みつただ 2016-12-01 22:27:08 |
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( 過敏過ぎる耳許解放され安堵の色隠し切れず小さな溜息零しつつ暫く相手で再度暖取る積もりらしく相手の腹部へ回された隻腕緩めずに相手の肩口へ下顎部預け。其の儘唯唯無心で洗われていく先程使用した食器類へと視線落として居ては吐露された歪んだ思考聴き、最終的處か既に其の状態に成りつつあるなと思案し微苦笑浮かべつつ何だかんだ悪い気はせず )───此んだけ毎日甲斐甲斐しく世話されりゃあな、もう光忠抜きの生活とか考えられねえとこ迄来てンぞ。
…そうかなぁ。気付いたら僕の立場が主の許嫁さんに取って変わられてたり、とかね。
(相手の言葉が冗談か本意か判別が付かないまま食器を洗い終えると、腰に巻き付く腕の中で器用に体を捻り。向かい合う形になってから片手を相手の腰に添えつつ、空いた手で寝癖を直すように撫で付けなからのんびりとした声で呟き。何処か表情には悪戯っほい笑みを浮かべ冗談のように口にするものの、実際にそんな日が来ようものならさぞ寂しいのだろうと考えれば無意識にも眉は僅かに下がってしまい)
なあに若しかして俺に彼女出来たら寂しいのかァ、可愛いやつめ!、…まあ此処数年加州と小狐丸以外にゃあもてた試しがねえから安心しとけ。( されるが儘無抵抗に腰抱かれたり頭髪撫で付けられたりし乍らも告げられた諧謔めいた台詞と裏腹煢然醸す相手の表情に薄墨を連想させる双眸ぱちぱちと数拍瞬かせ、普段笑顔や呆れ顔ばかり眼にして居たが其んな表情は始めて観たらしく無意識下にどきりとしつつ直ぐに緩りと口許に弧描き相手揶揄う様な戯言と自虐述べ。背中へ回していた隻腕規則正しいリズムでぽんぽんと叩いてやり )
何言ってるの、皆主の事大好きだったよ。
(相手の口振りだと然程本気にはされていないように思え、些か心外ではあるものの背中を叩かれるとつい気が緩んでしまい密着するように抱き付いて。頬を緩ませて口にするのは本丸に居た刀剣達の事、未だに彼らの事を夢に見ているらしい相手に話すには言葉を選ばなすぎただろうかと反省しつつも、前言撤回をする事無く付け加えて)…勿論僕もね。
あ、ははは、…そりゃあまた審神者冥利に尽きるッてもんだな。( せめて滅茶苦茶に怨んでくれたらどんなに楽だったか、と自己嫌悪を地獄の釜で煮詰めた様な負の感情や台詞咽頭迄出掛かりつつ既の處で飲み込んではまるで何事も無かったかの如く表情に笑顔貼り付けて抱擁受け。然し一分もしない内に逃げる様するりと相手の腕から抜け出して仕舞い、着替えてくると短い台詞述べて寝室へ若干早足で消え )
…余計な事言っちゃった。馬鹿だよね。
(平静を装われたって乾いた笑いは相手の心象を如実に表しているようであり、やはり口にするべきではなかったと後悔が滲み出して。それから間も無く、腕の中から擦り抜けて行ってしまった背中を追うことはできず、果たして相手一人でまともな服を選べるだろうかと普段の物臭具合から懸念しつつも片付けを続け。水が流れる音に紛らせて呟いた言葉は虚しく響き、語り掛けるような口調はまるで今は無き本丸に居た彼らに向けられているようで。しかし片付けを早々に終えてしまうと己も着替えなければならず、相手の向かった部屋へ足を運べば扉の隙間から顔を覗かせて問い掛け)
…主、着替え終わった?
俺から振った話題でなに動揺してンだ、馬鹿みてえ。( ベッドルームへ入室し、後ろ手に閉扉してから覚束無ぬ脚取りで太陽の香り仄かにする蒲団へぱたりと倒れ込んで仕舞いぼんやりと天井眺め乍ら自嘲気味なひとりごと零し。精神の均衡保つべく刀剣男士達との素晴らしき想い出反芻して居るも不意に掛けられた声に未だ着替えの「き」の文字すら済んでいないことに気が付いて刹那周章てるも結局蒲団へ俯せた儘相手招き入れる様巫山戯た台詞と共に隻手ひらひらと左右させ )───鮪ごっこで忙しいから光忠選んでくれ。
もう、また寝ようとしてたの?
(少しくらいは悩んだりしてくれているかと思いきや、そんな様子は一切見えず布団の上に横たわっているのを見れば不服気に眉を寄せて問い掛け。しかし大方予想通りではあり普段と変わらずクローゼットの中の服を漁り始めると、その傍ら悶々と先程の事を考えていて。相手の心境を慮るなら先程の遣り取りは無かった事にした方が良いのだろうが、せめて謝罪の一言くらいは言っておきたく暫くの後意を決して口を開き)…主。さっきの、ごめんね。
……御前は悪いことなんもしてねえだろ、俺こそ気ィ遣わせたみてえで悪かったな。( ふかふかの蒲団に幾度か寝返り打ってみたり枕抱き締めてみたりと落ち着き無さそうにし乍らも御強請り通りに衣類選択して呉れる相手の広い背中観察し、告げられた謝罪の言葉にううんと唸り声上げて上半身起こせば気不味い様な申し訳無い様な複雑極まった表情浮かべて後頭部掻き。其の儘普段横暴な態度からは想像出来ない程素直な謝罪口にし )
…良いんだよ、僕よりも主の方が辛かったんだから。
(珍しく相手の口から謝罪が飛び出すと、やはりそれ程痛い所を突いてしまったのだろうと改めて反省し。相手に聞こえるか聞こえないか、そんな境目辺りの声量で呟くと気を取り直して服を選び始め。テレビや街行く人の恰好を見て学んだ現代の服装を基にイルミネーションを見るに相応しいと思われるコーディネートをすると、ベッドの上に座る相手に笑みを浮かべながらそれを差し出し殊更に明るい声で告げ)はい、これ。僕が選んだんだからきっとかっこいいよ。着てみて。
おう、御洒落番長の光忠くんが選んでくれりゃあバッチリだろうな。( 眇眇たる声量で呟かれたもの拾い上げて仕舞うも聴こえなかったことにし双眸伏せ乍ら長身曲げて体育座りの形で素足の親指と親指擦り合わせ衣類提示される迄待機していて、差し出された衣類素直に受け取るなり相手の視線等気にする素振りいっさい見せずに身に着けていた機能性重視な暖かい寝巻きばさり、と脱ぎ捨てて薄く筋肉乗った身体惜しげもなく晒していき。其の儘相手のファッションセンス余程信頼しているのか一瞥もせずにもぞもぞと着始めて )
(褒められているのか茶化されているのか分からない言葉にクスクスと笑いながらも、躊躇い無しに服を脱ぎ捨て着替え始める相手を眺めており。相手の肌など見慣れた物、己はもう何とも思わないが異性はそうも行かないのだろう。そう思うと相手の人目を気にしない態度は少し問題があるのかもしれないと思案しつつ「…女の人が主の裸なんて見たら卒倒しちゃうんだろうね」なんて至極真面目な表情で呟き)
……普段女の居るとこでいきなり脱いだりしねえよ。俺のこと大好きな光忠くんへのファンサービスに決まってンだろ。( 明けても暮れても愛書狂として引籠りつつある為標準より若干白皙掛かった素肌へするすると相手見繕った衣類纏わせていき。ほぼ着替え住み靴下へ素足通している最中呟くかの如く掛けられた台詞にどの程度無神経な男だと思っているのだと突っ込みたくなりつつ飽きれた微笑浮かべ珍しく至極真面な返答し、然し直ぐに悪戯げに口角上げては巫山戯たことを )
へぇ、そうだったんだ。それは嬉しいね。主の綺麗な肌独り占めしてるみたい。
(漸く“人”としての常識を理解しだしたものの、未だに理解が及ばない部分は多々あり軽く目を見開いて頷き。しかし直ぐに言葉通り嬉しそうに目を細めて微笑むと、晒される裸体に無遠慮な視線を注ぎながらいて)
な、ッ…御前なあ、よくンな小ッ恥ずかしいこと言えるな。ひとりじめした處で俺の肌なぞ嬉しいもんでもねえだろ。( 何時もの御巫山戯等なにいってるのと微笑付きで嗜められて終わりだろうなと呑気に張っていた予想覆す様な睦言じみた台詞に思わず墨色の双眸見開いては直ぐに脱力し。無遠慮に注がれる視線にすっかり調子狂って仕舞えば其のむず痒さに耐えきれずにふい、と視線逸らして後頭部掻き。其の儘着替え終了させて寝具から起立しては裾伸ばしたりと衣類整え )
嬉しいよ。主の事なら何でも。
(何も恥ずかしくなるような事は言った覚えが無く、相手の反応を目の当たりにして不思議そうに首を傾げて。そこで着替えを終えた相手に歩み寄れば服の皺や不格好な部分を丁寧に直しながら紛れもない本心を言葉にし、己の納得がいく仕上がりになれば満足げに笑って頷き。称賛の言葉を掛ければ当然のように相手の頬へキスを落とし)よし、できた。似合ってるよ主。
( 摩訶不思議と言わんばかりな態度や無邪気過ぎる笑顔、更に告げられる健気な発言にすっかり反論する様な気力削がれて仕舞い眉間親指と人差し指で揉んだりしつつ相変わらず落とされる接吻もされるが儘受け入れ筒御返しするかの如く頸部へ隻腕絡めてやや乱暴乍らも此方へ引き寄せては相手の滑らかな頬へと唇押し当ててみせちゅう、と )たく、───光忠の見立ての御蔭だな。
…当然だよ。僕はあるじの体型も体付きも全部知ってるんだから。
(引き寄せられる強引な手付きは最早己の中でキスの前兆と化しつつあり、頬を緩めて軽く其方へ身を寄せ。頬に感じる柔らかな感触に目を細めた後、自信満々に己が相手にぴったりのコーディネートを弁えている所以を語ると相手をあまり待たせてはいけないと今度は此方が着替える番で。しかし相手の前で服を脱ぐ事はせず、その背を両手で押しながら出て行く事を促し)さて、僕も着替えないとね。主はあっちで待ってて。
へえへえ、光忠も確りあったけえ格好しとけよ。( 依然として綺麗な素肌だ、と先程触れ合わせた頬の感触反芻し胸襟で感想呟いている最中背中押されれば抵抗することも無くされるが儘寝室から追い出されて仕舞いつつ相手の方向ぱっと振り向き上記だけ遺し、其の儘のんびりとした何時もの脚取りで居間への帰路歩いて行っては再度ソファーへと転がり携帯ぽちぽちと弄びイルミネーションの情報収集始めてひとりごとを )───都内のイルミネーションッてひとくくりにしても矢っ張腐る程有ンだな、
お待たせ……ってだめだよ主!折角着替えたのに皺になっちゃうでしょ!
(相手を部屋の外に出すと扉を閉め、早速慣れた所作で着替え始めて。外出と言っても普段通りのスーツに相手から買い与えられたコートと特に変わりは無く、着替えを終えれば再びリビングに顔を出し。しかしそこで目にしたのはソファに身を沈める相手の姿であり、目を見開いて直ぐ様歩み寄ると腕を掴んで立ち上がらせ)
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