立花瀧 2016-09-01 22:45:28 |
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…んー、糸守町って言えば分かる?彗星が落ちた町に住んどったんやけど、流石にもう住むことは出来んから引っ越して来たんよ。(念の為に、とスマホをつけあの事故から数日しか経ってない為か未だ話題の中にある糸守町に彗星が落ちたニュースを開くと相手に見せ。誰かに言われて皆を避難させた記憶はあるが、その誰かは思い出せず小さく苦笑いを浮かべ。再び無意識のうちに片手を開いてはここに何かが書いてあったのか、と頭を悩ませ。)
(/順番逆になってしまい申し訳ありません!)
あー…今でもそのニュース見るな。彗星が落ちるのを予言してたかのように町人が避難してたっていう不思議なやつ
(ニュースの文面をなぞるように見ながらテレビで見た映像を重ねていき最初は特に気にはしていなかったのだがやがて「そういえば……少し前に糸守に行ってたような」とポツリと呟く。何故か自分が彗星が落ちて間もない日に糸守に来てたこと。その時の記憶は殆どなくあるのは何故かその町にとても興味を持ってたことと行った時、何故か自分は山の山頂付近で眠っていたことであり今でも不思議な出来事だったと遠くを見るようにして)
糸守、来たことあるん?(観光地でも無い糸守町に来たことがあると言う相手に驚いた様に目を丸くし「もしかしたら何処かですれ違っとったかもね」と小さく笑い声洩らし。ちなみに、とスマホの写真アプリを開き以前撮ったことのある写真を遡っていくとサヤちんとテッシー、そして自分が写った写真を見せ。正直、東京に引越しが決まる前の糸守町での生活は所々欠けてしまっているところがあり、それもつい最近のことで。記憶の無い日の翌日は妹である四葉や、サヤちんにかなり心配されたがあれは一体何だったのだろうか。)
何でなんだろうな。なんか妙に興味を持ってて……
(それからしばらく相手が見せてきた写真などを見て一人考えてみるもあと少しのところまで出かかっているのに結局これと言ったものが出てくることがなく「あー……わっかんねー…」と気が付けばパフェも食べ終わりコーヒーも飲み終えてしまい結局何も思い出せないまま机に突っ伏す形になり)
あ、もしかして…これとか?(ハッと思い出した様に髪を結っていた組紐を解き、突っ伏してしまった相手の前に置くと起きろと言わんばかりに頭を軽く叩き。組紐は毎度祖母と妹と作っていた物。いつか誰かに渡して、そしてまた持っていてくれと頼まれた気がする。当時に比べると多少伸びた髪を手ぐしで梳きながら、少しずつではあるが思い出される記憶に首を捻り。)
確かに……初めて見るようで、どこかで見たことあるような
(普通の紐とは違うそれを見て口元に手を添えて再び考える。見たというよりは身につけていたことがあるというか、誰かに一度渡されてそれから自分が持っていたような、そんな気がしてきたのだがやはり肝心なことは思い出せずにいて)
…これね、君に似た男の子に渡したような気がするんよ。それが本当かは曖昧なんやけどね。(苦笑しながら先程まで気にならなかった相手の手首が気になるようになり、何も着けられていないことに少しの寂しさを感じ。「早く大事なこと思い出せたら良いんやけど」と呟くとぼーっと窓の外眺め、糸守とは違う風景ではあるが何故だかこの風景を知っている気がして。)
うーん……取りあえず一旦外に出ないか?気分変えるのもいいだろ
(店に入ってどれほどの時間が経ったのか分からないが見てみると自分が頼んだコーヒーもパフェもすでに全部済ませているのでそれほどの時間が経ったのだろうと理解をすると机の下に置いていたカバンを確認して「君はどうする?」とカバンから相手へと視線を移して問いかけ)
あ、せやね。君の分も纏めて支払っとくから先に外出ててええよー。(窓の外から相手へと向き直ると小さく頷き。鞄と伝票を取り席から立ち上がれば年上として振る舞おうとするが、先程彼が高校生であると聞いたことを思い出し少々疑問に感じ。現在自分も高校生、確か彼とは3つ年が離れていた気がするのだが気のせいだろうか。そんなことを考えながらレジへと向かい。)
じゃあ後で自分の分も払うから
(自然とレジに向かう相手に思わずこちらも自然と返したのだがこの場合誘った自分が払うべきなのではないかと思ったが時すでに遅く諦めたかのようにため息をつき。先に店の外に出てみると全身を駆け抜けるほどの寒さを感じ秋であるにも関わらずもうすでに冬の訪れを実感するかのように外を眺めて)
(別に大丈夫、と言いかけたところで相手が外に行ってしまい小さく溜息を吐きながら支払いを済ませると受け取ったレシートを財布にしまい。店内から外に出ると気温差にぶるり、と体震わせるとこの寒い中で待たせてしまった相手の首筋に自分の冷えた手をくっ付けては「お待たせ。」と笑みを浮かべ。糸守町程の寒さでは無いとは言え、東京も段々と冷え込んでる事に季節を感じ。)
悪かったな。本当は俺が払う予定だったんだけど
(改めて相手に払わせてしまったことへの謝罪の言葉を述べて、秋であるにも関わらず吐くとわずかではあるが白い息が見え今日の寒さを再び感じると先ほどの会話のことを思い出し「東京来たばっかりなら案内しようか?俺の住んでいる付近になるけど」と提案をしてみるも自分の住んでいる方面だと都心からややずれるのでいいのかなと不安にもなり)
気にせんで。今度君に会った時は君に奢ってもらうから!(冗談混じりに言葉放つと立ち止まったままでは指先や足先等、末端が冷えていき相手の数歩前を歩き。「本当!?こんなに広い所に住むの初めてやから不安やったんよ。」くるり、と後ろ振り向き髪靡かせながら嬉しそうに頬緩ませては東京なら何処の案内でも構わんよ、と付け加え。)
じゃあ……俺の家の近くとかかな
(この近辺を歩いたりしているとクラスメート等に見られる確率が高くそうなってしまった場合は翌日尋問を回避することができず実際その事を想像すると背中に激しい悪寒が走りゾクゾクと体を震わせ「取りあえず行こうか」と自分の家に向かうべくまずは電車に乗るべく駅に向かって歩き始め)
…東京の電車って人多そうやよね。さっきは新幹線乗ってたから座れてはいたんやけど。(きっと前を歩いていると迷子になってしまうだろう、と密かに思い相手の後ろから歩くことにすると、自分に比べ相手は結構背が高いことが分かり。そう言えばあの男の子もこれくらいの身長だった様な気がするが、名前や顔をはっきりと思い出せず。「学校行く時、ドア開けたら綺麗な景色とかあるん?」と何の意味もなく尋ねてみて。)
綺麗な景色なー……まあ確かに家から見るあの景色は何か違うな。
(家の扉を開けると東京らしく高いビルとそれに反して緑も同じくらい存在する不思議な感じがする景色はどこか自分も気に入っている所がありその旨を伝えると、帰宅ラッシュなのか人が多くこのままだとはぐれてしまう可能性が生じて「ごめん。少しの間だけだから」と相手の手を引くように握って先導して歩き)
…き、君の手は私より大きいんやね。(相手の話を聞き、東京に対する気持ちがより一層強くなっていると不意に手を握られ驚いた様に目を丸くし次第に顔全体を赤く染め上げては、表情を悟られないようにと顔を俯かせ。しかし相手に握られていると何故だかとても心地よくて安心し、そっと握り返し。いざ人混みを目にすると驚きはあるものの、現在は違う事をかなり意識している様で。)
そ、そりゃあ俺だって男だし……そっちも小さくてその…可愛い感じがするよな
(はぐれないようにと変に意識しないように心の中で言い聞かせてきたのに相手の言葉にそんな努力も徒労に終わる結果になってしまい恥ずかしげに顔を赤く染め無意識の内に言葉を滑らせてしまう形になり更に顔が赤くなっていき速足で駅のホームへと向かっていき)
か、可愛…!?(今まで男子にそんなこと言われた事があっただろうか、先程よりも顔は赤くなりまるで茹でダコ。しかし人は更に増えていくばかりで、相手と歩調合わせるのに必死になると邪念を追い払う様に首を左右に振り。「何でこんなに人多いん…!」とつい弱音を吐くと人混みに流されないように強く手を握り。)
……っ。ごめん!
(一人でいるには気にならないラッシュ時の駅も誰かと一緒にいるのかとなるとかなり気にするところも多く進みづらい。手を握ってもこのままだとはぐれそうで最初は躊躇いもしたがやがて一言謝罪をして、相手を体ごとこちらに引き寄せそのまま強引に進んで電車の中へと入っていき)
…初の満員電車、やね。(少し顔を上げると目の前には相手の顔があり、あまりの密着度に心臓の音が聞こえてしまうのではないかと不安になりながらも、電車に乗れたことに安堵の息を吐き。照れ隠しをするかのようにぽつり、呟くもこの経験は初めてではないような気がして。これもまた夢、なのだろうか。先程解いた組紐は手首に着けたまま、外に出てきたがこれ程人がいると失くしてしまいそうで何度か手首確認し。)
俺は、いつも乗ってるけど慣れないんだよなー。きついし
(相手との体が触れ合っていることを意識しないように考えたのだが相手と話している内に無意識に顔を向けてみるとそこには顔まで軽く動いただけでも触れ合いそうなほど近い距離に近づいていることに気づきなるべく相手を見ないようにと顔をそらしながら話して)
私もこれは慣れそうにないわ…。こんなに人多いと皆大変やろ。(相手と同じように顔を逸らしながら会話を続けては苦笑しながら頷き。すると視線の先にいたのは英単語帳を捲っている中学生らしき少年。何年か前に同じ様な少年を見た気がして思い出そうと記憶を探るが靄がかっている様で、鮮明には思い出せず。突然電車の揺れが大きくなり思わず相手に抱き着く形になると「ご、ごめんね!」と慌てた様子で謝り。)
朝なんてみんな必死になって降りるからな……いや本当に
(遅刻がかかっているのかそれとも少しでもいい席に乗りたいのか電車を降りる人はすごい勢いだったり形相だったりと自分でも驚かされ苦笑いを浮かべた矢先急に自分の体が柔らかい感触に包まれ何事かと今の自分の状況を確認すると相手に抱き着かれている事に気づき。頭も軽くショートしかけながらも「お、俺が支えになってるから、そのままで、いいんじゃないかな?」とぶつ切りになりながらも相手に伝えて)
(/あと少ししたらイベント(?)を開始したいと思いますが大丈夫ですか?)
じゃ、じゃあお言葉に甘えようかな。…ありがとう。(相手から離れようとしたところ、人が多すぎてそれすらも出来ず少々申し訳なく感じながら礼を述べ。傍から見るとただの恋人同士に見えそうで、耳元まで赤く染まり。抱き着いてみると細いと思っていた相手の体は意外としっかりとしており、服越しに伝わってくる体温に何だか段々と自分の体温が上がってくることに気が付き、人混みのせいだと言い訳をして。)
(/勿論大丈夫です。是非やりたいです…!提案して下さって有難う御座います!)
い、嫌になったら離していいからな
(言いだしたのはいいものの、先ほどより強く相手と密着をしているため当たる所には当たるし顔も先ほどより圧倒的に近く動きたくても密着をしている今それも叶わず悶々とした気分でいるとその内駅に着いたのか電車も止まり到着を告げるアナウンスが車内に流れていき)
(/了解です!では始まる際はよろしくお願いします!)
…あ、着いたみたいやね。(アナウンスが聞こえ電車が止まると扉が開き、徐々に乗客が降りて行き少し楽になり。何故だか相手から離れるのを名残惜しく感じながら相手の背中に回していた手を離すと再び礼述べ。ここでも降りる人に流されないようにと相手の腕を掴んでは、「君が降りる駅ってここで合っとる?」と確かめるように問い掛け。)
(/はい!楽しみにしながらお待ちしております!)
うん。ここで合っているけ……うわっ!?
(駅名が表示されているホームの看板を見てみると自分がいつも降りる駅と同じである事を認識し降りようとするも後ろの方からさらに降りる人が押し寄せてきて人の波に呑まれ歩こうとしなくても後ろの人に押される形になり電車の中へ押し出されそうになり)
…瀧くん!(あまりの人の多さについ手を離してしまい、慌てて相手へと手を伸ばすが間に合わず。無意識にか相手の名前を呼ぶと手首から組紐外し、以前の様に相手へと組紐を渡しては「三葉!…名前は、三葉!」と相手が何処か遠くに行ってしまいそうな感覚に恐怖を感じながらも今度は忘れないようにと自分の名前を相手に告げ。)
(/全然構いませんよー!つい本編と殆ど似せてしまいました。今後のネタバレになりますが三葉はこの後、本当に瀧の事を思い出す形にさせて頂きます…!)
……っ! 三葉!
(組紐が自分の手に渡る刹那。自身の脳裏に様々な記憶が呼び覚ます。目の前にいる少女と入れ替わったこと。死ぬはずだった彼女を救うために糸守に向かったこと。そして、彼女の名前は三葉であること。このまま人混みに流されまた彼女を探すのかと諦めかけたが諦めきれず彼女の名前を必死に呼び人をかけ分け組紐を持った逆の手を彼女に差し伸べ引張ろうとして)
(/急に始めてしまったにも関わらずお付き合いいただきありがとうこまざいます! こちらも同じように思い出したいと思います')
(差し出された手をしっかりと掴むと引っ張られるまま相手の元に戻り、再び先程と同じ様な距離に。相手の手に触れた途端、入れ替わってたことや彗星が落ちてくるのを教えてくれたのは相手であったこと、そして名前は立花瀧であること、様々な記憶が蘇り。「やっぱり瀧くんやった…!」と瞳に涙浮かべながらも嬉しそうに微笑んで。今まで胸の中にぽっかりと空いていた穴が塞がれていくのを感じながら、次々と思い出される記憶に懐かしさを感じ。)
今回は離さなかったからな……三葉
(二度会っても十分に触れ合うことのできなかったあの時とは違って今ではこうして触れ合うことができる。それだけでも十分嬉しくもう二度と離したくないという気持ちが強くなっていき気がつけば引き寄せるだけでなくそのまま彼女のことを強く抱きしめていて)
せやね。…瀧くんはあの時、私のこと知らんかったから仕方ないけど。(すっぽりと相手の暖かさに包まれ柔軟剤の香りが鼻腔をくすぐると、安堵した様に頬を緩ませ。以前の同じ場面を思い出し、あの時は彼が自分を知らないことを凄く悲しく感じていたが今の彼は自分のことを覚えている。そのことが凄く嬉しくて瞳に溜まった涙が零れるのを悟られないように相手の胸に顔埋め。)
(/ああああ!つい抜いてしまっていました…!
いえいえ!此方こそ三葉と瀧が記憶を思い出すタイミングを作ってくださって有難う御座います!)
でもよかった……三葉が生きている。本当に…よかった
(糸守に行った時、結局彗星がどうなったか分からないまま記憶を失ってしまったが結果として今彼女がここにいるということは助かったのだということを証明する何よりのものとなっている。それがどれだけ嬉しいことか今の自分でさえも実感できないがとにかくよかったという気持ちが強くただただ強く抱きしめて)
私は生きとるよ、瀧くんがあの日彗星のことを教えてくれたから。(強く抱き締められることに少し苦しさを感じるも、全く嫌ではなく相手の背中を子供をあやすように優しく撫で。きっと彼が教えてくれなければサヤちんやテッシー、お婆ちゃんや四葉、お父さんだって今いなかっただろう。今こうして此処に存在できているのは相手のおかげであり、「有難う、瀧くん。」と感謝の気持ちを込めて礼を述べ。)
うん……三葉…
(目の前にいる彼女を抱きしめている安心感に再び彼女の名前を呼び、ふと冷静になって考えてみると駅という公共の場で女子を抱きしめているということに気づいてしまいそれに気づくと顔が一気に赤くなっていき「ご、ごめん!」と謝り慌てて彼女から離れようとして)
だ、大丈夫!(周りの視線は自分達に注がれ、ようやく今の状況を理解すると首横に降りながらも頬を赤く染めて。相手の温もりが消えてしまったことを少し残念に思い、今は少しでも相手に触れていたくて服の裾を掴めば「…ここなら掴んでてもええやろ」と小さく呟き。視線をあちらこちらに彷徨わせていると、相手がしっかりと組紐を持っているのが分かり安心して。)
……あのさ、今日俺ん家来るか?
(服の裾を掴む彼女にドキッと胸を高鳴らせ自分でも分かるであろう赤らめた顔を隠しては彼女に自分の家に来ないかと誘おうとするのだが付き合ってもいない女子を家に連れ込んでいいのかという疑問が浮かび「て、俺何言ってるんだろうな!ははは……」と訳が分からないまま彼は乾いた笑いをしてしまい」
…相変わらずヘタレやね、瀧くんは。またあのサイト教えようか?(家に誘われると目を丸くし頬を赤く染めながらあの頃と何も変わらない相手に笑みを浮かべ、冗談混じりに上記述べ。「でも、瀧くんさえ良ければ行く。」と答え頷けば少し躊躇いながらも相手の手をそっと握り。空いた手を開きその手に相手からの言葉が書かれていたことを思い出すと、じわじわと顔が熱くなっていくのを感じ。)
う、うるっさいな…そういう三葉だって彼氏いたことないくせに
(蘇る悪夢というべきか。大失敗したかつては好意さえ持っていた先輩とのデートのことを思い出し言われっぱなしは悔しいと思ったのかまだ予想であるが相手にもそんな度胸がないということを遠回しに述べ。なんだかんだで自分の家に行くことになったので彼女の手をそっと握り返すと家に行くための帰路を歩き出し)
私はいないんじゃなくて作らないの!…あ、じゃあ瀧くんも今彼女いないんだ?(いつか口に出したことのある台詞を今度は相手へと伝え、口振りから彼女がいないことが分かると安心したせいか口元を緩ませ。彼が奥寺先輩とデートをしてる日に東京に行ったんだっけ、密かに考えながら何故あの時涙が出たのかようやく理解し。きっと嫉妬だったんだろう。相手に言うのは負けた気がするため、自分の中に留めておき。)
い、いる訳ないだろ!だって俺は……
(ムキになるあまりうっかり彼女に自分の気持ちを告げそうになるのだが、咳払いをしてごまかそうとし。今思い返せば糸守で会った時忘れないように名前を書こうと言い出したのに告白の言葉を書いたことを思い出し彼女はそれを覚えてるのか気が気でなくなり)
…瀧くん、何か誤魔化したやろ?(俺は、と告げた途端咳払いにより誤魔化されてしまい、じとりと不満げに相手睨み。相手に他に好きな人がいると言われてしまった場合、きっと伝えなかった事を後悔してしまう。歩いていた足を止め唐突に「手、出して!」と言えば鞄の中から1本のペンを取り出し、あの時の返事を書こうとして。)
べ、別に何も?
(図星を突かれてしまい慌てて誤魔化そうとするも誰が見ても怪しい以外の何物でもなくそれでも本人は誤魔化そうと試みて。そんな矢先彼女がペンを出し手を出してと言われ、真っ先にあの時のことを思い出すも今やる意味が分からず「いや、もう三葉の名前は忘れないからな?」と苦笑いを浮かべ)
…別に名前書くんやないよ?(完全に名前を書くのだと勘違いしている相手に先程の顰めっ面から笑い声零し。少々強引ながらも相手の手をとると、自分の連絡先と"私も"という返事を書けば掌握らせ「家着くまで見んといてよね」と念を押す様に相手の眼前に人差し指差し。連絡先を書いたのはあの時の様に連絡を取れないのが怖かったから。すぐ傍にいるのは分かっているがいつかまた離れる日が訪れるかもしれないと考えると、胸を締め付けられる様な感覚に襲われ。)
えぇ……別にいいけどさ。別に今見ても変わんねえような…
(何を書いているのか気になり今にも見たくなるのだがここで見たらどんな内容であれ彼女が怒るのは分かりきっているためここは我慢しなるべく見たい欲求に負けないようにと何か書かれた方の手で彼女の手を握っては再び歩き出して)
え、ええの!(しっかりと相手と手を繋ぎながらも顔は羞恥で染まり、何か話題を変えようと首を捻ると頭に過ぎったのは相手のバイト先の先輩である奥寺先輩。「…奥寺先輩とは今も同じバイトやっとるの?」と何となく尋ねると、彼女のスカートを裁縫した時の綺麗な笑顔が浮かび上がり。元から綺麗な顔立ちではあるけれど、笑うと更に綺麗だったのを思い出し。)
まあ…バイトなら今でも同じところでやってるけど
(ここまでして掌に書かれた文字のことについて触れようとしない彼女にどこか釈然としないような態度をとると唐突なまでの話題変更に内心ため息をつきながらも今でも変わらず店でバイトをしていることを告げて)
久々に奥寺先輩の顔も見たいし、今度瀧くんにバイト先連れて行って貰おうかな。(好チャンス、と言わんばかりに瞳輝かせると入れ替わっていた事は知らないだろうが彼女に会いたい欲が高まり。そして上手く誤魔化せた事に安堵の息を吐くと、あの手を見たらどんな顔をするのだろうと気になり。あからさまに嫌な顔されなければ良いけど、と最悪の事態を想定しながら苦笑し。)
なんて言って会いに行くんだよ。俺の彼女ですと言えばいいのか?
(最初は冗談交じりで相手をからかうつもりで発したこの言葉であったが、この言葉がとんだ自爆であったことに今更ながら気づきそれと同時に自分の中で気まずくなってしまい「な、なんてな……アハハハハ」と無理矢理笑ってごまかそうとして)
…っ、もしそう言うんだったら私も乗ってあげるでね。うちの瀧くんがお世話になってますーって奥寺先輩に言ったるわ。(相手の発言に驚きながらもこれ以上は流されまいと少々大人の対応を見せ。しかしこれも自分にとっては自爆。じわじわと赤くなる顔を見せないようにと顔を背ければ、今周りに人がいないことをひどく安心し。)
ほ、ほう?なら精一杯乗ってもらおうじゃないか
(こちらは自爆したためすでに冷静な判断ができず挑発に挑発で返されさらにこちらも挑発で返し、もうこれ以上は恥ずかしくて死ぬレベルまで達しやっと自分の住むアパートが見えるとそそくさと歩き出してしまい)
瀧くんに合わせるんやからね!奥寺先輩の前で変に慌てたりせんでよ。(お互いに挑発しあってばかりで傍から見たら喧嘩でもしているのかと疑われてしまいそうだ。相手の歩みが早まると慌てて歩調を合わせ、視線の先にあるアパートを見遣れば見たことのある建物にやはり其処で一時期暮らしていたのだと実感し気付けば頬が緩み。)
あー……そういや三葉って俺ん家のことは知ってるんだよな
(中に入ってふと考えると自分と彼女は入れ替わった仲なので彼女は自分が住んでいる部屋のことを知っている。だから別に案内とかしなくても何がどこにあるのかとかは彼女も把握をしているのかもしれないが念のために彼女に問いかけてみて')
うん、知っとるよー。流石に瀧くんのお父さんの部屋には入らんかったけど、他の所は大体入ったと思…。(相手の問い掛けに頷き何処に入っただろうかと一つ一つ指折り数えていると、入れ替わっている時に作った風呂に入るなというお互いの禁止事項を思い出し、しまったとでも言いたげに口を閉ざし。慌てた様に「そ、それにしてもあんまり変わらんなー」とキャリーケース持ち上げながら話題転換し。)
三葉さーん?俺に何か言いたいことあるんじゃないんですかねー?
(あからさま過ぎる話題変更を見逃すはずもなくにっこりと柔らかく笑っているつもりではあるが逃すつもりはさらさらなく。それに家に着いたということもあり彼女の出した条件をクリアした今自分の手に書かれた文字を見ようと手を開こうとして)
…何のことやろ?まだ記憶曖昧なんかなー。(相手の笑顔に恐怖すら感じ視線を泳がせると若干棒読みになりながら首を傾げ。手を開けようとしている相手に顔を赤くすると「瀧くんの部屋に行ってから!」と更なる条件をつけ、出来るだけ時間を置こうと玄関先で然程脱ぎにくい靴でないにも関わらず時間掛けて靴脱ぎ。)
じゃあ俺が先に部屋行って見てくるから三葉はゆっくり来て大丈夫だからな。部屋の場所も分かってるもんなー?
(脱ぎにくいわけでもないのにやたら時間をかけるのでこれは明らかに時間稼ぎだと分かると彼は逃げ場をなくそうとして自分だけが靴をすぐに脱いで部屋に向かって早足で向かおうとして)
瀧くん前より意地悪になっとる…。(慌てて靴脱ぎ相手の後ろへと行けばぼそり、と前記述べ恨めしげに相手見て。前はもっとヘタレだったのに何時からこんなに変わってしまったのだろうか。視線を先程返事を書いた相手の手へと遣れば、どんな反応をするのかと今更ながらに緊張し始め。)
……えっと。三葉さん。これは、どういうことですか?
(部屋に着くなり余程気になっていたのか真っ先に自分の手の文字を確認すると連絡先と「私も」という文字。連絡先ならともかくメッセージの意味に最初は意味が分かっていなかったがかつて自分がしたことを思い出すと一気に顔全体に赤みが広がっていき彼女の方へと視線を向けるとやや片言に近い訪ね方で問いかけ)
そ、そのままの意味に決まっとるやろ!…私はあの時からずっと瀧くんのことが好き、なんやよ。(最初は威勢の良かった声も段々と小さくなっていけば羞恥のせいか涙も滲み始め、相手と同じ様に赤くした顔を両手で覆い。穴があったら入りたいとはまさにこの事だと納得しながら叫びたくなる気持ちを抑え、人生初の告白だと言うのに格好悪い姿を見られている様な気がして段々と自分が情けなく感じ。)
そ、そうか……そうか。俺の一方的な気持ちじゃなかったんだな
(最初こそ彼女の言葉の意味を理解できないでいたがようやく理解でき。自分は最初は先輩の事を好きだったというのは彼女も知っているため本気だと思ってもらえなかったのではないかという不安も吹っ飛び優しく彼女を抱きしめると「三葉。君が好きだ…俺と、付き合ってくれるか?」と湧き上がる羞恥を抑えながらあの時言えなかった告白の言葉を述べて)
私で良ければ、…お願いします。(再び抱き締められ告白の言葉が相手から紡がれると嬉しさのあまり涙が溢れ、背中に腕を回し肩口に目元を押し付けては何度も頷き。相手と再会出来たことに、あの時の返事をやっと返せたことに、沢山の相手との出来事が奇跡の様に感じられては、もう絶対に離れ離れにならない様にと強く抱き締め返し。今日は泣きすぎやな、と自分でも思いながらも中々止まらず。)
もう絶対離さないからな……やっと会えたんだから
(さすがにここまで泣かれると茶化す気持ちもなくなってしまい空いている片手で彼女の頭をそっと優しく撫でて「それにしても、よくあれを信じてくれたな。俺が先輩好きだったの、三葉も知ってただろ?」と結ばれた瞬間にこれを口にするのも無粋かもしれないが気になってしまい頭を撫でるのをやめないが不思議そうに聞いてみて)
…ん、知っとったよ。でも瀧くんは好きな人以外にはそんな事出来んと思ったの。(肩口から顔離し撫でられる感覚に心地良さそうに目を細めては、まるで猫のように手に擦り寄り小さく笑みを零しながら質問に答えて。ヘタレなのは入れ替わった時から重々知っていたし、何よりも巫山戯てあんなことが出来る程彼は器用な人ではない。「たまーに不安になったりはしとったけどね」と苦笑混じりに本音を述べ。)
安心しろって。俺が今一番好きなのは三葉だけだからな
(確かに先輩が好きだったのは事実だし否定するつもりもない。だがそれでも今は三葉だけが好きな人であるとい事も事実であり不安させないように優しく言い。先程から立ちっぱなしなので「どうせなら座って話さないか?」と自分のベッドの方へと視線を向けて提案をして)
…こんな男前な瀧くん私は知らん。(相手の発言に胸が高鳴りいつもの癖なのか髪の毛を触りながら提案に小さく頷き。相手の部屋は慣れている為、何の遠慮も無くベッドに腰掛けては「久々のベッドやー!」と両腕を大きく広げながらそのまま倒れ。相手に憧れてか東京に引っ越してきてからは布団からベッドにしてもらったが、試すのは今日から。今にも届いているであろう部屋の家具を想像してはどうやって配置するべきかと思考を巡らせ。)
おいこら。それはどういう意味だ?
(彼女が発した言葉はどう受け取っても褒め言葉としては受止められずまた意地悪でもしてやろうかと内心考えるも恐らく相手も慣れているだろうからどうしようか考え、やがて倒れる彼女を見てこちらは後ろから頭を撫でてみて)
別にー?前は瀧くんヘタレやったなーとか思っとらんよ。(さも楽しそうに笑いながら相手を揶揄う様な言葉を残しては首を横に振り。横になり撫でられていると安心したせいか欠伸を一つ零し、寝ない様にと目を擦りながら勢い良く起き上がり。横にいる相手を見ては少し身長が伸びたような感じがし、男の子の成長は早いと誰かが言っていたことを思い出すと納得して。)
ふーん……事故で抱きついて赤くなってた女の子はどこのどなたでしょうねー
(ヘタレヘタレと何度も言われてさすがに我慢の限界が来たのか顔を引きつらせながら先程電車の中であった出来事を蒸し返すようなことを言い出しさらには仕返しと言わんばかりに相手の耳元に顔を寄せて「三葉…好きだ」と吐息混じりで囁き本来なら恥ずかしくてできないことだが彼女を見返すためなら我慢ができて)
い、今その話しとらんやろ…っ!(先程の話を持ち出されると思い出したらしくじわじわと羞恥が蘇り。顔を紅潮させながらもせめて何か言い返そうと口を開いたところで耳元で響く相手の声に擽ったさからか思わず肩を震わせ目を固く瞑り、更に顔を赤く染め上げ。「…瀧くんのあほ。」とやや潤んだ瞳で睨んでは、不貞腐れた様に頬を膨らませ。)
やっぱり三葉も人の事言えないよなー
(仕返しが成功したのか彼女の様子は明らかに動揺の様子を見てとれ、満足げにクククと笑い次はどうしてやろうかと考えていると、今更ながら互いの顔がいつも以上に近いことが分かりこのままちょっとでも近づければキスをしてしまいそうなまでに近いことが分かった途端固まってしまい)
…わ、私は瀧くん程ヘタレやないもん。(相手が固まったのが見て取れると何故かと考える間もなく察し、今まで出した程のない勇気を振り絞り間近に迫った相手の唇にそっと触れるだけの口付けをしては「私だって出来るんやからね!」と相変わらず真っ赤に染めた顔のまま指差し。内心やってしまったと後悔ばかりが募るが今更無かったことにも出来ず。)
三葉……もう一回
(一瞬、自分の唇の柔らかさの正体が分からず固まったままでしばらくしてようやくキスをしたのだと分かると彼女の名前を不意に呼んでもう一度キスをしたいと願う気持ちを伝えると今度はこちらから唇を重ねて口づけをするも彼女とは違ってすぐに唇を離そうとはせず)
っ、ん…!(再び唇が重ねられると失礼ながらも相手から口付けをされるとは思っていなかったようで、驚いたように一度瞬きを。そっと目を閉じ段々と早くなっていく鼓動の音が相手に聞こえていないことを祈りながら、相手の服の裾を掴んでは全てが初めての体験故に慣れない口付けにどうしたら良いのかと頭は混乱するばかりで。)
……っ!ご、ごめん……!
(しばらく彼女の柔らかい唇を味わい唇を離し、ふと冷静になってみると彼女から体も離していきなり彼女に口づけをしてしまったことなど色々と言いたいことはあるがとにかく今は彼女に謝りたいという気持ちが強くて真っ赤になりながらもとにかく謝罪をして)
あ、謝らんでええよ!…先にしたのは私やし、お互い様ってことで瀧くんのこと許してあげるでね。(慌てた様に首を横に振っては再び自分の発言が自爆になり、これ以上赤い顔を見られないようにと相手のベッドの上に置いてある毛布を頭から被り。上からの発言になってしまうのは照れ隠しであり、ぼそぼそと呟くように言い。)
三葉……今度は、ちゃんとやらないか。不意打ちとかじゃなくて
(よく考えてみたら、先ほどのキスはお互い不意打ちにも似た感じになりせっかくお互い好きでいるにも関わらず初めてがこんな形になっているのがどうにも納得できないのか再び彼女の方へと近づいて毛布ごと彼女の体を抱きしめて)
…ちゃんと瀧くん目瞑ってね。(毛布越しに相手の温かさに包まれると顔だけ出し、未だに赤みが引かないままであるが小さく笑みを浮かべながら頷いて。いくら好きな相手だからと言って顔を見られながらキスをするのはまだハードルが高過ぎると感じ、少しでも恥ずかしさを軽減させようと考え。)
……そういう三葉もな
(彼女から出された条件を断る理由もないのだがもしかしたらと言うこともあり彼女も自分のキスをしている時の顔を見ないという条件を出してそうと決まったら早速と言わんばかりにわざとかそれとも勢いだけなのか彼女をそのまま押し倒そうとして)
私はさっきも目瞑っとったしー。(先程の緊張した空気は何処へやら、ムードの欠片も感じられないまま押し倒されては照れくさそうに笑みを浮かべ。少々躊躇いながらではあるが相手の首に手を回せば、顔を近付け相手の頬に軽く口付け「…びっくりした?」なんておどけて言って見せ。)
だから……不意打ちは反則だろ
(押し倒し少しは自分も男らしくやれただろうかなど考えている内に彼女はすでに行動を起こして自分の頬に口づけをしてきたので驚き頬を赤くすると悔しげに呟いてそれならばと仕返しにちょうど見えた鎖骨に顔を近づけたかと思うとこちらもそこに口づけをして、それでは飽き足らず舌を這わせてペロリと舐め)
瀧くん顔真っ赤になっとるよ?(相手の赤くなった顔に悪戯っ子の様な得意げな表情を浮かべ、内心ガッツポーズを決め謎の余裕が生まれ。しかし鎖骨に今まで感じたこともない感覚に「ひゃっ!?」と驚いたような甲高い声をあげては慌てて口塞ぎ。恥ずかしさからか相手の頭叩くと、それに続き「あほ!変態!」と顔を真っ赤にしながら相手を見上げ。)
いたっ!変態はないだろ!
(仕返しが成功して満足げになっていたのもつかの間、突然彼女は頭を叩いて自分を変態と呼称してくるのにさすがに不満を感じたのかこちらも不満を露わにして「それにしても三葉も結構可愛い声を出すんだな…」とまるで反省していないのか唐突にそんなことを言いだして)
私の胸触っとったくせに…。(入れ替わり時、胸を触っていると妹の四葉に聞いたことをまだ根に持っているのかじとりと相手睨み。しかし先程出てしまった自分の声について何やら言っている相手に「もうそれはええの!」と話を終わらせようと相手の片頬軽く引っ張り。)
いててて!そ、そういう三葉だって俺の大事なところ触ってたりしてたろ?
(実際はさほど痛くもないのだが無意識の内に叫びつつも、相手の言葉は否定できずにいたがこのまま言われっぱなしの自分でもなくまるで根拠こそはない事ではあるがおそらく自分が入れ替わった時に彼女の胸を触ったのと同じ感じで彼女も自分の大事な男の証を触ったことに対して追求をしようとして)
…わ、私は1回だけやもん!瀧くんは毎回触っとったって四葉から聞いとるんやよ!(素直に触ったことは認めながらも相手に比べると数は少ない訳でそれを主張し。入れ替わりが終わった後、今日は触っていないのかと何度も確認されたものだ。あの頃を思い出し小さく溜息を吐き、色々と大変ではあったがかなり貴重な体験であったと今となっては思い。)
別に回数とか関係ないだろー?触ったという事実は変わらないしなー
(否定こそはしなかったものの1回だけだと主張してきて当然そのことに納得するはずもなく先ほどまでの初々しいムードはどこへ行ったのやらまるで子供の件かみたいに屁理屈を言い合うような感じになり。それでも形はどうであれ彼女とこうして二人で話していることに顔こそ出さないものの幸せを感じて)
…本当にもう、この男は。(屁理屈ばかり述べているこの関係が一番心地よく過ごしているのだと自分でも分かり、前記述べては口元に手を当て肩を震わせながら笑い始め。まるで山頂で彼に会った時の様だ、と密かに思いつつ笑いすぎたせいか目元に浮かぶ涙を拭い。)
こうして話してると、本当に三葉がいるんだなって思えてくるな……生きてて本当によかった
(本来ならば会うはずもなかった彼女とこうして出会え、今では恋人と言う関係にまで発展をしている。不思議なものだが嬉しくもあり自然と笑が漏れてきて「三葉…生きててくれてありがとう」と誤解を与えるような言い方かもしれないが自分なりに彼女が生きていることへの感謝の言葉を述べ改めて顔を近づけていき)
…瀧くんも、私達を助けてくれてありがとう。(感謝の言葉には感謝の言葉を、と相手が糸守町の町人を助けてくれたことには感謝してもしきれないが頬を緩ませながら礼を述べ。お互いの影が重なり合った瞬間に唇に柔らかい感触が触れ、約束通り目をとじ。こんなに幸せに包まれていて良いのだろうか、と、今これほど自分が幸福感に溢れていることに若干の恐怖を覚え。)
町の人を助けられたのは三葉が頑張ったからだ。俺は知らせに来ただけだからな
(確かに自分が三葉と入れ替わって行動を起こさなければ同じ運命を辿っていたかもしれないがそれでも最終的に父親を説得して町人を避難させたのは彼女の尽力がほとんどであることを実感して。互いに重なる柔らかい感触にキスをしたのだと改めて感じると嬉しさと恥ずかしさではにかんだ笑みを浮かべて)
その伝えに来るって言うのが大事!瀧くんが伝えに来てくれんかったら私は今頃此処におらんよ。(その為に口噛み酒を飲んだというのはかなり恥ずかしいが、命の重さには変えられない。父親に消防の手配を頼みに行く時は派手に転んで怪我をし、掌に書かれた文字を見てまた走れた。きっと相手のお陰なのだろうとしみじみ。本日3回目の口付けではあるが、未だ慣れず顔に熱は集まるばかり。しかし相手の笑みを見ては釣られるように顔を綻ばせ。)
なら来て本当によかったんだな。だから三葉も今ここにいるんだし
(自分がもし会いに行こうと思わなければ、入れ替わらなくなったことをたいして思わなければと今考えるとぞっとするようなできことであり今こうして触れている体も感じる温もりも全て感謝をしようと思いどこか甘えるように彼女に擦り寄り)
…瀧くんは甘えん坊さんやね。(擦り寄ってくる相手を愛おしく感じ、頬を緩ませては相手の髪の毛を梳く様に撫で。今更ながら本当に付き合っているのだと実感すると、胸の中が暖かくなるようで会えなかった時間をこれから取り戻していこうと決意。)
三葉も甘えてもいいんだぞ?
(今更ながら男の方が甘えるのもどうなのだろうかという疑問が思い浮かびそう提案してみると少しだけ彼女から体を離して両手を広げ、いつでも来いと言わんばかりに彼女から甘えてくるのを期待していて)
…私結構甘えとるよ?(広げられた腕を見てはぽかん、と目を丸くし首を傾げるが、仕方ないとでも言いたげに笑みを零しながら相手の胸に飛び込めば「瀧くんにお願いされたら断れんけどね」と、何処か得意げで。宮水家の長女である以上、誰かに甘えたり頼ったりはあまり得意では無かったが相手の前では何故だか素直になれ。)
じゃあもっと甘えろよ。俺は三葉の彼氏だからな
(甘えていると言われてどこで甘えられただろうかなどと思ったが、たとえ甘えていたとしても彼氏として甘えていてほしいという気持ちから「彼氏」と言う単語を改めて口にしどこかドヤァと言いたげに笑みを浮かべて彼女の頭を撫でて)
んー、瀧くんにならいっか。…瀧くんも私に甘えてもええんやからね。彼女なんやし!(顎に手を添え考える様な素振り見せるがすぐに決断をしては小さく笑みを浮かべ。しかし甘えてばかりでは流石に悪く、また女という理由から甘えてもらえないのも寂しく感じると彼女という言葉を強調しながら相手の眼前へと指差し。)
いや…俺が甘えたりするとキスばっかになるかも
(正直先ほどからキスばっかりしててどこか癖になってしまい、何度でも彼女とキスをしていたくなってしまうのだがさすがにそれは彼女にも悪いと思い、かといって理由を話さないのも悪いのでここはあえて嘘はつかず本音を口にして彼女の頬にそっと触れて)
き、キスだけでも瀧くんとなら…って今のなし!(自分がどれ程恥ずかしい発言をしているのか自覚すると僅かに頬を赤く染め、困ったように視線を泳がせていると相手の手が頬に触れ驚いたせいか小さく肩を震わせ。恐る恐るではあるがそっと相手の手に自分の手を重ねては、改めて相手が自分より大きいことを実感し。)
…三葉。隙だらけだな
(先ほど述べた彼女の言葉をスルーするわけなく無防備にもこちらの手に触れてくる彼女に我慢ができなくなってしまい彼女への返事も考える余裕すらも与えないように顔を近づけてそっと自分と彼女の唇を重ねて口づけをして)
ッ、んん…!(相手の顔が近付いてくると阻止しようとするが既に時遅し。唇塞がれてはくぐもった声を出し、最初はあからさまに動揺した様子を見せ体を強張らせていたが少しづつ慣れてきたのか徐々に肩の力を抜き。一旦唇を離し少々戸惑いが混じりながらも固く目を瞑り、今度は此方から口付けてはうっすらと目を開け相手の様子伺い。)
んんっ……ふぅ
(今度は彼女からと不意打ちながらもキスをしてきて唐突のため変に息が漏れてしまい。それでも最初の時と比べだんだんと慣れてきたのか口づけをしてきた彼女に対してカウンターを仕掛けるようにわずかながら自分の舌を彼女の口内へと侵入させようとして)
ん、っ…は。(突然侵入してきた相手の舌に驚きを隠すことなど出来ず開いた目を再び反射的に閉じるが、半ばヤケクソになりながらおずおずと唇開き舌を触れ合わせると相手の首へ腕回し。流されてばかりなのも癪で、仕返しと言わんばかりに首筋にそっと指這わせ。)
んぅ……っ
(触れ合う舌と唇。それに合わせて自身の首に彼女の指が這うくすぐったい感覚に襲われ体をもぞもぞと動かしてここまで来てしまうと簡単にやめることができず最初は抱き合うだけだった二人の体勢も彼が力を少しだけ入れて彼女を押し倒しながらもキスだけはやめずに彼女の感触を堪能していき)
っ、ん、…ふ、ぁ。(背中に柔らかい感触が伝わり押し倒されたのだと理解するが酸素が足りないせいか思考が上手く働かず、頬を上気させながら生理的な涙を瞳に溜め。初めての経験故に鼻で上手く息を吸うことが出来ずどうしても口での呼吸となってしまい、そろそろ酸素不足だと察すると相手の肩軽く叩き。)
ぷはぁ…!はぁ……はぁ
(初めて行った為いつやめればいいのか分からないまま行っていたため長時間行っていたが彼女から肩を叩かれようやく察して唇を離して。長時間息がうまく出来ていなかったのか離すと同時に肩で荒い呼吸をしては彼女の方を見て少しだけ気まずそうにしていて)
…私色々と瀧くんに奪われとる気がするんやけど。(恥ずかしさから相手の顔を見ることが出来ず顔を逸らすと毛先を弄りながらぽつり、呟いては今にも埋まってしまいたくなる気持ちでいっぱいで。先程の比にならない程の鼓動の音に自分でも驚きながら、早く収まれと祈ることしか出来ず。)
それはどういう意味だ?
(なんとか時間をかけて呼吸を落ち着かせていきふぅと言う一言とともにいつも通りに戻すといきなり彼女は自分は彼女から色々と奪っていると言われてしまい意味がよくわかっていないのか怪訝そうに尋ね)
何でもなーいー!(相手が本当に理解出来ていないのだと分かれば苦笑しながら首を横に振り、相手の両頬を痛くない程度に摘み。自分の頬とは違うがそれなりの弾力があり、気付けば夢中になっており楽しげに笑みを浮かべ。年頃の男の子だし、肌のことなども気にしているのだろうか。)
どうしても言わないなら……もう一度するか
(気になることを言っておいて何でもないというのはまかり通らないと思い、さらには自分の頬をまるでおもちゃのように弄んでいる彼女にむっときて先ほどのように苦しいほどしないが彼女の羞恥心を得るには十分だと思い弄られながらも顔を少しずつ近づけていき)
…言う!言うから!(名残惜しそうに相手の頬から手を離し、自分の唇を死守する様に両手で唇覆い。相手には申し訳ない気もするが、これ以上キスをするとどうにかなってしまいそうな気しかせず。「…瀧くんに初恋もファーストキスも奪われたんよ!」と投げやり気味に言うと、顔が熱くなるのを感じ視線を外して。)
なんだ……そういうことか
(奪われたというからにはどんな重要なことなのかと思えばいい意味で予想外の返答が来たのでぷっと吹き出すと思わず笑いだしてしまいもちろんそれは彼女をバカにする気持ちではなくただ安心したという意味として笑っていて)
結構重要なことなんよ?本当に男の子はデリカシー無いんやから…。(唐突に笑い出した相手を馬鹿にしているのかとでも言いたげな視線を送っては額を小突き。サヤちんも前同じ様な事を愚痴っていたのを思い出すと男は皆一緒なのだと理解。しかしそんな彼を好きなのは間違いなく自分であり、小さく笑みを零せば「ちゃんと瀧くんが責任とってくれるんやよね?」と首を傾げ。)
いや、でも嬉しいと思っているぞ?三葉の初めてが俺なんだもんな
(依然として笑い続けてはいるものの浮かべた涙を拭ってようやく落ち着かせ責任と言う言葉に苦笑いを浮かべては「安心しろ。俺が一生三葉を幸せにするからな」と少しだけかっこつけて言ってみせたものの聞こえ方によってはプロポーズに近い発言をしていることにこの時の彼は気づいておらず)
本当、瀧くんには敵わないよ…。(女の子ならきっといつかは憧れた事のある台詞に思わず胸を高鳴らせ、顔を赤く染め上げると照れた様に笑い。いつかお父さんやお婆ちゃんにも会って貰おう、と密かに自分の中で決めると来るべきその日が今から既に待ち遠しくなり。)
…三葉?
(彼女の口にした言葉の意味を、先ほどの発言の重要さに気づいていない彼にはどういう意味なのか分からず首をかしげて。気になりはしたが先ほどのようにあまり強引には聞かない方がいいと思い特に追求せず突然彼女に抱き着いて)
た、瀧くん!?…急にどうしたんよ。(突然抱き着かれると驚いた様に目を丸くしつつ、相手の背中をあやす様に優しく撫で。今日は沢山相手に抱き締められ、相手の腕の中にいると居心地が良いのは確かで。相手にとっても自分がそんな存在になれる様にと、強く抱き締め返し。)
んー。なんでも
(甘えたくなったと言いたかったが男である以上それだけは絶対に言いたくないと思い入れ替わってたためかどこか懐かしさを感じ、心地よくなり。その心地よさと懐かしさ故か無意識の内に自身の右手が彼女の胸へと伸び軽く揉み始め)
~~~ッ!(胸に何やら違和感を感じその場所へと視線を遣れば声にならない叫び声を上げ、怒りなのか恥ずかしさなのか顔が真っ赤に染まると相手の頭を平手で叩き肩を押し。「油断も隙も無いんやから…!」と赤くなった顔のまま相手を睨みながら呟く様に述べ。)
い、いやー……なんていうか懐かしく感じて
(心地よい感覚から一転して彼女から力強いものを感じて。言い訳をするつもりはないのかただ下心を持って触ったわけではないということを告げて何とか機嫌を直してもらおうといろいろと考えはするのだがいい言葉が見つからずにいて)
瀧くんは触り過ぎなんやさ。(むす、と頬膨らせたまま相変わらず不貞腐れた様子ではあるものの、「今度触ったら瀧くんのお父さんに言い付けるからね」と念を押せば今回の事は水に流してあげることにし。驚愕してばかりの今日一日。今はそこまで疲れは感じないが夜には丁度良く睡魔が襲って来るだろう。)
…三葉だって触ってたくせに
(一回だけとはいえ自分の大事なところを触っていた彼女も自分と同じなのではないだろうかと不満げに彼女のことを見ていては。まあいいかと諦めてしまい軽くため息をつくと「てかなんで俺の親にいいつけるんだよ!」とこれまた理解できないことを言い始めるのでツッコミをして)
…何となく、かな?(特にこれと言った理由は考えておらず予想外の質問に目を丸くすると、何とか理由を考えようとするが中々出てくる言葉は無く。笑いながら誤魔化そうと試みては首を傾げ、気まずそうに視線を彷徨わせて。)
こいつ……そんなこという奴はこうだ!
(何となくで親に自身の痴態を報告するというのでもしやからかったのではないかと思いそう思うとなんだかムカっときてしまい彼女の頬をつかんでぐいーっと引っ張るようにつねり。触っている内に女子らしく柔らかい肌をしているななどと内心思っていて)
いひゃい!(頬を引っ張られる痛みに表情歪めながら頬を掴む手の甲を軽く叩きせめてもの抵抗を見せ。しかしあの発言は迂闊であったかと申し訳なさそうに眉下げては「怒った…?」と相手の手を叩くのを止めそっと包むように握れば不安げに見上げ。)
怒ってる。もう三葉なんて知らねえ
(本当は怒っている気持ち自体はこれっぽちもなく先ほどのむかつきもすぐに収まっているのだが先ほど意地悪(?)をされたのでその仕返しがてら拗ねたように彼女から顔をそむけてつねっていた両手を離して)
…そんなこと言わんでー!私は瀧くんのこと好き、それはずっと変わらんもん。(相手から顔を背けられてしまえばガーン、と効果音が聞こえそうな程ショックを受けた様な表情を浮かべ。思わず泣きそうになるのを唇を噛み締め耐えながら相手へと飛び付く様にして抱きつけば、普段は言えないことを恥ずかしげも無く伝え。)
嘘だよ……俺だって三葉のことが好きだから
(からかうつもりが予想以上の衝撃を彼女に与えてしまったらしくこの空気で冗談だったなどと言えるはずもなくこちらも彼女の体を抱きしめるとそれが嘘偽りないことを証明させるかのように彼女の唇と自身の唇を軽く触れ合う程度に重ねて)
…もう怒っとらん?(先程の言葉が本当では無かったという事が分かると安堵の息を吐き、相手の温もり、そして優しい口付けに頬を緩ませ。お返し、とばかりに自分から相手の頬へと口付けを。しかし未だ少し不安が残るのか恐る恐ると問い掛ければ首を傾げ。)
逆にどうしたら信じてくれる?
(自分としては先ほどのキスで十分に愛情表現を表したつもりなので彼女が信じてくれるには一体何をしたらいいのだろうかと考えるも、やはり自分には思いつかずうーんと首をかしげていて)
べ、別に疑っとるんやないよ?…でも瀧くんが何かしてくれるならもう一回キスして欲しい、かも。(慌てた様に首を横に振り、徐々に声が小さくなっていくのと同時に頬の赤みが増していき。しかし「な、なーんちゃって!」と恥ずかしさの方が募ったせいか誤魔化そうと笑みを浮かべては、あちこちに視線を遣り。)
それで信じてくれるなら
(正直その言葉が冗談か本気かなんてどうでもよかった。恥じらう姿にときめいてしまい今にも彼女を抱きしめてキスをしたいという衝動的な気持ちになり視線が覚束ない彼女を余所に再び顔を近づけてそっと触れるだけの口づけをするのかと思いきや激しく吸い付くようなキスをし始め)
っんん、(今度は抵抗する間も無く口付けをされると相手の着ている服を皺がついてしまいそうな程強く掴み、先程の様な優しい口付けではなく、激しい口付けに驚いた様に肩を震わせ。やられてばかりなのも腑に落ちず、先程相手がした様に唇を割り舌先を侵入させ。)
んっ……っ
(少し激しいキスをするだけで彼女は反撃できないだろうとタカをくくっていたが予想外の反撃に最初は驚いたようにピクッと反応を示し。一瞬だけリードを奪われそうになるもそれに応えるようにこちらからも舌を回してそれと同時に彼女の下腹部を弄り始め)
ん、…ふ、ぁっ。(舌が絡み合うと未だ慣れないせいか一瞬離してしまうが、すぐに再び絡ませ。下腹部の擽ったさから体を捩らせ小さく声が洩れ、悪戯をするのはこの手かと相手の腕を軽く叩き。時折、息を吸う為に口を小さく開くがあまりにも甘い声が出てしまい自分でもかなり驚いている様で。)
(/お待たせしてすみません!少々立て込んでおりまして、やっと昨日終わったところです…!)
んぅ……
(下腹部へと動かしていた手は彼女によって阻まれてしまい、最初は抵抗しようかと思ったのだがおとなしく引っ込めて代わりに唇を吸ったり舌を絡ませたりと好き放題に彼女の口内を蹂躙し、やがて満足したのか舌と唇を離そうとして)
(/いえいえ大丈夫です!お返事をいただけただけでも嬉しいので!)
っ、ん。(勇気を振り絞り最後に、と相手の腕を引き一度離れた唇に触れるだけの口付けを。すぐに唇離し表情を見せまいと俯きながら相手の胸へと凭れ掛かり、キスをする際には何故か強張ってしまう体から力を抜き息を大きく吐き出せば、少しずつ落ち着いていく鼓動にほっと胸を撫で下ろし。)
(/主様が優し過ぎて涙が出そうです…!次遅くなりそうな時は連絡させて頂きますね!)
三葉……ずいぶんと積極的になったな
(さっきまで自分とキスをすればなすがままとなっていたはずなのに何時の間にやら自分から積極的に求めるようになったこの短期間の変化に驚きを感じながらもどこか意地悪がしたくなり「なんだかんだいって三葉ってやらしいんじゃないのか?」とニヤっと笑いながらからかうように問いかけて)
(/ご無理をなさらない程度で大丈夫ですよ!こちらはいつまでもお待ちしていますから!)
な…っ!瀧くんにやられてばっかりは腑に落ちなかっただけやし、勘違いせんでよね!(想定外の問い掛けに驚きのあまり勢い良く顔を上げては不貞腐れた様に頬を膨らませ、相変わらず相手に凭れ掛かったままではあるものの顔を逸らし。「瀧くんの方がやらしいし変態やさ。」と不満げに小さく呟き。)
(/ううう、本当に申し訳ないです。そして有難う御座います…! )
三葉だって変わらない気がするけどな……
(自分ばかり変態と言われるのは癪に障るのかこちらもむっとしたような表情をしてどうしたら彼女が悔しがる表情を観れるだろうかといつの間にか目的が変わっていてしばらくして彼女の耳元に顔を寄せては軽く息を吹きかけるというなんとも幼稚ないたずらをして)
(/いえいえ。では本体はこれにて失礼しますね)
瀧くんと比べたら私は全然や…っ、ん。(言い掛けている途中で耳元に息を吹き掛けられるとゾクリと背筋震わせ、再び耳元まで赤く染め上げては慌てて両耳抑え。「…あほ!」と何処か恨めしげに相手を見上げ、此方も何かしてやろうかと考えるもやり返される事が目に見え渋々諦め。)
(/それでは私も失礼させて頂きます。)
なあ三葉……不毛だからもうやめにしようか
(自分から仕掛けてきたにも関わらず突然自分と彼女の仕返しのし合いを「不毛」の一言を真顔で述べて。かと思えば急に彼女のことを抱きしめて「三葉ー」とまるで反論の余地を与えないかのように先ほどから計算しているのか素なのか分からない言動をとっていて)
瀧くんからやってきたんに…。(少々不満げにじとりと相手を見上げるも、相手に抱き締められると何故だかもうどうでも良く感じてしまい「仕方ないなー、瀧くんは。」と小さく笑みを浮かべ。惚れた弱みと言うものだろうか、ベタ惚れなのは相手にもバレていそうな気がして少し恥ずかしく感じ。)
そういえばさ……何で三葉あの時髪切ってたんだ?
(抱きしめている時、ふと突然疑問に思ったことを口にし、最後に入れ替わった時から糸守で再会するまでの間に一番の変化と言えば髪を切ったことであり何故切ったのか。なんとなくなのかそれとも何か理由があったのかいずれにせよ気になってしまい彼女に問いかけて)
…私、瀧くんに会いに行ったでしょ?その時に当たり前と言えば当たり前なんやけど、瀧くんが私のこと知らなかったのがちょっとショックで。(そう言えば話していなかったっけ、とあの頃に比べると伸びた髪の毛先を弄りながら話すと苦笑し。自分達は会えばすぐに分かると思って行った東京であったが、彼は当然自分のことなど知らない訳で。結局あの時は組紐を渡して名前を告げただけになったが、周りから見ると異様な光景だっただろう。)
それで切っちまったのかよ…勿体ねえな。俺三葉の髪好きだったからな
(最初入れ替わった時は束ねることを鬱陶しいとも思えた髪であったがそれでも今となっては愛しい彼女の髪であるためお気に入りであったことを言うが、これでは髪だけと誤解を与えかねないので「もちろん髪を切った時の三葉も今の三葉も全部好きだからな」と当たり前のように笑顔で告げて)
っ、瀧くんそれは反則やよ…。(好きなのは髪だけなのかと肩を落としかけるが相手の言葉に顔を赤くし、照れ隠しに肩口に顔を押し付け。それと同時に今は髪を伸ばしていて良かったと安心し。幼馴染みのサヤちんやテッシーにも髪を切った時はかなり驚かれた事を思い出すと笑みが零れ。)
好きな人に好きと言って何が反則なんだ?
(分かってはいるもののあえてそこはとぼけて見せ彼女の髪に触れてみると女子らしく手入れされているであろう柔らかな感触が伝わり。同時にこうやって彼女の髪を触れるのも恋人である自分の特権なのだろうと思うと自然と笑みを浮かべていて)
…やっぱり意地悪やわ。(何の反論も出来ず悔しげに眉を顰めていると髪に触れられ相手の優しい手つきに更に何も言えなくなり。「瀧くんはあまり髪型変わっとらんよね。」と肩口から顔を離し相手を見上げては、相手の髪をくしゃりと乱すように撫で。せいぜい変わったと言えば身長だろうか、以前に東京で会った時は同じぐらいの背丈であったことを思い出し。)
そ、そりゃあ伸ばそうとも思わなかったからな
(急に強く髪が乱れるのではないかと思わせるほど撫でてくることに最初は驚いたものこやがてそれすらも心地よさに変わっていきこちらも変わらずに彼女の髪を優しく撫でていきやがてその手は彼女の頬の方へと移動していき)
瀧くんはそのままが1番似合っとるからええんやけどね。(満足したのか乱した髪を整える様に撫でていると頬に触れる手の温もりに少し照れくさそうに笑みを浮かべ。相手の手に自分の手を重ねては「前はもう少し小さかったのになー。」と彼が中学生であったときを思い出しながら空いている掌を見て。)
そう言われるとそう簡単に変えられねえよ
(1番似合っていると言われたからには今の自分からそうそうにイメージを変えられることができなくなり口を尖らせるも今の自分を好きでいてくれることに嬉しさを感じ、その嬉しさからか彼女の頬に顔を近づけるとそっと触れる程度の口づけをして)
変えんでええの!(口を尖らせる子供らしい様子を見せる相手に愛しさまでも感じ小さく笑みを零し。頬に触れる柔らかな唇の感触に驚いた様に目を丸くしては、相手に口付けられた箇所からじわじわと熱くなっていき。お返し、と軽く膝立ちになると相手の額に口付けをし、その表情は未だ赤いままだが得意げで。)
三葉……今日親帰って来ないんだよな
(額に口づけをされてピタリと動きを止めしばらく沈黙をした後に突然今日は彼女が家に帰らなければこのまま二人っきりになれるという意味合いを込めてその言葉を述べると「……どうする?」と彼女の耳元に顔を近づけて無意識の内に甘い吐息を交えて囁いて)
…瀧くんと一緒に、いたい。(奇跡とも言えるような確率で出会えた相手と離れることなど今日は出来そうに無く、頷いてみせては緊張しているせいか手を強く握り締め。そろそろ荷物が部屋に届いてる頃だとは思うが明日整理したら良いか、と今は相手といる時間を何よりも大切にしたいと感じ。)
今日は帰さねえからな……
(一緒にいたいという意思をこちらに示す彼女にもうこちらは止める気など全くなく彼女の耳元に今更帰ると言われても帰そうという意思はないことを告げ。彼女の華奢な体を力強く抱きしめるとその唇を重ねて)
ん…っ。(相手の力強い抱擁に少し苦しさを感じるがそれよりも嬉しさの方が大きく改めてすぐ傍にいることを実感し。幸せを感じながら唇が触れ合う感覚に肩を震わせては恐る恐る唇をそっと舐め、相手の首に腕を回し。どんな表情をしているのかと気になりながらも羞恥故に目を開ける事は出来ず、それと同時に自分の表情が見られていないことを祈り。)
んぅ……
(最初こそは躊躇いもあったがだんだんと慣れてきたのか口づけも大胆になっていき同じように唇を舐めたり吸ったり舌を絡ませたりと知識はそこまであるわけではないのだが体が求めているのかその姿勢は崩さず吐息と淫らな音が部屋中に響き渡り)
ん、ふ…っ、(部屋に響く音に羞恥を煽られ耳元まで赤くし、握り締めている掌に自然と力が入り。先程から彼にリードされてばかりいるからか、もしかして経験があるのかと少々疑問を抱き。彼も高校生で多感な時期である為経験があっても仕方ないとは思いつつも、何だか複雑に感じると相手から唇を離し「…瀧くんって他の子とキス、した事ある?」と眉を下げて不安げな表情を浮かべるとあからさまに嫉妬だと分かる様な発言を。)
はぁ!?ない!ない!そんなのねえよ!
(いきなり唇を離されてどうしたのかと思っていると突然彼女から他の子とキスをしたことがあるのかと言われて素っ頓狂な声をあげると全力で首を横に振って否定をしてやがて目線を下に下げると「初めてのキスは三葉に決まってるだろ…」と言うのも恥ずかしくなり消え入りそうな声で呟いて)
瀧くん慣れとる…って言うか上手いって言うか、だからちょっと勘違いしちゃったんよ。(相手のあまりの必死さに思わずぽかん、と目を丸くしながらも安心したせいか笑みが零れ。最後の言葉もしっかりと耳に入り「それ聞けて良かった。私も、やよ。」と照れくさそうにはにかみながら相手の胸に飛び込む様にして抱き着き。)
たくっ……キスに慣れてるなら先輩とのデートだって上手くいったっての
(抱き着く彼女にやれやれと言った様子を見せて受け止めると、過去に大失敗した初恋の人とのデートの事を思い出し、結果的に彼女と結ばれることになったので結果オーライともいえるがこれさえ言えば彼女も納得するだろうと思い悪態気味であるがそう呟いてみせ)
じゃあ結局あのデート失敗、だったんやね。…あの時入れ替わっとったら成功したんやない?(相手の言葉から察すると残念な気持ちやら安心した気持ちやら。苦笑混じりに述べるも、女の自分から見てもあんなに美人な奥寺先輩と彼が付き合うのを想像するとやはり複雑でそんな想像を振り払う様に首を横に振り。)
ふーん……成功してたら俺が先輩と付き合ってたかもしれねえのに?
(彼女のことだから他意はないのは分かっているものの、どこかむっとしたような表情をして。もし仮に成功していたとしたらその後の関係も順調に行ってそのまま付き合っていたという可能性も否定できない。今の自分からしたらそれはとても考えたくはないことなので不満が募ってしまい)
…それは嫌。奥寺先輩にはかないっこないもん。(丁度考えていた事を話題に出されると彼女がとても良い人であることは分かっていながらも不満げに眉を顰め。あれだけ綺麗な人は滅多に現れないだろう。それに、と口を開けば「瀧くんは私の、やし。」と蚊の鳴く様な声で呟き言っている間にも体温が上がっているのを自分でも感じ。)
そうだろ?とういう理由でそんなことを考えてたか知らねえけど……
(自分が先輩と付き合うことになる可能性を嫌と否定してくれたことに嬉しさと安堵を感じるも、それでも何故そんなことを考えていたのか分からずとにかく今だけはそんなことを考えてほしくないと思い彼女の顎をくいっと上げると「今だけは俺だけのことを考えてくれよ」と囁いて)
っ、言われんでも瀧くんのことしか考えとらんわ!(半ば強制的に顔を上げられてはすぐ目の前には相手の顔があり、あまりの近さに視線を泳がせながら照れ隠しに手元にあったクッションを相手の顔へと押し付け。今まで誰かと付き合った事はなく、いつもは幼馴染み2人を見守る側であった為どんなことをするのにも躊躇ってしまい。)
ぶぅ!……な、何するんだよ!
(いきなり力強くも柔らかい感触の正体に気づかず何かと思いそれを手に取ってみるとそれは自分のいつも使っているクッションであることに気づき、今の流れでそれを押し付ける流れではないだろうと思った彼はそれをつかむとベッドの下の方へ投げ込み)
だ、だって…って私のクッション!(手からクッションが離れると赤くなった顔を隠せる物はもう無く、彼の部屋の私物であるのにも関わらずまるで自分の物の様な発言をしては手を伸ばすも届かず。辺りを見渡し代わりになるような物は無いかと探すが見当たらなく、観念したかのように目を伏せ。)
そ・れ・は。俺のだ!
(自分の部屋にあるクッションを私のと口にする彼女に訂正をするように叫び見れば顔を赤くしている彼女の顔がありにやりと笑みを浮かべると「三葉さーん。どうして顔を赤くしてらっしゃるのですかー?」と耳元に顔を近づけて意地悪に問いかけ)
好きな人が近くにいたら赤くなるのも仕方ないやろ…!(耳元で話されるのは未だ慣れずに両耳抑えると相手のにやけ顔が視界に入りヤケになりながらも赤くなってしまう理由を話し。話している間にもじわじわと羞恥が募り、涙目になるが睨む様にして相手を見上げ。)
知ってる。でも赤くなってる三葉がかわいくて仕方ないんだよ
(羞恥のあまりどうしようもなくなっている彼女を他所にこちらはあくまでも冷静であり挙句彼女が赤くなっている理由を初めから知っていたかのような発言をして彼女の頭をポンポンと撫でて)
瀧くんは何でそんなに冷静なんよ…。(相手の言葉には驚いた様に目を見開き何度か瞬きを。自分の手よりも大きな手で頭を撫でられていると何だか相手が大人びている様に見え、それと比較し自分は幼い子供の様に感じ。同い年なのに、と密かに思いながらもふとした瞬間に見せる相手の大人っぽさに胸を高鳴らせ。)
さあ?なんでだろーなー?
(挑発的に笑っているが内心では彼女の初心な反応一つ一つにときめいていて。でもそれをなるべく見せないようにと努めている結果であり今のこの余裕も殆ど虚勢に近く。頭を撫でていた手をやがて頰の方へと伸ばしていき)
…あんまり強がらんでもええんよ?瀧くんヘタレなんやし。(どうにかして相手の余裕そうな表情を崩せないかと頭を悩ませていると何かを思い付いたらしく頬に添えられた手に両手を重ねては、にまりと口角を上げながら彼の気にしているであろう事を述べ。)
なっ!?…み、三葉~?誰がヘタレだってー?
(彼女に触れる手を重ねてこちらに応えてきたかと思いきやいきなり自分をヘタレだと言い出す彼女に最初は図星を突かれたように動揺した素振りを見せるのだがピキピキと小さな怒りマークが出て顔をひきつらせては頬をぐにーっと引っ張り)
いーひゃーい!はなひへ。(先程までの余裕そうな表情から一変、顔を引き攣らせる相手の表情に満足げに笑みを浮かべ。しかしそれも束の間であり、頬を引っ張られる痛みに今度は此方が表情を歪ませる番であり、呂律の回らないまま相手に伝わっているかは別として抗議の声をあげて。)
俺に勝とうなんて10年早いからなー
(さすがに可愛そうになってきたのか彼女の頬をつねっていた手を離して手加減をしたつもりだが痛かったのかもしれないのでつねっていた頬に再び触れると今度はつねったりなどせず優しくなでて「痛かったか?」と問いかけて)
10年なんてあっという間!すぐ瀧くんに追い付いてみせるでね。(まるで10年先もずっと一緒にいるかの様な発言を何の躊躇いも無くしてみせては、まっすぐに相手を見詰め。頬を優しく撫でる彼の手に自然と表情を綻ばせては「ん、もう平気やよ。言うほど痛くは無かったし。」と苦笑も交えながら述べ。)
あ、あぁそう……
(痛くないと言われ何とか安心するのだがその前に言われた言葉を自分なりに解釈してみると気恥ずかしくなり一瞬動揺していた素振りを見せ「三葉って……10年経っても俺といてくれるんだよな?」と改めて確認をするように問いかけて)
…い、いるよ。10年だってその後だってずーっと瀧くんの傍にいる。(漸く自分がどれだけ恥ずかしいことを口走っていたのか理解し、少々口篭りながらも首を縦に振ると彼の空いた手をそっと握り。「瀧くんが嫌やって言っても離してあげんからね。」と未だ恥ずかしさは残っているが堂々と言い放ち。)
三葉……それはさすがに気が早すぎるんじゃないですかね
(遠回しなプロポーズに近い言葉に先ほど自分も似たような発言をしていたにも関わらずいざ自分が言われたとなると恥ずかしさすさまじく。それでもまだ高校生の二人にはまだ早すぎるのではないかと思うも決して嫌な気持ちが強く顔を俯かせ)
た、瀧くん、今のは聞かなかったことに…。(徐々に募っていく恥ずかしさから穴があったら今すぐにでも入りたくなり、髪の毛を触りながら視線をあちこちへと彷徨わせ。今更言った事を取り消す事は出来ないと分かっていながらもか細い声で上記述べ。)
え、えっと……嫌だと言ったらどうする?
(自分も彼女とは叶うことならずっと一緒にいたいと思っていたしそれを彼女の口からきいたということは彼女も同じ気持ちだというのだからそれはお互い思っていることなのだろうと認識をし彼女の要求を拒否するように、しかしそれでも確認をとるように首をかしげて)
…ど、どうしようね?(少し考える素振りを見せるが今の頭ではまともに考えることも出来ず、相手と同じ方向に首を傾げては苦笑し。先程は10年先も等と言ったが彼が他の人を好きになってしまう可能性だって有り得る訳であり、もしも離れることになったら自分は素直に相手から離れられるのかと考えるもそれは絶対に出来ないと判断し。)
俺は……ずっと三葉と一緒にいたい。
(自分の問いに首をかしげ曖昧な返答をしてくる彼女。これで遠回しな言い方ではだめだと判断をして彼女を強引ながらこちらに抱き寄せると恥ずかしいのかぼそっとか細い声で彼女に伝わるか伝わらないか分からない程度までの程度で囁いて)
私も…瀧くんとずっと一緒にいたい。(相手から告げられた言葉に照れくさそうに、それでいて嬉しそうに頬を緩ませると同意を示す様に頷き。相手の表情を伺う様に横目で見ては、恥ずかしげな表情に入れ替わっていた時自分も同じ様な顔をしていたのかとぼんやりと考え。)
って……なんかプロポーズみたいだな
(今まで散々濁してきたにも関わらずここにきて今更ながらストレートにも先ほどの言葉が将来を誓うような言葉であることを伝えてしまい今の自分の顔の状態を見られたくないのか彼女から顔を見られないようにと顔を横にそむけて)
…予約、やさ。まだ学生やから何にも出来んけど、もう少し大人になったらちゃんと私からプロポーズしてあげるでね。(プロポーズ、女子なら誰もが憧れるであろうその言葉を聞くと頬に熱が集まるのを感じながらも口元を緩ませ。今にも消え入りそうな声で呟けば、顔を背けてしまった相手の頬に軽く口付けを落とし。)
お、俺が先にプロポーズするから…
(突然の頬に感じた柔らかい感触にピクリと反応を示しプロポーズは自分からと言う彼女の言葉に妙な対抗心が出てしまい彼女からではなく自分から申し込むと不意打ちの口づけに顔を彼女に向けられないものの弱い口調ながらもはっきりと宣言をして)
…そういうことは顔見て言って欲しいなー。(肝心なとこで怖気付くんやから、という言葉は相手のプライドの為に呑み込み、裾を軽く引っ張り。しかし彼がプロポーズをしてくれる気があるのは何よりも嬉しく、不貞腐れた様な言い方ではあるものの自然と口元は緩み。)
いつか俺が三葉にプロポーズしてやるからな覚悟してろよ!
(もう先ほどまでの余裕など一切なく顔を真っ赤にしながらも見られてしまうとか恥ずかしいとかそういったものは一切関係なく顔を彼女へと向けて堂々と言い放ちその発言の直後、彼女の唇を自分の唇と強引に重ね合わせて)
…ッんん。(これまで見たことない程顔を赤くする相手に思わず目を丸くするも、年相応のそんな姿すら愛おしく感じられ。返事をする余裕も無く唇が重ねられるとくぐもった声が洩れ、目を固く閉じては裾を掴んでいた手に無意識に力が入り。)
んぅ……
(何も考えていないで勢いだけのキスなのでこれからどうしようか考えておらずしばらくはただ重ねるだけになっていたが冷静になってくると彼女の唇を吸い付いたり舐めたりなどをし始めて)
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