主 2016-11-23 22:03:18 |
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Episode1
「なんだ……。夢か。」
怖い夢をみた。
夢、というよりも昔の記憶…。気がつけば頬は濡れ、背中は汗でぐっしょり濡れていた。
気持ちが悪い。
起きているときは気にもしない昔のことを寝れば鮮明に思い出す。あの時の記憶はもう捨てたはずなのに。
時計を見れば針はもう9時を指している。
「完璧寝坊じゃん…。」
だれに言うわけでもないのに独り呟く。まぁ、私が寝坊したところでだれに迷惑がかかる訳でもない。
私のために早起きしてご飯を作ってくれる人も、一緒にたわいもない話をしながら登校する友達も、遅刻して風邪かな?って心配してくれる友達も、遅刻したから怒ってくれる先生も、そして怒られてるのをみて笑ってくれる友達も、わたしにはいないのだから。
閉め切ったカーテン、閉め切った窓、閉め切った心には朝なんて関係ないんだよ。
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