眉尻緩やかに下げた曇りのない微笑みを。然しタオル持つ隻手が己に接近してくれば表情は先程とは一変し、両肩に力が入り強張り双眸をつよく閉じる。「 あ゙ッ、ぁ…痛えよ。やだ。怖い。やっぱり手当て要らない。 」細心の注意払われた治療を行ってくれていることは充分に承知しているが膿んで仕舞った患部に物体が触れる壮絶な痛みに加え、痛みによりフラッシュバックする暴行の恐怖心に顔上げられずふるふると首左右に振ることしか出来ずにいて。 )
…龍。頼むから、今だけ我慢してくれ。これ以上酷くなったら余計痛い思いする事になるから。な?
(やはり昨夜の事を思うと痛みに敏感になっているのだろう。“怖い”と発せられた言葉からも恐らくは普段加えられている暴行を想起しているのだろうと考えれば、今直ぐにでも治療を止めて嫌な記憶を消し去ってやる事だけに集中したい気持ちもあり。しかし治療をしなければ相手が余計に苦しむ羽目になるのは目に見えており、一旦タオルを置きながらも心を鬼にして相手と向き合い。腰を屈めて相手の顔を下から覗き込むと、穏やかに落ち着いた声色で言葉を紡ぎ。少しでも不安を取り除くように指先を絡めるようにして手を握り、一方の手でそっと頬を撫で。言い聞かせるような口調で告げると、真っ直ぐに相手を見詰めて問い掛け)
( 過度な興奮緊張によりふうふうとあさい胸式呼吸繰り返している最中相手に触れられた指先や頬を通して伝わる温もり感じることで若干落ち着き取り戻しはじめ、表情に悲痛滲ませた儘だが此方真一文字に見詰める相手見詰め返しちいさく首肯し。興奮状態解かれやや憔悴した様子で視線脚元へ落とし乍ら亦情けない姿曝して仕舞った、と胸臆に悔恨の情沸かせ力無くソファーへと腰を下ろし背中から臀部にかけて沈ませてゆき「 とりみだしてごめん。もう大丈夫だから後少しだけ此のままで居させて。 」頬撫でる相手の手首にまるで縋りつくかのような雰囲気で掌重ね握り、頬擦り寄せて。 )
…よォ、一昨日ぶりだな( 手ひら )返事できてなくて悪ィ。背後の事情になっちまうからあんまこういうの言いたくねぇんだけど…実はちょっと前から全然ロルが書けねぇのよ。スランプ、っつーのかな…それでも書いてはいたけど、なんも納得いくモン回せてなくて、結構モチベーションも下がっちまってさ。その上に最近結構忙しくなっちまって、だんだん足が遠退いてった。ごめんな。遣り取りはすげぇ楽しいし、毎日お前からの返事見るのが俺の楽しみだった。だから中途半端な返ししかできなくなった事がしんどくなっちまったんだよ。
そんで、この後いつ返事できるかわかんねぇ。勝手でごめん。俺の力量不足で振り回しちまってごめんな。だからさ、こんな男はさっさと忘れて幸せになって欲しいんだよ。俺の事、キャラリセしてくんねぇかな。ほんとに悪ィ。お前とすごした時間はあんま長くなかったけど、すっげぇ楽しかった。ありがとうな。幸せになってくれよ、龍。
嗚呼、正直なところおまえのこと手放したくなくて色んな言葉考えてたけどスランプとかモチベーションは誰かがどうにか出来るようなはなしでもねえし仕方ないよな。了解了解。寧ろ解消の連絡してくれんのは滅茶苦茶助かるしありがとう。
俺も慧との二週間は時間忘れるくらいに楽しかった。慧の真っ直ぐなところもずば抜けて男前なところも、紡ぐ単語ひとつひとつも全部愛おしくて好きだからさっさと忘れるような真似は未だ出来そうにないわ。未練がましくて悪いけど此れくらいの我儘は許してくれ。( 後頭部掻き )
俺のほうこそありがとうな。慧のスランプがなおって俺なんかより断然いいやつと巡りあって幸せになること幼馴染みの俺が祈ってるよ。……恋しくなったらいつでも帰ってきてもいいんだぜ、なんて。またな、俺の好きだった人。慧。( 隻手ひらひら )
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