とくめい 2016-11-24 22:41:03 |
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◆ 世界観
夕暮れの学舎で小耳挟んだ噂噺は非常に莫迦げたモノだった。『 この街の何処かには、人に取り憑き化物にする書物がある 』だなんて___。
舞台は浪漫渦巻く大正時代。或る少女が人ならざる姿で怪死した事件が発端で、巷に奇妙な噂噺が流れ行く。最初こそ莫迦にしていた人々も、噂が蔓延しその上怪異に襲われた被害者や目撃者が増え行く内に真やも知れぬと信じ切っては怯え始める。そんな中、探偵業を営む男の元に或る青年が訪ねて来るなり可笑しな事を宣うのだ。『 自分には"紙魚"が取り憑いている。自身に本を渡した輩を探して欲しい 』と。
◆ 用語
『 噂噺 』
誰が言い始めたのか"この街の何処かには、人に取り憑き化物にする書物がある"と云う莫迦げた戯言。実際は噂噺何て柔な物ではなく、正真正銘怪異の類い。青年曰く、路上で不審な者に書物を無理矢理押し付けられたとの事。書物に異常なまでに興味を惹かれ持ち帰って開いた所墨色の紙魚に取り憑かれ、夜な夜な怪異となって街を徘徊する羽目に。但し青年にはその間の記憶がない。
『 紙魚 』
本来は古本を好む銀色の蟲の事を云うが、此処では墨で出来た紙魚の姿をした怪異。此奴を飲み込むと人ならざるモノに成ってしまう。
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