数多の女性との逢瀬を重ね、誰を何番目に愛したかもう数えきれぬ程になった頃。魔王サタンを愛し愛し愛し尽くし、しかし報われぬ想いに嫉妬を抱いた魔女が居た。
魔女が願うとも魔王は一人を選ぶ事は無く数多の女性を虜にし、魔女の言葉を聞き入れる事は無かった…。
魔女は怒り狂い、魔王に呪いをかけました。子供の姿にすれば、女性達との関係は無くなるだろう…と。魔女の狙いは的中し、魔王は城に執事と二人。
さて…此処までが今に至る迄の経緯でしたか?魔王様。
しかしこの呪い、一つばかり欠陥があったのですよ。それは呪いにかかった者に付く最後の者、私ですね。
その者による口付けにより紅き月満ちる夜、一夜仮の姿を解かれん…。
簡単に言えば、赤い満月の夜。私がお坊ちゃん…おっと、魔王様に口付けをすれば本来のお姿にお戻りになる。そういう事ですね( こく、 )
さて…此処はとある場所で漸く見付ける事が出来た当家のお坊ちゃん、魔王だけが立ち入る事の出来る場。何人も立ち入る事は禁じます故、ご理解願います( 深々、 )
さて…お坊ちゃんはあのお小さい体で、ちゃんと辿り着く事が出来るのでしょうか?心配でなりません( そわそわ / 過保護 )