蛇神様 2016-11-08 22:25:20 |
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……それも保留じゃ。現状に満足しておるからのう
(もっと娘を侍らせるのも悪くないものの、神殺しを考えるほど切羽詰まっている状況であるなら仕方ない。雌鶏を絞めてしまってはもう卵は得られない。
顎に手を当て、見慣れた内装に目を彷徨わせれば、ああそういえば、と振り返り。
「そうじゃ、ぬしは料理はできるのか?前回の娘はてんで役に立たなかったからのう」)
(相手の思惑が読み取れず、怪訝そうな表情を浮かべるも突拍子もない質問をされてまた不思議そうに目を瞬かせ)
人並みにはできるつもりですけれど…。
(前回の娘というのは生贄の少女のことだろうか。だとすれば、生贄に連れてこられた少女たちはすぐにはころされず、少なくとも蛇神の傍で生活をしていたということになる。一体どういうことなのか、今はさっぱりであるが推測で語らせてもらうことにする。きりっとした面持ちで)
生贄というのは、小間使いのようなことをすればいいんですね。わかりました、毎食作れば良いのでしょう。
私は食べずとも良いのだが…美食はなかなかに良いもの。期待しておるぞ。
さて、案内が途中であったかの
(概ね間違っていないため否定もしない。すぐに背を向けてしまうものの、どこか楽しげに袖振りつつ先程の渡り廊下、そして建物へ向かう。
そこまで何もなければ、「ここが台所、こっちは寝床…」などと中の案内。「ああ、この部屋には入るでないぞ。私が面倒だからの」
大きめの屋敷のようになっており、一通りある他奥まった場所の扉には入らぬように伝え)
えぇ、善処します。
(こくりと頷き一つ返事をして。そして相手の背を追いつつ部屋の案内を受け、意外と人間が普通に生活できそうな内装になっていることに安心感を覚え部屋割りを頭で反芻しながら。ふいに立ち入り禁止だと言われた部屋の方へと視線を向け)
どうしてですか、何か見られてはまずいものでも。
(臆するわけでもなく、とりあえず教えてもらえるのなら聞いておこうという姿勢でさらっと尋ねて)
……そこまで気になるのならばならば勝手に入るが良い。但し、必ず蝋燭を持って行くのだぞ。
(入るなと言う割にはごく普通の扉。襖が2枚、左右に開くようになっており、封印らしい物も鍵らしいものも何もついていない。何と説明する訳でもなく、どこかつまらなさそうに答えれば、さあその話は終わりとばかりに背を向け。
「さて、ぬしは夕餉(=夕食)を済ませたかの?私は一昨々日から何も食べておらぬ。期待させて貰うぞよ」
台所を指差せば、先程見た時にはなかった旬の食材が幾つも並んでおり。概ね思い描く物は作れるはず…)
(/夕食後までカットしても構いません。料理ロールはかなり面倒だと思いますので…その場合、こちらの反応は確定してしまって下さい。)
…? わかりました。
(その声音はどことなく我関せずといった雰囲気であり、部屋に一体何があるのかということも教えてくれないようだ。しかし入るなと言われたわけでもないので入ってもいいという事だろう、時間があるときにでも覗くだけ行ってみようかと内心考えて返事を)
(そして夕食の話になれば、お互い夕飯を摂っていないということだったので準備をすることにする。台所へ入れば豊富に材料が揃っており、これなら村に居たころのように調理ができると高揚して。ただ、自身の暮らしはそこまで豊かではなかったので、自身の作る料理が神様の口に合うかどうかあまり自信がなかった。できることはやってみよう、と早速振袖を邪魔にならないよう折り込んだ)
(―なんとか夕餉が済み、相手の反応もまぁまぁな様子であったのでほっと胸を撫で下ろした。器を片付け終え、折り込んでいた袖を戻しながら台所から出て)
(/やや飛ばしましたがこんな感じで良かったでしょうか、何か駄目でしたら書きなおします。この流れで良かったら背後会話を蹴ってもらって構いません)
まあ、まともであるだけ良いか…ほれ、精進するのだぞ?
(戻って来る頃には寝転がっており、神の威厳も何もあったものではない。食事についても大満足とはいかなかったのかぶつくさとまだ小言を言って。
「そうじゃ、主も疲れよろう。風呂にでも入り体を清めるが良い」
いつの間にか扇子など持っており、自らを仰ぎながら勧めて。)
神様の嗜好について勉強不足でした。
(寝転がる相手を見下げるようにして、ややふてくされた様に返答を。不味いと言われるよりかはましではあるが、まるで姑の様な言い様にちょっと納得がいかない。料理については、この生活が続く中で成長できたらいいかと長期的な目で見ることにした)
そうします。…あの、そういえば寝衣を持ってきていないのですが…。
(言葉通り先に風呂を頂こうとその場を離れようと背を向けたが、ふいに持ち物が乏しいことに気付いて。生贄がこうも長居するものだとは思っていなかった結果であり、言いにくそうに尻すぼみな言い方になってしまい)
拗ねるでない。
なんじゃ、言うておろう?……言っておらんだか。寝所に置いておる。好きに使うが良い
(すっかり説明した気になっていたようで、自分で納得すれば扇子で寝所の方を指し。「よいせ、」とどこか年寄り臭く立ち上がれば、一人渡り廊下の方へ向かって。)
ああ、ぬしには夜伽もして貰おうと思うのじゃが。
(ぱっと振り返れば、まるで軽い事かのように伝える。多くの娘達は同じ反応をする、それは毎度の楽しみ。この娘はどうか、と心の中で反応を心待ちにしていて。)
ありがとうございます。
(立ち上がり自分の前を通り過ぎ廊下に向かう相手の姿を目で追い礼を言って、生活できるように何から何まで用意されているのだとちょっと感心すると同時に、今までの生贄たちもこんな風に生活をしていたのかと思いを馳せて。寝所に寄ってから風呂場へ向かうことにしよう、自分も歩みを進めようとしたとき、前方の相手が急に振り返り)
えぇ、夜伽ですか、わかりました。……………よとぎ!?
(ここに来てから何度目かの了承の返事を流れで口走るが、よくよく言葉の意味を考えること数秒。涼し気な表情を崩し思わず声を張り、ぎょっと肩を跳ね上げ。その表情は恥ずかしがって真っ赤というよりも、経験外のことを言われて真っ青になっている)
左様。
いや、ぬしが嫌というのであれば…また今度、という事も可能じゃが?
(満足する反応が得られ、口角がつり上がる。案外乗り気な者もいるものの、彼女はそうではないよう。嫌々されてもつまらないだけ、しかし最終的には「する」のがいつもの事。
「返事は寝所で良いぞ。」
改めて背中を向ければ手をヒラヒラ、再び渡り廊下へ向かって。)
あの、えぇと…いや、私に務まるか、というかそもそも…。
(ぱくぱくと困ったように言葉を途切れ途切れに呟いていたが、答えを出す前に相手が会話を打ち切ってしまった。…非常に困った、独り廊下に立ち尽くして片手を額に当て小さく唸る。そもそも相手とは神様と生贄の関係であるし、まだ相手の事を詳しくも知らない。固い思想を持つ自分には到底想像がつかない。しかしここで悶々と考え事をしていては夜が更けてしまいそうだ。余計な事を振り切るように首を左右に振って、風呂を済ませるためにまずは寝衣を取りに行くべく廊下を歩き出した)
(―湯浴みを済ませ寝衣に着替え、神妙な面持ちで寝所までの廊下を進む。散々考えた結果、初日ということでお断りをしようと決心。確かここが寝所だったと襖の前で歩みを止め、軽く深呼吸。襖に手を掛け)
…お先に頂きました、入ってもいいでしょうか。
(相手からの返事があれば襖を引いて中に入るだろう)
うむ、良いぞ
(桃よりも早く戻って来れば、髪を結んでいたのを解き、帯を外してかなり楽な格好に。その頃日も落ち、暗くなってきたため蝋燭に火をつけ。(蝋燭がなくとも、部屋の中でも月明かりの下のように明るい)
襖の向こうから声がすれば、改めて襟元を正し、許可を出す。
「さて、決心はついたかのう?」
いつの間にやら用意されている大布団。枕が二つ、どちらにせよともに寝る事は確定している事のようで。)
失礼します…。
(応答があれば襖を引いて中へ入る。と、目に飛び込んできたのは一枚の布団に枕が二つ。…困ったことになった、と額に片手を宛てがってその場に立ち尽くして。断るつもりであったが既に退路を塞がれている状況で切り出しにくさが増してしまった。決心の有無を訊かれて、深く溜息を吐いて襖を後ろ手に閉めてから)
その。添い寝をするだけなら、決心がつきました。
(言いにくそうに、けれど添い寝の三文字を強調するように口にして)
……それも良かろうて。初心な娘は良いものよ
(どこか可笑しそうに、口元を隠してクスクスと笑う。元々断るつもりだったようだが、こうされては仕方ないと思ったのだろうなどと容易に分かり。
「期限は7日間じゃ。それまでには覚悟を決めよ」
びしり、と宣言する。7日はかなり寛容な筈。ともかく今晩はその態度に満足、布団に潜り込めばひょいひょいと手招きし。)
うっ…、分かりました。
(夜伽は確定事項らしく、今晩は逃れることが出来たが期限を決められてしまった。短くたじろぎの声を上げたが、観念し返事をして。7日もあれば相手に情が湧いたり決心がついたりするのだろうか、まだ確信は持てない。入り口付近で立ちすくんでいたが、相手に呼ばれては頷いてから布団の方へと歩みより、控えめに端の方から布団に入って。今晩は隣で寝るだけだと自分に言い聞かせ、仰向けになって口元まで上布団を引いて)
うむうむ、良き眺めかな。
しからば私も眠るとしようぞ
(布団に潜るまでをじいっと観察していれば、どこかおっかなびっくりという様子の桃に今日の所は充分満足。夜伽については後からでもいい。と背中を向ければ、暫くして寝息を立て始める。髪飾りもしていないため、普通の人間のよう。
眠れないようであれば、枕元には丁度ろうそくもあるため、はぐらかされた部屋に行ってみるのもいいかもしれない。)
………。
(目を固く瞑って微動だにせず構えていたが、暫くすれば隣から寝息が微かに聞こえる。瞳を開けてそっと首を横に動かし様子を窺えば、相手の背が視界に映る。こうして見ると、ただの人間のように思えてしまう。まるで今日一日のことすべて冗談のようだと、再度天井に視線を移し考えて。一日を振り返っていると、説明をしてくれなかった部屋のことを思い出した。どうせ眠れないのだし、ちょっと見てみるだけならいいだろう、そう考えて相手を起こさぬよう布団から出て廊下へと)
「………。」
(布団から出ても特に反応もなく、まだ眠っているようだ。
廊下は蝋燭がなくとも薄明るく、木の目が見える程。容易に例の襖まで着く事ができる。見た目は何も言われていなければ物置か何かにしか見えない。
その襖の中は…四方が襖で囲まれている畳張りの部屋で何もない。ただし明かりがなく真っ暗。蝋燭があれば中が照らせるだろう。)
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