_あァ、どうせ俺は駄目刀だッつーの!酒だあ、酒持ってこいよぉ!
( 中身の無くなったワンカップが幾つも幾つも足元に転がっている。ひッく、と身体全体を揺らししゃっくりをすると、其の視線を彼へと向けた。 )
___。
飲み過ぎだ飲み過ぎだって、お前はいっつも其れじゃんかよぉ、へし切!お前にとってなァ、主命とやらを聞くなって言われてるのと一緒なんだぞぉ、飲むなって言われんのはさぁ!
( 随分と酔いが回っている様でとっくに機能しなくなっている舌の筋肉は呂律を絡ませるのに十分であり、本人以外は殆ど何を言っているのか聞き取れないであろう程に滑舌が悪い。 )
__。
…るせー。お前にとっちゃ魔王でも、俺にとっちゃ大切な主だったンだ。口出しすンな、主命馬鹿が。
( 核心を突く様な彼の言葉に先程迄の勢いは何処に行ったのか、悄々と表情を暗くすると共に俯いては口の中で喋る様に呟く。_"ころん"、と、爪先に当たった空っぽのワンカップが小さく小さく転がった。 )
__口、未だつぐんどけえ。