――XX世紀、ロンドン――
や…止めろ!殺さないで……あああっ!!
『……おやすみ。…永遠に……』
「ヒュー…流石は僕の……可愛い"ウサギ"ちゃん。
"ブラッド・ビター・ラビット"の異名は伊達じゃないね…」
『……私の"スイート・ハート"。
………だっこ。それと、甘いお菓子を頂戴。』
「クス…お任せを。僕の……」
――現代――
「俺の……愛しくも薄汚い、ウサギちゃん…
逢いたいよ…早く、"君"に……
…"君"を…"コワシタイ"……」
―――――
「あーーんこ、ちゃんっ!
あーそびーましょ?」
『…』
「あれれ〜?聞こえないのかなぁ?
あーーんこ、ちゃんっ!
遊ぼうよぉ〜?」
『……』
「ねぇ~、あんこちゃんったら。
おーい!"三日月夜あんこ"さん!
返事を…」
『…煩いです。
目障りなので私の視界に入らないで下さい。
それと…息をしないで下さい。…永遠に。』
「………(ニィ)
え〜?相変わらず冷たいなぁ、あんこちゃんは。」
『ちゃん付けしないで下さい、キモいです。』
「やれやれ…ツンなあんこちゃんも可愛いけど、そろそろデレてくれないかな?」
『…あなたが消えてくれるなら、いくらでも。』
「……じゃあ…消えようかな。」
『…馬鹿ですか、あなたは……』
―――――
『…本当に、馬鹿。
私より…他の女の子の方が、素直で顔も可愛いのに……』
――…私が"人間"を捨てたのは、
この少し後だった……――