みつただ 2016-12-01 22:27:08 |
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頭撫でてよ、どうせなら。
(今我慢すれば後々好きなだけご褒美を貰えるのだと安直に解釈し、何より相手の表情からして困らせてしまっていると分かれば渋々要求を引っ込め。しかし宥めるように触れる手が背を叩いたのには些か不服で、頭を撫でるくらいならば許されるだろうと己の中でも曖昧な線引きで要求すると、ゆるりと頬を緩ませながら僅かに其方へ頭を傾け)
なら些とだけ譲歩してやろう、よーしよしよしよし( 普段聞き分けの良い相手からは想像出来ぬ連発される我儘に大変珍しく思うも其れすら悪い気はせず、ふは、と吹き出すかの如く笑い強請られる儘相手のセットされた頭髪崩して仕舞わぬ様に気を遣いつつぽんぽんと先程背中叩いた際と同様の手付きで相手の頭頂部緩やかに愛撫してみせて。段々と目的地である駅見えてきていて )
…ありがとう。
(要望に応えてもらい満足すると、嬉しそうに頬を緩ませながら礼の言葉を告げて。そこへ僅かながら遠くの方に電車の往来の音が聞こえると、それに素早く反応してパッとそちらへ顔を向けては表情を明るくし。駅に近づくに連れて人影が増えてきているのを感じつつ、その賑やかさに胸を高鳴らせながらも本能的な物か刀剣男士として戦っていた時の名残か、最早攻撃してくる者は居ないと分かっていながら人混みではどうしても相手に近づいてくる人間を警戒してしまい。周囲に意識を張り巡らせながらも弾んだ声色で告げて)賑やかだね。
だな。週末の昼間とも成りゃあ御出掛けと洒落込む輩も少なくねえだろうな、( 電車通過する効果音遠くに聴こえることや賑やかさに燥ぐ相手微笑ましく思うも何処かぴりぴりと周囲警戒する姿に指摘した處で彼のそういうさがは治らないだろうと思案しつつ駅の敷地内へと脚踏み入れては百八十五糎越えの長身男二人組と云う異様さに加え相手の端正過ぎる顔立ちも手伝ってねこそぎ集められる人混みの視線に予想していたことの為然程気に止めることはないものの微苦笑洩らし )……光忠、此んな平和呆けした国でそうそう敵何ぞ居ねえからリラックスしとけ。
…え、ああ…。
(街は既にクリスマス一色、駅構内にはツリーやネオンやクリスマスソングが流れ早くも胸が踊るようで。しかしやはり意識は緊張感を纏っていて、それを相手に指摘され初めてはっきりと自覚すれば釈然としないように曖昧に頷き。相手はそう言うものの先程から周囲に視線を巡らせれば数人と目が合っており、訝しげに眉を寄せながら囁き掛けるように幾分か低めた声で告げ)…でもさっきから主の事見てる人たくさん居るよ。
そりゃあ俺の佩いてる刀が格好良いからだろ、誰だって観るさ。( 普段素っ気無い駅周りも煌びやかに飾り付けられた風景や浮き足立つ雰囲気に釣られて態度には出さぬものの何となく浮かれ筒囁き掛けられた台詞にふ、と眦緩めてほんの鳥渡だけ腰屈めては相手の耳許へ同じ様に囁き返してみせ。其の儘ひとこと声掛ければ券売機の方向へとのんびりとした脚取り乍らも勝手に向かって行って仕舞い )───切符買うから買い方覚えたきゃ付いて来いよ。
…あっ、待ってよ主!
(相手から格好良いと言われるのは勿論喜ばしい事ではあるのだが、それが何故周囲の人間の視線が相手に集まる理由になるのかと思考は何処までもずれたところにあり、釈然としない様子ながら耳元の擽ったさに肩を竦め。しかし突然相手が一言言い置いて離れて行くと、慌てるあまり結構な大声で“主”と口にしてしまい。気付いた時には既に遅く、周囲から一層視線が集まっており弱々しい声でその呼び名を訂正して)…叡二さん…。
こら。( 耳馴染みの在る“ 主 ”との呼称背後から大音量で聴こえては次第に刺さり出す通行人の視線に亦かと眉根顰めて振り返るも弱々しい訂正の声に叱る気持ち等消え失せて仕舞い。其の儘相手此方へと追い付く迄待機してから顔面へとやや冷たい隻手伸ばし相手の形の良い鼻先いちどだけぎゅッと摘んでから悪戯に眦緩めて見せて。 )───ふ。まあ今日は此れくらいで勘弁して遣ろう
あの、ごめ──う゛、
(人波と突き刺さる視線に耐えつつなんとか相手の元まで辿り着くと、振り返った際に見受けられた眉間の皺にすっかり怯んでしまい開口一番に謝罪を口にしようとするも、鼻を摘ままれ籠った呻き声を漏らす他無く。驚いたように相手を見るがその表情には予想外にも笑みが浮かんでおり、安堵に肩の力を抜きながら鼻を摘まむ相手の手を退かせるでもなく改めて謝罪を口にして)ごめんね、またやっちゃった…。叡二さん、って慣れなくて。
(/お返事が滞っており申し訳御座いません…!年末の繁忙期に突入してしまい、忙殺されそうになっておりました…。取りあえずは一段落致しましたので、お返事させて頂きます。ただ、またお返事が不定期になる事は年末年始にかけて度々あるかと思います。大変申し訳御座いません…。それでもご容赦頂ければ、またお相手お願い致します)
ンな殊勝にされたら怒るに怒れねえよ、…だが職場で遣らかしたら問答無用で腕挫十字固披露してやるからな。( 謝罪口にし何処か申し訳無さそうにする相手の姿に何だか項垂れる大型犬の連想止まらずに甘やかして仕舞いたい欲求駆られてはに、と普段観せる歯列覘かせた頰笑惜しげもなく曝して観せ乍ら隻手悪戯する様摘んだり離したりを幾度か繰り返しうりうりと鼻先弄んでからすんなり解放してひとなで、其の儘券売機で切符購入すべく縦列並んでいき )
( /いえいえ!繁忙期御疲れ様です、然して報告有難う御座います状況把握させて頂きました。此方も丁度繁忙でひいひい言っている身です故御返事の方不定期になって仕舞うかと思いますので、どうか御互い様ということにして下さいまし…! )
んん…、大丈夫。気を付けるよ。
(尚も鼻を摘ままれたりとされるがままにしていたが、解放されれば頷いて自らに言い聞かせるように告げ、今度は離れぬようにと相手の後ろにぴったりと付いていき。駅周辺には来た事があるものの電車に乗る体験は未だ無く、無論切符を買ったりする場面を見るのも初めてで。列に並びながら興味津々に周囲をきょろきょろと見回しており)
(/お気遣いとお優しいお言葉有難う御座います!背後様も何卒体調を崩さぬようお気を付けくださいませ。お互い多忙な中ではありますが、これからも末永くよろしくお願い致します!では、背後はこれにて失礼致します。何か御座いましたらお呼びください!)
( 現世に連れてきてからというもの好奇心旺盛に周辺見渡す相手は何度観ても微笑ましく思いつつ数分並んで居れば訪れた順番に熟れた造作でありつつも教授するべく雑過ぎる解説交えて液晶画面触れていきズボンの収納に仕舞われていた財布から料金支払い、切符いちまい手にすれば同じ様に買ってみろと言わんばかりに其の財布相手の胸板へ何時もの如くぽすりと押し付けて観せて )さて切符の買い方だが、運賃表確認して此処と此処押してから料金支払うだけだから、───取り敢えず実践だ。
( / 御気遣い有難う御座います!主様の御陰で素敵な時間を過ごさせて頂いております故此方こそ末永く宜しく御願い致します、 )
…え、う、うん。
(少しの聞き逃しも無いよう注意深く相手の言葉に耳を傾けて手元を覗き込んではいたものの、流石に突然実践を言い渡されると戸惑ったように相手を見て。そこへタイミング良く押し付けられた財布を反射的に受け取ると、困り顔で財布と相手の顔とを交互に見遣るが意を決すれば券売機と対面し。あれだけ注意深く聞いていたというのにやはり所々記憶が抜けているところはあり、それでも無駄に自信満々に躊躇い無く相手が買った物より大分遠くの駅まで行けてしまう金額の切符を手に入れ。結果はどうあれ己の中で重要なのは切符を買えたという事実であり、些か興奮した面持ちで大事そうに両手で摘まんだ切符を相手に見せ)買えたよある……叡二さんっ。
若干狼狽えつつも券売機へと真剣に視線落としている相手の横顔や拙く間違えた箇所押す手許微笑ましく思いながら眺めていれば切符買えたと自信満々に申告してみせる姿にふ、と表情緩ませて。相変わらずな親馬鹿発揮しては嬉しさ滲ませる相手指摘するような水を指す真似はせずにうんうんと相槌打ち、其の儘緩やかに改札へと歩進め出して )───んで、この切符を改札に通したら後は電車乗るだけだ
…僕あそこ通れるかなぁ…彼らは何を基準に通してるの?
(初めての電車を目前にし緊張と期待で胸がいっぱいだったのだが、その前に改札を通り抜ける人々を見ると不思議そうに目を瞬かせ。その上何人かがその機械によって行く手を阻まれ引き返していくのを見ていると、じわじわと不安が沸き上がり相手の後ろを歩きながらも些か憂鬱そうに問い掛け)
……体重がな、七十越えてる奴が乗ると電車が動かないから通れないンだぞ。( 何処となく不安な雰囲気醸す相手の背中叩いて大丈夫大丈夫と伝えてやろうかと思案するも悪戯心沸き起こって仕舞えば自分よりほんの数糎だけ低い相手の耳許に合わせ腰屈めて神妙な面持ちで、ひそひそと適当な嘘吹き込んで。笑い堪えつつ相手の反応横目に改札へ向かう脚取り止めることはなく )
えっ…そ、それ僕大丈夫かな!?あ、待ってよ…!
(耳元で囁かれた言葉にギョッとして目を見開くと、途端に狼狽え始め益々不安げに眉を下げて。しかしそれにも構わず自分よりも身長のある相手は平然と改札へ向かっていってしまい、慌ててその後を追うもやはり改札を目の前にするとそこを越えられずおろおろと立ち往生して。通れれば一切問題ないのだが、万が一通れなかった時の事を考えると羞恥やら自分の体重が電車を止めてしまうという現実を受け止められなさそうで困り果ててしまい。助けを求めるように情けなく眉を下げて相手を見ると、弱々しい声で名前を呼び)……叡二さん…。
───ふ、ッ…早く来ないと置いてッちまうぞ。( 素直に信じ込んで仕舞う相手に思わず吹き出しそうになり短い笑声零しつつ何時もの凛とした燭台切光忠は何処へやら、情けない表情曝す相手に罪悪感で段々と心臓がちくちく痛み出すの感じ乍らも唯の冗談なので無慈悲にも脚止めることはなく切符飲み込ませ改札通って仕舞い、相手も改札通ることが出来たらねたばらしして遣ろうと思案して振り返れば早く来いと言わんばかりに隻手で手招きして観せて )
で、でも…。
(助けを求めようとも手を差し伸べられる事は無く途方に暮れながら相手を見ていたが、その相手が平然と改札を通過してしまうと目を見開き。自分よりも身長があっても通れるのだから大丈夫だろうと思う反面、それでもし通れなければ肥満体型に近付きつつあるということなのだろうと重く受け止めた結果、暫くうだうだと考え込むも相手の言葉に急かされ半ば自棄になりながら切符を改札へ通し。目を固く閉じて歩みを進めればいつの間にか改札の向こう側に居り、大袈裟に喜んで出てきた切符を受け取らずに相手の元へ駆け寄り)……通れたよ!僕70キロ以下なんだね…!良かった!
良かったな、…ふッ。くく、嘘だけど。( 改札詰まらぬうちに忘却される切符回収し、大袈裟に燥いでみせる相手に頷々と点頭しているも滑稽さや微笑ましさから次第に釣り上がる口角堪えきれずについつい噴き出して仕舞い、二十代後半より歳不相応な無邪気過ぎる微笑惜しげもなく曝してけたけたと笑い。暫し両肩震わせつつネタばらししては相手のコートの収納にす隻手忍ばせて切符仕舞ってやり )
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