正義 2016-10-19 22:10:05 |
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>正義
聞いてるだけでも面白そうですね!(^▽^)
テス勉頑張って下さい。正義さんも更新楽しみにしてますね。
スカイさん
おおっ!早速の反応ありがとうございます^ ^
そう言っていただけると有難いです
ありがとうございます!
これから1話分を何分割かして連投しますので良ければ目を通してやってください^ ^
『 出会う 』 1/6
これは私が高校生だった頃の話なのだが、暇つぶしにでも読んでいただければと思う。
私は地元からだいぶ近い県立の高校に通っていた。
偏差値はそこまで高くなく、入試もとても簡単なものだった。
生徒数も少なく、全校生徒合わせてようやく100人を超えた程度だ。
そんな過疎化が進んだ高校で不思議な体質を持った男子生徒と出会った。
彼の名前は悠太。苗字はよく覚えていない。
なにが不思議な体質なのかというと、実は未だによく分かっていない。
分かっている事といえば、その体質に私自身が惹き寄せられてしまった、という事だけだ。
ここではまず、私と彼の出会いについて詳しく記述していこうと思う。
『 出会う 』 2/6
春、その高校に入学したてだった私は真新しい制服に身を包み友達と一緒のクラスになれますようにと願いながら教室に向かっていた。
教室の扉を開け、中へ入るとすでに何人かの生徒が自分の席に座っていた。
うちの高校は一学年に2クラスあり、それぞれに約30人ずつ振り分けられている。
私が通っていた中学は全校生徒が50人にも満たないくらいの、これまた過疎化の進んだ中学であり、一学年約20人弱しか居なかったためか教室に30人分の机が用意してある光景には正直驚いた。
黒板に貼られている紙に書かれた座席表を眺め、自分の席を探せばその席へと足を運び腰を下ろす。
しんと静まり返った空気の中、1人、また1人とクラスメイトであろう生徒達が教室に入ってきては自分の席に着いていく。
全員揃ったところでタイミングよく担任の教師が入ってくると挨拶をする。
どんな挨拶だったかは覚えていないが、それほど長くなかったように思う。
入学式に向けての端的な説明がされると全員廊下に出て、出席順に並べば体育館へ向かっていく。
体育館の少し大きめの閉じられた扉の前で整列させられると、少しの間待機するよう教師から指示が出る。そこでようやく私は辺りを見渡し、友達がどこにいるかとかどんな人がいるのかとか考えながらキョロキョロと視線を泳がせていた。
『 出会う 』 3/6
友達はすぐに見つけることができた。
ばちっと目が合うと思わずお互いに笑みを浮かべる。
それから私は再び視線を他のところへ向けてみる。
改めて見てみると結構色んな人がいた。
身長がやけに高い男子生徒や、小さく可愛らしい女子生徒、いきなり髪の毛をかっこよくセットしている男子生徒など、なかなか個性的な雰囲気が出ている。
そして、ふと視線を横に移してみると、他の人とは違う、何か不思議な雰囲気を持った男子生徒を目にする。
どう説明したら良いのかわからないが、その生徒を見た瞬間、郷愁にも似たどこか懐かしく複雑な感情に囚われ、彼から目が離せなくなった。
彼を凝視しているとこちらの視線に気がついたのか、不思議そうに顔をこちらに向ける。
目が合った瞬間、なぜか彼から視線を外せなくなっていた自分が恥ずかしくなり、慌てて視線をそらす。
じんわりと首元から熱くなってきた体を冷まそうと襟元を着ているブラウスを掴んでぱたぱたと扇いでいれば体育館の扉が開く。
どうやら入学式が始まったみたいだった。
1組、2組の順番で次々と中へ入っていけばそこには保護者や先生がずらりと並んで私たちを拍手で迎えてくれた。
『 出会う 』 4/6
入学式が終わると教室へ戻り、SHRが始まると担任の教師が高校生活についての事や明日の予定などの説明をしていた。
私はその間、こっそり彼を探していたのだが姿は見つからなかった。どうやら隣のクラスだったらしい。
なんとなく落胆していると明日の予定が書かれたプリントが回ってきた。
流し読みしてプリントをクリアファイルにしまうと隣の席の生徒に声をかけられる。
「あ、ちょっといい?」
名前の知らない人に声をかけられ、その時まだ若干人見知りだった私は思わず身を固める。
その姿にわずかに苦笑すればこちら側に少し身を傾け、ひそひそとした声色で話す。
「ペン貸してくれない?忘れちゃってさー」
愛嬌のありそうな笑みを浮かべてきた相手になんとなく親近感が湧き、いいよと返事をすればペンケースの中からペンを1本掴んで相手に渡す。
「ありがと!」
ニコッと笑って礼をいう彼に(我ながら単純だとは思うが)好感を持つ。
何かを書き終えたのか、顔を上げるとペンを返すためにこちらに手を伸ばす。
「まじ、ありがとな!俺 陽斗(はると)。よろしく!」
「私は有紗。 こちらこそよろしく」
つられてこちらも挨拶すると陽斗はまたニコッと笑った。
その日はSHRが終わるとすぐに解散し、それぞれ自分の家へと帰っていった。
私はというと、入学式で見た不思議な少年の事はすっかり忘れ、新しく友達ができたという喜びに浸っていた。
小学生からの友達である海瑳(みさ)とLINEでやりとりをしていると、どうやら海瑳の方も早速友達が出来ていたようだった。
それからは他愛もない話を暫く続け、いつの間にか睡魔に襲われ眠りに落ちた。
『 出会う 』 5/6
次の日、少し早めに学校へ登校して教室へ向かうと、あの不思議な男子生徒が教室の窓から外を眺めていた。
なんとなく話しかけたい気分になって彼に近づいていく。
「何してるの?」
何の変哲もない話しかけ方をすれば、まるで話しかけられるのを予想していたかのように目線をこっちに向けて落ち着いた口調で口を動かす。
「…何も。」
中性的な声色の彼は、感情の無い人形のように無表情で答えた。
不気味に思えるその姿は、私には不思議と懐かしい感情を湧き上がらせた。
それどころか、私は彼のことをもっと知りたいとさえ思ったのだ。
「あなたの名前は?」
何か話をしようと思ったのだが、当然ながらコミュ力の足りない私はなぜか名前を聞いていた。
普通は自分から名乗った方が良いのだろうが、その時はそんな考えも思いつかずにいた。
「……悠太。」
ぼそり、と呟かれた言葉をぎりぎり耳にする。
悠太。確かにそう言った。
ゆ、う、た。とても彼に似合うと思った。
「そう、悠太くん。私は有紗、よろしくね」
なんとか自分も名乗ると昨日陽斗と交わしたように挨拶をする。
「…うん。」
相槌のように出てきたその言葉になんと返事をしたらいいのか分からず、暫しの沈黙が訪れる。
「…え、っと…それじゃあ私は教室に戻るね、じゃ。」
会話の続け方がわからなかった私は、一方的にそう告げればそそくさと逃げるようにしてその場を離れた。
『 出会う 』 6/6
自分の教室にはだいぶ生徒が集まってきていた。
陽斗ももう来ているようで、こちらの姿を見かけると元気に挨拶をしてくれた。
私も挨拶を返すと席についた。
暫くして担任が教室へ入ってきた。
朝のSHRが始まると今日の予定について説明される。
私はその時、担任の説明が頭に入ってこないほど彼への不思議な懐かしさや安堵を感じていた。
もしかしたらその頃既に、私は彼の体質に惹き寄せられていたのかもしれない。
これが、私と彼の最初の出会いだった。
そしてその後、私は3年間の高校生活の大半を彼の謎を解くために費やして行くことになるのだが、その話はまた今度にしておこう。
第1話 『出会う』 完
とりあえず評価やアドバイス、読んでみた感想などを教えていただけると幸いです。
世界観がまだよく分からないという意見がおありでしたらもう1話分をランダムに選んでまた投稿させていただこうと思います!
>正義
いえいえ。
さっそく見ましたが…なるほど。正義さん…めっちゃいいじゃないですか!何か伝わってきますよこれ見てて学生の頃を思い出してました(´ω`)言いと思いますし更新楽しみにしてますね!
正義さんの才能欲しいです。自分は小説書いてはいますが3ついや4つですかね。2つは今続いてる方で「個人」と「その他」にあります。名前は「スカイ」と「トフレ」してますが詳しくは教えられません;(←)ごめんなさい
まぁ見つけたらよかったら見て下さい
>正義
あっ「更新楽しみにしてますね」はナシで;
後話はよかったんですが自分はアドバイスする程でもないのですみません;夢小説書いてはいますが下手ですから;
スカイさん
おっと、返事が遅くなりました
なんて嬉しいお言葉…ありがとうございます!
才能だなんて!面白いもの書けなきゃ誰にも読んでもらえないので才能ないと思ってます自分。(笑)
なるほど!ではではちょっと検索して早速読ませていただきましょうかね…←(
いえいえ大丈夫ですよ!
感想も貴重なご意見でしたので…
これからも頑張りたいと思います!
スカイさんも頑張ってください^ ^
>正義
そうですかね自分は面白いと思いましたよ。見てる人だって面白いと思う人がいるハズです
あっ検索は出ない時があるので前スレを遡っていけば見つかりますよ。「その他」と「個人」にあって「個人」は昨日更新して数時間後更新する予定です「その他」はさっき更新しました。自分の名前は違いますが見つけれると思います。幸いどちらも「小説」と出てますので
ありがとうございます。正義さんも何か思いついたら書いてみたらいいですよ。書いてる時楽しいですし時間があればやってみたらいいですから。…すみませんこの話ってこれで終わりですか?
アドバイスや感想出してくれる人がいたらいいですね。いや、現れますよ。はい
初めまして、北風といいます^^
スカイさんの紹介でこのトピを知り、読ませて頂きましたが、まず文章力の高さに驚きました。
綺麗な文体で、それでいて冗長になっていない。
表現力もあり、キャラの息づかいが伝わってくる。
ストーリーも惹きこまれるもので、才能があると思いました。
なのに閲覧が増えないのは、恐らくインパクトがそれほど無いからでしょう。
見たところこの小説は、あまり奇をてらうような作品ではありません。
この作品のタイトルは内容にマッチしていて良いと思うのですが、最近流行りのライトノベルズのような目を引くタイトルではないので、どうしても他の作品にタイトル負けしてしまうのではないでしょうか。
ですがこれだけ面白いのだから、書き続けていればきっと誰か見てくれます。
私もセイチャで小説を書いているのですが、書き始めた頃は全然見てもらえませんでしたよ……(TvT)
でも今では更新の度に読んでくれて、コメントをくれる方が居ます。
継続は力なり!って事ですよ!(^^)!
正義さんの小説は絶対需要あると思うので、諦めず書き続けてみてください!
応援してますので(^^ゞ
補足
サイトによって人気の出るジャンルに差があるので、pixivで人気が出ないようでしたら、他のサイトで書いてみるのもいいと思いますよ。
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