一つ屋根の下（非募）

はーもー…風邪ひいちゃうよ？お風呂入れてるから入ってきな？

（相手の様子にため息をつくとそう言い、相手の部屋着やタオルなどを取りに部屋に行くと）

はーい、…ホントに用意いいなー。
（顔の見えない相手の反応に満足気に応え湧き上がった湯船を見て関心げに頷き

はぁ、本当風邪とかひかないといいんだけど…
（服の準備をして脱衣所に向かいながらそう独り言を言って。今日は寒いからシチューとかのがいいかな、と今夜の晩ご飯を考えながら）

ハァー・・気持ちぃー、温かい
（湯船の縁に腕をつき今日の夕ご飯はなんだろうと考えながら身体と髪を洗い脱衣所には用意された着替えに着替えタオルをかぶりながらリビングに向かい）

ふんふーん
（相手が入浴している間に鼻歌を歌いながら夕食の支度を手際よくし。せわしなく動いているためかリビングに来た相手に気がつかず）

・・・今夜の夕ご飯はなんなだい？
（自分がいるのに気がつかない相手の背後から静かに近寄りひょっこり顔を出し）

んー？シチュー…ってうわ！びっくりした…
（聞こえた言葉に素直に答えた後、遅れて大袈裟に驚いて相手を見。おどかさないでよー、と少し眉を下げて言うと、味見して？とシチューを乗せた小皿を渡し）

ドアの音聞こえなかった？
（少し大袈裟に驚く相手にケラケラと笑い差し出された小皿を嬉しそうに受取り飲み干し＂うん、イケてる＂と親指を立てて）

聞こえなかったよー… ほんと？ならよかった、ってあ、まーた髪の毛拭いてないなー？
（笑われて少し恥ずかしそうにしつつも、シチューの味が相手の口に合って良かった、と一息ついたのもつかの間、濡れた髪に気がついて「乾かして来なさい」とおでこをつん、と押してにこり、と笑うと）

耳でも悪くなった？はーい、それじゃご飯の用意よろしくー
（自分の耳を指して冗談を言って髪を乾かしてないことを指摘され素直に頷き洗面台に行き荒っぽく髪を乾かし）

どーせ歳ですよー…はいはい、いってらっしゃい
（相手の言葉に口を尖らせてそう言って相手の背中を見送り。よし、と一言言うと作った料理を盛り付け、順にテーブルに運び始めると）

乾かしてきたよー、おぉー美味しそう
（適当にブラシで髪をとき美味しそうな匂いに釣られるようにリビングへと自然に足が向きテーブルの上に並べられた料理に瞳を輝かせ）

うん、ちゃんと乾かしてきたね
（相手の頭にぽん、と手を乗せるとにこりと笑ってそう言い。頭を撫でながら「食べようか」と相手の表情に再度微笑んで優しく言い）

やめてよ、子供じゃないんだから・・・
（ムスッとした表情でいやいや手を払いのけながら自分の定位置の場所に座り手を合わせ「いただきます」と食べ始め

あれ、嫌われちゃった
（払いのけられそのまま宙に浮かせた手を見て少し寂しそうにそう言い。相手が食べ始めたのをみると「どうかな？薄味かもなんだけど…」と少し心配そうに様子を伺い）

シチューはいいけど、ほかの料理が少し薄いくらいかな・・もちろん美味しいよ
（コップを手に取りながら少し首を傾け薄いと感じた料理を指さし「日本の人ならこんな感じの味付けなのかな」と頷き

え！？ご、ごめん…作り直そうか？
（やはりもう少し濃くするべきだった、と後悔し。美味しいと言われたものの、やはり自信がなくなってしまったため眉を下げてそう尋ね）

いいよ、そんな事しなくても。自分が作ったんでしょ、自身持たなきゃ・・・
（自信なさげな相手の表情に眉寄せ下げてはため息をつきながら黙々と食べ続け完食をしては食器をシンクに持っていき

あ、うん…そうだよね、ごめん
（少し呆れたように言われた言葉に力なくそう言うと「洗うから置いといて」と相手の背中に言い）

ありがと、部屋で勉強してくるから何かあったら言ってね。
（相手のほうを振り向きヒラリと手を振っては軽快に階段を上っては部屋に入りカバンから勉強道具を取り出しし始め